JIS A 8919:2007 土工機械―操縦装置 | ページ 2

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4.2.3 指,手及び足で操作する二つの操縦装置が同時操作を意図している場合,上記の間隔より接近する
ことは差し支えない。
補助操作装置の位置も,同様の原則に従うのがよい。

4.3 外力による動作又は損傷を防ぐ対策

  操縦装置,リンク機構及びそれらへの動力伝導部は,外部からの予測できる力,例えば,手足による最
大力及び機械揺動(振動)によって破損したり,又は意図しない危険な位置に勝手に動いたりしないよう
取り付けるものとする。

4.4 ペダルの滑り止め

  ペダルの表面は,滑り止めしたものとする。
操作のために足を滑らせる必要のあるペダル類は,滑り止めを施さなくともよい。

5 操縦装置の動き

5.1 通則

5.1.1  操縦装置の中立位置からの動きは,複合操作及び通常の使用において機械の動作が反対方向を指図
する場合(例えば,ショベル系掘削機の上部旋回体のように運転員の位置が機械の旋回部分にあるとき。)
以外は,操作による機械の応答は,ほぼ同じ方向とする。
5.1.2 機械が複数の運転位置を備えていて,それぞれに重複して操縦装置が配置されている場合,それら
のいずれもが,同じ方式で操縦するようになっていなければならない。一方が使用可能なときは,他方は
使用不可になっていなければならない。どちらが使用可能か,明りょう(瞭)に識別できる視覚的な表示
でなければならない。
転換式走行の位置がいずれであっても,かじ取り操作の動きと走行方向との対応が同じであることを維
持しなければならない。
5.1.3 すべての操縦装置は,デテント位置又は常時作動位置が設定されていない限り,運転員がそれらを
放したときには中立に戻るようにしなければならない。
5.1.4 動力源又はエンジンの始動若しくは停止のときに機械の各部分に危険な動きがあってはならない。
始動装置は,JIS A 8345に適合しなければならない。
5.1.5 制御信号が電気的に伝えられるときは,制御系はJIS A 8316に適合しなければならない。また,
ISO/FDIS 15998を指針として適用するのがよい。
5.1.6 運転員が取扱説明書の指示に基づいて運転席に乗り降りするときに,各種の操縦装置が意図せずに
作動しないように,操縦装置を配置するか,ロックするか又はガードする。
5.1.7 本体の主要操縦装置の典型的な形式,位置及び操作方法を附属書Aに,また作業機の主要操縦装
置形式,位置及び操作方法を附属書Bに規定する。他に規定されていない作業装置の操縦装置(例えば,
バックホウローダのバックホウ位置)は,附属書Bに規定されているのと同じ原則に従うのがよい。
5.1.8 識別シンボルは,操縦装置の上又はすぐ近くになければならない。スペースの制限がある場合には,
主要操縦装置の作動を示す図表を用いてもよいが,運転員が容易に視認できるものでなければならない。
操縦装置などの図記号は,JIS A 8310-1及びJIS A 8310-2によらなければならない。

5.2 多機能操縦装置

5.2.1  一般
本体及び/又は作業装置の運転に使用される多機能操縦装置については,5.1に加えて,次を適用する。
5.2.2 多機能操縦装置の基本動作

――――― [JIS A 8919 pdf 6] ―――――

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多機能操縦装置の基本動作は,次の操作(又はその組合せ)からなる。
− 前後方向
− 左右方向
− 回転/旋回方向(例えば,変速段の上下への選択)
− 上下方向(上げ/下げ)
運転機能の組み合わせた動き(例えば,前方左又は前方右,後方左又は後方右)は差し支えない(図1
参照)。
符号
a 前方
b 後方
c 左方
d 右方
e 組合せ操作
f 上方/下方(上げ/下げ)
図1−多機能操縦装置の基本機能
5.2.3 多機能操縦装置の変換に対する機械の応答
多機能操縦装置の動作を,他の主要な機能(附属書A及び附属書B参照)の機械応答に変換するときは,
操縦機構のラベル又は視覚的表示装置によって,運転員に操縦装置の動作と機械との応答について元の状
態及び変換した状態について示されていれば差し支えない。
5.2.4 多機能操縦装置の位置に付加された操縦装置
多機能操縦装置の箇所にノブ又はスイッチのような追加の操縦機構を,主要操縦装置又は補助操作装置
を作動させるために付加してもよい。ただし,付加操縦機構の数は,4種類を超えないのがよい(例えば,
グラブを右方/保持/左方,走行を前方/中立/後方,車軸の揺動をロック/ロック解除及びスタビライザの上げ
/保持/下げ)。
付加操縦機構の操作部分及び応答は,操縦機構のラベル又は視覚的表示装置によって表示しなければな
らない。

――――― [JIS A 8919 pdf 7] ―――――

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指先で操作を行うけん盤式又は接触式は,この規格では適用しない。

6 操作力

6.1   通常の運転で,表1に示す最大操作力を超えてはならない。ただし,緊急非常時用装置は,これを
超えてもよい。
6.2 最小操作力は,操縦装置の意図しない作動を回避できるものでなければならない(表1及び5.1.6参
照)。
6.3 表1の値は,ブレーキ及びかじ取りシステムには適用しない。これらに対しては,JIS A 8340-1,JIS
A 8314及びJIS A 8325に規定されている。
6.4 操縦装置の強度の下限値は,表1による通常操作力の5倍以上でなければならない。
6.5 操作力の方向は,運転操作中の運転員の位置から見た方向を示す。
表1−操作力
操作手段 操作力
N
最大 通常(頻繁な操作) 最小a)

レバー,前後方向 230c) 80 20
レバー,左右方向 100 60 15
駐車ブレーキレバー,引上げ方向 400 60 15

ペダル 450d) 120b) 30
センタピボットペダル 230 50 30
つま先
ペダル 90 50 12
指先
レバー又はスイッチ 20 10 2
注a) 参考情報。操作力は,操作レバーの動作範囲で変化し,表示の値は,動作の範囲で特にデテント位置にはまる
前での適用を意図している。
b) 背中を支えられる場合は,150 N とする。
c) 手で操作する作業装置のブレーキ操作力は,200 N以下でなければならない。
d) 足で操作する作業装置のブレーキ操作力は,300 N以下でなければならない。

――――― [JIS A 8919 pdf 8] ―――――

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附属書A(規定)土工機械−本体の主要操縦装置
操縦装置 位置 操作方法要求事項
A.1 操向
A.1.1 操向ホイール 運転員の前方 時計方向に回すと右に曲がり,反時計方向に回すと左に
注記 操向用回転式レ (4.1参照) 曲がる。
バーを用いるも
のがある。
A.1.2 手操作式 4.1参照 レバーを左方に動かすと左に曲がり,右方に動かすと右
1本レバー に曲がる。
A.1.3 手操作式 4.1参照 左レバーを前方及び/又は右レバーを後方に動かすと右
2本レバー に曲がる。
左レバーを後方及び/又は右レバーを前方に動かすと左
に曲がる。
A.2 クラッチ又はインチングペダル
足操作式 運転員の左足の届ペダルを前方及び/又は下方に踏んでクラッチを切る。
くところ
(4.1参照)
A.3 シフト
A.3.1 手操作式 4.1参照 シフトパターンは簡明,かつ,明白に表示されなければ
ならない。特に中立位置が,はっきりと識別でき容易に
選択できるものとする。
A.3.2 指操作式 運転員の手の届く上/右のボタンを押すと変速段が高速側となり,下/左
ところ のボタンを押すと低速側に切り替わる。
(4.1参照)
A.4 アクセル : エンジン及び/又は走行速度
A.4.1 足操作式 運転員の右足の届加速 : 前方及び/又は下方に動かして増速する。
くところ 減速 : 後方及び/又は上方に動かして減速する。
(4.1参照)
− 足操作式デセラレ 運転員の右足の届前方及び/又は下方に動かして減速する。
ータ くところ
(4.1参照)
A.4.2 手操作式レバー操作 4.1参照 加速 : 前方及び/又は下方に動かして増速する。
減速 : 後方及び/又は上方に動かして減速する。
A.4.3 指操作式 運転員の手の届く加速 : 加速ボタン/スイッチを押して増速する。
ところ 減速 : 減速ボタン/スイッチを押して減速する。
(4.1参照) 加速 : レバー,ノブ,ダイアルを右へ回して増速する。
減速 : レバー,ノブ,ダイアルを左へ回して減速する。
A.5 走行
A.5.1 前後進切換操作,変速機能とは切り離されたもの
A.5.1.1 手操作式 運転員の手の届く前方又は上方若しくは右方に動かすと前進,後方又は下
ところ 方若しくは左方に動かすと後進する。
(4.1参照)
A.5.1.2 指操作式 運転員の手の届く上のボタンを押すと前進,下のボタンを押すと後進する。
ところ
(4.1参照)

――――― [JIS A 8919 pdf 9] ―――――

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操縦装置 位置 操作方法要求事項
A.5.2 走行速度,方向操作組合せ式 : 無段変速組合せ
A.5.2.1 手操作式 運転員に手の届く中立位置から前方及び/又は上方に動かすと前進増速,
ところ 上記と反対方向に動かすと反対方向に作動する。
(4.1参照)
A.5.2.2 足操作式 運転員の右足の届ペダルは足の下に支点があり中立位置で止まる。
1ペダル式 くところ ペダル前部を前方及び/又は下方に動かすと前進増速す
(4.1参照) る。
ペダル後部を下方に動かすと後進増速する。
A.5.2.3 足操作式 運転員の足の届く右ペダルを前方及び/又は下方に動かすと前進増速す
2ペダル式 ところ る。
(4.1参照) 左ペダルを前方及び/又は下方に動かすと後進増速す
る。
A.5.3 走行速度,前後進切換及び操向 : 無段変速組合せ式
A.5.3.1 手操作式 運転員の手の届くレバーを前方に動かすと前進増速する。
1本レバー ところ レバーを後方に動かすと後進増速する。
(4.1参照) レバーを左方に動かすと左に曲がり右方に動かすと右に
曲がる。
注記 レバーを前方に動かすと前進,レバーを後方に動
かすと後進,レバーを左方に動かすと左に曲が
り,右方に動かすと右に曲がり,増速ボタン又は
スイッチを動かすと増速,減速ボタン又はスイッ
チを動かすと減速するものがある。
A.5.3.2 手操作式 運転員の手の届く双方のレバーを前方に動かすと前進増速する。
2本レバー ところ 双方のレバーを後方に動かすと後進増速する。
(4.1参照) 左レバーを前方に,右レバーを後方に動かすと右に曲が
る。
左レバーを後方に,右レバーを前方に動かすと左に曲が
る。
A.5.3.3 足操作式 運転員前方で足のペダルは足の下にピボットがあり,中立位置で止まる。
2ペダル式 届くところ 双方のペダルの前方を下方に動かすと前進増速する。
(4.1参照) 双方のペダルの後方を下方に動かすと後進増速する。
左ペダルの前部を下に,右ペダルの後部を下方に動かす
と右に曲がる。
右ペダルの前部を下に,左ペダルの後部を下方に動かす
と左に曲がる。
A.6 ブレーキ
A.6.1 常用ブレーキ
A.6.1.1 足操作式 4.1参照 操作方向は,通常,前方及び/又は下方に動かすとブレ
ーキが効く。
A.6.1.2 手操作式 4.1参照 引っ張ると作動することが望ましい。
A.6.2 駐車ブレーキ
A.6.2.1 足操作式 4.1参照 操作方向は,通常,前方及び/又は下方に動かすとブレ
ーキが効く。
A.6.2.2 手操作式 4.1参照 引っ張ると作動することが望ましい。

――――― [JIS A 8919 pdf 10] ―――――

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  • ISO 10968:2004(MOD)

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