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B 8008-4 : 2009
4 記号及び略語
この規格の使用に当たっては,JIS B 8008-1JIS B 8008-3及びJIS B 8008-5JIS B 8008-8で定義した
記号及び略語を使用する。
この規格における必す(須)の単位は,次による。
記号 用語 単位
n 機関回転速度 min 1
M トルク N・m
P 無修正軸出力 kW
WF 重み係数 1
5 トルク
5.1 試験サイクルで規定するトルクの値は百分率で,これは,ある試験モードに関して,与えられた回
転速度で最大到達可能なトルクに対する要求トルク(C1,C2,E1,E2,F,G1,G2及びG3)又はJIS B 8009-1
で定義している連続出力若しくはプライム出力(prime power rating)と一致するトルク(D1及びD2)の比率
を表している[JIS B 8008-1の12.5(試験運転点の決定)参照]。
トルク曲線を,図1に示す。
図1−トルク曲線
5.2 試験サイクルE3における出力の値は,定格回転速度における最大定格出力に対する百分率である。
それは,船の長さに制限がなく,このサイクルが,重負荷用機関によって推進される場合の理論的プロペ
ラ特性曲線に基づいていることによる。
試験サイクルE4におけるトルクの値は,定格出力でのトルクに対する百分率である。このサイクルは,
一般的なプレジャーボートの火花点火機関の運転状況を表す理論的プロペラ特性曲線に基づいている。
試験サイクルE5は,ディーゼル機関で推進される長さ24 m未満のボートの理論的プロペラ特性曲線に
基づいており,このサイクルにおける出力の値は,定格回転速度における最大定格出力に対する百分率で
ある。
――――― [JIS B 8008-4 pdf 6] ―――――
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注記 これらのほかにもプロペラ特性曲線は,存在する。
二つの代表的な曲線を,図2に示す。
図2−プロペラ曲線に対する出力及びトルク曲線
6 試験回転速度
6.1 定格回転速度
この規格では,定格回転速度は,3.5で定義するが,受渡当事者間の事前の協定があれば,次に示す機関
回転速度nRを,箇条8の試験サイクルで運転するときの定格回転速度としてもよい。
nR nL .095 nH nL
ここに, nL : 低回転速度(定格又はプライム出力の50 %を発生する最低回
転速度)
nH : 高回転速度(定格又はプライム出力の70 %を発生する最高回
転速度)
6.2 中間回転速度
6.2.1 全負荷トルク曲線上での回転速度範囲で運転するように設計した機関については,最大トルク回転
速度の申告値が定格回転速度の6075 %の間にある場合,この申告値を中間回転速度とする。
最大トルク回転速度の申告値が定格回転速度の60 %未満である場合,定格回転速度の60 %を中間回転
速度とする。
最大トルク回転速度の申告値が定格回転速度の75 %を超える場合,定格回転速度の75 %を中間回転速
度とする。
申告された中間回転速度におけるトルクの測定値が,定格回転速度の6075 %の間で測定した最大ト
ルクの96 %未満である場合には,測定した最大トルク回転速度を中間回転速度とする。
6.2.2 定常状態の全負荷トルク曲線上での回転速度範囲で運転するようには設計されていない機関につ
いては,中間回転速度は,一般に最大定格回転速度の6070 %になる。
6.2.3 8.5に規定する固定ピッチプロペラで推進するために用いる機関については,中間回転速度は箇条
8で規定する。
――――― [JIS B 8008-4 pdf 7] ―――――
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6.2.4 試験サイクルG1で試験する機関の場合は,中間回転速度は,最大定格回転速度の85 %とする。
7 試験準備に関する事項
試験準備については,次による。
この規格の 項目 JIS B 8008-1の JIS B 8008-2の
箇条番号 適用箇条 適用箇条
7.1 試験条件 5(試験条件) 5.2(機関試験条件)
7.2 出力 3.9(軸出力),5.3(出力)
3.9(軸出力),5.3(出力)
7.3 機関吸気システム 5.4.1(機関吸気装置) 5.4(機関吸気装置)
7.4 機関排気システム 5.4.2(機関排気装置) 5.5(機関排気装置)
7.5 試験燃料標準燃料 (JIS B 8008-5) 6(試験燃料) 6.(試験燃料)
7.6 計測機器及び計測すべきデータ 7(測定器及び測定するデー7.(測定器及び測定するデー
タ) タ)
7.7 計測機器の精度 7.4(精度) 7.3(測定するデータの精度)
7.8 排気流量の測定 7.3(排気質量流量) 7.2(排気流量)
7.9 ガス成分の測定 7.5(ガス成分の測定), 7.4(ガス成分の測定),
12.4(希釈比の調整) 15.(ガス状排出物の測定)a)
7.10 粒子状物質の測定 7.6(粒子状物質の測定),7.5(粒子状物質の測定),
17(粒子状物質の測定) 16.(粒子状物質の測定)a)
7.11 分析機器の校正 8(分析計の校正) 8.(分析計の校正)a)
7.11.1 校正の手順 8.5(校正の手順) 8. a)
7.11.2 校正結果の検証 8.5.7(校正の確認) 8. a)
7.12 窒素酸化物コンバータの効率測定試 8. a)
8.7(NOxコンバータの効率の
験 試験)
7.13 加熱式水素炎イオン化形検出器の炭8.8.2(炭化水素応答係数)8. a)
化水素反応のチェック
7.14 校正間隔 8.10(校正間隔), 8. a)
9.4(校正間隔)
7.15 粒子状物質試料採取システムの校正9(粒子状物質測定システム9.(粒子状物質捕集システム
の校正) の校正)a)
7.17 試運転 12(試験) 11.(試験)a)
7.18 ガス状排出物及び粒子状排出物のデ 12.(ガス状排出物及び粒子状
13(ガス状排出物及び粒子状
ータの評価 排出物のデータ評価) 排出物の評価)a)
7.19 ガス状排出物の計算 14(ガス状排出物の計算) 13.(ガス状排出物の計算)
7.20 粒子状排出物の計算 15(粒子状排出物の計算) 14.(粒子状排出物の計算)a)
7.21 分析及び試料採取システム 16(ガス状排出物の測定) 15.(ガス状排出物の測定)a)
注a) これらの箇条に関して,JIS B 8008-2の箇条は,JIS B 8008-1の該当する箇条を参照する。現地での測定の条
件についての必要となる変更点の説明は,JIS B 8008-2に規定されている場合もある。
8 試験サイクルのモード及び重み係数
(附属書A参照)8.1 一般
排気排出物の測定及び評価は,8.38.8に規定するように,その用途に適した試験サイクルで行う。受
渡当事者間の協定があれば,附属書Bで規定するユニバーサル試験サイクルを用い,各用途における排気
排出物の値を適切な重み係数を用いて計算してもよい。記述のない特別な場合については,適切な試験モ
ードを選択し,受渡当事者間で協定する。次の試験サイクルの大部分は,UN-ECE R49の13モード定常
状態試験サイクルの試験モードから導かれたものである。
――――― [JIS B 8008-4 pdf 8] ―――――
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粒子状排出物は,JIS B 8008-1の7.6(粒子状物質の測定)で規定するマルチフィルタ法又はシングルフ
ィルタ法で計測する。マルチフィルタ法での粒子状排出物を評価するには,各試験モードでの粒子状排出
物の濃度及び質量を,安定した運転状態のもとで測定する必要がある。機関が安定するまでに必要な時間
は,機関の大きさ及び周囲条件によって左右される。
JIS B 8008-1及びこの規格の試験装置及び試験サイクルは,火花点火機関の粒子状排出物の測定にも使
用することができる。
8.2 要求事項
個々の試験は,その試験サイクルの試験モードの決められた順序に従って行うものとする。試験モード
の最短長さは,試験サイクルG(8.7.2参照)以外では,標準として10分間とする。必要ならばモードの
長さを延長することもできる。すなわち,十分な質量の粒子状物質の試料を採取するため,大形機関の運
転状態を安定化するためなどがその例である。
モードの長さを記録し,報告する。
ガス状排出物の濃度値は,試験サイクルG(8.7.2参照)を除き,機関が安定し,それぞれのモードでの
要求回転速度及びトルクが得られた場合に,最後の3分間を測定し,記録する。この3分間の最後の60
秒間だけをJIS B 8008-1の13.2(粒子状排出物)の排出物の計算に使用する。
粒子状物質の採取は,製造業者が定義した機関の安定化が達成されてから行い,できる限り,ガス状排
出物の測定と同時に終了する。シングルフィルタ法の場合には,粒子状物質の採取は,ガス状排出物の測
定終了の5秒以内に終了する。
マルチフィルタ法の場合は,要求回転速度及びトルクが得られている限り,有効なサンプルが採取でき
るまで,そのモードにおいて,粒子状物質の採取及びガス状排出物の測定を繰り返してもよい。
機関を前のモードで運転することによって,事前に調整できている場合は,調整運転を省き,次の試験
モードに進むことができる。サイクルの第1モードでは,機関はJIS B 8008-1の12.3(希釈システム及び
機関の始動)によって,事前に調整しなければならない。あるモードの終わりから別のモードの始めまで
に発生した20分間以上4時間以下の遅れならば,機関は,前のモードの運転で事前に調整できる。4時間
を超える遅れの場合には,機関はJIS B 8008-1の12.3によって事前に調整しなければならない。試験モー
ド中のいかなる場合においても,試験装置の不調又は機関の回転速度若しくは負荷がJIS B 8008-1の12.7.1
(試験手順)の要求を満足しない場合には,その試験モードは,無効であり中止となる。その試験モード
は,前のモードによる事前の調整から再び開始する。
8.3 試験サイクルC“オフロード車両及びオフロード産業機械”
8.3.1 試験サイクルC1“オフロード車両,ディーゼル駆動オフロード産業機械”
8.3.1.1 試験モード及び重み係数
モード番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
(ユニバーサル試験
サイクル)
モード番号 1 2 3 − 4 5 6 7 − − 8
(試験サイクルC1)
回転速度a) 定格回転速度 中間回転速度 低アイドル
回転速度
トルクa) (%) 100 75 50 − 10 100 75 50 − − 0
重み係数 0.15 0.15 0.15 − 0.1 0.1 0.1 0.1 − − 0.15
注a) IS B 8008-1の12.5並びにこの規格の3.5,3.6,箇条5及び箇条6参照。
――――― [JIS B 8008-4 pdf 9] ―――――
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8.3.1.2 試験の実施
試験は,試験サイクルC1のモード番号を昇順で実施する。
8.2の要求事項を考慮する。
8.3.1.3 この試験の適用基準
代表的な例を,次に示す。
− 削岩機,圧縮機など。
− ホイールローダ,ブルドーザ,履帯式トラクタ,履帯式ローダ,トラック式ローダ,重ダンプトラッ
ク,油圧ショベルなどを含む建設機械
− 農用トラクタ,耕運機,田植機,コンバイン,スピードスプレーヤ,運搬車などを含む農業機械
− 林業機械
− 荷役装置
− フォークリフトトラック
− 路面補修車(モータグレーダ,ロードローラ及びアスファルトフィニッシャ)
− 排雪装置
− 除雪トラクタ
− 空港作業機
− 索道 (aerial lift)
− 移動式クレーン
注記1 定格出力が一般的に20 kW未満のディーゼル機関で,8.7.4の試験サイクルG1試験サイク
ルG3に掲げる用途に使用する機関は,8.3に規定する試験サイクルC1及び試験サイクルC2
によって試験を実施してもよい。
注記2 油圧又は流体変速機を装備するディーゼル機関で,定格回転速度の±15 %で運転され,かつ,
低アイドル回転速度での使用時間が15 %未満の機関は,試験サイクルD2(8.4参照)によ
って試験を実施してもよい。
8.3.2 試験サイクルC2“産業用火花点火機関 (>20 kW) とう(搭)載のオフロード車両”
8.3.2.1 試験モード及び重み係数
モード番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
(ユニバーサル試験
サイクル)
モード番号 − − − 1 − 2 3 4 5 6 7
(試験サイクルC2)
回転速度a) 定格回転速度 中間回転速度 低アイドル
回転速度
トルクa) (%) − − − 25 − 100 75 50 25 10 0
重み係数 − − − 0.06 − 0.02 0.05 0.32 0.30 0.10 0.15
注a) IS B 8008-1の12.5並びにこの規格の3.5,3.6,箇条5及び箇条6参照。
8.3.2.2 試験の実施
試験は,試験サイクルC2のモード番号を昇順で実施する。
8.2の要求事項を考慮する。
8.3.2.3 この試験の適用基準
――――― [JIS B 8008-4 pdf 10] ―――――
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JIS B 8008-4:2009の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8178-4:2007(MOD)
JIS B 8008-4:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.020 : 内燃機関
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.50 : 交通機関からの排気ガス
JIS B 8008-4:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8008-1:2009
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第1部:ガス状排出物及び粒子状排出物の台上測定
- JISB8008-2:2009
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第2部:ガス状排出物及び粒子状排出物の搭載状態での測定
- JISB8008-3:2000
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第3部:定常状態における排気煙濃度の定義及び測定
- JISB8008-5:2009
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第5部:試験燃料
- JISB8008-6:2000
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第6部:試験報告
- JISB8008-7:2000
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第7部:エンジンファミリの定義及び決定方法
- JISB8008-8:2000
- 往復動内燃機関―排気排出物測定―第8部:エンジングループの定義及び決定方法
- JISB8009-1:2001
- 往復動内燃機関駆動発電装置―第1部:用途,定格及び性能