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7.2.4 横曲がり
横曲がりは,長さ2 mに対し0.9 mm以下とする。ただし,幅150 mm以下の鋼帯は除く。
7.2.5 側波
側波の波形係数(8.4.3.4参照)は,1.5 %以下とする。ただし,幅150 mm以下の鋼帯は除く。
7.2.6 巻ぐせ
巻ぐせに関する要求事項は規定しない。ただし,幅150 mmを超える鋼帯の発注時には,巻ぐせに関す
る要求事項を受渡当事者間の協定によって行ってもよい。
この場合,試験片の最下端と支持板との間の距離は,切板については35 mm以下とし,また,コイルに
ついては,受渡当事者間の協定による。
7.2.7 切断かえり高さ
切断かえり高さは,0.025 mm以下とする。ただし,この規定は,最終使用幅で供給される鋼帯に限る。
7.3 その他の材料特性
7.3.1 密度
鋼帯の密度は,規定しない。ただし,磁気特性及び占積率測定のための断面積の計算に用いる密度は,
7.65 kg/dm3を既定の値とする。
7.3.2 占積率
占積率の最小値は,表1,表2及び表2Aによる。
7.3.3 繰返し曲げ回数
繰返し曲げ回数の最小値は,1回とする。この値は,圧延方向と平行に採取した試験片に適用する。
7.3.4 内部応力による切断線の変化
鋼帯は,できる限り内部応力をもたないものとする。
内部応力による切断線の変化は,1 mm以下とする。ただし,幅500 mm以下の鋼帯(スリット材)は除
く(8.3.3.3参照)。
7.3.5 絶縁皮膜抵抗
絶縁皮膜抵抗の要求事項は,受渡当事者間の協定による。応力除去熱処理の前又は後の絶縁皮膜抵抗の
最小値は,500 Ω・mm2/片面以上,又は発注時の受渡当事者間の協定による。応力除去熱処理を実施する
場合には,製造業者の指定する条件で行う。
絶縁皮膜抵抗は,“Ω・mm2/片面”で表示し,皮膜を貫く電流に対する電気抵抗を表す。
8 検査及び試験
8.1 一般事項
鋼帯をスリットコイルの形態で納品する場合には,母材に行った試験結果を適用する。
8.2 サンプルの採取
サンプルは,最終焼なまし時のコイルごとに,1組以上採取する。ただし,出荷される製品単位で変化
する可能性がある要求事項については,製品単位で要求事項への適合が確認できるようにサンプルを採取
する。
コイルからサンプルを採取する場合には,コイルの最内周及び最外周の一巻は,鋼帯の品質を代表しな
い単なるこん(梱)包材とみなす。サンプルは,このこん包用の一巻に続く内周部分又は外周部分から,
溶接部及び巻込み部を避けて採取する。
切板束の場合,サンプルは束のできる限り上部から採取する。
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適切な順序で試験を実施する場合,同一の試験片を様々な特性の試験に使用してもよい。
8.3 試験片の準備
8.3.1 磁気特性
磁気分極及び鉄損測定のためのエプスタイン試験片は,24枚以上の,次に示す寸法の試験片とする。
− 長さは,280 mm320 mmで,各試験片の長さの許容差は±0.5 mm。
− 幅は,30 mm±0.2 mm。
試験片はできる限り,鋼帯の幅方向にわたり均一となるように選ぶ。試験片が変形しないよう注意して
採取する。切断又は打抜きは,刃先の良好な工具を用いて行う。
測定前に,製造業者の指定する条件で,試験片の応力除去熱処理を行う。
注記 JIS C 2550-1を参照。
磁気分極及び鉄損測定を単板磁気特性測定方法で行う場合は,JIS C 2556による(8.4.2参照)。試験片
は,次に示す寸法とする。
− 長さは,500 mm610 mmで,500 mmを推奨する。
− 幅は,300 mm500 mmで,450 mm500 mmを推奨する。
試験片は,全て圧延方向と平行に採取する。圧延方向と採取方向との角度の許容差は±1°とする。
ただし,エージング済みの試験片の鉄損を測定する場合は,225 ℃±5 ℃に加熱し24時間保持した後,
室温に冷却した試験片を用いる。
8.3.2 寸法及び形状並びにそれらの許容差
厚さ,幅,側波及び横曲がりの測定には,切板又は長さ2 mのコイル1枚を試験片として用いる。
巻ぐせの測定には,長さ(50005.2 )mmの鋼帯幅と同じ幅の試験片1枚を用いる。
注記 JIS C 2550-2を参照。
8.3.3 その他の材料特性
8.3.3.1 占積率
占積率は,同じ寸法の24枚以上の試験片で測定する。疑義が生じた場合は,試験片の枚数を100枚とす
る。試験片は幅20 mm以上,面積は5 000 mm2以上とし,試験片の幅は,±0.2 mm,及び長さは,±0.5 mm
で等しくする。
試験片の切断かえりは,試験前に入念に取り除いておく。
注記 JIS C 2550-5を参照。
8.3.3.2 繰返し曲げ回数
試験片は,附属書JBによる。ただし,試験片は,溶接部を避け,屈曲線が圧延方向と直角になるよう
に,圧延方向と平行に採取する。試験片は,鋼帯のエッジを含めない。
試験片は,変形しないよう注意深く採取する。
8.3.3.3 内部応力による切断線の変化
切板又は長さ1 mのコイル1枚を,試験片とする。
注記 JIS C 2550-2を参照。
8.3.3.4 絶縁皮膜抵抗
幅600 mm以上の鋼帯は,4個の試験片を鋼帯の全幅にわたって採取する。各試験片の幅は,用いる試
験方法による。
注記 JIS C 2550-4を参照。
幅600 mm未満の鋼帯は,試験片の採取方法は,発注時の受渡当事者間の協定による選択事項とする。
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受渡当事者間の協定(7.3.5参照)によって応力除去熱処理を必要とする場合には,試験片を製造業者の
指定する条件で熱処理を行う。
8.4 試験方法
8.4.1 一般事項
試験は,各最終焼なまし時のコイルごとに,規定する各特性について行う。試験は,特に取り決めない
限り,23 ℃±5 ℃で行う。
8.4.2 磁気特性
試験は,JIS C 2550-1に基づく25 cmエプスタイン試験器を用いて行う。
注記 受渡当事者間の協定によって,このエプスタイン試験法に代えて,JIS C 2556による単板磁気
特性測定方法(SST)を用いてもよい。この場合,単板磁気特性測定方法に適用する仕様値は
受渡当事者間の協定による。
単板磁気特性測定方法の試験片は,熱処理を行わない。
8.4.3 寸法及び形状並びにそれらの許容差
8.4.3.1 厚さ
厚さの測定は,エッジから40 mm以上離れた任意の点で行う。幅80 mm未満の鋼帯については,鋼帯
の長さ方向の中心線上で厚さを測定する。この測定は,分解能0.001 mmのマイクロメータを用いて行う。
注記 JIS C 2550-2を参照。
8.4.3.2 幅
幅の測定は,鋼帯の長さ方向の中心線に直角な方向で行う。
注記 JIS C 2550-2を参照。
8.4.3.3 横曲がり
横曲がりの測定は,JIS C 2550-2による。
8.4.3.4 側波
波形係数の測定は,JIS C 2550-2による。
8.4.3.5 巻ぐせ
巻ぐせの測定は,JIS C 2550-2による。
8.4.3.6 切断かえり高さ
切断かえり高さの測定は,JIS C 2550-2による。
8.4.4 その他の材料特性
8.4.4.1 占積率
占積率の測定は,JIS C 2550-5による。
8.4.4.2 繰返し曲げ回数
繰返し曲げ回数の測定は,附属書JBによる。
8.4.4.3 内部応力による切断線の変化
内部応力による切断線の変化の測定は,JIS C 2550-2による。
8.4.4.4 絶縁皮膜抵抗
絶縁皮膜抵抗は,JIS C 2550-4によって鋼帯の両面を測定する方法による。その他の方法を用いてもよ
い。
8.5 再試験
ある試験結果が,その要求事項を満たさない結果であるときは,同じ最終焼なましコイル内から採取し
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た他のサンプルを用いて2倍の枚数の試験片を採取し,この試験片を用いて試験を繰り返す。再試験の結
果がその要求事項を満たす結果であるときは,納品した鋼帯はその要求事項に適合しているとみなす。
再試験によっても要求事項を満たす結果が得られないときは,受渡当事者間の合意によって再加工後,
再度試験を行う。
9 マーキング,ラベリング及びこん包
製品のマーキング,ラベリング及びこん包については,発注時の受渡当事者間の協定による。
10 クレーム
内部又は外部の欠点は,これらが作業上又は鋼帯の適切な使用上において支障となることが明確な場合
だけ,クレームの対象となる。
クレームは,争点となっている鋼帯及びクレームの証拠とともに提出し,クレームの正当性を確認でき
るようにする。
11 購入者が発注時に提供する情報
購入者は,次の情報を引合い書又は発注書に記載する。
a) 質量
b) 製品の供給形態(コイル又は切板束)
c) この規格番号(JIS C 2553)
d) 鋼帯の名称又は種類の記号(箇条5参照)
e) コイル又は切板束の寸法(コイルの外径に関する制限事項を含む。)(6.2,7.2.2及び7.2.3参照)
f) コイル又は切板束の質量に関する制限事項(6.2参照)
g) 巻ぐせに関する特別な要求事項(7.2.6参照)
h) 絶縁皮膜抵抗に関する特別な要求事項(7.3.5参照)
i) 狭い幅の鋼帯についての,厚さの測定及び幅方向の偏差に関する特別な要求事項(7.2.1及び8.4.3.1
参照)
j) (我が国では,方向性電磁鋼帯に対しては,一般的にISO 7799による商取引を活用していないため,
対応国際規格の規定を不採用とした。)
k) 単板磁気特性測定方法に関する特別な要求事項(8.4.2参照)
l) (JISでは,高磁束密度材と磁区制御材に異なる記号を使用しているため,両者を区別するための対
応国際規格の規定を不採用とした。)
12 試験成績表
製品には試験成績表を添付しなければならない。試験成績表には,磁気分極及び鉄損を,その試験番号
ごとに記載する。また,この規格に規定する特性及びその他の特性の試験成績の提出については,発注時
の受渡当事者間の協定による。
――――― [JIS C 2553 pdf 14] ―――――
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附属書JA
(参考)
対応国際規格の種類の記号
表JA.1に,この規格の種類に対応する国際規格の種類の記号を示す。
表JA.1−対応国際規格の種類の記号
呼称厚さ この規格の鋼帯の種類 対応国際規格の種類の記号
mm (IEC 60404-8-7)
0.23 23R075 −
23R080 M80-23P5
23R085 M85-23P5
23P085 M85-23P5
23R090 M90-23P5
23P090 M90-23P5
23P095 M95-23P5
23P100 M100-23P5
23G110 M110-23S5
23G120 M120-23S5
0.27 27R085 −
27R090 M90-27P5
27P090 M90-27P5
27R095 M95-27P5
27P095 M95-27P5
27P100 M100-27P5
27P110 M110-27P5
27G110 M110-27S5
27G120 M120-27S5
27G130 M130-27S5
0.30 30P095 M95-30P5
30P100 M100-30P5
30P105 M105-30P5
30P110 M110-30P5
30P115 M115-30P5
30P120 M120-30P5
30G120 M120-30S5
30G130 M130-30S5
30G140 M140-30S5
0.35 35P115 M115-35P5
35P125 M125-35P5
35P135 M135-35P5
35G135 M135-35S5
35G145 M145-35S5
35G155 M155-35S5
――――― [JIS C 2553 pdf 15] ―――――
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JIS C 2553:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60404-8-7:2017(MOD)
JIS C 2553:2019の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 2553:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC2550-1:2011
- 電磁鋼帯試験方法―第1部:エプスタイン試験器による電磁鋼帯の磁気特性の測定方法
- JISC2550-2:2020
- 電磁鋼帯試験方法―第2部:寸法・形状の測定方法
- JISC2550-5:2020
- 電磁鋼帯試験方法―第5部:電磁鋼帯の抵抗率,密度及び占積率の測定方法
- JISC2556:2015
- 単板試験器による電磁鋼帯の磁気特性の測定方法