JIS A 8426:2019 土工機械―つり上げ及び固縛箇所―性能要求事項 | ページ 2

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A 8426 : 2019 (ISO 15818 : 2017)
3.14
保証荷重(力)(proof force)
分配つり上げ力(3.9)又は分配固縛力(3.10)に保証係数を掛け合わせた計算荷重(力)。
3.15
破断荷重(力)(breaking force)
分配つり上げ力(3.9)又は分配固縛力(3.10)に安全係数を掛け合わせた計算荷重(力)。
3.16
有効な固縛箇所の数(number of effective tying-down attachment points, n)
ある方向の力に対して,同時に(計算に)使用できる固縛箇所(3.3)の数。
3.17
有効なつり上げ箇所の数(number of effective lifting attachment points, n)
同時に(計算に)使用できるつり上げ箇所(3.1)の数。
3.18
固縛動作(lashing)
土工機械の輸送中に固縛用具(3.4)の適切な使用によって(荷となる)機械の輸送用機器(3.13)に対
する動きを拘束すること。
3.19
分力 FRx,FRy(resultant force)
輸送中に荷(土工機械)に作用する力に応じて固縛箇所(3.3)に作用する力のx方向成分及びy方向成
分。輸送用機器(3.13)の縦方向(前後方向)がx方向,横方向がy方向となる。

4 つり上げ箇所

4.1 位置及び数

  つり上げ用具を介してつり上げるときに,機械の質量に起因するつり上げ力が,比較的良好に分配され,
つり合いがとれるように十分な数のつり上げ箇所を配置しなければならない。
適切な中央つり上げ箇所(図B.2参照)がない場合は,つり上げ箇所は,適切な安定とつり合いのため
に現実的な最大の間隔としなければならない。
つり上げ箇所は,つり上げ用具の端末を,ずれを防ぐと予測できる箇所に掛けるように設計しなければ
ならない。

4.2 強度

  輸送手法に応じて,つり上げ箇所は,機械を丸ごとつり上げるための,又は,分解部分をつり上げるた
めの強度要求事項を満足しなければならない。荷重が対称である場合の強度要求事項は,表1による。
対称性がない場合を考慮して,代替方法として,各つり上げ箇所の強度要求事項は,各分解部分の質量
(3.8.1)又は計算用機械総質量(3.8.2)及び重心に対するつり上げ箇所の位置を用いて個別に計算しなけ
ればならない。保証荷重に対しては,保証係数1.5を適用し,破断荷重に対しては,安全係数4を適用し
て計算しなければならない。
各つり上げ箇所の強度は,箇条9によって検証しなければならない。
フックのような,開放端のあるつり上げ箇所は,相手のつり上げ用具が意図せずに外れるのを防止する
ための,はずれ止め又は他の(適切な)装置がなくてはならない。

――――― [JIS A 8426 pdf 6] ―――――

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表1−つり上げ箇所−強度要求事項−対称負荷
単位 N
分配つり上げ力 強度要求事項
保証荷重 破断荷重
mg mg 5.1 mg 0.4
n cos n cos n cos
m : 計算用機械総質量又は各分解部分の質量(kg)
g : 重力による加速度 (g = 9.8 m/s2)
n : 荷重が対称な場合の計算に用いる次に規定する有効なつり上げ箇所の数
− つり上げ箇所1か所の場合は,1。機械の質量の重心に対して対称な配置のつり上げ箇所2か所で,チェーン
長さとつり角度が均等な場合は,2
− 荷が剛体で,機械の質量の重心に対して対称な配置のつり上げ箇所4か所又はそれ以上で,チェーン長さと
つり角度が均等な場合は,2
− 機械の質量の重心に対して対称な配置のつり上げ箇所3か所で,チェーン長さとつり角度が均等な場合は,3
− 荷が剛体でなく,機械の質量の重心に対して対称な配置のつり上げ箇所4か所で,チェーン長さとつり角度
が均等な場合は,3
− 機械の質量の重心に対して対称な配置のつり上げ箇所4か所で,チェーン長さとつり角度が均等で,荷のバ
ランスをとることが確実(例えば,車台の揺動,車軸の揺動,バランスをとるつり上げ用具の使用)な場合
は,4
θ : つり上げ箇所(図1)での垂直線とスリング脚部とのなす角度。これは,例えば,運転室,原動機カバーなど機
械への損傷を防ぐために制約がある。計算に用いる角度は60°又はつり上げ用具による機械への損傷を防ぐ最
大限の角度で製造業者が規定する値とする。1本づりの場合のつり上げ角度は,0°。
図1−つり上げ箇所−垂線とスリング脚部との角度

5 固縛箇所

5.1 位置及び数

  固縛箇所は,機械の製造業者の指示に従って,固縛箇所を使用する際に,固縛用具が損傷しないように
配置しなければならない(図2参照)。

――――― [JIS A 8426 pdf 7] ―――――

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記号
1 適切な角度を保つ範囲
2 固縛用具(固縛用具に対する損傷を防ぐような適切な角度範囲内に固縛箇所を配置)
3 機械の履帯
4 固縛箇所
図2−固縛箇所−適切な角度範囲
十分な数の固縛箇所を配置して,固縛用具への分配固縛力が許容範囲内となるようにしなければならな
い。
ある固縛箇所を,縦方向及び横方向の両方(の負荷)に対してnを求める計算に用いる場合は,その固
縛箇所は,縦方向及び横方向の負荷の両方で必要な強度をもっていなければならない。その固縛箇所は,
しかしながら,両方向における強度要求を同時に満たす必要はない。

5.2 加速度係数

  特定の輸送形式(道路,鉄道及び海上)に応じた加速度係数は,表2表4に規定する。これらの係数
は,機械に作用する最大の作用力を規定し,5.3に規定する強度要求事項を計算するためのものである。
注記 表2表4の値は参考文献[3]から引用している。
表2−道路輸送での加速度係数
固定方向 加速度係数
Cx Cy Cz
縦方向 横方向 垂直下向き
縦方向 0.8 − 1.0
横方向 − 0.5 1.0

――――― [JIS A 8426 pdf 8] ―――――

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表3−鉄道輸送での加速度係数
固定方向 加速度係数
Cx Cy Cz
縦方向 横方向 垂直下向き
縦方向 1.0 − 1.0
横方向 − 0.5 0.7
表4−海上輸送での加速度係数
固定方向 加速度係数
Cx Cy Cz
縦方向 横方向 垂直下向き
縦方向 0.4 − 0.2
横方向 − 0.8 1.0

5.3 強度

5.3.1A 各固縛箇所は,輸送手法(道路,鉄道又は海上)に応じて,5.3.1又は5.3.2のいずれかの強度要求
事項を満足し,箇条9によって検証しなければならない。
5.3.1 有効な固縛箇所の数が2以下の場合は,各固縛箇所は表5の強度要求を満足しなければならない。

――――― [JIS A 8426 pdf 9] ―――――

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A 8426 : 2019 (ISO 15818 : 2017)
表5−固縛箇所−強度要求事項
単位 N
輸送用機器に対する力の 分力 強度要求
作用方向 保証荷重 破断荷重
縦方向 Cx D Cz m g 1.25×FRx 2×FRx
FRx
cos cos x D sin
横方向 Cy D Cz m g 1.25×FRy 2×FRy
FRy
cos cos y D sin
m : 計算用機械総質量又は各分解部分の質量(kg)
g : 重力による加速度 (g=9.8 m/s2)
n : この表を用いて計算する際の各方向に同時に用いる有効な固縛箇所の数で最大2
α : 固縛箇所での固縛用具と(荷を置く)平面との間の角度。運転取扱説明書に角度αが負とならない旨を示すこと
を製造業者に推奨する。
βx : 輸送用機器の荷を置く平面上で,固縛箇所において,縦方向と固縛用具とのなす角度
βy : 輸送用機器の荷を置く平面上で,固縛箇所において,横方向と固縛用具とのなす角度でβy=90°−βx
μD : 設計のための動摩擦係数(参照値μD=0.2)
FRx : 分力で,荷によって各有効固縛箇所に作用する力の縦方向の成分
FRy : 分力で,荷によって各有効固縛箇所に作用する力の横方向の成分
Cx,Cy及びCzは,重力加速度gと掛け合わせて荷に作用する加速度a=C×gを与える加速度係数である。
Cx : 縦方向の加速度係数
Cy : 横方向の加速度係数
Cz : 垂直方向の加速度係数
記号の一部は,図3に示す。
より大形の機械では,又は,1か所若しくは複数の特定の固縛箇所が強度要求に耐えられない場合は,機械を固
定するための,その他の(十分な強度の止め木のような)補助的な方法を運転取扱説明書に明示しなければならな
い。その代わりに,製造業者が保証し,取扱説明書に明示し,機械固縛配置の要求事項の一部として規定されてい
る場合は,機械と輸送用機器の床面との間に,例えば,ゴムをかませて,摩擦係数を増加させてもよい(例えば,
EN 12195-1:2003のTable B.1参照)。
摩擦係数が,参照値(0.2)と異なる場合は,土工機械の製造業者が保証し,運転取扱説明書に明示しなければな
らない。駐車制動装置の能力(JIS A 8340-1:2011の附属書JF又はJIS A 8325)が摩擦の作用よりも小さい場合は,
摩擦力の計算値を駐車制動装置の能力で置き換えなければならない。さもなければ,製造業者はその代わりとなる
固定方法を運転取扱説明書及び荷締め用小冊子に明示しなければならない(8.4参照)。
土工機械は輸送用機器と同じ方向を向けて搭載するとは限らず,その輸送用機器に対して向ける方向が一方向以
上となることがあり得る。それに加えて,製造業者は一般にはその向きの角度を決めることはできない。そのため,
設計及び検証した各固縛方法について,適切な角度の範囲を規定し,運転取扱説明書にこの幾何学的情報の範囲が
許容できる最大である旨を警告することを推奨する。
計算のために歯止めを使用することの効果を含んでもよい。この場合,歯止めの使用は運転取扱説明書及び,も
し使用するならば,荷締め用小冊子にも明示しなければならない。

――――― [JIS A 8426 pdf 10] ―――――

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JIS A 8426:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 15818:2017(IDT)

JIS A 8426:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 8426:2019の関連規格と引用規格一覧