この規格ページの目次
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B 8309 : 2009
据付方式の遠心ポンプに対するクラスIIIの要求事項について規定する。
1.2 この規格は,ベース,軸継手及び補助配管を含めたポンプの据付,保全及び安全性に関する設計事項
を含むが,ポンプと一体でない原動機は含まない。
1.3 この規格の適用を要求され,特別な設計が必要となる場合には,代案についての詳細が述べられてい
るならば,この規格の意図を満足する代わりの設計提案を行ってもよい。
すべての非適合事項を明記しているならば,この要求事項に部分的に適合しないポンプを提案し,検討
してもよい。
注記1 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 9908:1993,Technical specifications for centrifugal pumps−Class III (MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
注記2 この規格は,遠心ポンプに対する技術的要求事項について規定するものであるが,適合性の
評価を行うことは,意図していない。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。
JIS B 1518:1992 転がり軸受の動定格荷重及び定格寿命の計算方法
注記 対応国際規格 : ISO 281:1990,Rolling bearings−Dynamic load ratings and rating life (MOD)
JIS B 1519:1989 転がり軸受の静定格荷重の計算方法
注記 対応国際規格 : ISO 76:1987,Rolling bearings−Static load ratings (MOD)
JIS B 2220:2004 鋼製管フランジ
JIS B 2239:2004 鋳鉄製管フランジ
JIS B 2240:2006 銅合金製管フランジ
JIS B 8301:2000 遠心ポンプ,斜流ポンプ及び軸流ポンプ−試験方法
注記 対応国際規格 : ISO 9906:1999,Rotodynamic pumps−Hydraulic performance acceptance tests−
Grades 1 and 2 (MOD)
ISO 2372:1974,Mechanical vibration of machines with operating speeds from 10 to 200 rev/s−Basis for
specifying evaluation standards(1995年に廃止)
ISO 7005-1:1992,Metallic flanges−Part 1: Steel flanges
ISO 7005-2:1988,Metallic flanges−Part 2: Cast iron flanges
ISO 7005-3:1988,Metallic flanges−Part 3: Copper alloy and composite flanges
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
常用条件 (normal conditions)
通常運転が想定される条件。
――――― [JIS B 8309 pdf 6] ―――――
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3.2
規定条件 (rated conditions)
吐出し量,全揚程,動力,効率,NPSH,吸込圧力,温度,密度,粘度及び回転速度を含む,指定され
た仕様点における運転条件。
注記 この定義は,JIS B 8307(クラスI)及びJIS B 8308(クラスII)で与えられる定義とは異なり,
保証条件とは限らない。
3.3
運転条件 (operating conditions)
与えられた用途及び揚液によって定まるすべての要素(例えば,運転温度及び運転圧力)。
注記 これらの要素は,構造及び構成材料に影響を及ぼす。
3.4
許容運転範囲 (allowable operating range)
供給されるポンプの,指定された運転条件における吐出し量又は全揚程の範囲。この範囲は,キャビテ
ーション,過熱,振動,騒音,主軸のたわみ及びその他の評価基準によって制約される。
注記 許容運転範囲の上限及び下限を,それぞれ最大連続吐出し量及び最小連続吐出し量という。
3.5
最大許容作用圧力 (maximum allowable working pressure)
使用材料及びその計算規則に基づいて求められる,指定運転温度における圧力保持部品の耐圧力。
3.6
基本設計圧力 (basic design pressure)
使用材料の許容応力から求められる,20 ℃における圧力保持部品の耐圧力。
3.7
最大吐出し作用圧力 (maximum outlet working pressure)
規定条件における,最大吸込圧力及び供給羽根車による最大差圧の和。
3.8
規定吐出し圧力 (rated outlet pressure)
規定吐出し量,規定回転速度,規定吸込圧力及び規定密度での仕様点におけるポンプの吐出し圧力。
注記 この定義は,JIS B 8307(クラスI)及びJIS B 8308(クラスII)で与えられる定義とは異なる。
3.9
最大吸込圧力 (maximum inlet pressure)
運転中にポンプが受ける最大吸込圧力。
3.10
規定吸込圧力 (rated inlet pressure)
仕様点における運転条件としての吸込圧力。
注記 この定義は,JIS B 8307(クラスI)及びJIS B 8308(クラスII)で与えられる定義とは異なる。
3.11
最高許容温度 (maximum allowable temperature)
指定された運転圧力において指定された揚液を取り扱う場合に,装置(又は装置の特定部分)が許容す
る連続運転可能な最高温度。
――――― [JIS B 8309 pdf 7] ―――――
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3.12
規定軸動力1) (rated power input)
規定条件においてポンプに必要な動力。
注1) ポンプの仕様点(保証点)における計画軸動力をいう。
3.13
最大動的シール圧力 (maximum dynamic sealing pressure)
始動時及び停止時を含むすべての指定された運転条件において,軸シール部に予想される最大圧力。
注記 この圧力の決定は,最大吸込圧力,セルフフラッシング圧力又はエクスターナルフラッシング
圧力及び内部すき間変化の影響を考慮するのがよい。
3.14
最小許容吐出し量 (minimum permitted flow)
a) ステーブルフロー (stable flow)
この規格によって規定する振動の制限値を超えずにポンプが運転できる吐出し量。
注記 一般に最小連続安定吐出し量 (minimum continuous stable flow) として使われる。
b) サーマルフロー (thermal flow)
ポンプの運転が可能で,揚液温度が,NPSHAとNPSHRとが等しくなる温度より低く維持される場
合の最小吐出し量。
3.15
腐食代 (corrosion allowance)
最も厳しい運転条件で,与えられた圧力限界に耐える理論上の肉厚を超えて附与される揚液接液部の肉
厚。
3.16
最高許容連続回転速度 (maximum allowable continuous speed)
製造業者が連続運転を許容する最高回転速度。
3.17
規定回転速度 (rated speed)
規定条件を満足するために必要な単位時間当たりの回転数。
注記 誘導電動機は,負荷によって決まる回転速度で運転する。
3.18
トリップ回転速度 (trip speed)
原動機を停止させるため,独立した緊急過速度防止装置が作動する回転速度。
3.19
一次危険速度 (first critical speed)
回転体の一次(最低)横固有振動数を回転周波数とする回転速度。
3.20
設計ラジアル荷重 (design radial load)
最高回転速度による性能曲線上で,設計揚液(通常1 000 kg/m3)を用いて製造業者が規定する範囲内で
運転する場合の,最大羽根車(外径及び幅)に作用する水力的最大ラジアル荷重。
――――― [JIS B 8309 pdf 8] ―――――
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B 8309 : 2009
3.21
最大ラジアル荷重 (maximum radial load)
指定された最大密度の揚液を用いて最高回転速度による性能曲線上のすべての点で運転する場合の,最
大羽根車(外径及び幅)に作用する水力的最大ラジアル荷重。
3.22
主軸の振れ (shaft runout)
主軸に軸受を取り付けて水平状態で手回しし,軸受ハウジングに対して主軸の位置を測定するとき,計
器が示す半径方向の全変位(ランナウト)。主軸の半径方向の円周振れ。
3.23
面振れ (face runout)
主軸に軸受を取り付けて水平状態で手回しするとき,主軸とともに回転する計器が示す,スタフィング
ボックスの外側垂直面における軸方向の全変位(ランナウト)。主軸の軸方向の円周振れ。
注記 垂直面とは,シール構成部品の心出しの基準となる面である。
3.24
主軸のたわみ (shaft deflection)
羽根車に作用する水力的ラジアル荷重によって起こる,主軸の幾何学的中心からの変位量。
注記 主軸のたわみは,軸受すき間内における傾きに起因する主軸の動き,及び羽根車の不釣り合い
又は軸振れによる曲げは含めない。
3.25
セルフ(自己)フラッシング (self-flushing)2)
シールで発生する熱の除去,軸封部の正圧維持又はシールの使用環境を改善するための処置として,外
部配管又は内部通路によって高圧領域から軸封部への揚液の戻し。
注記 場合によっては,軸封部から低圧領域(例えば,吸込)へ循環させるほうが好ましいことがあ
る。
注2) 英文ではcirculationと表記されることがある。
3.26
エクスターナル(外部)フラッシング (external flushing)3)
適切な(清浄性,相性など)液体を,外部の供給源から軸封部へ注入し,揚液内へ導くこと。
注記 エクスターナルフラッシングの目的は,セルフフラッシングと同一であるが,特にシールの使
用環境の改善である。
注3) 英文ではinjection flushと表記されることがある。
3.27
クエンチ (quenching)
メインシールの大気側に,スタフィングボックス内よりも低圧の適切な(清浄性,相性など)流体を連
続的又は間欠的に導くこと。
注記 クエンチの目的は,空気又は湿気の排除,たい積物(氷を含む)の防止又は除去,補助シール
の潤滑,発火の防止,及び漏れの希釈,加熱又は冷却である。
3.28
バリア (barrier)
プロセス液を周囲環境から完全に切り離すために,二つのメカニカルシールの間に流体を注入すること。
――――― [JIS B 8309 pdf 9] ―――――
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B 8309 : 2009
これに用いる流体を,バリア流体という。
注記 バリア流体の圧力は,シールされているプロセス圧力よりも常に高い。通常,バリア流体は揚
液よりもシールすることが容易で,漏れたとしても危険の発生は少ない。
3.29
バッファ (buffer)
潤滑剤又は緩衝剤として,二つのメカニカルシールの間に流体を注入すること。これに用いる流体を,
バッファ流体という。
注記 バッファ流体の圧力は,シールされているプロセス圧力よりも常に低い。通常,バッファ流体
は揚液よりもシールすることが容易で,漏れたとしても危険の発生は少ない。
3.30
スロットルブシュ (throttle bush)
シールが破損した場合に漏れを減少させるために,メカニカルシールの外側に設けて,主軸(又はスリ
ーブ)とのすき間を小さく制限するためのブシュ。
3.31
ネックブシュ (neck bush)
シール(又はパッキン)と羽根車との間に設けて,主軸(又はスリーブ)とのすき間を小さく制限する
ためのブシュ。
3.32
圧力ケーシング (pressure casing)
ユニットの全ノズル及び取り付け部品を含む,すべての圧力保持部品類。
3.33
二重ケーシング (double casing)
圧力ケーシングを二重にし,その中に収容されるポンプ部品から区別される構造形式。
3.34
バレルケーシング (barrel casing)
特に二重ケーシング形式のポンプを指す。
3.35
ピットバレル形立軸ポンプ (pit barrel type vertical pump)
外ケーシング(キャン又はケーソン)に挿入された立軸ポンプで,その環状すき間から揚液を吸込むポ
ンプ。
3.36
立軸キャンドモータポンプ (vertical canned motor pump)
揚液又はその他の液体の中で回転する電動機のロータに対し,そのステータがキャン(密封容器)によ
ってシールされる軸封のないポンプ。
3.37
軸垂直割形 (radially split type)
ケーシングを主軸に垂直な平面で分割した構造。
3.38
軸平行割形 (axially split type)
ケーシングを主軸に平行な平面で分割した構造。
――――― [JIS B 8309 pdf 10] ―――――
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JIS B 8309:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.080 : ポンプ
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