JIS B 8044:2001 ガスタービン及びガスタービン装置―空気音の測定―実用測定方法及び簡易測定方法 | ページ 2

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表1 機械及び装置の音響パワーレベル測定方法の種類
項目 精密測定方法 実用測定方法 簡易測定方法
(ISO 3745) (ISO 3744) (ISO 3746)
試験環境 半無響室 屋外又は屋内 屋外又は屋内
試験環境の評価基準(1) K2≦0.5dB K2≦2dB K2≦7dB
音源の体積 試験室容積の 制限なし 制限なし
0.5%以下が望ましい 音場環境で制限される。 音場環境で制限される。
音源の性状 制限なし(広帯域,狭帯域,純音,定常,非定常,衝撃音)
暗騒音の制限 L(1)≧10dB L≧6dB L≧3dB
(できればL>15dB) (できればL>15dB)
K1(1)≦0.4dB K1≦1.3dB K1≦3dB
測定点の数 ≧10 ≧9(2) ≧4(2)
測定器への最小要求
− 騒音計 IEC 60651 IEC 60651 IEC 60651
Type 1 Type 1 Type 2
− 積分型騒音計 IEC 60804 IEC 60804 IEC 60804
Type 1 Type 1 Type 2
− 周波数ハンドフィルタIEC 61260 IEC 61260 −
Type 1 Type 1
再現性の標準偏差 K2<5dBの場合)
( 勿 で表したA特性
音響パワーレベルの測定 (5dB≦K2≦7dBの場合)
精度 ただし,純音成分が支配的で
ある場合 到
注(1) 音響パワーレベルのスペクトルを決めるための対象周波数領域の各周波数にて,K1及びK2が基準値に合致しな
ければならない。A特性音響パワーレベルの場合の補正値K1A及びK2Aにも同じ基準を適用する。ここで,L
は,測定対象音源が作動中の音圧レベルと非作動中の音圧レベルの差,K1は暗騒音補正値,K2は音場補正値。
K1AはA特性音響パワーレベルの場合の暗騒音補正値,K2AはA特性音響パワーレベルの場合の音場補正値。
(2) 0.5dB以上の差のないことが,事前に分かっているときは,測定点の数を減らしてもよい。
備考 ISO騒音測定規格では,精密測定方法をGrade 1,実用測定方法をGrade 2及び簡易測定方法をGrade 3と測
定精度の等級で表す場合がある。
表2 許容補正値
単位dB
測定方法の種類 暗騒音補正 音場補正
実用測定方法 1.3以下 2以下
簡易測定方法 1.3を超え3以下 2を超え7以下
特別な場合(3)3を超える 7を超える
注(3) 暗騒音補正値及び/又は音場補正値がこの値より
大きい場合,真の音響パワーレベルを許容できる
不確かさで測定することはできないが,対象とす
るガスタービン又はガスタービン装置の騒音の上
限値の推定には有効である。

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表3 音響パワーレベル測定の不確かさ(標準偏差の最大値)
単位dB
測定方法の種類 オクターブバンド中心周波数 A特性
31.5Hz63Hz 125Hz 250Hz500Hz 1 000Hz4 000Hz 8 000Hz
実用測定方法 5 3 2 1.5 2.5 2
簡易測定方法 5
備考 吸気口及び排気口に対する音響パワーレベル測定時の標準偏差の最大値は,この表の値よりも大きい場合
がある。

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 8041 ガスタービン−受渡試験方法
備考 ISO 2314 : 1989, Gas turbines−Acceptance tests及びISO 2314 : 1989/Amd.1 : 1997, Amendment
1 : Acceptance tests for combined-cycle power plantsからの引用事項は,この規格の該当事
項と同等である。
JIS B 8042 ガスタービン−調達仕様
備考 ISO 3977 : 1991, Gas turbines−Procurementからの引用事項は,この規格の該当事項と同等で
ある。
JIS C 1515 音響校正器
備考 IEC 60942 : 1988, Sound calibratorが,この規格と一致している。
JIS Z 8103 計測用語
ISO 354 : 1985, Acoustics−Measurement of sound absorption in a reverberation room
ISO 3744 : 1994, Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources using sound pressure−
Engineering method in an essentially free field over a reflecting plane
ISO 3745 : 1997, Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources−Precision methods for
anechoic and semi-anechoic rooms
ISO 3746 : 1995, Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources using sound pressure−
Survey method using an enveloping measurement surface over a reflecting plane
ISO 6926 : 1990, Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources−Requirements for the
performance and calibration of reference sound sources
IEC 60651 : 1979, Sound level meters
IEC 60804 : 1985, Integrating-averaging sound level meters
IEC 61260 : 1995, Electroacoustics−Octave band and fractional-octave band filters

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1 均質及び等方性物質中の境界のない音場。実用上は,対象周波数領域におい
自由音場 (free field)
て境界の影響が無視できる音場をいう。
3.2 一つの反射面上に音源の在存する音場。
半自由音場 (free field over reflecting plane)

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3.3 無響室

 (anechoic room)  対象周波数領域のすべての入射音響エネルギーを吸収する面で囲まれる
試験空間。これによって測定面全体に自由音場条件を与える。

3.4 半無響室

 (semi-anechoic room)  硬い反射床面があり,その上側では,自由音場条件となるように,
床以外の面が入射音響エネルギーを吸収する試験空間。

3.5 測定面音圧

 (surface sound pressure) 測定面における音圧で,時間について二乗平均法によって平
均化し,また,この規格で規定された手順を用いて,測定面全体にわたって平均化し,更に暗騒音及び反
射音の影響に対する修正を施した音圧。
3.6 測定面音圧の二乗と基準音圧の二乗との比
測定面音圧レベル (Lpf) (surface sound pressure level)
の常用対数の10倍。基準音圧は20 定面音圧レベルはデシベルで表す。
備考 使用する周波数重み特性又は周波数バンドを表示するのが望ましい。例えば,A特性音圧レベ
ル,オクターブバンド音圧レベル,1/3オクターブバンド音圧レベルなど。

3.7 音響パワーレベル

 (Lw) (sound power level) 与えられた音響パワーと基準の音響パワーの比の常
用対数の10倍。基準音響パワーは1pW (=10−12W) とする。音響パワーレベルはデシベルで表す。
備考1. 使用する周波数重み特性又は周波数バンドを表示するのが望ましい。例えば,A特性音響パ
ワーレベル,オクターブバンド音響パワーレベル,1/3オクターブバンド音響パワーレベルな
ど。
2. ある基準半径での平均音圧レベルは,音響パワーレベルとは数値的に異なるので音響パワー
レベルの代わりには使用しないほうがよい。

3.8 対象周波数領域

 (frequency range of interest)一般的に,対象周波数領域としては,31.5Hzから8
000Hz間の中心周波数をもつオクターブバンドと25Hzから10 000Hz間の中心周波数をもつ1/3オクター
ブバンドがある。音圧レベルが最大のバンド音圧レベルより50dB以上小さいバンドは除外してもよい。
特殊な目的のために,周波数領域を拡張しても試験環境及び計器の精度が満足できるならば,対象周波数
領域は高低いずれかの限界より拡張してもよい。一般的な周波数領域より圧倒的に高い(又は低い)周波
数の音響を放射する音源に対しては,試験設備及び試験方法を最適化するために,対象周波数領域を制限
してもよい。

3.9 測定面

 (measurement surface) 音源と基準直方体を囲み反射床面を底面とする,面積Sの仮想的な
直方六面体で,その面に測定点をもつ。

3.10 基準直方体

 (reference box)仮想的な基準面で反射床面を底面とし,その上の測定対象音源に外接
する最も小さな直方六面体。

3.11 測定距離

 (measurement distance) 基準直方体から測定面までの最短距離。

4. 音場環境

4.1 一般

 この規格による測定に適した試験環境としては,次のものがある。
a) 反射床面の上側に自由音場をもつ試験室。
b) 4.2及び附属書Aの規定に適合する平たんな屋外の場所。
c) 音源の直接音場による音圧と比較し,拡散音場の測定面の音圧に対する影響が,小さい部屋。
c)の条件を満足するのは,壁及び天井に十分な吸音材を施した比較的小さな部屋であるが,通常,非常
に大きな部屋でも満足する。

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4.2 試験環境の評価基準

 理想的には,試験環境は,音源が反射床面の上側の自由音場へ音を放射する
ように,反射床面以外には反射物体のないことが望ましい。附属書Aは,必要であれば,試験環境と理想
的な条件との差異を求めるための音場補正値を決める方法を示している。実用測定方法に適した試験環境
においては,音響パワーレベルを表3に示す不確かさの範囲内で求めることができる。
備考 附属書Aの評価基準に適合しない空間で測定する必要がある場合は,試験結果の標準偏差は表
3に示すものより大きいこともあり得る。この場合は,この規格によって求めた音響パワーレ
ベルは,ガスタービン又はガスタービン装置の音響パワーレベルの妥当な上限値を得るのに有
効であろう。

4.3 暗騒音の評価基準

 測定点の位置において,暗騒音の音圧レベルは実用測定方法では,少なくとも
6dB,できれば10dB以上,対象周波数領域の各周波数バンドにおける測定音圧レベルより小さくなければ
ならない。簡易測定方法では,3dB以上小さくなければならない。
みかけの暗騒音を増加させる風の影響を最小にするよう注意する。また,マイクロホン製造業者による
適切な取扱説明書に従う。

4.4 特殊測定方法

 暗騒音補正及び音場補正が,4.2及び4.3の制限値を超える場合は,放射騒音の推定
のために,この規格で規定していない特殊な測定方法(例えば,インテンシティ分析器)を使用すること
ができる。
もし,これらの方法を受渡試験に用いるときは,ガスタービン又はガスタービン装置の納入者と購入者
が,詳細について同意することが望ましい。

5. 測定機器

 使用する測定器は,IEC 60651のクラス1の要求事項に適合していなければならない。ま
た,測定装置については,附属書Bも参考にするとよい。

6. 試験対象及び試験条件

6.1 試験対象

 試験対象は,ガスタービン又はガスタービン装置である。試験に含める機器は明確に定
め,関係当事者間で合意しなければならない。通常,これらには,ガスタービン又はガスタービン装置を
最終使用場所で適切に運転するのに必要な機器を含む。例えば,燃料ポンプ,冷却水ポンプ,熱交換器,
歯車など。
備考 運転に必要な構成品が,ガスタービン又はガスタービン装置に直接取り付けられていない場合
には,それらを別に考慮しなければならないことがある。別の試験によって,それらの構成品
によるガスタービン装置全体の音圧レベルに対する影響を求めるのがよい。

6.2 測定条件

6.2.1 運転条件

 試験は,関係当事者間で合意した,ガスタービン又はガスタービン装置の出力,速度,
温度,圧力などの規定値における,定常運転状態にて実施する。
特に決められていない場合は,JIS B 8042で規定する“クラスD,レンジIV”の出力運転を適用する。
関連する運転条件及び大気条件(温度,圧力,湿度,雪,霜)を試験報告書に記録する。
備考 JIS B 8042で規定する“クラスD,レンジIV”の出力は,ISO 3977のベース定格出力に相当す
る。
測定中,運転条件を変化させてはならない,また,できる限り,JIS B 8041に規定する運転条件に従う。
起動及び停止時に,短時間,放射騒音がより高いことがある。これらの条件においては,この規格は適
用しない。

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6.2.2 据付状態

 ガスタービン及びガスタービン装置は,できる限り,現地での運転と同じ状態に据え付
ける。

6.3 音源

6.3.1 一般

 ガスタービン及びガスタービン装置については,次のように,音源を定義することができる
(図1参照)。
− 機械本体の表面(表面騒音)
− 吸気口(吸気口騒音)
− 圧縮機入口(圧縮機入口騒音)
− タービンの排気部(タービン出口騒音)
− 排気口(排気口騒音)
− 装置表面及び吸排気口から放射される騒音の合計(全体騒音)
ガスタービンと開口部との間に,騒音に影響を与えるような機器がない場合は,吸気側では,吸気口騒
音と圧縮機入口騒音とは等しく,排気側では,排気口騒音とタービン出口騒音とは等しい。
例えば,小形の機械のように,開口部が測定面の内側にある場合には,開口部からの騒音と表面からの
騒音を別々に求めることができないことがある。このような場合には,吸排気口を含むガスタービン又は
ガスタービン装置を包含する測定面上の測定点において,ガスタービン装置全体からの放射騒音(全体騒
音)を求めることになる。

6.3.2 ガスタービン及びガスタービン装置の表面騒音

 表面騒音とは,ガスタービン又はガスタービン装
置の表面から放射される騒音をいう。吸気口又は排気口から放射される騒音は含まない。それらは,十分
な透過損失をもつ管又はダクトを通して,ほかの部屋又は大気へ導くことによって測定結果に含まないよ
うにする。
上記の定義によれば,ガスタービン又はガスタービン装置の表面とは,運転準備完了状態のガスタービ
ン又はガスタービン装置の輪郭をいう。現状の技術によれば,次のものがある。
− 遮熱材又は遮音材のない表面
− 部分的に又は完全に遮熱物を備えた表面
− 部分的に又は完全に遮音材を備えた表面
− 部分的に又は完全に遮熱及び遮音兼用材で囲んだ表面
備考1. ガスタービンの形式によっては,エンクロージャが含まれる。その場合は,表面騒音とは,
エンクロージャの開口部からの騒音も含めた,エンクロージャから放射される騒音である。
運転中にエンクロージャに入ることができる場合がある。そのときには,エンクロージャ内
の,音圧レベルを測定することができるが,その測定方法は,この規格では規定しない。
2. また,場合によっては,吸気ダクト及び排気ダクト又はそれらの一部分から大きな音響パワ
ーが放射される。この表面騒音の測定方法は,この規格では規定しないが,ガスタービンの
表面騒音の測定と類似の方法で実施することができる。測定条件,特に,騒音放射面及び測
定面の種類について正確に記述することが望ましい。

6.3.3 吸気口騒音

 ガスタービン又はガスタービン装置の吸気口から大気へ放射される騒音。

6.3.4 圧縮機入口騒音

 圧縮機から吸気装置へ放射される騒音。

6.3.5 タービン出口騒音

 タービンから排気装置へ放射される騒音。

6.3.6 排気口騒音

 ガスタービン又はガスタービン装置の排気口から大気へ放射される騒音。

――――― [JIS B 8044 pdf 10] ―――――

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JIS B 8044:2001の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10494:1993(MOD)

JIS B 8044:2001の国際規格 ICS 分類一覧

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