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B 8610 : 2020
附属書C
(規定)
TDによる冷凍能力の求め方
C.1 TDによる冷凍能力の計算
箇条5の式(1)から得られる冷凍能力Φ0を,規定のTDについての冷凍能力に換算するために,図C.1
を用いる。
着霜のない場合,ユニットクーラ前面面積Aaf当たりの冷凍能力φaf(W/m2)は,式(C.1)から求める。
φafcp ρaUaf
ta1 ta2 (C.1)
したがって,ta1=tRにとれば,式(1)でΦ0が求められ,ta2は,式(C.1)から算定される。図C.1は箇条5
の式(2)とTD=ta1−t0との関係を線図化したものである。
cp K
1 kJ / kg
ここに, ρa 353.34 /T kg / m 3
で示されるφafはta1=tRの温度によって変化するから,図C.1は室温によって変わってくる。図C.1では
t0=−30 ℃とし,
TD tRt0 (C.2)
で示されるTDが5 K,7 K及び10 Kについて線図化している。したがって,管内冷媒蒸発温度t0が−
30 ℃以外の場合,線図構成が多少異なってくることになるが,通常,冷凍関係に使用されるt0の温度範
囲ではρaの差は小さく,図C.1を使用しても誤差は小さい。
一般的なTDを用いたユニットクーラの冷凍能力の算式を,式(C.3)に示す。
Φ0=K A TD (C.3)
ここで,K値は上記換算の結果から得られた値であり,Aは実際の外表面伝熱面積である。
C.2 計算例
次に,冷媒R410Aを用いたユニットクーラの場合の計算例を示す。
計算例の条件は,次のとおりとする。
外表面伝熱面積 A=50 m2,直径15.88 mm銅管アルミニウムフィン製,管ピッチPP=50 mm×50 mm,
フィン寸法 500 mm×400 mm,フィンピッチ fP=12 mm,フィン厚さ tf=0.25 mm,
管有効長 EL=1 441 mm,管列数×管段数 nr×ns=10×8,
前面風速 Uaf=2.5 m/s,銅管1 m当たり面積0.433 5 m2
図8から,k≒0.786,管全長lt=8×10×1.441=115.28 m,管内径di=1.4×10−2 mとして,Ai及び有効内
表面伝熱面積比mは,
Ai dilt 1.4 10−2115.28 5.07 m 2
50 0.786
= =7.75
5.07
したがって,図11及び図14からユニットクーラ単位前面面積当たりの冷凍能力φaf(W/m2)は表C.1
のように求められる。PP=50×50であるから,図11のK値の14 %減となる。
――――― [JIS B 8610 pdf 36] ―――――
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B 8610 : 2020
φ
a(
fW/m2)
図C.1−TD(K)についてユニットクーラ前面面積当たりの冷凍能力φaf(W/m2)を求めるための換算線図
――――― [JIS B 8610 pdf 37] ―――――
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表C.1−前面面積当たりの冷凍能力
t (K)
Δ 5 7 10
K×0.86 [W/(m2・K) ] 26.73 30.88 34.44
a (m) 1.26 0.95 0.74
l a (m) 0.891 0.918 0.936
l
Φ0 (W) 4 678 7 795 12 666
φaf (W/m2) 8 116 13 524 21 974
l=1.441×8=11.528 m
φafΦ0 / Aaf , Aaf
.14418 0.05 .0576 4 m2
aは,3 K過熱の値とした。
Δ別に図C.1上にプロットしてその曲線を求め,TD=5,Uaf=2.5 m/s線及びその曲線の
表C.1のφafをt
交点を求めれば(図C.2参照),
TD 5ではφaf5 714 W/m2
TD 10ではφaf15 301 W/m2
よって,
TD 5
Φ0 3 294
φaf Aaf W
TD 10
Φ0 8 819
φaf Aaf W
となる。
図C.2−TD(K)についてのφaf
――――― [JIS B 8610 pdf 38] ―――――
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B 8610 : 2020
附属書D
(参考)
ユニットクーラの冷凍能力計算書及び技術資料などに記載する項目
D.1 ユニットクーラの冷凍能力計算書
ユニットクーラの冷凍能力計算書の例を,図D.1に示す。
図D.1−ユニットクーラの冷凍能力計算書(例)
製造業者名
型式
単位
冷媒の種類 −
管の内外径 m
管材料a) −
フィン材料a) −
フィン厚さ mm
フィンカラー長 mm
管ピッチ mm
フィンピッチ mm
管列数×管段数 −
管有効長 m
外表面伝熱面積 m2
有効外表面伝熱面積 m2
1回路長 m
有効内外面積比 −
ユニットクーラの前面風速又は風量 m/s又はm3/min
ユニットクーラの前面有効面積 m2
過熱度 K
Δ)
対数平均温度差(t K
冷凍能力( b) W
温度差(TD) K
冷凍能力( b) W
注a) 日本産業規格の材料記号による。
b) この冷凍能力は,ファンモータの発熱量を差し引いていない値で計算する。
D.2 技術資料などに記載する項目
技術資料などに記載する項目は,次のとおりとする。
a) 製造業者名又はその略号
b) 型式名
c) 製造年月
d) 温度差TDを用いた冷凍能力
e) 冷媒の種類
――――― [JIS B 8610 pdf 39] ―――――
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B 8610 : 2020
f) 外表面伝熱面積(m2)
g) フィンピッチ(mm)
h) 風量(m3/min)
i) ファンモータの入力(kW)及び電圧(V)
JIS B 8610:2020の国際規格 ICS 分類一覧
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