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B 8044 : 2001
6.3.7 全体騒音
装置表面及び吸排気口から放射される騒音の合計で,吸気部及び排気部が基準直方体に
含まれる小形の装置では,全体騒音を測定する。
図1 主要音源の識別
7. 測定面の音圧レベル
7.1 基準面及び測定面
マイクロホンを置く測定点の位置決めを容易にするため,仮想的な基準面を設
定する。この基準面は反射面を底面とし,その上の測定対象音源に外接する最も小さな直方体とする。こ
の基準直方体の大きさを決める場合には,音響エネルギーの主要な放射部でない測定対象からの突起部分
は無視して差し支えない。どの突起部分を無視するかについては,装置の形式ごとに定めるのがよい。測
定点は,基準直方体と音源を囲み,反射面を底面とする面積Sの仮想的な測定面上とする。
この測定面は,その各面が基準直方体の各面に平行な直方六面体の形状である。ここで,測定距離dは,
測定面と基準直方体との面間距離である。
7.2 測定点の位置及び数
7.2.1 一般
測定点は,測定点間隔がそれぞれの測定面上で,なるべく等しくなるように配置する。局所
的な流体の放出口の近くでは,測定点をマイクロホンとケーブルがその流れにさらされないように配置す
る。測定点の数は,基準直方体の面積及びすべての測定点での音圧レベルの差によって定める。
次のいずれかの場合には,測定点の数を増やさなければならない。
a) すべての測定点で測定した音圧レベルの差(すなわち,オクターブバンド又は周波数重み特性Aで測
定し,整数で表した音圧レベルの最大値と最小値のデシベル差)が測定点の数を超えるとき。
b) 例えば,小さな開口部のように,大きな機械のごく小さな部分だけから騒音が放射される場合。この
場合には,測定面を更に大きさの異なる部分測定面に分割する。このようにすると,測定面上の測定
点間隔は,部分測定面ごとに異なる。測定点間隔は部分測定面ごとに異なってよい。部分音響パワー
レベルは,各測定面ごとに測定する。機械の全体音響パワーレベルは,これらの部分音響パワーレベ
ルを合算して求める。
個々の部分測定面における部分音響パワーレベルLwjのデシベル値は,次の式によって求める。
――――― [JIS B 8044 pdf 11] ―――――
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Sj
Lwj Lpj 10 log10 dB
S0
ここに, L :
pj
j番目の部分測定面の平均音圧レベル (dB)
K
1 1.0Lpj
Lpj 10 log10 10
K j1
ここに, Lpj : j番目の部分測定面におけるi番目の測定点の音圧レベル
(dB)
K : j番目の部分測定面における測定点の総数
Sj : j番目の部分測定面の面積
S0=1m2
全体音響パワーレベルLwgのデシベル値は,n個の部分音響パワーレベルを次の式によって合算して求め
る。
n
1.0Lwj
Lwg 10 log10 10 dB
j 1
ここに, n : 部分音響パワーレベルの総数
Lwj : 部分音響パワーレベルのデシベル値 (dB)
備考1. 測定点の配置の仕方については,ISO 3744を参照するのがよい。
2. マイクロホンが届かない場合,その位置での測定が危険な場合,又は,温度,蒸気,湿度,
強い電場や磁場などによって結果が不正確となる場合,その測定面音圧レベル及び音響パワ
ーレベルの測定面全体から測定した値からの偏差が1dB以下であることを(例えば,他の調
査によって)示すことができれば,その測定点を削除してもよい。
7.2.2 マイクロホンの位置
7.2.2.1 表面騒音 ガスタービン又はガスタービン装置を,音源に外接し反射床面を底面とする最小の直
方体である仮想的な基準面で囲む。機械と反射面との間があいている場合も同じである(図24参照)。
大形ガスタービン又は大形ガスタービン装置の場合には,数個の直方体面で構成する基準面を用いても
よい。
機械装置の設計及び/又は寸法によっては,吸排気口は,測定面の内側に位置してもよい(6.3.1参照)
基準直方体と測定面との間の測定距離dは,1mとする。
7.2.2.2 吸気口騒音 測定面の形状及び測定点の位置は,開口部の寸法と反射面に対するその位置による。
図5又は図6に示す最も適切な例による。
吸気口から排気口まで,及び吸気口からガスタービン又はガスタービン装置までの距離が十分にあり,
更に暗騒音補正値K1Aが,実用測定方法で1.3dBを超えないか,又は簡易測定方法で3dBを超えない場合
に限り,吸気口騒音を分離して測定してよい。
7.2.2.3 圧縮機入口騒音 配管内及びダクト内の音響パワーレベルを測定するのに利用できる国際規格
は,現時点では存在しない。圧縮機入口騒音は,圧縮機入口と吸気口との間の音響減衰が分かっていれば
これを考慮して,吸気口騒音の音響パワーレベルから間接的に求めることができる。
吸気系に騒音減衰装置(消音器,エルボなど)又は追加して考慮すべき音源がない場合,圧縮機入口の
音響パワーは,吸気口騒音と同様の方法で評価する吸気口音響パワーレベル(7.2.2.2参照)にほぼ等しい。
――――― [JIS B 8044 pdf 12] ―――――
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7.2.2.4 タービン出口騒音 配管内及びダクト内の音響パワーレベルに対する基本的な国際規格はなく,
ガスタービンの排気温度においてIEC 60651の要求を満たすマイクロホンもないので,タービン出口騒音
を直接測定することはできない。タービン出口騒音は,排気口騒音と排気系の騒音減衰が分かれば,これ
らの合算値として推定することができる。
排気系に騒音減衰装置(消音器,エルボなど)又は追加して考慮すべき音源がない場合,タービン出口
の音響パワーレベルは,排気口騒音と同様の方法で評価する排気口音響パワーレベル(7.2.2.5参照)にほ
ぼ等しい。
7.2.2.5 排気口騒音 測定面の形状及び測定点の位置は,開口部の寸法と反射面に対するその位置による。
図79に示す最も適切な例による。
排気口から吸気口まで,及び排気口からガスタービン又はガスタービン装置までの距離が十分にあり,
更に暗騒音補正値K1Aが,実用測定方法で1.3dBを超えないか,又は簡易測定法で3dBを超えない場合に
限り,排気口騒音を分離して測定してよい。
7.3 測定条件
7.3.1 一般
周囲の環境が,測定に使用するマイクロホンに対して悪影響を及ぼす場合がある。例えば,
強い電界又は磁場にさらされたり,風や試験対象の機器が起こす空気流に当たる場合,又は周囲の空気が
著しく高温若しくは低温の場合である。このような悪影響をもたらす状況は,適切にマイクロホンを選定
する,又は測定点の位置を決めることによって回避しなければならない。
測定位置において,マイクロホンはその音響入射主軸を測定面に垂直な向きに向ける。ただし,辺に位
置する場合には基準直方体の対応する辺に最も近い向きに,角に位置する場合には基準直方体の対応する
角に向ける。
この規格による測定時の最高風速は,約5m/sとする。どのような場合でも,風による暗騒音レベルは,
測定する音圧レベル(A特性又はオクターブバンド)より少なくとも10dB小さいことが望ましい。マイ
クロホン製造業者の取扱説明書に従うのがよい。
7.3.2 校正
一連の測定ごとに,対象とする周波数範囲内の一つ又は複数の周波数において計測システム
の校正が完全に行われていることを証明するために,JIS C 1515のクラス1の要求を満たす音響校正器を
マイクロホンにあてて校正する。校正器は,1年ごとにその発生音圧レベルを測定して校正を行う。それ
に加え,少なくとも2年ごとに,対象とする周波数全域にわたって,計測システムの電気的校正を実施す
る。
7.3.3 A特性音圧レベルの測定
機械を運転状態とし,周波数重み特性A,時間重み特性S (slow) とした
騒音計で,各測定点 : i=1, 2, ···,n(又はすべてのマイクロホン移動経路)の値を読み取り,これをA特
性音圧レベルLpAとする。
7.3.4 音圧スペクトルの測定
スペクトルを求めるために,7.3.3と同様な方法で,各オクターブバンド
の音圧レベルを測定する。
中心周波数が160Hz以下の周波数帯に対しては,少なくとも30秒間の測定を行う。200Hz以上の周波
数帯に対しては,少なくとも10秒間の測定を行う。
備考 この規格で考慮していない特殊な目的(例えば,特別な音源の探査)には,1/3オクターブバン
ド又は狭帯域フィルタの使用が有効である。
7.3.5 暗騒音レベルの測定
暗騒音の影響を考慮しなければならない場合,試験のために機械を運転する
前又は試験のための運転を終えた後に,7.3.3及び/又は7.3.4に規定する各マイクロホンの位置で暗騒音
を測定する。
――――― [JIS B 8044 pdf 13] ―――――
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備考1. ガスタービン及びガスタービン装置の測定中には,避けられない暗騒音が存在する。暗騒音
補正が1.3dB以下の場合には実用測定方法による。補正値が1.3dBを超え3dB以下の場合には
簡易測定方法による。暗騒音補正値が3dBを超える場合,結果の精度はこの規格の要求範囲
外である。
2. ガスタービン装置の構成要素ではないがその運転に必要であり,ガスタービン又はガスター
ビン装置と同時にだけ運転する要素機器(例えば,ポンプ,弁,配管)から放射される暗騒
音は,通常正確に決定できない。試験対象のガスタービン又はガスタービン装置の空気音を
測定するために試験対象を十分に分離したり,固体音の測定をするために暗騒音の発生源を
分離することは,極めて困難である。
7.3.6 暗騒音の補正
測定した音圧レベルは,表4に示す値に従って,暗騒音の補正を行う。
備考1. 測定位置によっては,大きい暗騒音レベルが存在する場合がある。他の測定又はその機械の
設計から,騒音の放射が対称的であることが分かっていれば,大きい暗騒音の音圧レベル側
の測定点を削除することによって,有効な結果が得られる。
2. 現地据付状態での測定では,ガスタービン設備自体に起因しない衝撃的又は偶発的な騒音を
測定することがある。このような状況下での測定は無効である。
表4 暗騒音補正
音源が運転中に測定された
音源単体の音圧レベルを求 適用
めるため音源が運転中に計
音圧レベルと暗騒音の音圧
レベルとの差 (dB) 測された音圧レベルから減
じるべき補正値 (dB)
3 3 簡易測定方法
4 2.2
5 1.7
6 1.3 実用測定方法
7 1 及び簡易測定方法
8 0.7
9 0.6
10 0.5
10を超える 0
――――― [JIS B 8044 pdf 14] ―――――
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図2 小形ガスタービン装置の測定点及び測定面
(l1≦2m, l2≦2m, l3≦2.5m)
図3 中形ガスタービン装置の測定点及び測定面
(2m――――― [JIS B 8044 pdf 15] ―――――
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JIS B 8044:2001の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 10494:1993(MOD)
JIS B 8044:2001の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.040 : ガス及び蒸気タービン.蒸気機関
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.140 : 音響及び音響測定 > 17.140.20 : 機械及び設備による騒音の発生
JIS B 8044:2001の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8041:2012
- ガスタービン―受渡試験方法
- JISB8042:1994
- ガスタービン ― 調達仕様
- JISC1515:2020
- 電気音響―音響校正器
- JISZ8103:2019
- 計測用語