JIS C 1736-2:2009 計器用変成器(電力需給用)―第2部:取引又は証明用 | ページ 2

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3.3
器差試験
計量法に規定される構造に係る技術上の基準に適合することを検証するために行う器差の測定。
3.4
器差
計量値から真実の値を減じた値のその真実の値に対する割合。
3.5
変成器付電気計器検査
計量法に規定される電気計器及びこれとともに用いる変成器の検査。
注記 変成器付電気計器検査を行うものは,計量法によって日本電気計器検定所又は指定検定機関と
定められている。
3.6
公差
電気計器を当該計器用変成器とともに用いる場合の電気計器の器差と変成器付電気計器検査における計
器用変成器の合成誤差との代数和の絶対値で表される許容差。
3.7
使用中の公差
電気計器を当該計器用変成器とともに用いる場合の使用中検査における電気計器の器差と計器用変成器
の合成誤差との代数和の絶対値で表される許容差。
3.8
合番号
電気計器及びこれとともに用いる計器用変成器の組合せを特定する番号。
3.9
デジタル表示機構
計量値を一定間隔で断続的に表示する目盛標識の集合。“デジタル式”ともいう。
3.10
アナログ指示機構
計量値を連続的に示す目盛標識の集合。“アナログ式”ともいう。

4 構造

4.1 構造一般

  この規格で用いる主な構造は,JIS C 1736-1によるほか,次による。

4.2 合番号票

  計器用変成器は,計量法における合番号票を施すことができる構造でなければならない。

4.3 封印

  計器用変成器は,次の箇所に封印を施すことができる構造でなければならない。
a) 封印を破らなければ,巻線及び鉄心に手を加えて特性を変化させることができない箇所。
b) 封印を破らなければ,計器用変圧変流器の変流器又は計器用変圧器の組合せを変更することができな
い箇所。

――――― [JIS C 1736-2 pdf 6] ―――――

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c) 封印を破らなければ,多重定格のものは,変成器付電気計器検査を受けた定格以外で使用できない箇
所。

4.4 材料及び構造

  計器用変成器は,通常の使用状態において,湿度の影響によって,その性能に支障がないよう強度と耐
久性をもつ材料で製作しなければならない。

5 性能

5.1 温度上昇による影響

  計器用変成器は,通常の使用状態において,巻線及び油の温度上昇によって,その性能に支障が生じて
はならない。
なお,計器用変成器の温度上昇は,6.1によって試験をし,表1に規定する測定対象及び絶縁の耐熱クラ
スに応じ,表1に規定する温度上昇の限度を超えてはならない。
表1−計器用変成器の温度上昇限度
単位 ℃
測定対象 耐熱クラス 温度上昇限度
巻線 乾式自冷式 A 55
B 75
油入自冷式 A 55
油 A 50

5.2 耐電圧

  計器用変成器は,通常の使用状態において受ける高電圧によって,その性能に支障が生じてはならない。
なお,計器用変成器の耐電圧は,6.2によって試験をし,これに耐えなければならない。

5.3 巻線端子間耐電圧

  変流器の巻線端子間耐電圧は,6.3によって試験をし,その性能に支障が生じてはならない。

5.4 電流特性

  変流器の電流特性は,6.4によって試験をし,負荷電流の変化による比誤差及び位相角の差が表2に規定
する使用区分に応じ,表2に規定する限度を超えてはならない。
表2−計器用変成器の電流特性(差の限度)
使用区分 比誤差の差の限度 位相角の差の限度
% 分
特別精密電力量計とともに用いるもの 0.3 20
精密電力量計とともに用いるもの 1.0 50
最大需要電力計,普通電力量計又は無効電力量計とともに用い 2.0 100
るもの

5.5 電圧特性

  計器用変圧器の電圧特性は,6.5によって試験をし,定格一次電圧の10 %の電圧の変化による比誤差及
び位相角の差が表3に規定する使用区分に応じ,表3に規定する限度を超えてはならない。

――――― [JIS C 1736-2 pdf 7] ―――――

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表3−計器用変成器の電圧特性(差の限度)
使用区分 比誤差の差の限度 位相角の差の限度
% 分
特別精密電力量計とともに用いるもの 0.3 15
精密電力量計とともに用いるもの 0.5 20
最大需要電力計,普通電力量計又は無効電力量計とともに用い 1.0 40
るもの

5.6 周波数特性

  コンデンサ形計器用変圧器の周波数特性は,6.6によって試験をし,定格周波数の5 %の周波数の変化に
よる比誤差及び位相角の差が,それぞれ1.0 %及び40分を超えてはならない。

5.7 比誤差及び位相角の許容差

  比誤差及び位相角の許容差は,次による。
a) 変流器の比誤差及び位相角は,6.7によって試験をし,表4に規定する使用区分及び負荷電流に応じた
許容差を超えてはならない。
表4−変流器の比誤差及び位相角の限度
使用区分 定格一次電流に対す 比誤差の許容差 位相角の許容差
る負荷電流の百分率 % 分
%
特別精密電力量計とともに用いるもの5,10,20及び100 ±0.3 ±20
精密電力量計とともに用いるもの 5 ±1.25 ±75
10 ±1.0 ±60
20 ±0.75 ±45
100 ±0.5 ±30
最大需要電力計,普通電力量計又は無 5 ±2.5 ±150
効電力量計とともに用いるもの 20 ±1.5 ±90
100 ±1.0 ±60
b) 計器用変圧器の比誤差及び位相角は,6.7によって試験をし,表5に規定する使用区分及び負担力率に
応じた許容差を超えてはならない。
表5−計器用変圧器の比誤差及び位相角の限度
使用区分 負担力率 比誤差の許容差 位相角の許容差
% 分
特別精密電力量計とともに用いるもの 0.2 ±0.3 ±25
0.8 ±0.3 ±15
精密電力量計とともに用いるもの 0.2 ±0.5 ±40
0.8 ±0.5 ±20
最大需要電力計,普通電力量計又は無効電力 0.2 ±1.0 ±60
量計とともに用いるもの 0.8 ±1.0 ±40

5.8 相互干渉

  計器用変圧変流器の相互干渉による影響は,6.8によって試験をし,その影響量は表6に規定する使用区
分に応じた限度を超えてはならない。

――――― [JIS C 1736-2 pdf 8] ―――――

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表6−相互干渉の値
単位 %
使用区分 限度
特別精密電力量計とともに用いるもの 0.2
精密電力量計とともに用いるもの 0.3
最大需要電力計,普通電力量計又は無効電力量計とともに用いるもの 0.6

5.9 合成誤差

  計器用変成器の合成誤差は,6.9によって試験をし,表7に規定する使用区分,負荷電流及び力率に応じ
た許容差を超えてはならない。
なお,用いる計器用変成器が変流器だけの場合は,表7に規定する許容差に1.5を乗じて得た値を適用
する。
表7−計器用変成器の合成誤差の限度
使用区分 力率 定格一次電流に対する 合成誤差の許容差
負荷電流の百分率 %
%
1
最大需要電力計とともに用いるも 10 a) ±1.3
の 20 b),35 c),50及び100 ±1.0
0.5 100 ±1.8
1
特別精密電力量計とともに用いる 5 ±0.6
もの 20,50及び100 ±0.3
0.5 10 ±0.8
20,50及び100 ±0.5
1
精密電力量計とともに用いるもの 5 ±0.9
20,50及び100 ±0.6
0.5 10 ±1.5
20,50及び100 ±0.9
1
普通電力量計とともに用いるもの 5 ±1.3
50及び100 ±1.0
0.5 20及び100 ±1.8
0
無効電力量計とともに用いるもの 100 ±1.0
0.866 20,50及び100 ±1.8
注a) ともに用いる最大需要電力計が電子式でデジタル式のものに限る。
b) ともに用いる最大需要電力計が機械式でデジタル式のものに限る。
c) ともに用いる最大需要電力計が機械式でアナログ式のものに限る。

5.10 定格

  定格一次電流又は定格一次電圧をそれぞれ二以上もつ計器用変成器は,そのうち一以上の定格一次電流
又は定格一次電圧について5.15.9及び箇条7で規定する事項に不合格となったものであってはならない。

6 試験方法

6.1 温度上昇による影響

  計器用変成器の温度上昇による影響の試験は,次による。

――――― [JIS C 1736-2 pdf 9] ―――――

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a) 定格負担のもとで行う。
b) 変流器については定格周波数の定格一次電流を通じる。
c) 計器用変圧器については定格周波数の定格一次電圧の110 %の電圧を加える。
d) この状態で飽和状態に達した場合における巻線及び油の温度上昇を測定する。

6.2 耐電圧

  計器用変成器の耐電圧の試験は,二次側端子と鉄心との間に定格周波数の500 Vの正弦波電圧を,一次
側端子1) と接地される部分との間に表8に規定する定格一次電圧2)の範囲に応じ,表8に規定する定格周
波数の正弦波電圧を10分間加える。
表8−耐電圧
定格一次電圧の範囲 定格一次電圧に対する正弦波電圧の百分率
kV
7以下 150
7を超えるとき 125
注1) 接地形計器用変圧器については,一次側接地端子を除く。
2) 変流器については,最高電圧。

6.3 巻線端子間耐電圧

  変流器の巻線端子間耐電圧の試験は,二次側を開路し,一次巻線に定格周波数の定格一次電流3)を1分
間通じ,又は一次側を開路し,二次巻線に定格周波数の定格二次電流4) を1分間通じる。
注3) 二次側に誘起される電圧波高値が3 kVを超えるときは,3 kVになるときの電流。
4) 二次側端子の電圧波高値が3 kVを超えるときは,3 kVになるときの電流。

6.4 電流特性

  変流器の電流特性の試験は,負担力率0.8の定格負担のもとで定格周波数の定格一次電流の5 %,20 %
及び100 %の負荷電流を通じた場合において,比誤差及び位相角を測定し,その測定値のうち最大のもの
と最小のものとの差を算出する。

6.5 電圧特性

  計器用変圧器の電圧特性の試験は,負担力率0.2の定格負担のもとで定格周波数の定格一次電圧の90 %,
100 %及び110 %の電圧を加えた場合において,比誤差及び位相角を測定し,定格一次電圧の90 %及び
100 %の電圧を加えた場合及び定格一次電圧の100 %及び110 %の電圧を加えた場合のそれぞれの比誤差及
び位相角の差を算出する。

6.6 周波数特性

  コンデンサ形計器用変圧器の周波数特性の試験は,負担力率0.2の定格負担のもとで定格周波数の95 %,
100 %及び105 %の周波数の定格一次電圧を加えた場合において,比誤差及び位相角を測定し,定格周波数
の95 %及び100 %の周波数の場合及び定格周波数の100 %及び105 %の周波数の場合のそれぞれの比誤差
及び位相角の差を算出する。

6.7 比誤差及び位相角の許容差

  計器用変成器の比誤差及び位相角の許容差の試験は,次による。試験はトレーサビリティの確保された
機器によって行う。
a) 変流器の比誤差及び位相角の許容差の試験は,負担力率0.8の定格負担の50 %及び100 %の負担のも
とで定格周波数の表4に規定する負荷電流を通じた場合において,比誤差及び位相角を測定する。こ

――――― [JIS C 1736-2 pdf 10] ―――――

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