4
B 9700 : 2013 (ISO 12100 : 2010)
− 全ての保護方策を実施した後の残留リスク
注記2 図2参照。
3.14
リスク見積り(risk estimation)
起こり得る危害のひどさ及びその発生確率を明確にすること。
3.15
リスク分析(risk analysis)
機械の制限に関する仕様,危険源の同定及びリスク見積りの組合せ。
3.16
リスク評価(risk evaluation)
リスク分析に基づき,リスク低減目標を達成したかどうかを判断すること。
3.17
リスクアセスメント(risk assessment)
リスク分析及びリスク評価を含む全てのプロセス。
3.18
適切なリスク低減(adequate risk reduction)
現在の技術レベルを考慮したうえで,少なくとも法的要求事項に従ったリスクの低減。
注記 いつ適切なリスク低減が達成されたかを決めるための基準を5.6.2に示す。
3.19
保護方策(protective measure)
リスク低減を達成することを意図した方策。次によって実行される。
− 設計者による方策(本質的安全設計方策,安全防護及び付加保護方策,使用上の情報)及び
− 使用者による方策[組織(安全作業手順,監督,作業許可システム),追加安全防護物の準備及び使用,
保護具の使用,訓練]
注記 図2参照。
3.20
本質的安全設計方策(inherently safe design measure)
ガード又は保護装置を使用しないで,機械の設計又は運転特性を変更することによって,危険源を除去
する又は危険源に関連するリスクを低減する保護方策。
注記 6.2参照。
3.21
安全防護(safeguarding)
本質的安全設計方策によって合理的に除去できない危険源,又は十分に低減できないリスクから人を保
護するための安全防護物の使用による保護方策。
注記 6.3参照。
3.22
使用上の情報(information for use)
使用者に情報を伝えるための伝達手段(例えば,文章,語句,標識,信号,記号,図形)を個別に,又
は組み合わせて使用する保護方策。
注記 6.4参照。
――――― [JIS B 9700 pdf 6] ―――――
5
B 9700 : 2013 (ISO 12100 : 2010)
3.23
“意図する使用”(intended use)
指示事項の中で提供されている使用上の情報に基づく機械の使用。
3.24
合理的に予見可能な誤使用(reasonably foreseeable misuse)
設計者が意図していない使用方法であるが,容易に予測できる人間の挙動から生じる機械の使用。
3.25
タスク(task)
機械のライフサイクルの間,機械に対して,又は機械の近傍で一人以上によって遂行される特定の活動。
3.26
安全防護物(safeguard)
ガード又は保護装置。
3.27
ガード(guard)
保護するために機械の一部として設計された物理的なバリア。
注記1 ガードは,次のように機能する。
− 単独の場合 : “閉じた状態”(可動式ガードでは)のときだけ有効であり,又は“確実に取
り付けられている状態”(固定式ガードでは)のときだけ有効である。
− ガード施錠式又は施錠なしのインターロック装置と組み合わせる場合 : ガードの位置によ
らず,保護が確実にされる。
注記2 ガードはその製作によって,例えば,ケーシング,シールド,カバー,スクリーン,ドア,
囲いガードと呼ばれる場合がある。
注記3 ガードの種類の用語は,3.27.13.27.6に定義される。ガードの種類及びその要求事項につい
ては,6.3.3.2及びJIS B 9716を参照。
3.27.1
固定式ガード(fixed guard)
工具の使用によって,又は取付け手段を破壊することによってだけ,開いたり又は取り外すことができ
るような方法(例えば,ねじ,ナット,溶接によって)で取り付けられたガード。
3.27.2
可動式ガード(movable guard)
工具を使用せずに開くことができるガード。
3.27.3
調整式ガード(adjustable guard)
固定式又は可動式ガードであって,その全体で調整できるか,又は調整可能部を組み込んだガード。
3.27.4
インターロック付きガード(interlocking guard)
機械の制御システムと一緒に次のように機能するインターロック装置が付加されたガード。
− ガードによって“覆われた”危険な機械機能は,ガードが閉じるまで運転できない。
− 危険な機械機能の運転中にガードが開くと,停止指令が発生する。
− ガードが閉じると,ガードによって“覆われた”危険な機械機能は運転することができる。ガードが
――――― [JIS B 9700 pdf 7] ―――――
6
B 9700 : 2013 (ISO 12100 : 2010)
閉じたこと自体によって危険な機械機能が起動しない。
注記 詳細は,JIS B 9710を参照。
3.27.5
施錠式インターロック付きガード(interlocking guard with guard locking)
機械の制御システムと一緒に次のように機能するインターロック装置とガード施錠装置を備えたガード。
− ガードによって“覆われた”危険な機械機能はガードが閉じ,かつ,施錠されるまで運転できない。
− ガードによって“覆われた”危険な機械機能によるリスクが消失するまで,ガードは閉じ,かつ,施
錠されている。
− ガードが閉じ,かつ,施錠されていると,ガードによって“覆われた”危険な機械機能は運転するこ
とができる(ガードを閉じ,かつ,施錠したことによって危険な機械機能が起動しない。)。
注記 詳細は,JIS B 9710を参照。
3.27.6
起動機能インターロック付きガード(interlocking guard with a start function),制御式ガード(control guard)
ガードが閉じる位置に到達したら,他の起動制御器を使うことなく危険な機械機能の起動開始指令を出
すインターロック付きガードの特別な形式。
注記 使用の条件についての詳細は,6.3.3.2.5を参照。
3.28
保護装置(protective device)
ガード以外の安全防護物。
注記 保護装置の例を3.28.13.28.9に示す。
3.28.1
インターロック装置(interlocking device),インターロック(interlock)
特定の条件(一般的にはガードが閉じていない場合)の下で危険な機械機能の運転を防ぐことを目的と
した機械装置,電気装置又はその他の装置。
3.28.2
イネーブル装置(enable device)
連続的に操作するとき,機械が機能することを許可する起動制御に連携して用いる補足的な手動操作装
置。
3.28.3
ホールド・ツゥ・ラン制御装置(hold-to-run control device)
手動制御器(アクチュエータ)を作動させている間に限り,危険な機械機能の起動開始指令を出し,か
つ,維持する制御装置。
3.28.4
両手操作制御装置(two-hand control device)
その装置を操作する人のためだけの保護手段となるものであり,危険な機械機能の起動開始指令を出し,
かつ,維持するために,両手による同時操作を少なくとも必要とする制御装置。
注記 詳細は,JIS B 9712参照。
3.28.5
検知保護装置(SPE)[sensitive protective equipment (SPE)]
人又は身体の一部を検出する装置で,検出された人のリスクを低減するために制御システムに対して適
――――― [JIS B 9700 pdf 8] ―――――
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B 9700 : 2013 (ISO 12100 : 2010)
切な信号を生成する装置。
注記 人若しくは身体の一部があらかじめ定めた限界を超えたとき,例えば,危険区域に侵入したと
き[侵入検知(トリップ)],又は人があらかじめ定められた区域の中で検出されている間(存
在検知),又は両者の場合,信号を生成する。
3.28.6
能動的光電保護装置(AOPD)[active opto-electronic protective device (AOPD)]
指定された検出区域に存在する不透明な物体によって,装置が放射する光の遮断を検出するための光電
子発光器と受光器とによって検知機能を遂行する装置。
注記 詳細は,JIS B 9704シリーズ参照。
3.28.7
機械的拘束装置(mechanical restraint device)
機構の中に機械的障害物(例えば,くさび,スピンドル,支柱,車輪止め)を組み込んだ装置で,その
強度によって危険な動きを防止する装置。
3.28.8
制限装置(limiting device)
機械又は危険な機械条件が設計限界(例えば,空間の限界,圧力限界,負荷モーメント限界)を超えな
いように制限する装置。
3.28.9
動作制限制御装置(limited movement control device)
機械の制御システムと一緒に,機械要素の移動量だけを制限する単一動作の制御装置。
3.29
阻止装置(impeding device)
危険区域に接近することを全面的に防止するのではなく,自由な接近を妨げるものを設けることによっ
て,危険区域に接近する確率を低減する物理的妨害物(例えば,低いバリア,柵)。
3.30
安全機能(safety function)
故障がリスクの増加に直ちにつながるような機械の機能。
3.31
予期しない起動(unexpected start-up),意図しない起動(unintended start-up)
その起動が予期できない性質であるため,人に対するリスクを生じる起動。
注記1 これは,例えば,次によって引き起こされる。
− 制御システム内の故障による,又は制御システムに対する外部からの影響によって生じる
起動指令
− 起動制御における,又は例えば,センサ若しくは動力制御要素のような機械の他の部分に
おける,不適切な作用によって生じる起動指令
− 中断後の動力供給の復帰
− 機械の部分への外部及び内部影響(例えば,重力,風,内燃機関における自己点火など)
注記2 自動サイクルの正常なシーケンス中の機械の起動は“意図しない起動”には含まれないが,
オペレータの立場からは“予期しない起動”として考えられる。この場合における災害の回
避には安全防護方策の使用がある(6.3参照)。
――――― [JIS B 9700 pdf 9] ―――――
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B 9700 : 2013 (ISO 12100 : 2010)
注記3 JIS B 9714の3.2を採用。
3.32
危険側故障(failure to danger)
リスクを増加させるような,機械類又はその動力供給における機能不良。
3.33
不具合(障害)(fault)
予防保全若しくは計画的行動又は外部資源の不足によって機能を実行できない状態を除き,要求される
機能を実行できないアイテムの状態。
(IEV191-05-01)
注記1 不具合(障害)は,しばしばアイテム自体の故障の結果であるが,事前の故障がなくても存
在することがある。
注記2 不具合(障害)及び故障という用語はしばしば同義語として使用される。
3.34
故障(failure)
要求される機能を遂行する能力がアイテムになくなること。
注記1 故障後に,アイテムは不具合(障害)になる。
注記2 故障は事象であって,状態を意味する不具合(障害)とは区別される。
注記3 ここに定義される概念は,ソフトウェアだけで構成されるアイテムには適用しない。
(IEV-191-04-01)
3.35
共通原因故障(common cause failures)
単一の事象から生じる異なったアイテムの故障であって,これらの故障が互いの結果ではないもの。
注記 共通原因故障は,共通モード故障と混同してはならない。
(IEV-191-04-23)
3.36
共通モード故障(common mode failures)
同一の不具合(障害)モードによって特徴付けられるアイテムの故障。
注記 共通モード故障は,共通原因故障と混同してはならない。なぜなら,共通モード故障は異なっ
た原因から生じるからである。
(IEV-191-04-24)
3.37
機能不良(malfunction)
意図する機能を遂行することができない機械の故障。
注記 例は,5.4 b) 2)参照。
3.38
非常事態(emergency situation)
緊急に終了,又は回避することが必要な危険状態。
注記 非常事態は,次のような場合に発生する。
− 機械の正常な運転中(例えば,人の介入による,又は外部影響の結果として)
− 機能不良又は機械のいずれかの部分の故障の結果として
――――― [JIS B 9700 pdf 10] ―――――
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JIS B 9700:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 12100:2010(IDT)
JIS B 9700:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.110 : 機械の安全
JIS B 9700:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB9704-2:2017
- 機械類の安全性―電気的検知保護設備―第2部:能動的光電保護装置を使う設備に対する要求事項
- JISB9705-1:2019
- 機械類の安全性―制御システムの安全関連部―第1部:設計のための一般原則
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
- JISB9961:2008
- 機械類の安全性―安全関連の電気・電子・プログラマブル電子制御システムの機能安全