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6.4 熱的耐久性
この規格では,熱的耐久性を規定しない。
6.5 ぬれ張力
ぬれ張力は,1種b,1種c,2種b,2種c,3種b及び3種cだけに適用する。試験面のぬれ張力は,
35 mN/m以上とする。その試験方法は,JIS C 2151の9.[ぬれ張力(ポリオレフィンフィルム)]による。
6.6 液体の吸収
液体の吸収は,受渡当事者間の協定による。その試験方法も,受渡当事者間の協定によるが,JIS C 2151
の29.(液体の吸収)を推奨する。
6.7 含浸剤の適合性
含浸剤の適合性は,受渡当事者間の協定による。その試験方法も,受渡当事者間の協定による。
6.8 含浸状態の誘電正接
含浸状態の誘電正接は,受渡当事者間の協定による。その試験方法も,受渡当事者間の協定による。
6.9 スペースファクタ
6.9.0A 一般事項
スペースファクタは,質量法厚さに対するマイクロメータ法厚さの増加率を表し,フィルムの表面粗さ
の指標となる。スペースファクタは,受渡当事者間の協定によるのが望ましい。2種については,SF=(10
±3) %を推奨する。スペースファクタは,次のA法又はB法によって求める。いずれを用いるかは,受渡
当事者間の協定による。
6.9.1 A法
5.1 b) で測定したマイクロメータ法厚さをtbとし,JIS C 2151の4.2で測定した質量法厚さをtgとする
とき,スペースファクタ(SFA)は,次の式によって求める。
tb tg
SFA 100
tg
ここに, SFA : A法によるスペースファクタ(%)
tb : マイクロメータ法厚さ(
tg : 質量法厚さ(
6.9.2 B法
a) 装置 B法で用いる装置は,次による。
1) 化学はかり 化学はかりは,感量0.1 mgのものとする。
2) マイクロメータ マイクロメータは,5.1 b) 1)による。
3) 試験片切出しジグ 試験片を切り出すためのジグは,図2による。
単位 mm
図2−スペースファクタ測定用切出しジグ
――――― [JIS C 2330 pdf 11] ―――――
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b) 操作 B法の求め方は,次による。
1) 試験片 供試フィルムに張力をかけず,しわの入らないように平板の上に広げ,その上に試験片切
出しジグを載せジグの内孔に沿ってカッターで試験片5枚を切り出す。このとき,ジグの長辺をフ
ィルムの長さ方向とする。
供試フィルムの幅が100 mm以下の場合は,切断前のフィルムを用いる。
2) 厚さの測定
2.1) マイクロメータ法厚さ 1枚の試験片をその長さ方向に10層に折りたたむ。この試験片の5か所
をマイクロメータではかり平均値を求め,これを10で除した値を試験片のマイクロメータ法厚さ
tmとする。
2.2) シート質量法厚さ 化学はかりで2.1)に用いた試験片の質量msを測定し,試験片の質量法厚さ(tw)
を次の式によって求める。
s
tw 10 6
100 300
ここに, tw : シート質量法厚さ(
ms : 試験片の質量(g)
フィルムの密度(g/cm3)
2.3) スペースファクタ 各試験片のスペースファクタ(SFB)は,次の式によって求める。
tm tw
SFB 100
tw
ここに, SFB : B法によるスペースファクタ(%)
tm : マイクロメータ法厚さ(
tw : シート質量法厚さ(
c) 計算 試験片1枚ごとのスペースファクタを求め,試験片5枚の平均値をもって供試フィルムのスペ
ースファクタとする。
7 ロール特性
7.1 巻取り性(曲がり,たるみ及び伸張率)
7.1.1 幅150 mm未満のフィルム
幅150 mm未満のフィルムの巻取り性は,表9による。その測定方法はJIS C 2151の7.3(A法)による。
表9−幅150 mm未満のフィルムの巻取り性(曲がり及びたるみ)
項目 巻取り性
曲がり 10 mm未満
たるみ(張力5 MN/m2) 2 mm未満
7.1.2 幅150 mm以上のフィルム
幅150 mm以上のフィルムの巻取り性は,表10による。その測定方法は,JIS C 2151の7.3及びJIS C 2151
の7.4(B法)による。
――――― [JIS C 2330 pdf 12] ―――――
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表10−幅150 mm以上のフィルムの巻取り性(曲がり,たるみ及び伸張率)
項目 巻取り性
曲がり 10 mm未満
たるみ(張力 5 MN/m2) 2 mm未満
伸張率a) 0.1 %以下
注a) 伸張率とは,曲がり及びたるみの総量の限界値としての
計測値[JIS C 2151の7.4.4(手順)のa) c)を満足する
ための張力下でのフィルムの伸び率]である。
7.2 継ぎ目
ロールに継ぎ目がある場合は,継ぎ目が接合又は非接合であっても,ロールの端面から観察したとき,
継ぎ目が明瞭に見えるようにしなければならない。また,継ぎ目部におけるそれぞれのフィルム端のずれ
は,0.5 mm以下とする。
ロール当たりの継ぎ目の最大数は,表11による。
表11−ロール当たりの継ぎ目の最大数
呼び厚さ 巻心内径 150 mm 巻心内径 38 mm及び76 mm
フィルム幅 350 mm超 フィルム幅 フィルム幅
350 mm以下 350 mm超
外径 外径300 mm以下
300 mm以下 300 mm超 400 mm超
400 mm以下 500 mm以下
3.5以下 1 1 1 1 1
4 3 4 4 3 3
5 2 3 4 3 3
6 2 3 4 2 3
7 2 2 3 2 2
8 2 2 3 2 2
8超 2 2 2 1 1
7.3 ロールの巻きずれ
ロールの巻きずれ(フィルムの幅とロールの幅との差の最大値)は,表12による。フィルムの幅の測定
は,JIS C 2151の6.による。ロールの幅は,ロール端面間の距離とし,それぞれの端面の最外点間で測定
する。
表12−ロールの巻きずれ
単位 mm
フィルム幅 ロールの巻きずれ
150以下 0.5以下
150超300未満 1.0以下
300以上 2.0以下
7.4 巻心
巻心の内径は,38 mm,76 mm及び150 mmを推奨する。
――――― [JIS C 2330 pdf 13] ―――――
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8 包装及び表示
フィルムの包装及び表示は,JIS C 2150の6.(包装及び表示)による。表示項目については受渡当事者
間の協定によって,一部の項目を省くことができる。
片面にコロナ処理されたフィルムは,表示によってコロナ処理された面が容易に判別できるようにしな
ければならない。
9 検査
検査は,次の項目について行い,箇条5箇条8の規定に適合しなければならない。ただし,受渡当事
者間の協定によって,一部の項目を省くことができる。
a) 厚さ
b) 幅
c) 長さ及び直径
d) 密度
e) 融点
f) 引張強さ及び破断時の伸び
g) 収縮寸法変化率
h) 表面抵抗
i) 体積抵抗率
j) 誘電正接
k) 比誘電率
l) 絶縁破壊の強さ又は絶縁破壊電圧(直流試験)
m) 電気的欠陥
n) ぬれ張力
o) 液体の吸収
p) 含浸剤の適合性
q) 含浸状態の誘電正接
r) スペースファクタ
s) ロール特性
t) 包装及び表示
――――― [JIS C 2330 pdf 14] ―――――
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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 2330:2014 コンデンサ用二軸延伸ポリプロピレンフィルムIEC 60674-3-1:1998 Plastic films for electrical purposes−Part 3: Specifications for individual
materials−Sheet 1: Biaxially oriented polypropylene (PP) ilms for capacitors及びAmendment 1:2011
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの(V) JISと国際規格との技術的差異の理由
国際 評価及びその内容 及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
5 寸法 5.1 厚さ 4.1 JISとほぼ同じ 変更 IEC規格では質量法厚さが基準である 我が国において実績があるため,マイク
が,マイクロメータ法厚さを基準にしロメータ法厚さを基準にした。
て呼び厚さを設定した。
5.2 幅 4.2 JISとほぼ同じ 追加 750 mmを超える幅を追加した。 我が国において実績がある。
IEC規格改訂時に提案する。
6 フィルム 6.1 物理的特性 5.1 3種の引張強さの規 追加 3種の引張強さに120 MPa以上を追加 Amd.1への記載忘れ。
特性 引張強さ 定なし した。 IEC規格改訂時に提案する。
収縮寸法変化率 試験片はJIS C 2151 選択 短冊状試験片JIS C 2151の21.を追加し
短冊状試験片は我が国において実績があ
の21.1 a) 正方形だけ た。 る。
試験法の追加をIEC規格改訂に向け準備
中。
比誘電率 周波数の規定なし 追加 誘電正接と同じく,商用周波数(4862)試験条件を明確にした。
Hz及び1 kHzの条件を明確にした。 IEC規格改訂時に提案する。
6.2 絶縁破壊の 5.2 JISとほぼ同じ 変更 呼び厚さは,IEC規格では質量法厚さ 呼び厚さの設定の違いであり,同等の質
強さ又は絶縁破 が基準であるが,この規格ではマイク量法厚さでは,同等の絶縁破壊の強さで
壊電圧(直流試 ロメータ法厚さを基準にしたので,2 あり,問題ない。
験) 種の一部厚さで規格値が異なる。
巻回式コンデンサ法 選択 平板電極法を追加し,巻回式コンデン我が国において実績がある。
だけ サ法といずれかを選択できるようにし試験法の追加をIEC規格改訂に向け準備
C2
た。 中。
330
6.3 電気的欠陥 5.3 ロール状フィルム試 選択 ローラ電極ギャップ法を追加し,ロー我が国において実績がある。
: 2
験法だけ ル状フィルム試験といずれかを選択で試験法の追加をIEC規格改訂に向け準備
01
きるようにした。 中。
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2
――――― [JIS C 2330 pdf 15] ―――――
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JIS C 2330:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60674-3-1:1998(MOD)
- IEC 60674-3-1:1998/AMENDMENT 1:2011(MOD)
JIS C 2330:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.035 : 絶縁材料 > 29.035.20 : プラスチック及びゴム絶縁材料
JIS C 2330:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISC2150:2003
- 電気用プラスチックフィルム通則
- JISC2151:2019
- 電気用プラスチックフィルム試験方法