JIS B 6331-5:2019 数値制御旋盤及びターニングセンタ―試験条件―第5部:速度及び補間運動の精度 | ページ 2

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B 6331-5 : 2019 (ISO 13041-5 : 2015)
3.12
倒立ターニングセンタ[turning centre with inverted vertical workholding spindle(s)]
下端に工作物保持具を備えた逆さ工作主軸に工作物を取り付ける立て形のターニングセンタ。
注記1 この機械には,工具マガジンから自動で工具を交換するような機能又はY軸運動のような機
能をもつものもある。
注記2 垂直工作主軸をもつ他のターニングセンタについては,JIS B 6331-2参照。
3.13
機械の運転モード(machine modes of operation)
入力を,実行しようとする動作に変換するNC又はデータ入力装置の運転モード。
3.14
手動NCモード(manual mode of numerical control)
オペレータが,あらかじめプログラムした数値データを使用することなく機械を制御するNCの非自動
モード。
例 押しボタン又はジョイスティックを使って行う運転モード。
3.15
手動データ入力モード(MDIモード)(manual data input mode)
手動で行うNCプログラムデータの入力。
3.16
シングルブロックモード(single block mode)
オペレータが操作してマシンプログラムの1ブロックだけを実行するNCのモード。
3.17
自動モード(automatic mode)
プログラム又はオペレータによって停止されるまで,プログラムデータに従って機械が作動するNCの
モード。

4 一般事項

4.1 測定単位

  この規格では,全ての長さ寸法,偏差及び対応する許容値は,ミリメートル(mm)で表す。

4.2 JIS B 6190-1及びJIS B 6190-4の参照

  この規格を適用するに当たって,特に試験前の機械の据付け,主軸及び他の運動部品の暖機運転,測定
方法の説明,並びに測定器の推奨精度についてはJIS B 6190-1を,また,円弧補間運動試験についてはJIS
B 6190-4を参照しなければならない。

4.3 試験の順序

  この規格に記載する試験の順序は,実際の試験の順序を決めるものではない。測定器の取付け及び試験
が容易なように,JIS B 6331の他の部に記載されている試験も含め,試験はどのような順序で行ってもよ
い。

4.4 実施する試験

  機械を試験するときは,必ずしもこの規格に示された全ての試験を行う必要はない。この試験が受渡し
のために必要なとき,使用者は,製造業者との協定に基づいて関心のある機械の構成要素及び/又は特性
に関係する試験を選択してもよい。実施する試験は,機械を発注するときには明確にしておかなければな

――――― [JIS B 6331-5 pdf 6] ―――――

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B 6331-5 : 2019 (ISO 13041-5 : 2015)
らない。実施する試験の指定がなく,かつ,その試験に要する経費についての協定もない状態でこの規格
を受渡試験として引用するだけでは,受渡当事者相互間を拘束することにはならない。

4.5 測定器

  この規格の附属書A附属書Cに示す測定器は,例としてだけ示したものである。同じ量が測定でき,
かつ,測定の不確かさが同等又はそれ以下の他の測定器を使用してもよい。
幾つかの試験において,測定結果を図示することを推奨する(附属書D参照)。

4.6 ソフトウェア補正

  幾何偏差,位置決め偏差,輪郭運動偏差及び熱変形偏差を補正するソフトウェア機能が組み込まれてい
る場合には,受渡し目的でこれらの試験を行っている間にその補正機能を使用するかどうかは,工作機械
の用途を考慮して受渡当事者間の協定に基づいて決めなければならない。ソフトウェア補正を使用した場
合は,そのことを試験報告書に記載しなければならない。また,ISO/TR 16907の定義に従い,ソフトウェ
ア補正を使用する場合は,試験のために軸を固定してはならないことを留意しなければならない。
5 附属書A附属書Cに規定する試験
附属書Aは,水平工作主軸をもつ機械(JIS B 6331-1,タイプ1),附属書Bは,垂直工作主軸をもつ機
械(JIS B 6331-2,タイプ2),及び附属書Cは,逆さ工作主軸をもつ機械(JIS B 6331-3,タイプ3)の試
験に適用する。

――――― [JIS B 6331-5 pdf 7] ―――――

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B 6331-5 : 2019 (ISO 13041-5 : 2015)
附属書A
(規定)
水平工作主軸をもつ機械の運動試験
A.1 機械の構造形態及び呼び方
+Y
+X1
+C'
+C'
+Z1
+R
+Z2
+X2
+Y
+X
+Z
図A.1−水平工作主軸をもつ旋盤の例 [{[w (C) Z X1 Y C1 t] [w (C) Z2 X2 C2 t] [w (C) [{t,w}]]}]
図A.1に水平工作主軸をもつ旋盤の例を示す。
工作物側から工具側まで,又はその逆に,運動軸を直列に接続する構造コードを用いて構造構成を表記
する。運動軸の名称は,JIS B 6310による。一例として,図A.1に示す機械の構造コードは,工作物側か
ら工具側まで運動軸を接続すると,[{[w (C) Z X1 Y C1 t] [w (C) Z2 X2 C2 t] [w (C) [{t,w}]]}]のように表
記することができる。この表記では,工作物側と工具側とは,工作物を“w”,工具を“t”で表して区別し,
ベッドを“b”で表している。“(C)”は,数値制御による角度位置決めができない主軸を示している。こ
の例では,工作物側と工具側とからの複数の構造コードを連鎖して表記している。
三番目の連鎖の“[{t,w}]”は,工作物又は工具(例えば,ドリル)のいずれか一方に心押台(W又はZ3)
が接続可能であることを示している。
A.2 運動試験
A.2.1 一般
この附属書に規定する試験は,簡単のために,図A.1に構造形態を例として示す。ただし,試験は,水
平工作主軸をもつ数値制御旋盤及びターニングセンタの全てに適用できる。

――――― [JIS B 6331-5 pdf 8] ―――――

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B 6331-5 : 2019 (ISO 13041-5 : 2015)
注記 切削に起因する実際の工作誤差の予測に,これらの試験をそのまま使用することができない可
能性がある。
A.2.2 主軸速度(AK1)及び送り速度(AK2)
この二つの試験の目的は,指令値から構成部品の物理的な運動までの全ての電気的,電子的及び機械的
な接続に関わる全体的な精度について試験することとする。
A.2.3 直線補間(AK3)
この試験の目的は,二つの直進軸の同期運動を次の二つの条件で試験することとする。
− 二つの直進軸を同じ送り速度(45°の角度)で運動させる。
− 二つの軸のうちのいずれか一方の軸を極低速度(小さな角度)で運動させる。
A.2.4 円弧補間(AK4)
この試験の目的は,一つの軸の送り速度がゼロまで減速し,次に運動の向きが逆になる象限切替え点を
含み,円経路に沿った二つの直進軸の同期運動の精度を試験することとする。測定中,軸の速度は変化す
る。
A.2.5 1/4円弧補間(AK5)
この試験は,測定対象機械が360°にわたって連続して測定できない場合に,代わりに行うAK4の代替
試験である。この試験の目的は,一つの軸の送り速度がゼロまで減速し,次に運動の向きが逆になる切替
え点を含み,円弧経路に沿った二つの直進軸(一般にX軸及びZ軸)の同期運動の精度を試験することと
する。
A.2.6 同時3軸制御による円弧補間運動(X軸,Y軸及びC軸)(AK6)
この試験の目的は,時計回り及び反時計回りの円弧補間運動についてターニングセンタのX軸,Y軸及
びC軸の三つの軸を同時に制御したときの補間精度を試験することとする。

――――― [JIS B 6331-5 pdf 9] ―――――

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B 6331-5 : 2019 (ISO 13041-5 : 2015)
主軸速度
目的及び試験条件
正転及び逆転させたときの各速度範囲の中間速度及び最大速度における主軸速度の偏差の試験。AK1
測定方法図
許容値
±5 %
測定値
速度範囲 回転の方向 設定値 測定値 偏差(%)
正転
中間
逆転
正転
最大
逆転
正転
中間
逆転
正転
最大
逆転
測定器
回転計又はストロボスコープa)
注a) 数値制御装置から独立した測定器を使用する。
測定方法
読取りは,定常速度で行い,始動及び停止時の加速・減速領域は避ける。瞬間的な速度を読み取る場合には,5回の
読みを取り,平均値を求める。この試験は,主軸及び工具主軸の両方に適用する。
オーバライドは,100 %に設定する。
主軸速度の偏差の計算は,次の式によらなければならない。
As Ps
D 100
Ps
ここに,D : 偏差(%で表示)
As : 測定値
Ps : 設定値(プログラムした速度)

――――― [JIS B 6331-5 pdf 10] ―――――

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JIS B 6331-5:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 13041-5:2015(IDT)

JIS B 6331-5:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 6331-5:2019の関連規格と引用規格一覧