JIS B 1583-1:2012 滑り軸受―金属製流体潤滑軸受に生じる損傷の外観及びその特徴―第1部:一般 | ページ 8

                                                                                             33
B 1583-1 : 2012 (ISO 7146-1 : 2008)
図39−油中の水分によるすずの酸化腐食(エッチング処理なし)
(材質 : 裏金は鋼,ライニングは,すず基ホワイトメタル)
図40−すず基材質における表面層の銅,鉛など特定成分だけの腐食(エッチング処理なし)
(材質 : 裏金は鋼,ライニングは,すず基ホワイトメタル)

――――― [JIS B 1583-1 pdf 36] ―――――

34
B 1583-1 : 2012 (ISO 7146-1 : 2008)
a) オーバレイ摩耗後に鉛相が腐食して強度が低下した組織
(材質 : 裏金は鋼,ライニングは鉛青銅,表面層は電気めっきオーバレイ)
注記 鉛相の腐食によって強度が低下した軸受に,高い動荷重が作用して生じた。
b) 切断面の拡大図(材質 : 裏金は鋼,ライニングは鉛青銅,表面層は電気めっきオーバレイ)
図41−ピッチング又はくぼみ状のがれ

――――― [JIS B 1583-1 pdf 37] ―――――

                                                                                             35
B 1583-1 : 2012 (ISO 7146-1 : 2008)
図42−電気化学的腐食面に堆積した油由来のカーボン

6.8 キャビテーション浸食

6.8.1  一般
液体の静圧が,その温度によって決まる蒸気圧より低下すると,蒸発が起こり,液体中に蒸気泡が発生
する。この現象を,キャビテーションという。
圧力が増加すると,気泡が崩壊し,液体中に非常に強い局所的な衝撃波を引き起こし,キャビテーショ
ン浸食として軸受表面が損傷する。
6.8.2 典型的な損傷の外観
キャビテーション浸食では,一般的に表面の材料が欠落する。
6.8.3 損傷の推定原因
不適切な設計,形状,材質,運転状態及び外部から混入した水などの流体成分によるキャビテーション
浸食についての情報は,JIS B 1583-2による。
実績のある機械でも,油に水が混入すると,キャビテーション浸食を起こしやすい。
6.8.4 典型的な例
キャビテーション浸食の典型的な例としては,図43及び図44を参照。

――――― [JIS B 1583-1 pdf 38] ―――――

36
B 1583-1 : 2012 (ISO 7146-1 : 2008)
図43−厚肉軸受の典型的なキャビテーション浸食
(材質 : 裏金は鋼,ライニングは,すず基ホワイトメタル)
図44−薄肉軸受の典型的なキャビテーション浸食

――――― [JIS B 1583-1 pdf 39] ―――――

                                                                                             37
B 1583-1 : 2012 (ISO 7146-1 : 2008)

6.9 電食

6.9.1  典型的な損傷の外観
電食の典型的な損傷の外観としては,軸及び軸受の表面に小さなクレータが見られる。
6.9.2 損傷の推定原因
磁場及び静電気は,軸と軸受との間の電位差を生じさせ,その結果,電流が生じる。
運転中又はメンテナンス中(例えば,電気溶接作業)における,不十分な接地又は不適切な絶縁が,有
力な要因となり得る。
6.9.3 典型的な例
電食の典型的な例としては,図45図47を参照。
←軸回転方向
図45−電食によって侵された軸受の表面
(材質 : 裏金は鋼,ライニングは鉛青銅,表面層は電気めっきオーバレイ)
A
a) 軸受 b) 軸 c) 軸のA部の拡大
(線状傷が見られる) (黒色に変色している)
図46−軸とハウジングとの電位差によって発生した電食

――――― [JIS B 1583-1 pdf 40] ―――――

次のページ PDF 41

JIS B 1583-1:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 7146-1:2008(IDT)

JIS B 1583-1:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 1583-1:2012の関連規格と引用規格一覧