JIS B 9916:2010 光遮へい式液中粒子計数器―校正方法及び検証方法 | ページ 2

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注記1 内蔵しているPHAを用いる場合は,応答値などは電圧ではなくPHAのチャンネルのまま扱
うことが望ましい。
注記2 外部のPHAを用いてメジアン電圧を求める場合は,PHAの電圧誤差及び粒子計数器の電圧
の誤差が粒子計数器の粒径区分のしきい値電圧の誤差に含まれる(附属書JA参照)。
注1) 粒径は長さの単位であり,その定義は国際単位系(SI)の基本単位において定義されている。
X パルス波高値(電圧) Vl 累積範囲の下限電圧
Y パルス数の頻度 Vm メジアン電圧
1 校正用粒子のパルス波高値分布 Vu 累積範囲の上限電圧
図2−PSL粒子信号の波高値分布
波高値分布に,微小な粒子に相当するノイズが現れる場合は,これを“偽粒子”として除いてからメジ
アンを求める[図3 a)参照]。偽粒子を除外してもよいのは,校正用粒子によるピークが,ノイズと校正用
粒子信号による境界部分の谷の高さの2倍以上の場合である[図3 b)参照]。この場合には,Vl及びVuは,
校正用粒子による信号のピーク波高値の1/2の値に対する電圧としてメジアン電圧を求める。
a) b)
X パルス波高値(電圧) Vl 累積範囲の下限電圧
Y パルス数の頻度 Vm メジアン電圧
1 校正用粒子のパルス波高値分布 Vu 累積範囲の上限電圧
2 ノイズ(偽計数,微小粒子,光学的,電気的ノイズ)
図3−ノイズが含まれる場合のPSL粒子の波高値分布
粒径区分に対応したしきい値電圧は,製造業者から提供される応答曲線によって求める(図4参照)。

――――― [JIS B 9916 pdf 6] ―――――

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注記3 応答曲線が製造業者から提供されない場合は,センサの光学条件からMieの理論式(参考文
献[1]参照)を用いて求めることもできる。
X 粒径 Vm,1 粒径Xm,1に対するメジアン電圧
Y 校正用粒子に対するメジアン電圧 Vm,2 粒径Xm,2に対するメジアン電圧
1 応答曲線 Vm,3 粒径Xm,3に対するメジアン電圧
図4−応答曲線

7.2 粒径区分のしきい値の誤差

  粒子計数器の粒径区分のしきい値の誤差の測定には,計数参照標準溶液を用いる。
粒子計数器を累積モードにし,計数参照標準溶液に含まれる粒径の半分の値における計数値及びこの計
数値が50 %になる粒径xsを求める。粒径区分のしきい値の誤差は,式 (1) によって求める。
xs xr
ε (1)
xr
ここに, ε : 粒径区分のしきい値の誤差(%)
xr : 計数参照標準溶液に含まれる粒子の粒径(m)
xs : 計数参照標準溶液で求めた粒径(m)
注記 計数参照標準溶液は,PSL粒子のような単分散粒子を純水に懸濁したものであり,粒子個数濃
度が検証されたものである。

7.3 計数効率

  粒子計数器の計数効率試験には,計数参照標準溶液を用いる。
粒子計数器を累積モードに設定し,粒径設定を計数参照標準溶液に含まれる粒径の約半分の値にして計
数する。
計数効率は,式 (2) によって求める。
CL
η (2)
CR
ここに, η : 計数効率(%)
CL : 粒子計数器によって得られた粒子個数濃度(個/cm3)
CR : 計数参照標準溶液の粒子個数濃度(個/cm3)

――――― [JIS B 9916 pdf 7] ―――――

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7.4 粒径分解能

  この試験には,計数参照標準溶液を用いる。これに懸濁されている粒子の標準偏差σPは,既知である。
図5に示すようにメジアン電圧Vmを決める。下側電圧Vl及び上側電圧Vuは,頻度が最大値に対して61 %
になるところの電圧である(附属書A参照)。応答曲線を用いてVl及びVuに対応する粒径を決定する。計
数参照標準溶液に懸濁されている粒子の粒径とVl及びVuに対応する粒径との差の絶対値を計算する。こ
れらのうち大きい方を標準偏差σとする。粒径分解能Rは,式 (3) によって求める。
2
σ2 σP
R (3)
xP
ここに, R : 粒径分解能(%)
σ : 粒子計数器で測定した計数参照標準溶液に含まれる粒子の
標準偏差(m)
σP : 計数参照標準溶液に含まれる粒子の標準偏差(m)
xP : 計数参照標準溶液に含まれる粒子の粒径(m)
σPは,校正用粒子の製造業者が提供する標準偏差であるが,実際の粒子の標準偏差は,この値よりも小
さい場合があり,粒子計数器の分解能が高いときは,σ2<σP2となることがある。この場合は,σ2=σP2とし
て,R=0とする。
X パルス波高値(電圧) Vl 頻度が61 %に相当する下側電圧
Y パルス数の頻度 Vm メジアン電圧
1 計数参照標準溶液に含まれる粒子の波高値分布Vu 頻度が61 %に相当する上側電圧
2 下側分解能
3 上側分解能
図5−粒径分解能

7.5 同時通過損失

  同時通過損失は,試料流量と粒子が粒子検出領域を通過する時間及び電気的な信号処理時間によって決
まる。この値は,粒子計数器の設計によって決まるものである。同時通過損失は,式 (4) によって求める。
L=1−exp(−q×t×C ) (4)
ここに, L : 同時通過損失(%)
q : 流量(cm3/s)
t : 粒子検出領域の通過時間(s)+電気的処理時間(s)
C : 試料の粒子個数濃度(個/cm3)

――――― [JIS B 9916 pdf 8] ―――――

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7.6 試料流量

  試料流量は,試料容量(7.8)及び測定時間(7.7)から求めることが望ましい。又は,校正した流量計に
よって求める。

7.7 測定時間

  測定時間は,粒子計数器が計数を開始してから停止するまでの時間である。測定時間の設定誤差は,式
(5) によって求める。測定時間の測定には,校正された測定器を用いる。
t t0

(pdf 一覧ページ番号 )

                            t0
ここに, τ : 測定時間の設定誤差(%)
t : 実際の測定時間(s)
t0 : 設定した測定時間(s)

7.8 試料容量

  試料容量は,純水の質量を天びんによって量り,換算する。又は,校正したメスシリンダを用いる。

7.9 校正

  校正周期(6.9)ごとの校正には,少なくとも粒径区分のしきい値,粒径分解能,計数効率及び試料容量
の誤差を含む。

――――― [JIS B 9916 pdf 9] ―――――

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附属書A
(参考)
粒径分解能
粒径分解能は,単分散の校正用粒子を測定したときの標準偏差で定義し,校正用粒子の平均粒径との比
で表す。校正用粒子の粒径分布がガウス分布の場合は,
2
1 1 x μ
f (x) exp (A.1)
2 πσ 2 σ
ここに, f(x) : ガウス関数
x : 粒径
: 平均粒径
σ : 標準偏差
(x−)=±σのとき,最大値(x=)との比は,exp (1/2)0.61。これがパルス数頻度61 %のところで粒
径分解能を決める根拠である。

――――― [JIS B 9916 pdf 10] ―――――

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JIS B 9916:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 21501-3:2007(MOD)

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JIS B 9916:2010の関連規格と引用規格一覧