JIS B 0127:2012 火力発電用語―蒸気タービン及び附属装置並びに地熱発電設備 | ページ 2

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B 0127 : 2012
番号 用語 定義 参考
慣用語 英語
1117 下方/上方排気 排気蒸気が下方/上方に流出するタービン。横方向 downward/upward
タービン に流出する場合もある。 exhaust flow turbine
1118 高中圧対向流タ タービン高圧部と中圧部の蒸気入口側を起点に対 turbine with opposed
ービン 向配置したタービン。互いの高温高圧部が近接し, flow of high and
排気側に向かってロータ及びケーシングが一様に intermediate
熱伸びする構造。 pressure parts
1119 単流タービン 主として,低圧タービンで,蒸気が一方向の翼列に single flow turbine
だけ流れるタービン。
1120 複流タービン 主として,低圧タービンの中央に送り込まれた蒸気 double-flow turbine
が両側の翼列へ流れるタービン。低圧端を3分する
“三流”,4分する“四流”などの場合は,“複流”
をこれらの用語に読み替える。
1121 単車室タービン 一つのケーシングで構成されるタービン。 single casing turbine,
single cylinder turbine
1122 串形タービン 高圧・低圧タービン又は高圧・中圧・低圧タービン
タンデムコン tandem compound
が1軸に配列されたタービン。 パウンドタ turbine
ービン
1123 並列形タービン 高圧,低圧タービン又は高圧・中圧・低圧タービン
クロスコンパ cross compound
が2軸以上に並列に配置されたタービン。高圧ターウンドター turbine
ビン
ビンを含むタービン群をプライマリ機,他の一方を
セカンダリ機という。
1124 直結形タービン タービン軸がカップリングによって被駆動機と直 directly coupled
結されているタービン。 turbine
1125 減速形タービン タービン軸が減速歯車を介して被駆動機と連結さ geared turbine
れているタービン。
1126 高速タービン 通常の回転速度(3 000 min−1又は3 600 min−1)以 high speed turbine
上の速度で運転するタービン。
1127 トップタービン 前置タービン top turbine
背圧タービンの一種で,その排気を他のタービンの
駆動蒸気として利用するタービン。
1128 ベースタービン トップタービンの排気を利用するタービン。一般 base turbine
に,トップタービンとベースタービンは,それぞれ
異なる被駆動機を動かす。
1129 ボイラ給水ポン ボイラ給水ポンプを駆動するタービン。 turbine for driving
プ駆動用ター boiler feed pump,
ビン boiler feed pump turbine
1.2) 構造
番号 用語 定義 参考
慣用語 英語
1201 超高圧タービン 蒸気の流れを圧力域によって4区分する場合の最上 very high pressure
流部に位置するタービン。 turbine
1202 高圧タービン 蒸気の流れを圧力域によって3区分する場合の最上 high pressure turbine
流部に,又は4区分する場合上流から2番目に位置
するタービン。
1203 中圧タービン 蒸気の流れを圧力域によって3区分する場合上流か intermediate pressure
ら2番目に,又は4区分する場合上流から3番目に turbine
位置するタービン。
1204 低圧タービン 蒸気の流れの最低圧部に位置するタービン。 low pressure turbine

――――― [JIS B 0127 pdf 6] ―――――

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1205 (タービン)ケ 車室,
タービンロータを囲む覆い。通常その内面には,ノ casing,
ーシング 気筒,
ズル又は静翼が取り付けられるようになっており, cylinder,
シリンダ
超高圧部並びに高圧部は,内部及び外部の二重構造 shell
となっていることが多い。
1206 (タービン)外 外部車室
二重構造のタービンケーシングで,高圧蒸気に直接 outer casing,
部ケーシング 触れない外側のケーシング。 outer shell
1207 (タービン)内 内部車室
二重構造のタービンケーシングで,高圧蒸気に直接 inner casing,
部ケーシング 触れる内側のケーシング。 inner shell
1208 つぼ形ケーシン つぼ形をしたタービン外部ケーシングで,水平フラ barrel-type casing
グ ンジをもたない高圧用ケーシング。
1209 (タービン)ロ 翼車,
蒸気の高速度噴流をノズル又は静翼から動翼に吹 rotor,
ータ 車軸,
き付けて仕事を取り出す回転体。一体式及び組立式 spindle,
がある。 シャフト shaft
ブレードを除いたものもタービンロータというこ
とがある。
1210 溶接ロータ 製造上の制約又は異なる材料を組み合わせるため welded rotor
に,溶接によって一体化したロータ。
1211 高低圧一体ロー 高圧部での高温強度と,低圧部でのじん(靱)性強 combined high-and
タ 度をもった単車室タービン用の一体形ロータ。 low-pressure rotor
1212 スーパークリー ぜい(脆)化の要因となる不純物元素[りん,硫黄, super clean rotor
ンロータ すず(錫),マンガン,けい素など]を極力低下さ
せて製造したロータ。
1213 (タービン)ブ 羽根,
タービンの蒸気流れ通路にあって,蒸気によって衝 blade
レード 翼
動・反動作用を生じさせ,タービンロータに回転力
を与えるもの。タービンケーシング側に固定したも
のと,タービンロータ側に固定したものとがある。
1214 動翼 タービンロータ側に固定されたブレード。 回転羽根, bucket,
回転翼 rotating blade
1215 静翼 固定羽根,
タービンケーシング側に固定されたブレード。一般 stationary blade
に反動段落で使用される用語。 固定翼
1216 湿分分離翼 タービン中の湿り蒸気のドレンを分離・除去する構 blade with drain
造をもつ静翼及び動翼。 separation function
1217 (タービン)ノ 噴口
蒸気のもつ熱エネルギーを有効に速度エネルギー nozzle
ズル に変換するための噴出口。一般に衝動段落で使用さ
れる用語。
1218 段落 蒸気が保有する熱エネルギーを速度エネルギーに stage
変換する役割を担うところで,車室側に固定された
静翼(ノズル)及びロータに植え込まれて,ロータ
とともに回転する動翼の一対を称する。
1219 調速段 ノズル締切り調速を行うタービンの初段の段落。 control stage
1220 三次元設計翼 蒸気流れが軸方向及び周方向に加えて,半径方向に three dimensional
も最適となるように設計した翼列。 designed blade
1221 シュラウド 複数枚のタービンブレードを一組とするように,そ
シュラウドリ shroud ring,
の先端に取り付けた帯状の金具。 ング shroud band,
bucket cover
1222 レーシングワイ タイワイヤ
動翼の過大な振動を低減する目的に,動翼の中間部 lacing wire,
ヤ を周方向につなぐワイヤ。ダンピングワイヤともい damping wire,
う。同じ目的で使用されるものに“スタブ構造”が tie wire
ある。

――――― [JIS B 0127 pdf 7] ―――――

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1223 エロージョンシ 湿り蒸気中における動翼の水滴によるエロージョ erosion shield
ールド ンを軽減するために,動翼の前縁にステライトなど
の硬質金属を,ろう付けしたり若しくは溶接した
り,又は前縁に焼き入れを実施したりする構造。
1224 チタン翼 一般に長大動翼の大きな遠心力を軽減する目的で, titanium blade,
翼材としてチタン合金を使用している翼。高・中圧 titanium alloy blade
部の止め翼としても適用されることがある。
1225 シュラウド一体 シュラウドと翼部とを一体素材から加工した動翼。 integral shroud blade
動翼 相隣り合う翼のシュラウド部分の接触によって,高
い振動減衰効果を得る目的がある。
1226 仕切板 隔板
タービン各段の圧力差を保つため,その周囲にター diaphragm
ビンノズル又は静翼を植えた二つ割れの円板。
1227 動翼植込部 動翼がロータに埋設される部位。周方向挿入式と軸 blade dovetail,
方向挿入式とに大別され,共に遠心力に耐える構造 blade groove
のフック及びピンで固定する構造をもつ。形状とし
てくら(鞍)形,クリスマスツリー形,フォーク形,
逆T字形などがある。
1228 蒸気室 蒸気が蒸気加減弁に入る前に蒸気を均等に配分す
スチームチェ steam chest
るために置かれる室。 スト
1229 ノズルボックス タービン入口蒸気を第一段落へ導く室。ノズルが設 nozzle box
置されている。
1230 排気室 タービン最終段出口から排出される蒸気を導く室。 exhaust hood,
exhaust casing
1231 ディフューザ形 タービン通路部の最終段落と同方向に流出した主 diffuser type exhaust
排気室 流蒸気が,主に円すい形の通路を流れた後減速して casing
圧力を回復させる排気室の構造。
1232 クロスオーバー 気筒連絡管
中圧タービンから低圧タービンに至る伸縮継手を crossover pipe,
管 もつタービン外部の連絡蒸気管。 cross under pipe
1233 軸受 bearing,
タービン,発電機,その他のロータを支える装置。 ジャーナルベ
アリング journal bearing
1234 スラスト軸受 タービンロータに作用する軸方向の力を支持する
スラストベア thrust bearing
軸受。 リング,
推力軸受
1235 ティルティング 受圧面を幾つかのセグメント(パッド)に分割し, tilting pad journal
パッド軸受 それが個々に可動する構造をもつ軸受。パッドが2 bearing,
方向に可動するものを“ダブルティルティングパッ tilting pad thrust
ド軸受”ということもある。 bearing
1236 スラストカラー タービン軸方向の推力荷重を支えるタービンロー thrust collar
タ側の受圧部。
1237 グランド スチームシー
タービンロータがケーシングを貫く部分に蒸気を steam seal gland
使用して漏れを防止する装置。 ルグランド,
蒸気衛帯
1238 バランスピスト 翼部及びディスクに生じるスラスト力を打ち消す
ダミーピスト balance piston,
ン ために,ロータに設けられた円筒部分。 ン dummy piston
1239 ラビリンスパッ タービンロータとケーシング,仕切板などとの隙間 labyrinth packing
キン をシールするために,漏れ蒸気を絞り作用によって
圧力降下させて漏れを少なくするパッキン構造。

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1240 炭素パッキン 小形タービンなどの回転軸部分をシールするため carbon packing
に,複数個で組み合わされた円弧状の炭素でできた
環。
1241 グランド蒸気調 負荷変化に関係なく,グランド蒸気圧力を一定に保
衛帯蒸気調整 gland steam regulator
整器 器,
持して,ケーシンググランドからの蒸気の漏れを防
止するための調整器。 グランドスチ
ームレギュ
レータ
1242 主蒸気止め弁 主さい止弁
タービン入口の蒸気止め弁で,危急時に急速に閉止 main stop valve
する構造の弁。バイパス弁を内蔵しているものもあ
る。
1243 混圧蒸気止め弁 混圧蒸気のタービン流入部付近に設置される蒸気 mixed pressure steam
止め弁で,危急時に急速に閉止する構造の弁。 stop valve,
induction steam stop
valve,
admission steam stop
valve
1244 全周噴射起動装 起動時の熱応力を軽減するために,全てのノズルか full arc admission
置 ら蒸気を噴射させてタービンを起動する装置。 starting device
1245 蒸気加減弁 蒸気流量を加減してタービンの出力を調整するバ
コントロール main steam control
ルブ。 バルブ, valve,
ガバニングバ governing valve,
ルブ, steam regulating valve
加減弁,
調速弁
1246 過負荷弁 過負荷に備えて,定格流量を超えた蒸気量をタービ overload valve
ンに流入させるバルブ。
1247 パイロット弁 サーボモータへ送る制御油圧を加減するバルブ。 pilot valve
1248 サーボモータ 油筒
パイロット弁で制御された油圧によって駆動力を servomotor
発生させ,他の機構を動かす装置。
1249 調速装置 ガバナ,
タービンの速度制御を行う装置で,負荷の変動にか speed governing device,
調速機
かわらず,常に一定の回転速度となるように,加減 speed governor,
弁開度を変えて蒸気流量を調整する装置。並列運転 speed control device
時には,負荷の増減を行うことができる。機械式と
電気式とがある。
1250 加速度調速装置 加速度ガバナ acceleration governor
タービンの加速を制限する装置の一つで,運転中,
加速度が規定値以上になったとき,これを検出して
作動するガバナ。
1251 電気油圧式ガバ EHガバナ
検出,演算及び伝達性能に優れている電気式と,高 electric-hydraulic
ナ 速度の弁操作を可能とする油圧式とを組み合わせ governor,
たタービン制御装置。 electronic hydraulic
governor
1252 補助調速装置 補助ガバナ
タービンの過速を防止する装置の一つで,運転中, auxiliary governor
速度が規定値以上になったとき,これを検出して作
動するガバナ。
1253 加速度リレー 蒸気加減弁又はインタセプト弁駆動機構中にあっ
加速度検出装 acceleration relay

て,規定値以上の加速度を検出して蒸気加減弁又は
インタセプト弁を急速に閉鎖する機構。

――――― [JIS B 0127 pdf 9] ―――――

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1254 ガバナインペラ タービン軸に連結された一種の遠心ポンプで,速度 governor impeller
又は速度の変化を検出する調速装置の一部分。
1255 回転パイロット フライボールに連結してタービンの速度変化とと rotating pilot valve
弁 もに上下し,制御油圧を変えて加減弁開度を調整す
るバルブ。
1256 ガバナモータ 調速装置の調整ハンドルの操作を遠方から行うた governor motor
めの電動機。
1257 負荷制限装置 速度検出部からの信号に関係なく,蒸気加減弁の開
ロードリミッ load limiter,
度が任意の開度以上に開かないように制限してお タ load limiting device
く装置。この装置によって起動又は停止の際,回転
速度の増減を行うことができる構造のものもある。
1258 補助パイロット 負荷制限装置によって操作され,この位置を決める auxiliary pilot valve
弁 ことによって蒸気加減弁開度を制御するバルブ。
1259 再熱蒸気止め弁 再熱さい止弁 reheat stop valve
再熱タービンのインタセプト弁直前に設けられた
蒸気止め弁で,危急時に急速に閉止する構造の弁。
1260 インタセプト弁 中間阻止弁
再熱蒸気のタービン入口部にあって危急時に再熱 intercept valve
蒸気を制御して,タービンの過速を防止するバル
ブ。
1261 組合せ再熱弁 再熱弁
インタセプト弁と再熱蒸気止め弁とを組み合わせ combined reheat valve
て一体構造としたバルブ。
1262 均圧弁 インタセプト弁の開方向の動作を容易にするため
エコライジン equalizing valve,
グバルブ,
に,この弁の前後の圧力を均一にするためのバイパ equalizer valve
ス弁。 エコライザバ
ルブ
1263 抽気加減弁 抽気タービンの抽気圧力を一定に保つため,抽気段 extraction control valve
以降の蒸気流量を加減するバルブ。
1264 抽気圧力制御装 抽気ガバナ,
抽気圧力を一定に保つために,主蒸気及び抽気加減 extraction pressure
置 弁を制御する装置。 抽気圧力調整 governor
装置
1265 内部抽気圧力制 タービンに設置した抽気加減弁で抽気圧力を制御 internal extraction
御 する方式。 pressure control
1266 外部抽気圧力制 タービンの外部に設置した圧力制御弁で,抽気した external extraction
御 蒸気の圧力を減圧して制御する方式。 pressure control
1267 抽気逆止め弁 抽気逆止弁
抽気管及びこれに連なる給水加熱器,脱気器などか extraction check valve,
ら水蒸気・水がタービンへ逆流入するのを防止する reverse current valve,
ためのバルブ。 extraction non-return
valve
1268 先行非常調速装 インタセプト弁を急閉開制御可能とする調速装置
プレエマージ pre-emergency
置 の一種。 ェンシーガ governor
バナ
1269 非常調速装置 非常調速機
タービンが過回転した場合,定格速度の111 %以下 emergency governor,
で作動し,タービンへの蒸気の流入を防ぎ,停止さ overspeed governor
せる装置。
1270 バックアップガ 主として,非常調速機のオイルトリップ作動試験時 back-up overspeed
バナ におけるタービン過回転保護装置。約112 %回転速 governor
度で作動する。

――――― [JIS B 0127 pdf 10] ―――――

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JIS B 0127:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 0127:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK0130:2008
電気伝導率測定方法通則
JISM0102:2000
鉱山用語
JISZ8802:2011
pH測定方法