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測定箇所からの飛まつ(沫),炎又は浸食が,測定に用いる他の箇所を汚損したり,影響を与
えないように,測定箇所を互いに十分な距離を取る。必要に応じて,試験片及び測定装置を
適切にクリーニングする。
試験片の厚さは,3 mm以上とする。3 mm以上の規定の厚さを得るために,材料の小片を個々に重ねて
もよい。
注記3 厚さ3 mm未満の試験片で得られたCTI値は,薄い試験片を通してガラス製支持体への熱伝
導が,より大きくなるため,厚い試験片で得られた値とは比較しない。規定の厚さにするた
めに,試験片を積み重ねることがある。ただし,積重ねに接着剤を用いると,放熱及び浸食
の状態が変化し,測定結果に影響する場合がある。
製品規格で特に規定がない限り,試験片は,すりきず,汚損,異物などの表面欠陥がなく,外見上平ら
でざらつきのない表面のものとする。それが不可能な場合,試験片の表面状態が測定結果のばらつきを増
すことが考えられるため,試験片の表面状態の説明も含めて測定結果を報告する。
製品から適切な試験片を切り出すことができないような製品の一部分を測定する場合には,同じ絶縁材
料の成形板から切り出した試験片を用いてもよい。
これらの場合には,製品の一部分と成形板とが共に可能な限り,同じ製造工程によって作製されたもの
を入手するよう注意することが望ましい。
最終製造工程の詳細が不明な場合には,JIS K 7151,JIS K 7152-1,JIS K 7152-3及びISO 295に規定す
る方法を適用してもよい。
注記4 異なる製造条件及び/又は製造工程の試験片を用いた場合は,PTI及びCTIの測定で異なる
レベルの結果になる場合がある。
注記5 異なる流れ方向に成形された部品についても,PTI及びCTIの測定で異なるレベルの性能を
示す場合がある。
特別な場合には,平らな表面を得るために試験片を研磨してもよい。この場合,表面の粗さをJIS B 0601
(例えば,RZの値)に従って報告する(10.2及び11.5参照)。
注記6 いかなる研磨も試験片を損傷する場合がある。この場合,その材料の表面は,研磨なしに比
べてトラッキング値が変化することがある。
材料の何らかの特異性に関連して電極の配置の方向が重要であることが明らかな場合には,測定は,特
異性のある方向及びそれと直交する方向で行う。特に規定がない限り,低い方のCTIを示す方向を報告す
る。
注記7 供試材料が疎水性の場合,測定溶液C(7.3参照)のような強力な電解質の測定溶液が一般的
である。
6 試験片の状態調節
6.1 環境条件
特に規定がない限り,試験片は,23 ℃±5 ℃,相対湿度(50±10)%で24時間以上状態調節をする。試
験片の測定前の状態調節のため,状態調節槽(7.7参照)を用いる場合には,槽から取り出した試験片に対
しては,30分以内に測定を開始する。
注記 同一試験片上で位置を変えて測定を行う場合には,50滴滴下に約25分を要し,試験片,試験
片支持台及び滴下装置のクリーニングに要する時間を加えると,2回目以降の測定で状態調節
槽から取り出して30分以内に測定を行うことは不可能である。その場合は,状態調節槽を使用
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せず,試験室全体を状態調節する。
6.2 試験片の表面状態
試験片の表面状態は,特に規定がない限り,次のとおりとする。
a) 測定は,清浄な表面について行う。
b) 用いたクリーニング手順を報告する。その詳細は,できるだけ受渡当事者間で協定する。
ちり,ほこり,指紋,グリース,油,ひな形剤又はその他の汚染物質が,測定結果に影響する。試験片
をクリーニングする場合,材料の膨潤,軟化,擦りきず又はその他の損傷を避ける。
7 測定装置
7.1 電極
電極は,純度99 %以上の白金電極を2本用いる(附属書C参照)。
2本の電極は,縦5 mm±0.1 mm,横2 mm±0.1 mmの長方形断面で,一端は角度30°±2°ののみの刃
先状とする(図1参照)。鋭利な刃先を除去して,幅0.01 mm0.1 mmのほぼ平らな端面が得られるよう
にする。
注記1 校正済みの接眼鏡を備えた顕微鏡が,端面の寸法の確認に適している。
注記2 電極が,特に端面及び角度に関する必要な許容差を維持できるように,測定後には,機械的
手段によって電極を再研磨するのが一般的である。
測定開始時に,電極を垂直面内に対称に配置し,電極間の全体の角度を60°±5°にして,かつ,対向
する電極面は試験片の平らな水平面上とほぼ直角になるようにする(図2参照)。測定開始時に,試験片
の表面上の2本の電極の間隔を4.0 mm±0.1 mmにする。
単位 mm
1 白金電極
図1−電極
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単位 mm
1 白金電極 2 黄銅製の延長部分(任意)
3台 4 滴下装置の先端部分
5 試験片 6 ガラス製の試験片支持台
図2−電極及び試験片の配置
薄い金属製の長方形の隙間測定器を用いて電極間隔を確認する。電極は,自由に移動でき,また,各電
極が測定開始時に試験片の表面に加える力は,1.00 N±0.05 Nとする。測定中,試験片の表面に加える力
が初期レベルを維持できるような構造とする。
電極を試験片上に設定するための代表的な配置の例を,図3に示す。適切な時間間隔で加力を確認する。
注記3 特に図3の左右いずれか一方の電極を左右に移動しながら,電極間隔を微調整できるように
する。
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1 白金電極 2 黄銅製の延長部分(任意)
3台 4 滴下装置の先端部分
5 試験片 6 ガラス製の試験片支持台
図3−代表的な電極の取付け及び試験片の保持の例
電極の沈み込みが小さい材料だけの測定を行う場合は,ばねを用いて電極の圧着力を発生させてもよい。
ただし,一般の測定装置では,おもりによって圧着力を発生させることが望ましい(図3参照)。
注記4 多くの測定装置では,試験片の軟化又は浸食によって電極が沈下した場合,その先端が円弧
を描いて動くため,電極の間隔が変化する。電極の間隔の変化の程度及び変化の向きは,電
極を支持している支点と電極とが接触している試験片面との高さの相対的な位置によって決
まる。電極の間隔が変化することの重要度は,多分に材料の種類に依存し,一概には決めら
れない。構造設計の違いによって測定装置相互間の差異が生じる。
7.2 測定回路
電極間には,周波数が48 Hz62 Hzで,100 V600 Vの範囲に調整できる正弦波電圧を印加する。電圧
の測定装置は,実効値指示形で読取誤差が1.5 %以下のものとする。電源容量は,0.6 kVA以上とする。測
定回路の例を,図4に示す。
可変抵抗器は,電極短絡時の電流を1.0 A±0.1 Aに調整することができ,また,電圧計が指示する電圧
は,この電流が流れるときに10 %を超えて減少してはならない。短絡電流値を測定する計測器は,読取誤
差が3 %以下のものとする。
注記 要求精度を満たすために,装置への入力電源電圧は,十分に安定している必要がある。
過電流継電器は,実効値が0.50 A±0.05 Aの電流が2.00秒±0.20秒間持続したときに動作する。
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1 スイッチ 2 交流電源 100 V600 V
3 遅延過電流継電器 4 可変抵抗器
5 電極 6 試験片
図4−測定回路の例
7.3 測定溶液
測定溶液には,次の3種類がある。
− 測定溶液A 脱イオン水に分析試薬級で純度99.8 %以上の無水塩化アンモニウム(NH4Cl)を質量分
率で約0.1 %溶解し,23 ℃±1 ℃における抵抗率が3.95 Ωm±0.05 Ωmとなるようにする。
注記1 測定溶液の抵抗率が必要な範囲になるように,塩化アンモニウムの量を調整する。
注記2 測定溶液Aの導電率は,温度25 ℃で3.75 Ω·m±0.05 Ω·m,温度20 ℃で4.25 Ω·m±0.05 Ω·
mである。
− 測定溶液B この測定溶液の詳細については,附属書B(参考)を参照する。
− 測定溶液C 脱イオン水に分析試薬級で純度99.8 %以上の無水塩化アンモニウム(NH4Cl)を質量分
率で約0.2 %,及びオクチルフェノキシポリエトキシエタノール(CAS番号 : 9002-93-1)を質量分率
で(0.5±0.02)%溶解し,23 ℃±1 ℃における抵抗率が1.98 Ω·m±0.05 Ω·m及び表面張力がISO 304
に規定する値で40 mN/m以下となるようにする。
注記3 測定溶液の抵抗率及び表面張力の値が必要な範囲になるように,それぞれ塩化アンモニウ
ム及び界面活性剤の量をそれぞれ調整する。
通常は,測定溶液Aを用いるが,より強力な汚染物質が必要な場合は,測定溶液Cが望ましい。測定溶
液Cを用いたことを表示するため,CTI値又はPTI値の後に文字“C”を付ける。測定溶液Bを用いた場
合には,過去の測定結果との比較のために,そのことを明記することが望ましい。
7.4 滴下装置
測定溶液は,30秒±5秒の間隔で試験片の表面に滴下する。液滴は,35 mm±5 mmの高さから,電極間
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- IEC 60112:2020(MOD)
JIS C 2134:2021の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 2134:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ