JIS C 2552:2014 無方向性電磁鋼帯 | ページ 2

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C 2552 : 2014
表1−呼称厚さ0.47 mm以外の鋼帯の種類並びにエプスタイン測定による
磁気特性及びその他の材料特性(続き)
注a) エプスタイン試験器では,次の式で表される材料固有の磁束密度(磁気分極)が測定される。
J=B−
ここに,
J : 材料固有の磁束密度(磁気分極)
B : 磁束密度
磁気定数 4 10−7 H/m
H : 磁界の強さ
Wの添え字の分子(15)は最大磁束密度を,分母(50又は60)は周波数を示す。
b) 参考値
c) 密度は,試験片の断面積の計算に用いる既定値を示す。受渡当事者間の協定によって他の値を用いてもよい。
d) 25,B50及びB100は,それぞれ磁界の強さ2 500 A/m,5 000 A/m及び10 000 A/mにおける材料固有の磁束密度
のピーク値を示す。
e) 参考値
f) 35A440,50A1300,65A1300及び65A1600は,JIS独自に規定した種類を示す。
表2−呼称厚さ0.47 mmの鋼帯の種類並びにエプスタイン測定による磁気特性及びその他の材料特性
種類 呼称 1.5 Tにおける 各磁界の強さにおける 鉄損の 占積 繰返し 密度c)
厚さ 鉄損の最大値a) 磁束密度の最小値d) 異方性 率の 曲げ回
W/kg T の最大 最小 数の最
W15/50 W15/60 B25 B50 B100 値e) 値 小値
2 500 5 000 10 000
50 Hz b) 60 Hz
mm A/m b) A/m A/m b) % kg/dm3
47A370/60 2.92 3.70 1.49 1.60 1.70 ±18 2 7.65
47A380/60 3.00 3.80 1.49 1.60 1.70 ±14 3 7.65
47A408/60 3.22 4.08 1.49 1.60 1.70 ±14 3 7.65
47A419/60 3.31 4.19 1.49 1.60 1.70 ±14 3 7.70
47A452/60 0.47 3.57 4.52 1.50 1.60 1.70 ±14 0.96 5 7.70
47A507/60 4.01 5.07 1.51 1.61 1.71 ±14 5 7.70
47A638/60 5.04 6.38 1.54 1.64 1.74 ±12 10 7.75
47A836/60 6.60 8.36 1.58 1.68 1.77 ±12 10 7.80
47A990/60 7.82 9.90 1.58 1.68 1.77 ±12 10 7.80
注a) 表1の注a)参照。
b) 表1の注b)参照。
c) 表1の注c)参照。
d) 表1の注d)参照。
e) 表1の注e)参照。

6 一般的要求事項

6.1 製造方法

  鋼帯の製造方法及びその化学組成は,製造業者の裁量に委ねる。

6.2 供給形態

  鋼帯は,巻取り状態のコイル又は切断し,積層した切板束(バンドル)の形態で供給する。
コイル又は切板束の質量は,発注時に取り決める。
コイルは,通常1条とする。ただし,1コイルに2条以上を巻き込む場合は,1条の長さは通常200 m
以上とする。

――――― [JIS C 2552 pdf 6] ―――――

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なお,使用上差し支えない程度に溶接したものは1条とみなす。
コイルの内径は,500 mmから520 mmの間とし,508 mmを推奨する。
切板束は,積層側面が実質的に平面とみなせ,上端面に垂直となるように積層する。
コイルは,幅が一定で両側面が実質的に平面とみなせるよう,エッジをそろえて巻き取る。
コイルは,自重で潰れたりすることがないよう十分堅く巻き取る。
発注時の受渡当事者間の協定によって,不良部分を除去したコイルを溶接又は巻込みによってつなぎ合
わせてもよい。溶接部又は巻込み部のマーキングについて,必要があれば発注時に受渡当事者間の協定と
してもよい。
溶接部又は巻込み部をもつコイルの場合,各片の鋼帯は,いずれも同じ種類のものでなければならない。
つなぎ合わせのため溶接した各片の鋼帯のエッジは,その後の作業に支障が生じるほど不ぞろいであっ
てはならない。

6.3 納品状態

  鋼帯は,通常両面に絶縁皮膜を施して供給される。皮膜の種類及びその特性,占積率並びにそれらの検
査方法に関しては,発注時に受渡当事者間で協定する。

6.4 表面状態

  鋼帯の表面は,平滑でグリースの付着及びさび(錆)のない清浄なものでなければならない。すりきず,
膨れ,き裂などが所々に発生していても,これらが厚さの許容差内であり,使用上支障がなければ,許容
される。溶接部などの若干の正常でない部分での限度は,受渡当事者間の協定による。
鋼帯表面の絶縁皮膜は,切断加工時にがれたりしないよう,強固に密着していなければならない。繰
返し曲げ試験(8.4.4.2参照)において1回目の90°曲げによって絶縁皮膜が離してはならない。絶縁皮
膜が離した場合は,試験片を採取した供試材の残部を用いて,せん(剪)断試験を実施する。せん断試
験において,絶縁皮膜が大きく離した場合は,不合格とする。ただし,せん断部分の僅かな程度の離
は許容する。絶縁皮膜の離の程度の限度は,受渡当事者間の協定による。
さびと製造工程における絶縁皮膜の変色とを混同してはならない。

6.5 切断性

  鋼帯は,切断又は打抜き加工の際に工具の異常摩耗を引き起こしてはならない。鋼帯はいかなる部分で
も,適切な工具を用いることによって,一般的な形状に正確に切断することが可能でなければならない。
切断又は打抜き加工の適切な試験の方法及びその限度について特別な要求事項がある場合は,受渡当事者
間で協定する。

7 特性及び許容値

7.1 磁気特性

7.1.1  一般事項
7.1.2,7.1.3及び7.1.4に規定する特性は,6.3に規定する納品状態の製品(以下,製品という。)に適用
する。製品の質量には絶縁皮膜を含める。
7.1.2 磁束密度
周波数が50 Hz又は60 Hzでの磁界の強さが2 500 A/m,5 000 A/m及び10 000 A/mの場合の磁束密度ピ
ーク値の最小値は,表1及び表2による。
7.1.3 鉄損
呼称厚さ0.47 mm以外の鋼帯の周波数50 Hz及び最大磁束密度1.5 Tにおける鉄損の最大値は,表1に

――――― [JIS C 2552 pdf 7] ―――――

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よる。呼称厚さ0.47 mmの鋼帯の周波数60 Hz及び最大磁束密度1.5 Tにおける鉄損の最大値は,表2に
よる。
特別な場合には,受渡当事者間の協定によって,鉄損の最大値を,圧延方向と平行に採取した試験片だ
け,又は圧延方向と直角に採取した試験片だけを用いて測定してもよい。
注記 周波数50 Hz及び最大磁束密度1.0 Tにおける鉄損の最大値を,附属書Aに参考値として示す。
7.1.4 鉄損の異方性
鉄損の異方性は,磁束密度1.5 Tで測定する。鉄損の異方性の最大値は,規定しない。
注記 鉄損の異方性の最大値を,表1及び表2に参考値として示す。

7.2 寸法及び形状,並びにそれらの許容差

7.2.1  厚さ
鋼帯の呼称厚さは0.35 mm,0.47 mm,0.50 mm,0.65 mm及び1.00 mmとする。
厚さの許容差については,次のとおり区別する。
− 同じ受渡単位の製品における呼称厚さに対する厚さの許容差。
− 切板又は一定長さのコイルにおける長さ方向の厚さの偏差。
長さ方向の厚さの偏差とは,エッジから30 mmまでの部分を除いて,圧延方向に測定した最大厚さ
と最小厚さとの差をいう。
− 幅方向の厚さの偏差。この許容差は,幅150 mmを超える鋼帯にだけ適用する。
幅方向の厚さの偏差とは,エッジから30 mmまでの部分を除いて,圧延方向に直角な方向について
測定した最大厚さと最小厚さとの差をいう。
同じ受渡単位の鋼帯の呼称厚さに対する厚さの許容差は,呼称厚さ0.35 mm,0.47 mm及び0.50 mmに
ついては,8.4.3.1によって試験したとき,呼称厚さに対して±8 %とし,また,呼称厚さ0.65 mm及び1.00
mmについては,呼称厚さに対して±6 %とする。溶接部分の厚さは,定常部の実測値との厚さの差が0.10
mmを超えてはならない。
圧延方向における切板又は一定長さのコイル(8.3.2参照)における厚さの偏差は,8.4.3.1によって試験
をしたとき,呼称厚さ0.35 mm,0.47 mm及び0.50 mmについては,呼称厚さに対して8 %を超えてはなら
ない。また,呼称厚さ0.65 mm及び1.00 mmについては,呼称厚さに対して6 %を超えてはならない。
幅方向の厚さに対する厚さの偏差は,8.4.3.1によって試験したとき,次による。幅150 mm未満の鋼帯
については,受渡当事者間の協定による。
− 幅150 mmを超え1 000 mm以下の鋼帯の場合は,次による。
呼称厚さ0.35 mm,0.47 mm及び0.50 mmについては,0.020 mmを超えてはならない。
呼称厚さ0.65 mm及び1.00 mmについては,0.030 mmを超えてはならない。
− 幅1 000 mmを超える鋼帯の場合は,次による。
呼称厚さ0.35 mm,0.47 mm及び0.50 mmについては,0.030 mmを超えてはならない。
呼称厚さ0.65 mm及び1.00 mmについては,0.040 mmを超えてはならない。
7.2.2 幅
適用される鋼帯の呼称幅は,1 250 mm以下とする。ただし,受渡当事者間の協定によって,1 250 mm
を超えてもよい。
幅の許容差は,8.4.3.2によって試験したとき,ミルエッジのまま供給される鋼帯とミルエッジを除去し
て供給される鋼帯とで異なる。
ミルエッジを除去して供給される鋼帯の幅の許容差は,8.4.3.2によって試験したとき,表3による。

――――― [JIS C 2552 pdf 8] ―――――

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ミルエッジのまま供給される鋼帯の幅の許容差は,受渡当事者間の協定による。
注記 ミルエッジとは,圧延のままのエッジをいう。
表3−呼称幅の許容差
単位 mm
呼称幅 幅の許容差a)
150以下 +0.3
0
150を超え 300以下 +0.5
0
300を超え 600以下 +0.5
0
600を超え 1 000以下 +1.0
0
1 000を超え 1 250以下b) +1.5
0
注a) 受渡当事者間の協定によって,幅の許容差を全てマイナスに
することもできる。
b) 受渡当事者間の協定によって,呼称幅1 250 mmを超える鋼帯
も供給できる。また,この場合の幅の許容差は,受渡当事者
間の協定による。
7.2.3 長さ
+
切板の長さは,8.4.3.3によって試験したとき,その注文長さに対する許容差は,0.5
0 %とする。ただし,
最大+6 mmまでとする。
7.2.4 横曲がり
横曲がりは,幅30 mm以下の鋼帯及びミルエッジのまま供給される鋼帯には,適用しない。横曲がりは,
8.4.3.3によって試験したとき,長さ2 mに対し次の値を超えてはならない。
− 呼称幅が150 mmを超える場合,2.0 mm。
− 呼称幅が30 mmを超え150 mm以下の場合,4.0 mm。
7.2.5 平たん度
平たん度は,幅100 mm以下の鋼帯には,適用しない。平たん度の波形係数は,8.4.3.4によって試験し
たとき,2 %を超えてはならない。
7.2.6 巻きぐせ
巻きぐせは,幅100 mmを超える鋼帯には適用しない。巻きぐせは,発注時に受渡当事者間の協定によ
る。ただし,試験は,8.4.3.5による。
この場合,試験片の最下端と支持台との間の距離は,呼称厚さ0.35 mm,0.47 mm,0.50 mm及び0.65 mm
の鋼帯については,35 mmを超えてはならない。呼称厚さ1.00 mmの鋼帯については,受渡当事者間の協
定による。

7.3 その他の材料特性

7.3.1  密度
密度は規定しない。ただし,磁気特性及び占積率測定のための計算に用いる密度は,表1及び表2によ
る。
7.3.2 占積率
占積率の最小値は,8.4.4.1によって試験したとき,表1及び表2による。この値は,絶縁皮膜を除いた

――――― [JIS C 2552 pdf 9] ―――――

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鋼帯に適用する。
7.3.3 繰返し曲げ回数
繰返し曲げ回数の最小値は,8.4.4.2によって試験したとき,表1及び表2による。この値は,圧延方向
と直角に採取した試験片に適用する。
7.3.4 内部応力による切断線の変化
鋼帯は,できる限り内部応力をもたないものとする。
内部応力による切断線の変化は,幅150 mm以下の鋼帯には適用しない。内部応力による切断線の変化
は,8.4.4.3によって試験したとき,最大隙間は2 mmを超えてはならない。

8 検査及び試験

8.1 一般事項

  製品がスリットコイルの形態で納品される場合には,母材に行った試験結果を適用する。

8.2 供試材の採取

  供試材は,最終焼なまし時のコイルごとに,少なくとも一組採取する。ただし,供給される製品単位で
変化する可能性がある項目については,各製品の品質が保証できるように供試材を採取する。
コイルから供試材を採取する場合には,コイルの最内周及び最外周の一巻は,鋼帯の品質を代表しない
単なるこん(梱)包材とみなす。供試材は,このこん包用の一巻に続く内周又は外周部分から,溶接部及
び巻込み部を避けて採取する。
切板束の場合,供試材は束のできる限り上部から採取する。
試験片は,供試材から採取する。
試験の実施手順が適正であれば,同一の試験片を様々な特性の試験に使用してもよい。

8.3 試験片の準備

8.3.1  磁気特性
磁束密度及び鉄損測定のためのエプスタイン試験片は,少なくとも16枚の,次に示す寸法の試験片とす
る。
− 長さは,280 mmから320 mmの間で,各試験片の長さの許容差は ±0.5 mm。
− 幅は,30 mm ±0.2 mm。
試験片の半数は圧延方向に平行に,半数は直角に採取する。鋼帯幅が狭く圧延方向と直角に試験片を採
取するのが難しい場合は,圧延方向と平行に採取した試験片だけを用いる。圧延方向と平行又は直角な方
向と採取方向との角度の許容差は±5°とする。
試験片はできる限り,鋼帯の幅方向にわたり均一となるように採取する。試験片が変形しないよう注意
して採取する。切断又は打抜きは刃先の良好な工具を用いて行う。
試験片は,測定前に応力除去焼なましを行わない。
注記 JIS C 2550-1を参照。
エージングを行った試験片の鉄損を測定する場合は,225 ℃±5 ℃に加熱し24時間保持した後,室温に
冷却した試験片を用いる。受渡当事者間の協定によって,他のエージング条件とすることができる。
8.3.2 寸法及び形状,並びにそれらの許容差
厚さ,幅,平たん度及び横曲がりの測定には,切板又は長さ2 mの鋼帯1枚を試験片として用いる。
巻きぐせの測定には,製品幅の状態で,長さ500 mmで切断した試験片1枚を用いる。
注記 JIS C 2550-2を参照。

――――― [JIS C 2552 pdf 10] ―――――

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JIS C 2552:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60404-8-4:2013(MOD)

JIS C 2552:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 2552:2014の関連規格と引用規格一覧