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C 1005 : 2006 (IEC 60359 : 2001)
3.2.15 (校正の検証に対する)偏差 [deviation (for the verification of calibration) ] 同等の動作条件の下で,
校正の検証を受ける計器の指示と,参照計器の指示との差異(IEV 311-01-20)。
備考1. 指示は,同時測定又は置換法によって比較してよい。通常,比較は,同一測定条件で,同一
測定量について行うのがよいが,測定量は厳密には同一ではあり得ないので,これは不可能
である。このため,判定は操作者の計量に関する専門的技術に頼らざるを得ないことから,
比較を目的とした場合には,二つの計器の測定条件の差を無視することができる。
2. 計器の一つが実量器の場合,その公称値を指定された値として採用する。
3. この用語は,参照計器の不確かさが定義によって無視できる場合に,校正の検証の操作にお
いてだけ用いられる。
3.3 表示の方法に関する定義
3.3.1 計量特性 (metrological characteristics) 計器の読みと計器と相互作用する量の測定との関係に関す
るデータ。
3.3.2 範囲 (range) 下限及び上限の間に含まれる量の値の領域。
備考1. “範囲”は,通常,測定範囲又は使用範囲のように修飾語とともに用いる。これは,性能特
性,影響量などに適用してもよい。
2. 範囲の限界の一つが0又は無限大の場合,ほかの有限の限界をしきい値と呼ぶ。
3. 範囲の限界値又はしきい値自体は測定の結果ではないが,測定結果が満たさなくてはならな
い条件についての表記であるので,範囲の限界値又はしきい値には不確かさは付けられない。
測定結果が定格範囲内になければならない場合には,他に関係規格又は明確な合意によって
規定されていなければ,それを表す全体区間V±Uが範囲の限界値内にあるか,又はしきい
値を超えていなければならないことが理解される。
4. 範囲は,その下限値及び上限値,又は中央値並びに範囲の半分の値で表してもよい。
3.3.3 表示の相対形式 (relative form of expression) 当該の量の測定値に対するその比によって計量特性
などのデータを表示する形式。
備考1. 相対形式での表示は,当該の量が比例関係にあり,その値が0でない場合に可能である。
2. 不確かさ及び不確かさの限界は,それらの絶対値を測定量の値で除することによって,相対
形式で表示される。また,影響量の範囲は,範囲の半分を領域の中央値で除することによっ
て,相対形式で表示される。
3.3.4 表示の基底形式 (fiducial form of expression) 当該の量の,協定によって選ばれた値に対するその比
によって計量特性などのデータを表示する形式。
備考1. 基底形式による表示は,当該の量が比例関係にあるときに可能である。
2. 相対基底誤差を定義するために参照する値を,基底値と呼ぶ。
3.3.5 (影響量による)変動 [variation (due to an influence quantity) ] 影響量が連続して二つの異なる値を
とるとき,同一の値の測定量に対する指示計器の指示値間の差又は実量器の値間の差(IEV 311-07-03)。
備考1. 変動が評価される影響量の異なる測定値に付けられる不確かさは,同一影響量に対する基準
範囲の幅よりも小さい方がよい。他の性能特性及び他の影響量は,基準条件に対して規定さ
れた範囲内になければならない。
2. 固有計器不確かさよりも大きい場合には,変動は意味のあるパラメータである。
3.3.6 不確かさの限界 (limit of uncertainty) 規定の条件の下で動作する計測器に対する計器不確かさの
限界値。
――――― [JIS C 1005 pdf 11] ―――――
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C 1005 : 2006 (IEC 60359 : 2001)
備考1. 不確かさの限界は,計器の製造業者が指定してよい。製造業者は,規定の条件の下で,計器
不確かさはこの限界よりも決して大きくならないとするか,又は規定の条件の下で,計器が
与えられた正確さの等級を維持するために,計器不確かさはこの限界よりも大きくしてはな
らない。指定する規格によって,規定するとよい。
2. 不確かさの限界は,絶対項,相対形式又は基底形式で表示してもよい。
3.3.7 正確さの等級 (accuracy class) 不確かさに関する一組の仕様にすべて適合することを意図する計
器の等級(IEV 311 -06-09)。
備考1. 正確さの等級は,いかなる他の計量特性がそれを規定していても,常に(所定の影響量の範
囲に対する)不確かさの限界を規定する。
2. 計器は,異なる定格動作条件に対して,異なる正確さの等級を割り当ててよい。
3. 他に規定がなければ,正確さの等級を定義する不確かさの限界は,包含係数2の区間を意味
する。
3.3.8 定格値 (rated value) 計測器または計器の規定の動作条件に対して,製造業者が決める量の値。
備考 不確かさUが付いた定格値Vは,現実には範囲V±Uであり,そのように取り扱わなければな
らない(3.3.2,備考4.参照)。
3.3.9 (規定の)測定範囲 [(specified) easuring range] 測定量又は供給量の二つの値によって定義され
る範囲で,それ以内で計器不確かさの限界が規定される(IEV 311-03-12)。
備考1. 計器は,幾つかの測定範囲をもつことができる(IEV)。
2. 規定の測定範囲の上限及び下限は,それぞれ最大適応力及び最小適応力と呼ぶ場合がある。
3.3.10 基準条件 (reference conditions) 計器の最小許容不確かさを規定する影響量の規定値及び/又は影
響量の値の範囲の適切な組合せ(IEV 311-06-02,修正)。
備考 基準条件に対して規定する範囲は,基準範囲と呼び,定格動作条件に対して規定される範囲よ
りも狭く,かつ,通常は狭いのが一般的である。
3.3.11 基準値 (reference value) 一組の基準条件の,規定する一つの値(IEV 311-07-01,修正)。
3.3.12 基準範囲 (reference range) 一組の基準条件の,規定する1対の値の範囲(IEV 311-07-02,修正)。
3.3.13 定格動作条件 (rated operating conditions) 校正曲線が有効であるために,測定中満たしていなけれ
ばならない一組の条件。
備考 影響量に対する規定の測定範囲及び定格動作範囲のほかに,その条件には,量の範囲として表
現できない他の性能特性及び他の指示に対する規定の範囲を含んでよい。
3.3.14 (影響量に対する)公称使用範囲又は定格動作範囲 [nominal range of use or rated operating range (for
influence quantities) ] 影響量が,規定の限界を超える変動を生じさせることがないと推定できる,規定の
値の範囲(IEV 311-07-05)。
備考 各影響量の定格動作範囲は,定格動作条件の一部である。
3.3.15 限界条件 (limiting conditions) 計器が,定格動作条件で続いて動作するとき,計器の損傷及び計量
特性の劣化なしに耐えることができる極限の条件。
3.3.16 動作の限界値 (limiting values for operation) 基準条件で続いて動作するとき,計器の性能要件を計
器の損傷なしに,動作中影響量として許容できる極限の値(IEV 311-07-06)。
備考 限界値は,動作限界の適用期間に依存する(IEV)。
3.3.17 保管及び輸送条件 (storage and transport conditions) 保管及び輸送後に計器の定格動作条件で動作
するとき,計器の損傷及び計量特性の劣化なしに,非動作計器が耐えることができる極限の条件。
――――― [JIS C 1005 pdf 12] ―――――
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C 1005 : 2006 (IEC 60359 : 2001)
3.3.18 保管の限界値 (limiting values for storage) 保管後に基準条件で作動するとき,計器の性能要件を満
たさないような計器の損傷なしに,保管中の影響量として許容できる極限の値(IEV 311-07-07)。
備考 限界値は,保管限界の適用期間に依存する(IEV)。
3.3.19 輸送の限界値 (limiting values for transport) 輸送後に基準条件で動作するとき,計器の性能要件を
満たさないような計器の損傷なしに,輸送中の影響量として許容できる極限の値(IEV 311-07-08)。
備考 限界値は,輸送限界の適用期間に依存する(IEV)。
4. 値及び範囲の仕様
4.1 製造業者は,特定の計測器に適用できる計量特性であると考えるすべての量に対して,定格値又は
規定の範囲を表記しなければならない。値及び範囲の表記は,不確かさについての適切な表記内容を伴わ
なければならない。
4.2 製造業者は,考慮する各影響量に対して,基準範囲及び/又は定格動作範囲を表記しなければなら
ない。定格動作範囲は,基準範囲の全体を含まなければならない。
4.3 製造業者は,それぞれの規定の影響量に対して,限界条件並びに保管及び輸送条件を規定しなけれ
ばならない。範囲が規定されていない場合,定格動作条件は限界条件であり,保管及び輸送条件を含むも
のとみなす。
4.4 不確かさは,包含係数2をもつ区間の半分の値として表現しなければならない(3.1.4備考1.及び備
考4.参照)。
5. 電気及び電子計測器に関連するJISへの要求事項
5.1 この規格の適用範囲内にあるあらゆる種類の電気及び電子計測器を含むJISは,この規格に規定す
る箇条及び特に次の点を順守しなければならない。
5.2 電気及び電子計測器に関するJISは,不確かさの限界を規定するのに用いられる情報はもとより,
関連する計量特性及び影響量を含めるために,特別の仕様を要求しなければならない。また,限界条件並
びに保管及び輸送条件を含まなければならない。
5.3 電気及び電子計測器に関するJISは,この規格のいかなる要求事項とも矛盾してはならない。
6. 不確かさの限界の仕様
6.1 計器不確かさ,すなわち,校正された計器による直接測定の不確かさについてのすべての情報は
(3.1.7参照),すなわち,(出力の単位での)指示の軸Rと,異なる値の測定量に対する計器の応答を表す
(測定の単位での)値の軸Mとによって定義される座標平面の部分によって概念的に表される(図1)。
校正曲線図は,グラフで表す必要はない。多くの場合,表又は代数式による表示がより便利であるが,グ
ラフで提供される系統的な図は,総括論議のためにより適切である。
――――― [JIS C 1005 pdf 13] ―――――
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C 1005 : 2006 (IEC 60359 : 2001)
M : 測定の単位で表した測定値の軸
R : 出力の単位で表した指示の軸
Vj : 既知測定量jの値
Rj : 既知測定量j に対する指示の範囲
Ri : 未知測定量iの指示
Vi : 未知測定量iに付けられた測定値
Ui : 未知測定量iの不確かさ
図1 校正曲線図
通常,計器不確かさよりもはるかに小さい不確かさで知られる[すなわち,それらの値が協定による(真
の)値(3.1.13参照)として用いられ得るような]測定値Vjの測定量の,規定の動作条件の全範囲を通し
て行われる測定において,与えられた信頼の水準で得ることが期待できる,読値の範囲を表す部分Rjを
決定することによって,校正曲線図が作られる。特定の測定で得られる読値Riを通って引いたM軸に平
行な線によってこの曲線図を切り取った部分(V±U) iが,測定結果となる。それは,同じ測定量を測定する
ことによって得ることができる他の測定結果のすべて及びそれだけと適合するからである。適合性の限界
での測定は,定義によって,動作条件の結合効果の両極端で行われるので,適合性はここで相関係数r=
−1で評価される。
校正曲線(3.1.8参照)は,M軸に平行な線によって校正曲線図を区切った部分の中点を結ぶ曲線である。
絶対計器不確かさは,M軸に平行な線によって校正曲線図を区切った部分の半分の長さによって与えられ
る(図1)。測定範囲(3.3.9参照)は,校正曲線が定義される測定軸の部分である。
現場用途に設計された多くの計器は,出力の単位を適切に選ぶことによって,指示を表す数と測定値を
表す数とを一致させるように,出力表示を合わせている。この方法では,校正曲線は単一こう(勾)配の
直線となり,使用者に便利なように,測定の単位で直接目盛を付けている(図2)。この形式の単純化は,
指示(読値)と測定の結果として付けられる測定値との概念上の差異を変えるものではない。依然として,
不確かさを決定するために,校正曲線図が用いられる。
唯一の公称値をもつか,又は不連続な一組の公称値をもつ実量器に対しては,校正曲線図はM軸に平行
な一つの部分,又は不連続なそのような一組の部分まで減少する。
――――― [JIS C 1005 pdf 14] ―――――
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C 1005 : 2006 (IEC 60359 : 2001)
M : 測定の単位で表した測定値の軸
R : 出力の単位で表した指示の軸
Vi : 測定量iに対して付けられた測定値
Ri=Vi : 数値的に測定値に等しくされる測定量iの指示
Ui : 測定量iの不確かさ
図2 測定の単位で目盛線が付いている場合の校正曲線図
6.2 通常,不確かさの限界の仕様化は,校正の検証の下で計器が満たすことが期待されるあらかじめ定
義された校正曲線図を割り当てることにある。実際に,それは,特定の測定の不確かさ,更には特定の計
器の計器不確かさを評価することの問題ではなく,そのような計器不確かさに対する限界を設定すること
である。それは,この限界の表現で付けられる不確かさが,実際の(しかし未知の)不確かさの限界より
も大きくないように,仕様を満たしている計器の実際の校正曲線図を含むのに十分に広い全体的校正曲線
図を定義することである。
曲線図は,規定の測定範囲における値の関数として,校正曲線及び不確かさを与える代数式によって定
義してもよい。曲線図が有効である動作条件は,明確に規定しなければならない。
すべての計測器について,固有計器不確かさを決める基準条件として基本的校正曲線図が与えられる。
問題は,他の動作条件及び/又はより広い動作条件における計器不確かさをいかに評価するかである。
基準条件とは,異なる動作条件において,校正曲線図はM-R平面においてその幅を変えるか及び/又は
移動するであろう(図3)。変動(3.3.5参照)は,一つの影響量が基準範囲外の値をとるときの校正曲線の
移動を表しているが,新規の校正曲線図の幅については何も示しておらず,その幅は,いかなる場合にも
定格値近辺のこの影響量の動作範囲に依存する。
基準範囲外の一つの影響量をもつ動作条件は,次の二つのいずれかの方法で規定してもよい。
a) 一つ又は一組の定格値は,基準範囲とほぼ同様な広さの範囲で定義される影響量に対して与えられる。
使用者は,影響量の値が与えられた不確かさ内であることを知ることができる。
b) 定格動作範囲は,基準範囲を含む影響量に対して与えられる。使用者は,影響量の値を知ることが期
待されるのではなく,影響量がその範囲内にあることを知ることだけができる。
a)の場合には,校正曲線図は,図3で新しい校正曲線が生じるようにM-R平面で移動してよい。変動は,
この新規の校正曲線を決定するために用いられてよいが,新規の校正曲線図の幅によって決定される不確
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JIS C 1005:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60359:2001(IDT)
JIS C 1005:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.220 : 電気学.磁気学.電気的及び磁気的測定 > 17.220.20 : 電気的及び磁気的量の測定