JIS C 2390-1:2019 生分解性電気絶縁油―第1部:合成エステル | ページ 2

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C 2390-1 : 2019

5.2 配送及び引渡しの一般的な要求事項

a) 絶縁油の容器は,JIS Z 1601,JIS Z 1602若しくはJIS Z 1620に規定するもの,又はタンク車を用い,
清浄で,かつ,取扱い中に,水分,浮遊物及びその他の有害なものが混入するおそれがない構造でな
ければならない。
b) 製品の呼び方は,名称及び種類による。
例 生分解性電気絶縁油 合成エステル
c) 絶縁油の容器には,見やすい所に,次の事項を表示する。ただし,タンク車の場合は送り状などに記
載することができる。
1) 名称

生分解性電気絶縁油2) 種類合成エステル

  3) 製造業者名又はその略号
4) 正味容量
5) 製造年月又はその略号
6) 製造番号
7) 消防法で定める危険物の品名
例 指定可燃物

5.3 採取方法

  試料の採取方法は,JIS C 2101の5.(試料採取)による。

――――― [JIS C 2390-1 pdf 6] ―――――

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附属書JA
(参考)
確認試験
この附属書は,生分解性絶縁油の油種,又は主成分を確認する方法を参考として示すもので,規定の一
部ではない。
なお,この方法の原理及び手法は,JIS C 2101の25.(確認試験)と同様のものである。
JA.1 試験の原理
絶縁油は,その組成によって赤外線吸収スペクトルが異なる。あらかじめ既知の絶縁油について吸収ス
ペクトルを測定し,絶縁油ごとの特性スペクトルを定めておけば,未知の絶縁油の赤外線吸収スペクトル
を測定することによって,絶縁油の種類の識別を大略行うことができる。
JA.2 方法
JIS K 0117によって,波数4 000 cm−1400 cm−1における吸収スペクトルを測定する。測定セルの厚さ
は,50 μm程度のものを用いる。
JA.3 種類の確認
吸収スペクトルと表JA.1とを比較することによって,油種を確認する。
なお,各絶縁油の赤外吸収スペクトルの参考例を図JA.1及び図JA.2に示し,表JA.1の注に波数範囲と
図JA.1及び図JA.2に示す番号との対応を付記する。
表JA.1−波数及び吸収(油種の確認)
波数 種類
cm−1 鉱油 合成エステル
(JIS C 2320,1種2号)
1 9001 600 a) × ◎
1 6501 550 b) △ ×
1 3001 000 c) △ ◎
記法 ◎吸収強度 大,△吸収強度 小,×吸収なし
注a) 1 9001 600 cm−1 : エステル構造のカルボニルC=Oの伸縮振動。図JA.2の1参照。
b) 1 6501 550 cm−1 : ベンゼン環の伸縮振動。図JA.1の2参照。
c) 1 3001 000 cm−1 : エステル構造のそれぞれ逆対称及び対称伸縮振動。図JA.2の3参照。

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2
ベンゼン環
透 (


(
%
)
C-H
波数(cm−1)
図JA.1−鉱油(JIS C 2320 1種2号)
スペーサ無し



( C-H
% C-H
) (
-CO-O-
3
1
波数(cm−1)
図JA.2−合成エステル
参考文献 JIS C 2320 電気絶縁油
JIS K 0117 赤外分光分析通則

――――― [JIS C 2390-1 pdf 8] ―――――

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附属書JB
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 2390-1:2019 生分解性電気絶縁油−第1部 : 合成エステル IEC 61099:2010 Insulating liquids−Specifications for unused synthetic organic esters for
electrical purposes
(I) JISの規定 (II)国際 (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
規格番号 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 規格の適用範囲 1 適用範囲 変更 適用範囲機器の例が異なる。 日本の実情に合わせて範囲を拡大
した。技術的な差異はない。
2 引用規格
3 用語及び 3.1 添加剤 3.2 変更 日本の実情に沿って,第2部,第
注記の,使用通知と通知方法に係る
定義 3部の対応国際規格の内容に合わ
推奨及び許可の規定を,添加剤の種
類の記載に変更した。 せた。
3.2 合成エステル 4 概説 変更 合成エステルに関する記述の一部 技術的な差異はない。
を抜粋した。
3.3 未使用合成エス 3.1 − 一致 − −
テル
3.4 生分解性 − − 追加 生分解性の定義として概要を記載。 対応国際規格に記載はないが,技
術的な影響はない。
3.5 易生分解性 − − 追加 易生分解性の定義はOECD301の基 技術的な差異はない。
準を記載した。
3.6 鉱油 − − 追加 鉱油の定義を記載した。 対応国際規格に記載はないが,技
術的な影響はない。
4.1 品質に 規定する品質 9 規定する品質 変更 規定する項目が異なる。 日本の実情に合わせて項目の変更
関する一般 をした。IECへの提言は行わない。
C2
事項 表1 9 変更
Specification sheet 1 JISでは動粘度の範囲によって2種 日本の実情に合わせた。区分だけ
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種類 類に分け,低粘度タイプの2号を追で技術的な差異はない。
0-
1
加した。
: 2019
3

――――― [JIS C 2390-1 pdf 9] ―――――

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C 2390-1 : 2019
C2
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(I) JISの規定 (II)国際 (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
規格番号 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
390-
1
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
: 2
及び題名 番号 の評価
01
4.1 品質に 表1 変更
Specification sheet 1 日本の絶縁油取扱いの実情に合わ
外観,動粘度,密度,絶縁破壊電圧,
9
関する一般 品質 せた。技術的には同等。
誘電正接,体積抵抗率,酸化安定性
事項(続き) 試験,燃焼点,引火点の試験条件を
変更し,しきい(閾)値を設定した。
表1 削除
Specification sheet 1 Colour,Oxidation stability,Total
日本の絶縁油取扱いの実情に合わ
項目 sludgeを削除した。 せた。
表1 動粘度仕様,腐 − − 追加 動粘度仕様(100 ℃),腐食性硫黄,
日本の絶縁油取扱いの実情に合わ
食性硫黄,生分解性 せた。技術的な影響はない。
及び生分解性を追加し,しきい(閾)
値を設定した。
4.2 物理的 題目 7.1 − 変更 − 構成を第2部,第3部の対応国際
特性 規格に合わせた。
試験方法 7.1.2 試験方法 変更 日本の絶縁油取扱いの実情に合わ
外観,密度,動粘度,流動点の試験
7.1.3 条件を変更した。 せた。技術的には同等。
7.1.4
7.1.6
試験方法 7.1.1 試験方法 削除 7.1.1 Colour,7.1.7 Crystallizationの
日本の絶縁油取扱いの実情に合わ
7.1.7 試験方法を削除した。 せた。
試験方法 7.1.8 試験方法(水分) 一致 − −
4.3 電気的 題目 8 − 一致 − 構成を第2部,第3部の対応国際
特性 規格に合わせた。
試験方法 8.1 試験方法 変更 日本の絶縁油取扱いの実情に合わ
絶縁破壊電圧,誘電正接,比誘電率
8.2 及び体積抵抗率の試験条件を変更 せた。技術的には同等。
した。
試験方法 8.3 試験方法 削除 Specification sheet 1に規定がない
8.3 Gassing tendencyは削除した。
ため,技術的に影響はない。
4.4 化学的 題目 − − 追加 − 構成を第2部,第3部の対応国際
特性 規格に合わせた。
試験方法 − − 追加 腐食性硫黄を追加した。 構成を第2部,第3部の対応国際
規格に合わせた。

――――― [JIS C 2390-1 pdf 10] ―――――

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JIS C 2390-1:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61099:2010(MOD)

JIS C 2390-1:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 2390-1:2019の関連規格と引用規格一覧