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B 8415-3 : 2020
表C.6−危害を回避又は限定できる確率(Av)の分類
危害を回避又は限定できる確率(Av)
不可能 5
可能 3
容易 1
C.2.3.5 予想危害のクラス(Cl)
各危険源の該当する危害のひどさのレベル(Se)に対して,Fr,Pr及びAvの欄からポイントを合計し
て,その値を表C.7のCl欄に記入する。
表C.7−予想危害のクラス(Cl)を決定するために用いるパラメータ
一連番号 危険源 Se Fr Pr Av Cl
1
2
3
4
C.2.3.6 SIL割付け
表C.8を用いる。ひどさ(Se)の行が該当するクラス(Cl)の列と交差するところを見て,リスク低減
が必要かどうかを判断する。各欄にSRCFに目標として割り付けるべきSILxが示されている。(OM)と示
されている欄は,SRECS以外の方策(OM)を推奨することを示す。
表C.8−SIL割付けマトリクス
危害のひどさ クラス(Cl)
(Se) 34 57 810 1113 1415
4 SIL2 SIL2 SIL2 SIL3 SIL3
3 (OM) SIL1 SIL2 SIL3
2 (OM) SIL1 SIL2
1 (OM) SIL1
例 ある危険源に対して,Se : 3,Fr : 4,Pr : 5,Av : 5と見積もった。したがって,
Cl=Fr+Pr+Av=4+5+5=14
表C.8によれば,この危険源を低減するために用いるSRCFに割り付けるべきSILは,SIL3と
なる。
C.2.4 IEC 61511-3の附属書Hによるリスクグラフのユーザガイド(表C.2)
C.2.4.0A 一般事項
IEC 61511-3によるリスクグラフマトリクスは,安全計装機能のSIL割付けに用いる。SILは,リスクグ
ラフの危害の結果を表すパラメータCと,危害の発生の確かさを表すパラメータF,P及びWとの組合せ
によって決まる。各々の危険事象について,SILは,健康面(H),環境面(E),資産面(F)でそれぞれ
定義する。考察対象のSIFの全体目標となるSILは,上記の三つの側面(健康,環境及び資産)の中で最
大と確定したSILによって決まる。
図C.1で示したリスクパラメータを決定することによって危険事象ごとにリスク見積りを実行し,次か
らリスク見積りを導き出す。
− ひどさのレベル(C)及び
――――― [JIS B 8415-3 pdf 36] ―――――
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− 上記の危害が発生する確率で,その確率は次の関数による。
・ 占有期間を表すパラメータ(F) : 危険にさらされる区域が危険事象発生時に占有される確率
・ 危険状態回避の確率を表すパラメータ(P) : SIFが要求時に機能しない場合,存在する危険状態を
人が回避できる確率
・ 作動要求率を表すパラメータ(W) : 考察対象のSIFが導入されない場合の残存する作動要求率又は
危険事象の頻度
C.2.4.0B 危険源の同定
SIFの導入によってリスクが軽減されるべき危険事象(合理的に予見可能な誤使用を含む)を明記する。
それらを表C.2の“危険事象の説明”,“安全計装機能(SIF)の説明”の欄に記載する。
C.2.4.1 結果パラメータの選択
結果パラメータは,危険事象の発生によって想定される死亡者及び/又は重傷者の数を表す。この数は,
危険事象に対するぜい弱性を考慮した上で,危険にさらされる場所が占有されている場合の人数を計算し
て得られる。
ひどさのレベル(C)は危険事象の結果を見積もったものである。健康(H),環境(E)及び資産(F)
に対する適切なレベルを選択する。C列に個別の危険源に対して選択したひどさのレベルを記入する。
注記 適切なひどさのレベルの決定は,組織のリスクマネジメント及び当局によって決定された許容
可能なリスク水準に適合するように調節された各結果のカテゴリを前提としている。
各結果におけるひどさのレベルの詳細は,表C.9,表C.10及び表C.11を参照する。
表C.9−結果的なひどさのレベル−健康被害(H)
C a) 健康被害(H) 人命を失う可能性 危険な事象による健康への 健康結果カテゴリへの
最悪の結果 追加のコメント
CF 壊滅的 PLL>1 3人以上死亡 数人死亡の可能性
(Catastrophic) 10人以上の多数が重傷
CE 大規模 PLL=0.11.0 2人以下の死亡 死亡者の出る可能性
(Extensive) 3人以上重傷
CD 重大 PLL=0.010.1 2人以下の重傷 数人の休業傷害
(Serious) 3人以上負傷 一人又は複数の永続的障害
死亡者の可能性は低いがあり得る。
CC 相当 PLL<0.01 2人以下の負傷 一人又は複数の休業傷害
(Considerable) 深刻な不快感 永続的傷害となる可能性は少ない。
死亡者は発生しない。
CB 軽微 PLL=0 軽傷 休業傷害者はない。
(Marginal) 継続する不快感 治療が必要
CA 無視し得る PLL=0 無視し得る負傷 休業傷害者はない。
(Negligible) 一時的な不快感 治療も必要としない。
注a) ひどさのレベル
――――― [JIS B 8415-3 pdf 37] ―――――
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表C.10−結果的なひどさのレベル−環境被害(E)
C a) 環境被害(E) 流出の影響 流出の広がり 危険な事象による 環境結果カテゴリへの
環境への最悪の結果 追加のコメント
CF 壊滅的 継続的 広範囲 広範囲で恒久的又は長川又は海に液体が流出
(Catastrophic) 期間の被害 広範囲の蒸気又はエアロゾルの放
汚染除去は不可能又は出
困難 流出物は,植物又は野生生物に継
続的又は恒久的なダメージを与え
る。
CE 大規模 継続的 狭い範囲 狭い範囲の流出だが恒液体が地下水に流出
(Extensive) 久的又は長期間の被害限定的な範囲への蒸気又はエアロ
汚染除去は不可能又はゾルの放出
困難 流出物は,植物又は野生生物に継
続的又は恒久的なダメージを与え
る。
CD 重大 継続的 局所的 局所的だが恒久的又は敷地内での液体漏えい。局所的範
(Serious) 長期間の被害 囲での蒸気又はエアロゾルの放出
汚染除去は不可能又は(フェンス内)
困難 流出物は,植物又は野生生物に継
続的又は恒久的なダメージを与え
る。
CC 相当 一時的 広範囲/狭い 広範囲から狭い範囲の川又は海に液体が流出
(Considerable) 範囲 一時的な被害 局所的範囲での蒸気又はエアロゾ
汚染除去は容易又は不ルの放出
要 流出物は,植物又は野生生物に一
時的なダメージを与える。
CB 軽微 一時的 局所的 局所的(現場で)一時敷地内での液体漏えい。局所的範
(Marginal) 的な被害 囲での蒸気又はエアロゾルの放出
汚染除去は容易又は不(フェンス内)
要 流出物は,植物又は野生生物に一
時的なダメージを与える。
CA 無視し得る 無視し得る 無視し得る環境被害 フランジ又は弁からの少量の漏え
(Negligible) 汚染除去は不要 い。液体の少量の漏えい又はわず
かな土壌汚染で地下水には影響し
ない。環境への影響が無視し得る。
注a) ひどさのレベル
――――― [JIS B 8415-3 pdf 38] ―――――
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表C.11−結果的なひどさのレベル−経済的被害(F)
C a) 経済的被害 資産の被害 生産損失 危険な事象による 金銭的結果カテゴリへの
(F) (百万円)b) (百万円)b) 金銭への最悪の結果 追加のコメント
CF 壊滅的 >1 000 >5 000 生産,市場シェア及び生産ユニット及び/又はプラント
(Catastrophic) イメージの壊滅的損失への壊滅的損害
1年以上の生産停止を引き起こ
す,又は必要とする事象
CE 大規模 1001 000 5005 000 甚大な生産損失 設備及び/又は資産に対する甚大
(Extensive) 市場シェア及び/又はな損害
イメージの大きな損失数箇月の生産停止を引き起こす,
又は必要とする事象
CD 重大 10100 50500 大きな生産損失 設備及び/又は資産に対する深刻
(Serious) 市場シェア及び/又はな損害
イメージのかなりの損最大1か月の生産停止を引き起こ
失 す,又は必要とする事象
CC 相当 110 550 かなりの生産損失 設備及び/又は資産に対するかな
(Considerable) 市場シェアの軽度の損りの損害
失 最大1週間の生産停止を引き起こ
す,又は必要とする事象
CB 軽微 0.11 0.55 軽微な生産損失 装置への軽微な損害
(Marginal) 市場シェア及び/又は1日の生産停止の原因となる事象
イメージの損失はない
CA 無視し得る <0.1 <0.5 無視し得る生産損失 装置へ損害は無視し得る
(Negligible) 市場シェア及び/又は一時的(数時間の)生産停止の原
イメージの損失はない因となる事象
注a) ひどさのレベル
b) 対応国際規格ではユーロで記載され,ここでは1ユーロ=100円で換算している。
C.2.4.2 占有パラメータ(occupancy parameter)の選択
占有パラメータは,暴露される領域が危険事象発生のときに占有される確率を表し,危険事象の時間に
占有されている領域の時間の割合・比率を計算することによって決定する。これには,危険事象の積上げ
中に存在し得る異常状態を調査するために危険な場所にさらされる人員数の増加の可能性を考慮に入れる
ことが望ましい(これがCパラメータに変化を与え得るかどうかも考慮する。)。
暴露率(exposure rate)(F)は,危険事象が発生した時点で危険にさらされる場所が占有されている確率
である。暴露率は,健康(H)のリスクにだけ有効である。占有状態が定常的な場合,又は健康に対する
ひどさのレベルを選択したときに既に占有の可能性が減少していることが認められている場合,“常に”の
選択肢(FD)を選択する。占有状態が頻繁にある場合,又は占有状態が危険状態に依存する場合,暴露率
としてFC(頻繁に)を選択する。その場所がときおり専有されていて,かつ,人員がその場に居合わせる
ことが危険事象と明らかに無関係な場合は,暴露率としてFB(ときおり)の選択が望ましい。危険な場所
が囲われていて,人員が立ち入ることが“まれ”であり,かつ,それが危険事象と明らかに無関係である
場合にだけ,暴露率としてFA(無視し得る)を与えるのが望ましい。F列に,選択した番号(02)を記
入する。環境(E)及び資産(F)の危険源には,1があらかじめ決められている。
C.2.4.3 回避パラメータ(avoidance parameter)の選択
回避パラメータは,安全計装機能(SIF)の作動要求時に故障した場合に,危険にさらされた人員が危険
な状態を回避することができる確率を表す。これは,危険事象が発生する前に危険源にさらされる人員に
注意喚起する独立した方法があること,並びに環境(E)及び資産(F)について決まった回避方法がある
――――― [JIS B 8415-3 pdf 39] ―――――
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ことに関係する。
回避の可能性(P)は,考慮されている安全機能が危険事象を防止できない場合の危険事象の回避の可
能性である。通常,PB(回避条件が満たされない)を選択する。動作要求時にSIFが故障したときに危険
区域にいる全ての人員が時間内に安全区域に避難できる可能性が高い場合は,PAを健康(H)のリスクに
対して個々に選択することが可能である。時間だけでなく,危険区域にいる全ての人員に警告し,避難さ
せるための独立した施設が必要になる。PAは,危険事象が操炉作業者の手動操作で回避できる場合にも選
択することが可能である。この場合,PAは,環境(E)及び資産(F)のリスクにも関連する。機能故障
を操炉作業者に警告する,及びプロセスを手動で安全な状態にするための独立した装置は絶対に必要であ
る。PAを選択する場合,接近するのに必要な時間も重要な要求事項となる。PAとする際の操炉作業者へ
の警告から危険事象までに要する時間は最低1時間である。Pの列には,選択した回避パラメータの数字
(0又は1)を記入する。
C.2.4.4 要求頻度パラメータ(demand rate parameter)の選択
要求頻度パラメータは,安全計装機能(SIF)が検討されていないと仮定した場合に,危険事象が年間に
起こり得る回数を表す。これは,危険事象につながる可能性のある全ての故障を考慮し,全体的な発生確
率を見積もることによって決定可能である。検討には他の保護階層も考慮することが望ましい。
検討されたSIFが実行されない場合,危険事象の残留要求比率又は頻度を,見積もるか又は計算するこ
とによって要求頻度パラメータ(W)を選択する。この頻度は,故障及び他の危険事象につながる発端の
事象との組合せによって決定することが可能である。プロテクティブシステム(SIS)が導入されていない
安全防護柵(safty barriers)に対しても,数値を記入することが望ましい。防護層解析(LOPA, layer of
protection analysis)は,推奨する頻度分析の方法である。警報及び操炉作業者の対応を含め,通常の制御
システム(BPCS)内で実行される防護に対するリスク低減の値は,IEC 61511(全ての部)の定義による
と10倍まで最大化できる[リスク低減係数(RRF)>0.1]。W列に,見積もった,又は計算した残留要求
比率に対応する数を記入する。
C.2.4.5 リスクグラフマトリクスSILの割付け
最後に,健康(H),環境(E)及び資産(F)のそれぞれに対するF,P及びWの数字を足し合わせ,そ
の数字を“起こりやすさ,Likelifood”の列に記入する。ひどさのレベル(AF)と起こりやすさの合計(1
12)との組合せによって,それぞれの危険源に対するリスクグラフマトリクスを用いて安全度水準(SIL)
を導出する。全体的なSIL目標値は,決定された最大のSILに等しい。
――――― [JIS B 8415-3 pdf 40] ―――――
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JIS B 8415-3:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 13577-4:2014(MOD)
JIS B 8415-3:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.100 : 職業安全.産業衛生
JIS B 8415-3:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB3503:2016
- プログラマブルコントローラ―プログラム言語
- JISB9705-1:2019
- 機械類の安全性―制御システムの安全関連部―第1部:設計のための一般原則
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
- JISB9961:2008
- 機械類の安全性―安全関連の電気・電子・プログラマブル電子制御システムの機能安全
- JISC8201-4-1:2020
- 低圧開閉装置及び制御装置―第4-1部:接触器及びモータスタータ:電気機械式接触器及びモータスタータ
- JISC8201-5-1:2007
- 低圧開閉装置及び制御装置―第5部:制御回路機器及び開閉素子―第1節:電気機械式制御回路機器
- JISC9730-2-5:2010
- 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置―第2-5部:自動電気バーナコントロールシステムの個別要求事項