JIS B 7433:1989 規格概要
この規格 B7433は、光学部品の表面の真球度及び曲率半径の基準として用いるニュートンゲージについて規定。
JISB7433 規格全文情報
- 規格番号
- JIS B7433
- 規格名称
- ニュートンゲージ
- 規格名称英語訳
- Newton gauges
- 制定年月日
- 1988年3月1日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 37.020
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 機械計測 2021
- 改訂:履歴
- 1988-03-01 制定日, 1989-09-01 改正日, 1994-12-01 確認日, 2000-06-20 確認日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS B 7433:1989 PDF [12]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
B 7433-1989
ニュートンゲージ
Newton Gauges
1. 適用範囲 この規格は,光学部品の表面の真球度及び曲率半径の基準として用いるニュートンゲージ
について規定する。
備考 光学部品の平面の基準として用いるニュートンゲージは,平面を曲率半径が無限大 (∞) の球
面として扱う。
引用規格 :
JIS B 7430 オプチカルフラット
JIS B 7541 標準尺
2. 種類 ニュートンゲージは,その使用区分によって,次の3種類とする。
(1) 校正用ニュートンゲージ 校正用ニュートンゲージ(以下,校正用ゲージという。)は,3.(1),4.1(1)
及び4.2(1)に規定する形状及び寸法,真球度及び曲率半径をもつ凹凸一対のニュートンゲージであっ
て,基本ニュートンゲージの真球度及び曲率半径の比較測定又は測定器の校正の基準として用いる。
なお,校正用ゲージの呼び (R0) は,曲率半径によって,10,20,50,100,200,500,1000及び∞
の8通りとする。
(2) 基本ニュートンゲージ 基本ニュートンゲージ(以下,基本ゲージという。)は,校正用ゲージとの比
較測定によって又は校正用ゲージを用いて校正した測定器によって真球度及び曲率半径が測定され,
かつ,曲率半径の値の測定精度が明示されている凹凸一対のニュートンゲージであって,常用ニュー
トンゲージの製作又は検査のための基準として用いる。
備考 基本ゲージは,2.(1)の条件が満たされる場合には校正用ゲージとして使用してもよい。
(3) 常用ニュートンゲージ 常用ニュートンゲージ(以下,常用ゲージという。)は,検査の対象となる光
学部品の表面に適合した大きさをもち,真球度及び曲率半径の値を基本ゲージによって校正したニュ
ートンゲージであって,光学部品の製作及び検査に際し使用する。
3. 形状及び寸法 ニュートンゲージの外周形状は円形とし,各部の寸法は,ニュートンゲージの種類に
よって次のとおりとする(図1参照)。ただし,常用ゲージの形状及び寸法については,特に規定しない。
――――― [JIS B 7433 pdf 1] ―――――
2
B 7433-1989
図1 形状
(1) 校正用ゲージ 校正用ゲージの寸法は,表1による。
表1 校正用ゲージの寸法
単位mm
呼び 曲率半径R 外周の直径及び凹面の有効径 厚さ
R0 の設定範囲 凸面の有効径 D1 t
D
10 9.810.2 2R 18以上 12±0.5
20 19.620.4 32 5.00 30以上 20±1
50 4951 56 7.00 53以上
100 98102 80 7.00 76以上 25±1
200 196204 11210 108以上
500 490510
5.10
145以上
1 000 9801 020 150 32±1
∞ ∞ −
備考 R0が10の校正用ゲージは,凸面を過半球形状とする。
(2) 基本ゲージ 基本ゲージの寸法は,表2による。ただし,曲率半径が12.5mm以下の基本ゲージは,
凸面を過半球形状とする。
表2 基本ゲージの寸法
単位mm
外周の直径及び
曲率半径 凹面の有効径 厚さ
凸面の有効径
R D1 t
D
12.5以下 2R 1.8R以上 1.2R
12.5 を超え 16以下 25 23以上 16
16 を超え 22以下 32 30以上
20
22 を超え 32以下 40 38以上
32 を超え 63以下 56 53以上
63 を超え 130以下 80 76以上 25
130 を超え 300以下 112 108以上
300 を超えるもの 150 145以上 32
――――― [JIS B 7433 pdf 2] ―――――
3
B 7433-1989
4. 精度
4.1 真球度 ニュートンゲージの真球度は,次による。
(1) 校正用ゲージの真球度は,幾何学的に正しい球面からの偏差が0.025 内でなければならない。
備考 R0が∞の校正用ゲージは,外径の大きさを除き,JIS B 7430(オプチカルフラット)による片
面0級のオプチカルフラットに該当する。
(2) 基本ゲージの真球度は,校正用ゲージとの比較によって,球面からの見掛け上の偏差が,0.025
内であり,かつ,基本ゲージの凸面と凹面を比較したとき,両者の間に0.05 異があっ
てはならない。
また,基本ゲージの凸面と凹面との比較に際し,有効径の21の大きさをもつ任意の領域内で0.025
を超える差異があってはならない。
備考 Rが∞の基本ゲージは,外径の大きさを除き,JIS B 7430による片面1級のオプチカルフラッ
トに該当する。
(3) 常用ゲージの真球度は,基本ゲージとの比較によって,常用ゲージ及び基本ゲージのうちいずれか小
さい方の有効径内の差異が0.05 内であって,かつ,その有効径の21の大きさをもつ任意の領域内
で0.025 異があってはならない。
備考 Rが∞の常用ゲージは,その平面度がJIS B 7430による片面2級又は3級のオプチカルフラッ
トに該当する。
4.2 曲率半径 ニュートンゲージの曲率半径は,温度23℃における値とし,次による。
(1) 校正用ゲージの曲率半径は,表3を満足していなければならない。
表3 校正用ゲージの曲率半径
単位mm
呼び 曲率半径 許容差
R0 R △R
10 9.810.2 ±0.000 5
20 19.620.4 ±0.001
50 4951 ±0.001 5
100 98102 ±0.003
200 196204 ±0.006
500 490510 ±0.02
1 000 9801 020 ±0.1
(2) 基本ゲージの曲率半径は,表4を満足していなければならない。
表4 基本ゲージの曲率半径
単位mm
曲率半径 許容差(1)
R △R
16以下 ±0.003
16 を超え 300以下 ±2×10-4R
300 を超え 750以下 ±3×10-4R
750 を超えるもの ±4×10-7R2
注(1) △Rの計算値は,下けたを切り捨てて有効
数字1けたの値で表す。
(3) 常用ゲージの曲率半径は,有効径 (D) に応じて表5を満足していなければならない。
――――― [JIS B 7433 pdf 3] ―――――
4
B 7433-1989
表5 常用ゲージの曲率半径
単位mm
曲率半径 許容差(1)
R △R
R
16以下 ±0.005D
と±0.003のうち,絶対値の大きい方の値
R
16を超え 32以下 ±0.007D
R
32を超え130以下 ±0.015D と±2×10-4Rのうち,絶対値の大きい方の値
R
130を超え300以下 ±0.025D
R
300を超え750以下 ±0.05D
と±3×10-4Rのうち,絶対値の大きい方の値
R2
750を超えるもの
±6×10-5D と±4×10-7R2のうち,絶対値の大きい方の値
5. 材料及び外観 ニュートンゲージに用いる材料は,内部ひずみを十分除去した透明な高品質のガラス
とし,ニュートンゲージの種類に応じ,使用上差し支えがある泡,脈理,きず,着色などがあってはなら
ない。
(1) 校正用ゲージ及び基本ゲージ 校正用ゲージ及び基本ゲージの材料は,着色が少なく膨張係数が小さ
いガラスを用いる。ただし,線膨張係数が明示されており,使用時に測定値を補正することができる
場合には石英ガラス,クラウンガラス又はこれらと同等の品質をもつガラスを使用してもよい。
(2) 常用ゲージ 常用ゲージの材料は,校正用ゲージ及び基本ゲージと同等の材料を使用する。ただし,
対象とする光学部品の表面の所要精度によって白板ガラス,青板ガラスなどを用いてもよい。
6. 真球度の測定方法 ニュートンゲージの真球度の測定は,次による。
なお,曲率半径が∞のニュートンゲージについては,真球度に代えてJIS B 7430に規定される方法によ
って平面度を測定する。
(1) 測定装置及び測定条件
(1.1) 測定装置の構成 ニュートンゲージの真球度の測定は,フィゾー形干渉計を用いる。装置は,光軸
に沿って配置した光源系,ビームスプリッタ,参照面をもつ集光レンズ及び被測定ニュートンゲー
ジ用架台,並びにビームスプリッタを介して配置した干渉じま観測用光学系(以下,観測系という。)
から構成し,次による(図2参照)。
図2 測定装置の構成
(a) 光源系は,光源にレーザを用い,出射ビームを集光レンズのひとみを十分満たす大きさの平面波に
――――― [JIS B 7433 pdf 4] ―――――
5
B 7433-1989
変換するための光学系(ビームエキスパンダなど)を含むものとする。
(b) 集光レンズは,最後面の曲率半径がバック焦点距離と等しくなるように設計され,測定に際し,最
後面が干渉計の参照面の役割を果たす構造のものを使用する。
なお,集光レンズは,被測定ニュートンゲージの種類によって,種々の開口数及び作動距離をも
つものを交換して用いる。
(c) 架台は,被測定ニュートンゲージを取り付け,光軸に沿った位置及び被測定ニュートンゲージの姿
勢の微調整が可能な構造とする。
(d) 観測系は,観測対物レンズの移動若しくは交換又は検出面の移動によって,被測定ニュートンゲー
ジの位置及び姿勢の調整のための光源系の点像及び真球度測定のための干渉図形の両方の観測が可
能な構造とする。
(1.2) 測定条件 測定条件は,次による。
(a) 測定は,空気の流れなどによる干渉じまの揺らぎがない温度23±1℃の環境で行う。
(b) 測定に使用する集光レンズは,開口数が表6を満足していなければならない。
なお,凸面ニュートンゲージの測定の場合には,集光レンズの作動距離が,被測定ニュートンゲ
ージの曲率半径よりも大きいことが必要である。
表6 集光レンズの開口数
曲率半径 開口数 曲率半径 開口数
R (mm) R (mm)
12.5 以下0.9 以上 63 を超え 130以下 0.4以上
0.8 以上
12.5 を超え 22 以下 130 を超え 300以下 0.28以上
22 を超え 32 以下0.63 以上 300を超えるもの 75以上
R
32 を超え 63 以下0.56 以上
(c) 架台の構造は,被測定ニュートンゲージを集光レンズに正対させて取り付けたとき,ニュートンゲ
ージの外径の中心がほぼ測定装置の光軸上にくるようになっており,かつ,架台の回転又は横ずら
しによってニュートンゲージの姿勢を集光レンズの焦点に関して任意の方向に調節できる必要があ
る。
備考 被測定ニュートンゲージを架台に取り付ける際,測定値に影響を与える変形が生じないように
注意しなければならない。
参考 被測定ニュートンゲージの姿勢の調節量は,曲率半径Rによって集光レンズの焦点に関し任意
の方向に,次の大きさが必要である。
Rが22mm以下の場合 30°以上
Rが22mmを超え,100mm以下の場合 20°以上
Rが100mmを超えるもの 10°以上
(2) 校正用ゲージ 校正用ゲージの真球度の測定は,集光レンズがもつ参照面の真球度と併せて行い,手
順は,次による。
(a) 集光レンズの参照面に正対して被測定ニュートンゲージを架台に取り付け,観測系によって光源の
点像を観測して,被測定面の位置及び姿勢を調節することによって,被測定面の曲率中心を参照面
の曲率中心(集光レンズの焦点)に一致させる。
(b) 観測系を干渉図形観測状態に切り換え,被測定面と参照面による干渉じまがなるべく同心円状で,
かつ,しま数が最少となるように被測定面の位置及び姿勢を調整する。
――――― [JIS B 7433 pdf 5] ―――――
次のページ PDF 6