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B 6210-3 : 2010
a) 非回転形テーブルを備えた機械
b) 組込み形回転テーブルを備えた機械
注記 番号16については,表1を参照。
図1−プレーナ形横中ぐりフライス盤
4 横中ぐりフライス盤による中ぐり加工
4.1 中ぐり加工
中ぐり加工は,回転しない工作物に対して,単刃切削工具を回転させる運動を主切削運動とし,その切
削工具の回転によって切削エネルギーを与え,様々な大きさ及び形状の穴を加工する方法である。
円筒穴,テーパ穴,止まり穴又は貫通穴を繰り広げて必要寸法に加工する作業は,中ぐり軸の軸平均線
に対する工具刃先位置を明確に位置決めできる中ぐり棒を使って行う。
同一工作物の相対する面にある同軸の穴の加工は,中ぐり棒を使って行う。この中ぐり棒の一方は,中
ぐり主軸にはめ,もう一方は,テーブルの一方の側にある中ぐり棒支えに入れて回転させる。
この方法に代えて,回転テーブルを備えた機械の場合には,中ぐり棒支えを用いないで中ぐり主軸に取
り付けた同一の中ぐり工具を使って,テーブルを180°回して工作物のもう一方の側を中ぐりすることが
できる(これを,“反転中ぐり”という。)。後者の加工方法は,経済的ではあるが,軸の回転精度及びテー
ブルの角度位置決めに高い精度が必要になる。
4.2 フライス削り作業
フライス削りは,回転しない工作物に対して,多刃切削工具を回転させる運動を主切削運動とし,その
切削工具の回転によって切削エネルギーを与え,様々な形状をした非軸対称面(非回転面)を加工する方
法である。
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B 6210-3 : 2010
フライス削りは,ほとんどが正面フライス削り及びエンドミル削りである。工具は,中ぐり主軸(図2
参照)のテーパ穴,又はフライス工具の場合は,フライス主軸端に取り付ける。
5 主要な要素の説明
5.1 主軸頭
様々な種類の主軸頭の例を図2に示す。主要な要素の名称は,表2による。
面板は,一般に半径方向の面削りスライドをもっている。面板は,組込形又は着脱形のいずれかである
が,後者の場合は附属品になる。
組込形の面板は,通常,フライス主軸には取り付けることができないこと及び主軸軸受と独立した固有
の軸受を使用していることに注意するのが望ましい。
表2−名称(図2参照)
番号 名称 対応英語(参考)
1 中ぐり主軸 boring spindle
2 フライス主軸 milling spindle
3 面板 facing head
4 面削りスライド facing head slide
5 ラム ram
a) 中ぐり及びフライス b) 面板及び面削りスラ c) ラム形主軸頭
削り主軸頭 イド付き主軸頭
注記 番号15は,表2を参照。
図2−主軸頭の種類
5.2 テーブル
テーブルは,位置決め及び送りのために様々な直進運動及び回転運動ができる。
互いに直角に運動する二つの主な直進運動には,テーブルの位置決めと工作物の送りとがある。
テーブルの回転運動は,次の位置決め及び送り運動に使用する。
a) テーブルの回転面内での角度位置決め
b) フライス削りを行うための工作物の円弧送り
c) 旋削作業を行うための回転切削送り
5.3 中ぐり棒支え
長い中ぐり棒を使用した加工例が減少してきていることから,中ぐり棒支えは,オプション又は附属品
として扱うことができる。
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6 一般事項
6.1 測定単位
この規格では,長さ,長さの偏差及び許容値は,ミリメートル(mm)で表す。角度は,度(°)で表
し,角度の偏差及び許容値は,通常,長さの比(例えば,0.00x/1 000)で表すが,マイクロラジアン(μrad)
又は秒(″)で表してもよい。ただし,これらの間には次の関係がある。
0.010/1 000 =10×10−6=10 rad≒2″
6.2 JIS B 6190(規格群)及びJIS B 6191の参照
この規格を適用するに当たって,特に検査前の機械の据付け,主軸及びそれ以外の運動部品の暖機運転,
測定方法並びに測定器の精度については,JIS B 6191を参照。
各検査事項の測定手順欄には,その検査に関係するJIS B 6190-2,JIS B 6190-7 又はJIS B 6191 の細分
箇条番号を併せて示す。
6.3 検査の順序
この規格に規定した検査の順序は,実際の検査の順序を決めるものではない。測定器の取付け又は検査
が容易になるようにするために,検査は,どのような順序で行ってもよい。
6.4 実施する検査
機械を検査するときは,必ずしもこの規格に規定したすべての検査を行う必要はない。使用者は,製造
業者との協定に基づいて検査事項を選択してもよい。検査事項は,機械を発注するときに明確にしなけれ
ばならない。実施する検査事項の指定がなく,また,その検査に要する経費についての協定もない状態で,
この規格を受取検査に引用するだけでは,受渡当事者間の拘束条件にはならない。
6.5 測定器
検査事項の測定器欄に示す測定器は,例として示したものである。
同じ物理量が測定でき,少なくとも同じ,又はそれよりも小さな不確かさをもつ他の測定器を使用して
もよい。使用する変位計の目量は,0.001 mm又はそれ以下とする。
6.6 工作精度検査
工作精度検査は,かなりの切削力を発生する荒削りではなく,仕上げ削りで行わなければならない。
6.7 ソフトウエア補正
組み込んだソフトウエア機能を使って幾何偏差,位置決め偏差,輪郭偏差及び熱変形の補正ができる場
合は,この検査のときに,これらの機能を使用するかどうかは,受渡当事者間の協定によるのが望ましい。
ソフトウエア補正を用いた場合は,そのことを検査報告書に記載しなければならない。
6.8 最小許容値
この規格で規定されている測定長さと異なる長さで許容値を決定する場合には(JIS B 6191の2.311参
照),許容値の最小値が0.005 mmであることを考慮する。
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7 静的精度検査
7.1 直進軸の真直度及び角度偏差
検査事項 G1
コラムベース運動(W軸)の真直度
a) Z面内(EYW)
b) X面内(EXW)
測定方法図
a) b)
許容値 測定値
a)及びb) a)
0.02
測定長さ1 000 以下については, b)
0.03
測定長さ1 000 を超える場合は,
部分許容値 : 測定長さ300について 0.006
測定器
直定規,変位計及びブロックゲージ,又は光学式測定器
測定手順及びJIS B 6191の参照箇条
5.232.11,5.232.12及び5.232.13
テーブルは,X軸方向の動きの中央に固定し,主軸頭は,できるだけ動きの中央に固定する。
直定規の使用面は,テーブル上で,a)垂直及びb)水平にして,コラムベース運動(W軸)と平行に定置する(平
行とは,動きの両端で直定規に当てた変位計の読みが同じ値になる状態をいう。)。
主軸を固定できる場合は,変位計は主軸に取り付け,主軸を固定できない場合は,変位計は主軸頭に取り付
ける。
変位計の測定子は,直定規の使用面に直角に当てる。
コラムベースをW軸方向に移動させて,読みを取る。
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検査事項 G2
コラムベース運動(W軸)の角度偏差
a) Z面内(EAW : ピッチ)
b) Y面内(ECW : ロール)
c) X面内(EBW : ヨー)
測定方法図
1 測定用精密水準器 5 レーザ光源
2 基準用精密水準器 6 干渉計
3 オートコリメータ 7 角度偏差測定用反射鏡
4 反射鏡 8 ビームベンダ
許容値 測定値
a),b)及びc) a)
0.04/1 000 b)
部分許容値 : 測定長さ300については 0.02/1 000 c)
測定器
a) 精密水準器,レーザ干渉計又は光学式角度偏差測定器
b) 精密水準器
c) レーザ干渉計又は光学式角度偏差測定器
測定手順及びJIS B 6191の参照箇条
5.231.3及び5.232.2
測定用精密水準器又は反射鏡は,主軸頭上に定置する。
a) 軸方向(オートコリメータについては,垂直面内の読みを取るように定置する。)
b) 軸方向
c) 軸方向(オートコリメータについては,水平面内の読みを取るように定置する。)
基準用精密水準器は,テーブル上に定置し,主軸頭は,動きの中央に置く。
コラムベース運動(W軸)が,主軸頭及びテーブルに角度偏差を生じる原因になる場合は,それぞれの角度偏差
の差も測定し,それを記録する。
測定は,移動に沿って等間隔に少なくとも五つの位置で,運動の両方向において行う。
――――― [JIS B 6210-3 pdf 10] ―――――
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JIS B 6210-3:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3070-3:2007(MOD)
JIS B 6210-3:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.080 : 工作機械 > 25.080.20 : 中ぐり盤及びフライス盤
JIS B 6210-3:2010の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称