JIS B 0182:1993 工作機械―試験及び検査用語

JIS B 0182:1993 規格概要

この規格 B0182は、工作機械の試験,検査など性能評価方法に関する用語について規定。

JISB0182 規格全文情報

規格番号
JIS B0182 
規格名称
工作機械―試験及び検査用語
規格名称英語訳
Machine tools -- Test codes -- Vocabulary
制定年月日
1993年3月1日
最新改正日
2017年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.040.25, 25.080.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
工作機械 2019
改訂:履歴
1993-03-01 制定日, 1998-09-20 確認日, 2002-08-20 確認日, 2008-03-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS B 0182:1993 PDF [15]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 0182-1993

工作機械−試験及び検査用語

Machine tools−Test codes−Vocabulary

1. 適用範囲 この規格は,工作機械の試験,検査など性能評価方法に関する用語について規定する。
2. 分類 用語の分類は,次による。
(1) 基本事項
(2) 運転性能
(3) 機械精度及び工作精度
(4) その他
(a) 許容値の表示
(b) 通常用いる語句
3. 用語及び定義 用語及び定義は、次による。
備考1. 用語を併記してあるものは,上欄の用語を優先する。
2. 用語の括弧内の部分は,紛らわしくない場合は省略してもよい。
3. 用語の下の括弧内のかな書きは,読みを示す。
4. 定義の下線を施した部分は,この規格に定義している用語であることを示す。
5. 定義の中の用語に,括弧を付けて示してある対応英語は,参考である。
6. 参考として対応英語を示す。対応英語の欄で括弧を付けてある部分は,紛らわしくない場合
は省略してもよい。
(1) 基本事項
番号 用語 定義 参考(対応英語)
101 試験 test
工作機械の性能(機能,運転性能,動静特性,特性,
温度特性,工作精度,切削性能,安全性など)を明
らかにするために,機械を運転し,又は各種の測定
を行うなどして,機械の挙動又は応答を確かめるこ
と。
102 検査 inspection ;
試験の結果をあらかじめ設けた基準と照合して,合
格,不合格の判定を下す行為。 check ;
test
引渡し側と受取り側との取決めに基づいて行う検査
を受渡し検査又は受取り検査 (acceptance test) とい
う。
103 機能 function
使用目的にこた(応)えるために機械が具備してい
る個々の働き。
104 接近性 accssibility
チャック,工具などの着脱,工作物の取付け・取外
し,機械の清掃,潤滑,及び保全を行うために機械

――――― [JIS B 0182 pdf 1] ―――――

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B 0182-1993
番号 用語 定義 参考(対応英語)
の所要の箇所に近付く場合の,近付きやすさの度合
い。
105 安全性 safety
工作機械を運転したときに,通常の作業条件の下で
は作業者及び機械を傷付けることがないような配慮
がしてある度合い。
例 手す(摺)り,案内面の覆い,各種インタ
ーロックを設けるなど。
106 運転性能 running performance
機械を運転しているときに現れる特性の総称。無負
荷運転特性及び負荷運転特性に分けられ,運転時の
運転状態,加工性能,消費電力,振動及び騒音の状
況などが含まれる。
107 無負荷運転特性 no-load performance
加工負荷を加えずに機械を運転しているときに機械
が示す特性。
108 サイクル運転特性 sequential running
一連の加工工程を自動的に繰り返し行う運転中に機
械が示す特性。 characteristics ;
cyclic running characteristics
109 静特性 static characteristics
静止状態又は運動が低速で静止状態に準じると見な
せる状態において機械が示す特性。
110 機械精度 静的精度及び位置決め精度の総称。 machine accuracy
111 静的精度 geometric accuracy
無負荷状態で,静止状態又は運動が低速な状態にお
ける構成要素の形状,位置,運動及び相対的な姿勢
の幾何学的な正確さ。幾何精度ともいう。
112 運動精度 geometric accuracy of
静的精度の一つで,構成要素の運動の幾何学的な正
確さ。 motion
例 テーブル運動の真直度,主軸頭運動とテー
ブル運動との直角度など。
113 位置決め精度 positioning accuracy
各運動軸による位置決めにおいて,設定した目標位
置に対する実際に停止した位置の正確さ。
直線運動における位置決めと回転運動における位置
決めとがある。
また,数値制御による位置決めと,自動停止装置な
どによる位置決めとがある。
114 バックラッシ backlash
互いにはまり合って運動する機械要素の間に,運動
方向に設けたすきま。不用意に生じた運動方向の有
害なすきまを含むことがある。
115 構成要素 component
工作機械を構成する主要な要素又はその複合体で,
所要の機能をもたせた比較的大きな機能単位。
例 ベッド,主軸頭,モジュラユニットなど。
116 動特性 dynamic characteristics
機械に作用する力及び速度が変動する状態において
機械が示す特性。
117 動的精度 running accuracy
動特性の一つで,構成要素の運動又は姿勢の正確さ
及び運転状態の変動。
118 微速特性 極めて低速で運動している機械が示す特性。 creep feed characteristics
例 送り運動時の運動体の速度又は姿勢の安定
度,最低限界速度など。
119 温度特性 thermal behaviour
熱的に平衡状態にないときの機械の挙動,又は平衡
状態に達したときの環境温度などの相違による機械
の特性の変化。
例 運転時の発熱の状況,機械の温度上昇又は
温度低下が安定するまでの過程で機械が示

――――― [JIS B 0182 pdf 2] ―――――

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B 0182-1993
番号 用語 定義 参考(対応英語)
す特性,環境温度の変動に際して機械が示
す特性など。
120 負荷運転特性 load performance
加工負荷を加えた状態で機械を運転しているときに
機械が示す特性。
121 トルク特性 torque characteristics
トルクが加えられたときに主運動系が示す特性。生
産性を表す指標の一つ。
122 加工性能 machining performance
工作物を加工する際の生産性を左右する能力に関す
る工作機械の性能の総称。
123 加工能力 machining ability
工作物を安定して加工することができる最大の能
力。
生産性を表す指標の一つ。
124 加工限界 criteria of stable machining
加工が安定して進行するか,又は不安定になるかの
境目となる加工条件(切削幅,切込み深さ,切削速
度,切削動力など)。
125 限界切削幅 切削幅で表した加工限界。 critical width of cut
126 限界切込み深さ 切込み深さで表した加工限界。 critical depth of cut
127 びびり試験 chatter test
加工条件又は加工箇所を指定して加工し,機械がび
びりを起こさずに加工できる限界を確かめる試験。
工作機械が安定して加工を続けることができる限界
を知る目安となる。
128 除去率 material removal rete
加工によって単位時間当たりに除去される被削材の
体積。
普通は,cm3/minで表す。切削の場合は切削率ともい
う。
129 剛性 stiffness ;
構成要素又は構成要素間に力又はモーメントが作用
rigidity
したときに,それによる変位・変形を起こしにくい
程度を表す係数。静剛性及び動剛性の総称。
130 静剛性 static stiffness ;
静的な力又は静的なモーメントと,それによる静的
な変位・変形との関係で表される剛性。 static rigidity
普通は,所定の力に対する所定の箇所の変位で表す。
131 動剛性 dynamic stiffness ;
動的な力又は動的なモーメントと,それによる動的
な変位・変形との関係で表される剛性。 dynamic rigidity
132 工作精度 工作物に対して工作機械が与えることができる精working accuracy
度。
工作機械自身の要因以外の要因が影響しないような
条件で仕上げ削りを行った工作物の寸法精度・形状
精度・位置精度で表す。
133 機械防護機能 function for machine
工作機械を運動したときに機械自身が破損しないよ
うに防護する機能。 protection
例 リミットスイッチによる逸走防止,各種イ
ンタロックなど。
134 精度指数 工作機械の精度の劣化の程度を表す指標。 accuracy index
工作機械の精度低下の現状及び動向を知り,評価,
修理,用途変更,廃棄などの時期を判断するための
指標の一つとして用いる。
次に,精度指数の算式の一例を示す。この方法は,
精度検査規格に定められた各検査事項の測定値と許
容値との比の二乗平均平方根で表す。この考え方は,
各検査事項の重要性が等しいことを前提とするもの
で,精度指数をTとすると,

――――― [JIS B 0182 pdf 3] ―――――

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B 0182-1993
番号 用語 定義 参考(対応英語)
n 2
1 Mi
T=
ni1 Pi
ここに,Mi : 検査事項別の測定値
Pi : 検査事項別の許容値
n : 検査事項の数
135 縦 原則として機械の長手の方向。 longitudinal
例 縦方向,縦送りなど。
136 立て vertical
主軸又は機械の姿が水平面に対して垂直であるこ
と。
立て形又は立て軸ということもある。
例 立て旋盤,立て形内面ブローチ盤,立て軸
回転テーブル形平面研削盤など。
137 横 (1) 一般には,機械の短い方向。 (1) ransversal ;
例 横方向,横送りなど。
crosswise
(2) 主軸又は機械の姿が水平であること。横軸とい
うこともある。 (2) orizontal
例 横フライス盤,横軸角テーブル形平面研削
(3) ide
盤など。
(3) 機械の側面。
例 立て旋盤,プラノミラーなどの横刃物台な
ど。
138 振り swing
普通旋盤,立て旋盤,直立ボール盤などにおいて,
取り付けることができる工作物の最大直径。
普通旋盤では,工作物の最大直径が往復台のために
制限を受け,又は切落としによって増大するので,
前者を往復台上の振り (swing over carriage) といい,
後者を切落とし上の振り (swing over gap) といって
区別することがある。
これに対し,ベッドによって制限される工作物の最
大直径を,単に,振り又はベッド上の振り (swing
over bed) という。
139 心高 centre height
普通旋盤で,ベッドの前後の案内面が作る平面と主
(しんだか) 軸中心線との距離。
140 センタ間距離 distance between centres
主軸側センタから心押台側センタまでの距離の最大
値。心間距離ということもある。
141 (テーブル)作業面 working surface (of table)
テーブル表面のうち,工作物の加工を行うために使
用される部分。
142 据付け installation
工作機械を適切な基礎又は床の上に,所定の性能を
発揮するように設置すること。
(2) 運転性能
番号 用語 定義 参考(対応英語)
201 寸動 inching
ボタン,スイッチ,レバーなどを瞬時の操作をする
ことによって,運動部品に微小な運動をさせること。
直線運動にも回転運動にも行われる。
202 回転速度 rotational speed
単位時間当たりの回転数。工作機械関係では,普通
は毎分当たりの回転数 (min-1) で表す。
203 主軸(回転)速度 主軸の単位時間当たりの回転数。 spindle speed
204 主運動 primary motion
工具と工作物との相対運動のうち,工具が工作物に

――――― [JIS B 0182 pdf 4] ―――――

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B 0182-1993
番号 用語 定義 参考(対応英語)
接近又は接触して工作物の所要の箇所を分離除去す
る運動。
切削速度を得るための運動で,例えば,主軸の回転
運動,平削り盤のテーブルの運動などがこれに該当
する。
205 送り運動 feed motion
工具と工作物との相対運動のうち,主運動と協同し
て加工領域を拡張して,仕上げ面の輪郭を形成する
運動。切込み方向に工具を送る場合を切込み送りと
いう。
例 施盤における往復台の運動,突切りの場合
の横送り刃物台の運動,フライス盤及び円
筒研削盤のテーブルの運動,円筒研削盤の
工作物の回転運動など。
206 位置調整運動 tool setting motion ;
工作機械の運動のうち,工具と工作物との相対位置
を調整するための運動。 tool position adjustment
motion
207 送込み in-feed
研削盤において,といし車と工作物とを近付けるた
めに,工作物の面に法線方向に行う相対運動。
208 送り 送り速度及び送り量の総称。 feed
例 “送りの掛け外し”,“送りを大きくする”
など。
209 送り速度 feed speed
送り運動及び早送りの単位時間当たりの大きさ。工
作機械では送り運動及び早送りは,普通はmm/min
で表す。早送りは,m/minで表すこともある。
210 送り量 feed per revolution or stroke ;
1回転当たり又は1行程当たりの送り運動の大きさ。
普通は,それぞれ1回転当たりmm又は1行程当た feed rate
りmmで表す。
211 旋回 swivel
構成要素の角度又は向きを変える運動。普通,運動
は1回転以内に限定される。
例 万能研削盤のテーブルの旋回,平削り盤の
正面刃物台の旋回など。
212 手送り manual feed ;
送り運動又は位置調整運動を作業者が人力によって
handle feed
行うこと。数値制御工作機械では,作業者がパルス
発生器などを操作して行うこともある。
213 位置決め positioning
テーブル,主軸頭,コラムなどを所定の位置へ移動
し停止させること。直線運動における位置決めと回
転運動における位置決めとがある。
214 マイクロメータカラー 移動量を知るために送りねじに取り付けた目盛りmicrometer collar
環。
215 主運動系 main driving system
主運動を行わせるための駆動系統。電動機,プーリ,
ベルト,歯車,クラッチ,中間軸などからなる。
216 送り運動系 feed driving system
送り運動を行わせるための駆動系統。系を構成する
要素は主運動系とほぼ同様である。
217 元軸 主運動系又は送り運動系のトルク伝達機構においprimary shaft
(もとじく) て,トルクを受け入れる最初の軸。
218 総合バックラッシ total backlash
駆動系内の各部に存在する運動伝達方向のバックラ
ッシを,通常は,被動体側の直線運動又は回転運動
に換算した値。駆動系支持部の構造による運動伝達
方向の動きを含む。
(3) 機械精度及び工作精度

――――― [JIS B 0182 pdf 5] ―――――

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JIS B 0182:1993の国際規格 ICS 分類一覧