JIS B 9962:2019 機械類の安全性―機械類のケーブルレス制御システムに対する要求事項 | ページ 4

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B 9962 : 2019 (IEC 62745 : 2017)
れているか,又は別のオペレータコントロールステーション若しくは機械制御システム(例え
ば,自動モード)によって制御されている場合に,よくあるモード又は機能である。
リモートステーションが機械の制御を引き渡し,再び取り戻すのを可能にするための手段をCCSに提供
しなければならない。これらの行為は,その目的のために特別に設計されたリモートステーションの,例
えば,特定のスイッチ又はキースイッチを使用する意図された操作によって,行わなければならない。
制御の引渡しが完了すると,そのリモートステーションからは対象の機械を制御できなくなる。制御の
取戻しが完了すると,再びそのリモートステーションで機械の制御が可能になる。
中断は,次の全てが必要になる。
・ リモートステーションに表示される。
・ 機械制御システムのためのベースステーションでの出力信号を作動させる。
このモードが利用可能な場合は,EMSはリモートステーションでは許可しない。

4.15 設定環境の保護

  CCSのどのような設定可能な機能でも,不正な変更から保護されていることを確実にする手段をとらな
ければならない。設定可能な機能の例は,制御アクチュエータの出力への割当てを含むニュートラルフレ
ーム伝送期間(4.9参照),又はリモートステーションとベースステーションとの間の通信ペアリングであ
る(4.2.3参照)。

5 検証

5.1 一般事項

  CCSと機械制御システムとのインタフェースへの具体的要求事項は,CCS製造業者及び/又は必要に応
じてシステムインテグレータ(例えば,CCS製造業者が提供する使用上の情報に明示されたような)によ
る目視,分析(例えば,計算)及び/又は試験(例えば,型式試験,受入れ及び/又は定期試験,機能試
験及び総合試験)によって検証しなければならない(CCS製造業者が提供する使用上の情報に記載された
規定に従う。)。
注記 検証活動の一部は,CCS自体の特性に関わる。それ以外は,CCSの正しい設定と機械制御シス
テムとのインタフェースの適合性に関係する。
機械制御システムのCCSの構成が変更又は修正された場合には,適切な検証を繰り返さなければならな
い。

5.2 ラベリング及びマーキング

  CCSのリモートステーション及びベースステーションについて,明確な識別情報が存在すること及びそ
れぞれの銘板には少なくとも箇条7で規定した情報が記載されていることを検証しなければならない。

5.3 文書

  CCSが使用上の情報に適合していることを検証する(箇条6参照)。

5.4 機能検証

  箇条4で規定した機能要求事項への適合性について,適切な試験を実施して検証しなければならない。
分析によってCCSが試験に合格することが確実な場合,試験を省略してもよい。
検証が必要なCCSの機能要求事項の概要を表4に示す。表4は,使用上の情報で定めた機械制御システ
ムとCCSとのインタフェースについて,システムインテグレータに適用される検証手順を示す[6.2 x) 参
照]。

――――― [JIS B 9962 pdf 16] ―――――

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表4−機能要求事項の検証
参照 要求事項 手法(特定した一つ以上の手法を適用) 追加検証事項
箇条 分析 試験 目視検査
4.2.1 不注意による作動の防 ○ ○ CSSが動作可能状態にある間,携帯型
止 リモートステーションは,JIS C
60068-2-31:2013の5.1(落下及び転倒)
及び5.2(自然落下試験−方法1)によ
って試験しなければならない。JIS C
60068-2-31:2013の箇条6で規定した最
終検査及び確認に加え,これらの試験
中は対応するCCS,EMS又はATS機
能に対応した信号変化を除いて信号変
化が発生してはならない。
4.2.2 無許可操作の防止 ○ ○
4.2.3 意図しない指令の防止 ○a) ○a)

4.3 シリアルデータ転送

      ○         ○                 例えば,障害を発生させて,不正なア
ドレス指定及びフレームの改変を試験
する。
4.4 リモートステーション ○ ○
伝送の除去
4.5 伝送及び通信の確立及 ○ ○
び表示

4.6 CCSの安全関連機能

       ○         ○

4.7 CCSの停止機能

           ○         ○         ○
4.7.3.4 非常停止(EMS)機能 ○a) ○a) ○a)

4.8 リセット

                           ○         ○
4.9 リモートステーション ○
からの伝送の停止

4.10 ラッチ制御機能

          ○         ○

4.11 電源喪失時の挙動

                   ○                 製造業者の推奨に従い,最初にバッテ
リをフル充電しておかなければならな
い。これらの試験中,電源はリモート
ステーションからは切り離さなければ
ならない,リモートステーションは最
大数のベースステーションと通信を行
わなければならない(例えば,シング
ルの1,タンデムの2),及びリモート
ステーションは試験中は伝送を続けな
ければならない。
4.11 バッテリ駆動型リモー ○ ○
トステーション
4.12 複数のリモートステー ○ ○
ション
4.13 複数のベースステーシ ○ ○
ョン

4.14 CCS制御の中断

           ○         ○

4.15 設定環境の保護


注a) この事項の検証には,マークされた全ての手法が適用される。

――――― [JIS B 9962 pdf 17] ―――――

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6 使用上の情報

6.1 一般事項

  CCSの製品識別情報,輸送,設置,使用,保守,廃棄及び処分について必要な全ての情報を,適切な書
式,例えば,図面,図,図表,表,指示などで提供しなければならない。
注記1 CCSとともに提供された技術文書は,機械の文書全体の一部となる。
注記2 国によっては,特定の言語を使用するよう求める法的要件が存在する場合がある。

6.2 提供する必要がある情報

  ユーザが参照可能な文書には,次の情報を含まなければならない。
a) 製造業者名(商号,原産地表示)及び完全な住所
b) CSの概説
c) リモートステーション及びベースステーションの使用される前提となる,環境及び稼働条件(温度,
湿度など)
d) 伝送の出力又はエミッションのレベル
e) 定格動作電圧(直流,交流,周波数)及び消費電力,バッテリについては,次の詳細事項を含む。
− ユーザによる交換が可能な場合,リモートステーション向け推奨バッテリ仕様
− 1回の充電当たりの通常作動時間及び基準動作状態
− バッテリの交換及び充電手順
− バッテリ残量低下警告が出てからリモートステーションのシャットダウンまでの概算時間及びその
時間に影響をもたらす要素(例えば,バッテリの劣化又は温度)
f) 障害物がない場合の公称動作距離
g) 設置場所において,CCS及び使用中の他システムが互いに干渉しないようにするための方法の説明
h) 全ての制御アクチュエータの詳細及びそれに関連する制御機能。各々の制御機能の最大応答時間を含
む。
i) 該当する場合は,異なるリモートステーション間の制御移行の説明
j) 自動電源オフ(伝送力の除去)が提供されるか否かにかかわらず,ニュートラルフレーム伝送が提供
されている場合の最大継続時間
k) ベースステーションの任意の制御機能及び関連する出力機能は,ユーザが設定できる又は工場出荷時
にあらかじめ設定されたラッチ機能(4.10参照)をもっているか,また,ユーザ設定の場合には設定
方法の説明。電源投入時又は通信の再確立時のような移行状態における機能を含む,機械の危険な操
作に対するラッチ機能の使用に関する制限事項に関する説明の提供
l) リモートステーションとベースステーションとの間の通信ペアリングは,工場出荷時にあらかじめ設
定するか,又はユーザが設定するかにかかわらず,適切な設定方法の提供
m) CSがサポートする各安全関連制御機能(停止機能を含む。)の次を含む機能的な仕様
− 機能の説明
− エラー検出時の反応
− EMS,GSS及びATS機能に関して,安全関連出力インタフェース(例えば,接点)のあらゆる遅延
時間を含むタイミング情報
n) CSのATS機能(4.7.3.5参照)については,次の事項を説明する。
− ATS機能が作動するあらゆる状況
− 有効な信号が途絶えてからATS機能が作動するまでの時間間隔

――――― [JIS B 9962 pdf 18] ―――――

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− CCS内部の最大応答時間。異なる理由で時間が異なる場合には,それぞれの時間を明記する。
o) 各安全関連制御機能の安全インテグリティの仕様について,次の事項又はいずれかの事項
− IEC 61508シリーズ又はJIS B 9961に基づくSIL
− JIS B 9705-1に基づくPL
注記 関連するその他のデータ(例えば,PFHD,MTTFD及び/又はB10D,DC,SFF)も,CCSの
機械制御システムへの統合を容易にするのに用いることができる。
p) CSの停止機能の,全ての作動の詳細。それぞれがアクティブ,パッシブ,又はパッシブに引き継が
れるアクティブ及びCCS内部の最大応答時間を含む。
q) 実行するための指示
− 安全関連停止機能作動後のリセット
− 通信の喪失,リモートステーション又はベースステーションの故障又は機能不全後の復帰
r) MS機能を備えている場合,EMS機能の説明及び可用性に関する説明。これには,携帯型又は移動
体型リモートステーションの非常停止装置が,機械のEMS機能を作動させる唯一の手段であっては
ならないことの説明を含む。
s) 携帯型又は移動体型リモートステーションによるEMS機能作動後のリセットについて,原因が解消
されるまでリセットを行えないこと,及びこれには追加的な固定型リセット機器の使用が必要になる
ことの説明
t) ニュートラルフレームだけ受信した場合(又は通信の再確立に続いてニュートラルフレームの受信な
しに),ベースステーションのどの出力が作動するかの具体的説明,及び機械の危険な操作の制御に使
用することの注意の提供
u) 不正な操作を防止する手段の説明
v) エラー符号の取扱い及びオペレータが行わなければならない対応の説明
w) MS機能を備えている場合,機械の動作モード(例えば,自動又は手動,リモート又はローカル)に
関係なく,常に操作可能な状態にあることの説明
x) CSが機械の電気機器に統合される場合に,システムインテグレータが実施しなければならない全て
の検証活動の詳細(表5及び5.4参照)

――――― [JIS B 9962 pdf 19] ―――――

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表5−システムインテグレータに必要な検証リストの例

機能要求事項

   不注意による作動の防止
無許可操作の防止
意図しない指令の防止
リモートステーション伝送の除去
伝送及び通信の確立及び表示
CCSの安全関連機能
CCSの停止機能
リセット
ラッチ制御機能
電源喪失時の挙動
バッテリ駆動型リモートステーション
警告表示器
複数のリモートステーション
複数のベースステーション
応答時間
CCS制御の中断

7 ラベリング及びマーキング

  CCSのベースステーション又はリモートステーションには,それぞれに読みやすく,耐久性に優れたマ
ーキングを施し,使用される状況(環境など)及び用途に適した銘板を設置しなければならない。ベース
ステーション及びリモートステーションの銘板には,少なくとも次の情報を含まなければならない。
・ 供給者の名称及び商標
・ 要求される場合は,認証マーク
・ シリアルナンバ及び形式
・ 使用周波数帯域
・ 定格電圧
また,関連する場合は,次の情報を含まなければならない。
・ バッテリのタイプ及び定格電圧
・ 必要に応じて,リモートステーション及びベースステーションのマッチングを識別する追加マーク

――――― [JIS B 9962 pdf 20] ―――――

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JIS B 9962:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 62745:2017(IDT)

JIS B 9962:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 9962:2019の関連規格と引用規格一覧