JIS B 3501:2004 プログラマブルコントローラ―一般情報 | ページ 3

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て,アプリケーションプログラム格納機能の中に用意されている。アプリケーションプログラムの格
納用メモリは,アプリケーションプログラムデータのための初期値を格納する場所も用意する。
− アプリケーションデータの格納 アプリケーションデータ格納用メモリは,アプリケーションプログ
ラムの実行中に必要となる入出力イメージテーブル及び内部データ,例えば,制御対象に対するタイ
マ,カウンタ,アラーム条件,パラメータなどの設定値を格納するためのメモリエリアとして,デー
タ格納機能の中に用意されている。
− メモリの種類,容量及び利用方法 メモリの種類には,読出し及び書込み兼用のRAM,読出し専用
のROM,書込み可能なPROM,再書込み可能なEPROM/UV-PROM及びEEPROMがある。電源遮断
時にメモリ内容を保持するためには,不揮発性のメモリ,例えば,EPROM又はEEPROMを使用する
か,揮発性メモリを電池などでバックアップして使用する。
アプリケーションプログラム及びアプリケーションデータの両方を格納するために設けたメモリの
容量を,キロバイトの単位で表す。メモリ容量は,次の方法で表す。
− 最小構成時の容量
− 拡張可能な容量
− 最大構成時の容量
アプリケーションプログラムによって実現される機能は,メモリ領域を占有する。アプリケーシ
ョンプログラムの格納に必要なメモリの量は,プログラムの大きさ及びプログラマブルコントロー
ラの種類に依存する。
アプリケーションデータの格納に必要なメモリの量は,格納するデータの量及びデータフォーマ
ットに依存する。
4.2.4 アプリケーションプログラムの実行 アプリケーションプログラムは,幾つかのタスクによって構
成されている。“各タスクは,そのタスクの最後まで一命令ごと,順番に実行される。オペレーティングシ
ステムの管理の下で,周期的又はある事象の検出(割込み状態)によって,タスクが起動される。”

4.3 センサ,アクチュエータとのインタフェース機能の特性

a) 入出力信号の種類 制御対象からの状態情報及びデータは,2進数信号,ディジタル信号,パルス信
号又はアナログ信号としてプログラマブルコントローラの入力部に伝達される。これとは逆に,内部
処理によって決定された指令情報及び演算結果は,適切な2進数信号,ディジタル信号,パルス信号
又はアナログ信号としてPLCの出力を介し制御対象へ伝達される。各種のセンサ及びアクチュエータ
を使用するには,広範囲な入出力信号に対応する必要がある。
b) 入出力システムの特性 入出力システムでは,信号の処理,変換及び絶縁の各種の手法が用いられる。
PLCシステムの動作及び性能は,信号のスタティック又はダイナミックな判定(事象の検知),信号
保持機能の有無,光絶縁などに依存する。
一般的に,入出力システムは,機械/プロセスの必要に応じたPLCシステムの構成及び最大構成ま
での拡張を可能にするモジュール機能をもつ。
入出力システムは,信号処理機能部分に極めて接近して設置されるもの,及び信号処理機能部分か
ら離れた機械/プロセスのセンサ又はアクチュエータの近くに設置できるものがある。

4.4 通信機能の特性

 PLCの通信機能は,PLCと外部装置,ほかのPLC,又は自動化システム内のその
他の装置との間で,プログラム及びデータの交換を行う。
通信機能は,装置の確認,データの収集,警報の通知,プログラムの実行及び入出力制御,アプリケー
ションプログラムの転送の機能を実現するために,外部装置とPLC内の信号処理ユニットとの間の接続を

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管理する。
通信機能は,一般的にはローカルエリアネットワーク又は一対一通信のシリアルデータ伝送によって行
われる。

4.5 ヒューマンマシンインタフェース機能(HMI機能)の特性

 HMI機能は,次の二つの目的をもつ。
− 操作者に機械/プロセスの監視に必要な情報を提供する。
− PLCシステム及びアプリケーションプログラムの範囲を超えて,操作者が判断及び調整を行う目的の
ために,PLCシステム及びアプリケーションプログラムに介入する機能を提供する。

4.6 プログラミング,デバッグ,監視,試験及び文書化機能の特性

4.6.1  概要 これらの機能は,プログラマブルコントローラに組み込まれた,又は独立した部分として設
けられており,メモリからのプログラム及びデータの読出しだけでなく,コード生成,アプリケーション
プログラム及びアプリケーションデータの格納のために用意されている。
4.6.2 言語 アプリケーションのプログラムに関して,JIS B 3503で言語が規定されている。
a) テキスト形式言語
1) 命令リスト (IL) 言語 PLCシステムのアプリケーションプログラムを表現するために,命令語を
使用したテキスト形式のプログラム言語。
2) 構造化テキスト (ST) 言語 PLCシステムのアプリケーションプログラムを表現するために,代入
文,サブプログラム制御文,選択文及び繰返し文を使用したテキスト形式のプログラム言語。
b) 図式言語
1) ファンクションブロック図 (FBD) 言語 PLCシステムのアプリケーションプログラムを表現する
ために,ファンクションブロック図を使用した図式プログラミング言語。
2) ラダー図 (LD) 言語 PLCシステムのアプリケーションプログラムを表現するために,ラダー図を
使用した図式プログラミング言語。
3) シーケンシャルファンクションチャート (SFC) LCシステムのアプリケーションプログラムの構
造を表現するために,ステップ及びトランジションを使用した図式プログラム言語。トランジショ
ン及びステップのアクションは前述した言語のサブセットで記述することができる。
4.6.3 アプリケーションプログラムの作成
− アプリケーションプログラムの生成 アプリケーションプログラムは英数字又はシンボルをキーボー
ドによって入力し,メニュー方式又は図式プログラム方式の場合は,カーソルキー,ジョイスティッ
ク,マウスなどによって入力する。誤ったプログラム及びデータを最小限にするように,通常,すべ
てのプログラム及びデータの合理性並びに矛盾が確認される。
− アプリケーションプログラムの表示 アプリケーションプログラムの生成中,すべての命令は命令文
ごと,又は回路シンボルごと(大形表示器の場合)に直ちに表示される。さらに,完成したプログラ
ムの印字も通常,可能である。プログラム言語表示形式の切換えが可能である場合は,その表示選択
は通常,使用者が行う。
4.6.4 自動化システムの立上げ
a) アプリケーションプログラムのローディング 生成されたプログラムは,PLC内のメモリ又はPADT
内のメモリに格納される。後者の場合には,立上げの前にダウンロードによってプログラムを転送す
る,又はPLCにメモリカートリッジを装着する必要がある。
b) メモリへのアクセス 立上げ時又はトラブルシューティング操作中,アプリケーションプログラム及
びデータの記憶媒体には,プログラムのモニタリング,修正及び訂正のため,PLC内の処理装置だけ

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でなくPADTからもアクセスできる。これは,オンライン時(PLCシステムが機械・プロセスを制御
中)に実行できるものもある。
c) LCシステムの調整 機械・プロセスに対するPLCシステムの調整に関する代表的な機能は,次の
とおりである。
1) LCシステムに接続されているセンサ及びアクチュエータを確認する試験機能,例えば,強制出力。
2) プログラム実行順序の動作を確認する試験機能,例えば,フラグのセット及び強制入力。
3) 定数の設定又は再設定,例えば,タイマ,カウンタなどの設定値変更。
d) 自動化システムの状態表示 機械・プロセスに関する情報の表示並びにPLCシステム及びアプリケー
ションプログラムの内部状態の表示機能は,システムの立上げ及びデバッグに有効である。代表的な
機能は,次のとおりである。
1) 入出力の状態表示
2) 外部信号及び内部データの状態変化の表示及び記録。
3) スキャンタイム及び実行時間のモニタリング
4) プログラムの実行及びデータ処理のリアルタイムな表示。
5) ヒューズ及び短絡保護回路の状態表示
e) アプリケーションプログラムの試験 試験機能は,アプリケーションプログラムの書込み,デバッグ
及び確認作業において,使用者を支援する。代表的な試験機能には,次のものがある。
1) 入出力・内部機能(タイマ,カウンタなど)の状態の確認。
2) プログラムの実行順序の確認,例えば,ステップ実行,プログラム実行周期の変動,停止指令。
3) インタフェース機能のシミュレーション,例えば,強制入出力,PLCシステム内のタスク又はモジ
ュール間の強制的な情報交換。
f) アプリケーションプログラムの修正 修正機能は,アプリケーションプログラムの修正,調整及び訂
正のためにある。代表的な機能には,検索,置換え,挿入,削除及び追加があり,これらは文字単位,
命令単位及びプログラムモジュール単位に適用する。
4.6.5 文書化 文書には,PLCシステム及びそのアプリケーションを十分に記述したものが含まれていな
ければならない。文書は,次のもので構成する。
a) 対象システムの特記事項を含むハードウェア構成の記述。
b) アプリケーションプログラムの文書。
1) 処理対象の信号及びデータに記号名又はデータ名を付けたプログラムリスト。
2) 全処理データに対するクロスリファレンス表(入出力データ及び内部データ,タイマ,カウンタの
ような内部機能データなど)
3) コメント
4) 修正履歴
5) 保全マニュアル
4.6.6 アプリケーションプログラムの保存 迅速な修理のため及びダウン時間を最小限にするために,使
用者側においてアプリケーションプログラムをフラッシュメモリ,PCカード,EEPROM,EPROM,ディ
スクなどの不揮発性媒体に保存できることが望ましい。
PLCシステムでの実行プログラムと保存されたプログラムの同一性を保つために,プログラムの修正ご
とに保存プログラムを更新する必要がある。

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4.7 電源機能の特性

 電源機能は,PLCシステムを動作させるのに必要な電圧を発生するとともに,装
置の始動及び停止のための同期用制御信号を供給するものである。供給電圧,消費電力,無停電動作など
の要求によって,各種の電源が用意される。

5. アベイラビリティ及び信頼性

 どの自動化システムでも,制御システムとして一定のレベルのアベイ
ラビリティ及び信頼性が要求される。自動化システム全体の構成及びPLCシステムとアプリケーションプ
ログラムの特性との協調によって,意図したアプリケーションの要求事項を満足させることは,使用者の
責務である。
a) 自動化システムの構築 冗長性,フォールトトレランス,自動エラーチェック,制御対象の診断機能
などの技術は,自動化システムのアベイラビリティの向上をもたらす。
b) プログラマブルコントローラシステムの構築 迅速な故障箇所の特定が可能となる内部自己試験機能
と結びついたモジュール構造は,PLCシステムの保全性の向上,ひいては自動化システムのアベイラ
ビリティの向上をもたらす。特殊なアプリケーションに対しては,冗長性,フォールトトレランスな
どの技術を考慮してもよい。
c) アプリケーションプログラムの設計・試験及び保全 アプリケーションプログラムは,自動化システ
ム全体の重要な要素である。ほとんどのプログラマブルコントローラは,所要の制御機能に加えて診
断機能を実行する十分な能力を備えている。使用者は制御対象の動作モデル及び異常状態の発見につ
いて,前もって考慮しておかなければならない。
アプリケーションプログラムには,適切な試験が必す(須)である。いかなる修正においても,シ
ステム全体のアベイラビリティ及び信頼性が損なわれないように,適切な設計及び試験を行わなけれ
ばならない。それに伴い,プログラムの文書を維持し,注釈を加えなければならない。
d) 設置条件及び稼動条件 PLCシステムは堅ろうに設計されており,一般的な用途向けを意図している。
しかし,どのような装置であっても,より過酷な稼動条件になればなるほど信頼性は低下する。実際
の稼動条件がJIS B 3502で規定する通常の稼動条件よりよければ,十分な信頼性が期待できる。しか
し,アプリケーションによっては,信頼性確保のために特別な覆い,冷却,電気的ノイズ保護などの
配慮が必要になる場合がある。
関連規格 JIS B 3500 プログラマブルコントローラ−用語
IEC 60050-351:1998 International Electrotechnical Vocabulary−Part 351:Automatic control

JIS B 3501:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC/FDIS 61131-1:2003(IDT)

JIS B 3501:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 3501:2004の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称