この規格ページの目次
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B 8397-2 : 2008 (ISO 4392-2 : 2002)
6 一定トルク法
6.1 試験装置
6.1.1 試験装置は,5.1.1の試験回路を利用し,図1に示す機器並びに6.1.2及び6.1.3に規定した機器で
構成しなければならない。
6.1.2 トルク負荷装置については,起動時に供試モータの回転を制限するような一端に調整可能な荷重を
かけたはり(梁)又は連続的に回転を制限するような電気的に可変制御可能な装置を使用しなければなら
ない。
6.1.3 トルク負荷装置が,モータ軸を逆回転させないような構造にしなければならない。
6.2 試験条件
6.2.1 供試モータは,試験を始める前に,熱平衡状態にしなければならない。
6.2.2 出口圧力は,モータ製造業者の推奨範囲で一定に維持しなければならない。
6.2.3 1秒当たりの入口圧力の増加率は,試験圧力の20 %より小さいか等しくし,起動圧力に著しく影響
を与えてはならない。
6.2.4 測定を始める前のモータ差圧は,最高試験圧力の5 %以下又は1 MPa以下のどちらか小さい方にし
なければならない。ただし,この要求は,ウインチドライブのような特殊な応用製品のためのモータには
適用できない。
6.2.5 異なる軸位置での測定数は,最高起動圧力が信頼度95 %を得られるように決めなければならない。
6.2.6 トルクは,±1 %の範囲に保たなければならない。
6.3 試験手順
6.3.1 モータ出口の背圧を一定値に調整する(6.2.2参照)。
6.3.2 モータが回転し始めるまで,入口圧力を徐々に増やしていく(6.2.3参照)。同時に,入口圧力に対
するモータ軸の角変位を記録する。
6.3.3 6.3.2で得られた記録からグラフを作成し,モータが回転し始める圧力に注意する。その点は,3.2
で規定した急激な変化をする所である。
6.3.4 幾つかの異なる軸位置で,6.3.2及び6.3.3に規定した手順を繰り返す(6.2.5参照)。
6.3.5 起動条件の範囲が得られるように,幾つかの異なるトルク(6.2.6参照)で6.3.26.3.4に規定した
手順を繰り返す。
6.3.6 両方向モータの場合は,逆回転も6.3.26.3.5に規定した手順を繰り返す。
6.4 結果の表示
注記 量記号及び添字の詳細な説明は,箇条4による。
次の式を使って,それぞれの試験トルクに対する最小起動効率を計算する。
Δp,i mi
hm , min
Δp,e max
又は
Δp,g mi
hm , min
Δp,e max
2
ここに, Δp,i mi T'
Vi
2
Δp,g mi T'
Vg
――――― [JIS B 8397-2 pdf 6] ―――――
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B 8397-2 : 2008 (ISO 4392-2 : 2002)
T' : 試験トルク
Δpe, max : ある試験トルクにおいて測定された最も高い差圧
7 一定圧力法
7.1 試験装置
7.1.1 試験装置は,5.1.1の試験回路を利用し,図1に示す機器及び7.1.2に規定した機器で構成しなけれ
ばならない。
7.1.2 6.1.2の要求に対応する適切な負荷装置(図1の11,12又は13,14)を用いなければならない。
7.2 試験条件
7.2.1 供試モータは,試験を始める前に熱平衡状態にしなければならない。
7.2.2 出口圧力は,モータ製造業者の推奨範囲で一定に維持しなければならない。
7.2.3 1秒当たりの試験トルクの減少率は,試験トルクの20 %以下とし,起動トルクに著しく影響を与え
てはならない。
7.2.4 測定を始める前のモータ差圧は,最高試験圧力の5 %以下又は1 MPa以下のどちらか小さい方にし
なければならない。ただし,この要求は,ウインチドライブのような特殊な応用製品のためのモータには
適用できない。
7.2.5 異なる軸位置での測定数は,最小起動トルクが信頼度95 %を得られるように決めなければならな
い。
7.3 試験手順
7.3.1 モータ出口の背圧を一定値に調整する(7.2.2参照)。
7.3.2 試験圧力に応じて,トルク負荷装置の試験トルクをモータの最大理論トルクを少し超える程度の値
に調整する。
7.3.3 要求する試験圧力に達するまで,モータへの入口圧力を徐々に増やしていく。
注記 試験圧力が高くなった場合には,その圧力を減少させ,7.3.3に規定した手順を繰り返す。
7.3.4 モータが回転し始めるまで,負荷トルクを滑らかに減らしていく(7.2.3参照)。同時に,トルクに
対するモータ軸の角変位を記録する。
7.3.5 7.3.4で得られた記録からグラフを作成し,モータが回転し始める起動トルクに注目する。その点
は,3.3に規定した急激な変化をする所である。
7.3.6 起動条件の範囲が得られるように,幾つかの異なる圧力及び軸位置(7.2.5参照)で7.3.27.3.5に
規定した手順を繰り返す。
7.3.7 両方向モータの場合は,逆回転も7.3.27.3.6に規定した手順を繰り返す。
7.4 結果の表示
注記 量記号及び添字の詳細な説明は,箇条4による。
次の式を使って,それぞれの試験圧力に対する最小起動トルク効率を計算する。
T,e min
hm , min
T,i mi
又は
Te, min
hm , min
T,g mi
――――― [JIS B 8397-2 pdf 7] ―――――
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B 8397-2 : 2008 (ISO 4392-2 : 2002)
1
ここに, T,i mi Vi p'
2
1
T,g mi Vg p'
2
p' : 試験圧力
Te, min : ある試験圧力において測定された最も低いトルク
8 試験報告書
8.1 一般
試験圧力条件を使って得られた関連するすべての試験データ及び8.3に記載の情報は,試験報告書に記
録しなければならない。
注記 試験データの表示及び8.3に示す情報以外に,試験年月日,試験者などの情報を記録しておく
のが望ましい。
8.2 試験データの表示
試験測定値及び測定値を基に計算された結果は,すべて表及び適切なグラフにして示さなければならな
い。
8.3 試験データ
次の試験データは,試験報告書に含めなければならない。
a) モータの形式及び種類
b) 試験方法 : 一定トルク法又は一定圧力法
c) 使用した測定精度の等級(附属書B参照)
d) 油圧試験回路及び機器の形式
e) 試験流体の種類
f) 流体の動粘度(JIS K 2001参照)
g) 流体の温度(5.1.2参照)
h) 出口圧力(6.2.2又は7.2.2参照)
i) 幾何学的押しのけ容積Vg又は推定押しのけ容積Vi
j) 試験方法に応じて,
1) 試験圧力並びにそれぞれの圧力での最小起動トルク及び最大起動トルク
又は
2) 試験トルク並びにそれぞれのトルクでの最低起動圧力及び最高起動圧力
k) 最小起動効率又は最小起動トルク効率ηhm, min(6.4又は7.4参照)
l) 軸端から見たときの起動回転方向(時計回り又は反時計回り)
――――― [JIS B 8397-2 pdf 8] ―――――
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B 8397-2 : 2008 (ISO 4392-2 : 2002)
附属書A
(規定)
量記号
序文
この附属書は,量記号について規定する。
A.1 表A.1及び表A.2は,JIS B 8385に規定する文字記号に油圧モータの起動条件に関する記号を追加す
るもので,試験報告書の作成に用いる。
A.2 一定トルクによる起動試験に用いる文字記号は,表A.1による。
表A.1−一定トルクによる起動試験に用いる文字記号
番号 用語 記号 次元 定義又は意味 対応英語
(参考)
A.1.1 差圧 ML−1T−2 軸のある位置 (φ=···) ) での差圧。
Δp (φ=···) Differential pressure
A.1.2 1回転又は2π Δpmi ML−1T−2 1回転での積分によって得られる差圧の平
Integrated differential
ラジアンでの積 均値。 pressure over
分平均差圧 1 2
1 revolution or 2π rad
Δpmi Δp() d
2 0
A.1.3 最小差圧 ML−1T−2 1回転又は2πラジアンでの最低差圧。
Δpe, min Minimum differential
pressure
A.1.4 最大差圧 ML−1T−2 1回転又は2πラジアンでの最高差圧。
Δpe, max Maximum differential
pressure
A.1.5 積分平均差圧に δΔpe, min 1 Δp,e min
Δp,e mi Deviation of minimum
Δp,e min
対する最小差圧 Δp,e mi pressure from integrated
の偏差 differential pressure
A.1.6 積分平均差圧に δΔpe, max 1 Δp,e mi
Δp,e max Deviation of maximum
Δp,e max
対する最大差圧 Δp,e mi pressure from integrated
の偏差 differential pressure
A.1.7 積分平均差圧に δΔpe, t 1 Δp,e min
Δp,e max Overall deviation from
Δpt,e Δp,e max
Δp,e min
対する全体の偏 Δp,e mi integrated differential
差 pressure
A.1.8 瞬間の幾何学的 ML−1T−2 軸のある位置での幾何学的差圧 (φ=···) )
Δpg, (φ=···) Instantaneous geometric
差圧 T(,g ) differential pressure
Δp(,g)
V(,g )
ここに,Tg, (φ=···) : 瞬間の幾何学的トルク
(A.2.11参照)。
Vg, (φ=···) : 軸のある位置 (φ=···) での幾何学
的押しのけ容積。
A.1.9 1回転での理論 Δpi, miML−1T−2 2 T,i mi Integrated theoretical
Δp,i mi
的積分平均差圧 Vi differential pressure
over 1 revolution
ここに,Ti, mi : 1回転での理論的積分平均ト
ルク(A.2.13参照)。
Vi : 推定押しのけ容積(A.2.10参照)。
――――― [JIS B 8397-2 pdf 9] ―――――
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B 8397-2 : 2008 (ISO 4392-2 : 2002)
表A.1−一定トルクによる起動試験に用いる文字記号(続き)
番号 用語 記号 次元 定義又は意味 対応英語
(参考)
A.1.10 1回転での幾何 Δpg, miML−1T−2 2 T,g mi Integrated geometrical
Δp,g mi
学的積分平均差 Vg differential pressure
圧 over 1 revolution
ここに,Tg, mi : は1回転での幾何学的積
分平均トルク(A.2.12参照)。
Vg : 幾何学的押しのけ容積(A.2.9参照)。
A.1.11 積分平均油圧機 ηhm, mi 1 Δp,g mi Integrated mean
hm , mi
械効率 Δp,e mi hydraulic mechanical
efficiency
A.1.12 最大油圧機械効 ηhm, max 1 Δp(,g) Maximum hydraulic
hm , max
率b) Δp,e min mechanical efficiency
A.1.13 最小油圧機械効 ηhm, min 1 Δp(,g
) Minimum hydraulic
hm , min
率b) Δp,e max mechanical efficiency
注a) φは回転角度。
b) Δpg, (φ=···) が使えない場合,Δpi, mi又はΔpg, miを用いてもよい。
A.3 一定圧力による起動試験に用いる文字記号は,表A.2による。
表A.2−一定圧力による起動試験に用いる文字記号
番号 用語 記号 次元 定義又は意味 対応英語
(参考)
A.2.1 トルク ML2T−2
T (φ=···) 軸のある位置でのトルク (φ=···) ) orque
A.2.2 1回転又は2π Tmi ML2T−2 1回転での積分によって得られるトルクIntegrated torque over
ラジアンでの積 の平均値。 1 revolution or 2πrad
分平均トルク 1 2
Tmi T( ) d
2 0
A.2.3 最大トルク Te, max ML2T−2 Maximum torque
1回転又は2πラジアンで測定される最高
トルク。
A.2.4 最小トルク Te, min ML2T−2 Minimum torque
1回転又は2πラジアンで測定される最低
トルク。
A.2.5 積分平均トルク δTe, max 1 T,e mi
T,e max Deviation of maximum
T,e max
に対する最大ト T,e mi torque from integrated
ルクの偏差 torque
A.2.6 積分平均トルク δTe, min 1 T,e min
T,e mi Deviation of minimum
T,e min
に対する最小ト T,e mi torque from integrated
ルクの偏差 torque
A.2.7 全体の偏差 δTe, t 1 T,e min
T,e max Overall deviation from
Tt,e T,e min
T,e max
T,e mi integrated torque
A.2.8 瞬間幾何学的押 vg, (φ=···) L3 Instantaneous geometric
軸のある位置での幾何学的に計算された
しのけ容積 押しのけ容積。 displacement
A.2.9 幾何学的押しの Vg L3 Geometric swept
公差,すき間,変形に関係なく幾何学的
け容積 に計算された押しのけ容積。 volume
A.2.10 推定押しのけ容 Vi L3 流量測定から得られた押しのけ容積。 Derived swept volume
積
A.2.11 瞬間の幾何学的 ML2T−2
Tg, (φ=···) Instantaneous geometric
軸のある位置での幾何学的トルク (φ=
···) )
トルク torque
――――― [JIS B 8397-2 pdf 10] ―――――
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JIS B 8397-2:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4392-2:2002(IDT)
JIS B 8397-2:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.100 : 流体動力システム > 23.100.10 : ポンプ及びモータ
JIS B 8397-2:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0125-1:2020
- 油圧・空気圧システム及び機器―図記号及び回路図―第1部:図記号
- JISB0142:2011
- 油圧・空気圧システム及び機器―用語
- JISB8385:2000
- 油圧―ポンプ・モータ及び一体形トランスミッション―パラメータの定義及び文字記号
- JISB9939-1:2003
- 油圧―測定技術―第1部:一般測定原則
- JISB9939-2:2003
- 油圧―測定技術―第2部:管路における平均定常圧力の測定