JIS C 2560-2:2006 フェライト磁心―第2部:試験方法 | ページ 10

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1) 伸び検出器 少なくとも1 位が検出できるもの。
2) 電気炉 毎分5 ℃以下の昇温速度で制御できるもの。
3) 温度計 精度がJIS Z 8704のC級又はそれと同等以上の熱電対温度計。
4) 記録計 温度及び伸びを記録できるもの。
5) マイクロメータ JIS B 7502に規定する外側マイクロメータ又はこれと同等以上の精度をもつもの。
b) 測定試料 測定試料の形状は棒状とし,長さは1050 mm,断面積は350 mm2とする。
なお,測定試料の両端は軸方向に垂直に研磨して,平行度が0.05 mm以下とする。
c) 前処理 前処理は行わない。
d) 試験方法及び算出 測定試料の長さをあらかじめマイクロメータを用いて測定する。
測定試料を装置に取り付け,15分間以上放置した後,毎分5℃で昇温し,測定試料の伸びを記録す
る。測定温度範囲は,40150 ℃とする。規定があれば,測定温度範囲の低い方の温度T1は20 ℃と
してもよい。また,測定温度範囲の高い方の温度T2は,100 ℃又は300 ℃を適用してもよい。ただ
し,20100 ℃で測定する場合は,昇温速度を遅くし,20 ℃以下の速度から測定を開始しなければな
らない。平均線膨張係数 愀 T2(1/℃)は,次の式(14)によって算出する。
Δl
T1 T2 (14)
l T2 T1
ここに, 加熱による測定試料の伸び(mm)
l : 温度T1での測定試料の長さ(mm)
T1 : 測定温度範囲の低い方の温度(℃)
T2 : 測定温度範囲の高い方の温度(℃)
石英ガラスによる示差式又は押棒式伸び検出器を用いた場合は,次の式によって平均線膨張係数 愀
T1-T2 (1/℃)を算出する。
l
1T T2 (15)
SiO 2
l T2 T1
ここに, 愀椀 石英ガラスの平均線膨張係数0.54×10-6/℃
8. 弾性率 JIS R 1602による。ただし,試料は,附属書5図1 k)とする。
なお,試料は焼成後研磨加工しないものとする。
9. ビッカース硬さ JIS R 1610による。
関連規格 JIS B 7410 石油類試験用ガラス製温度計
JIS B 7502 マイクロメータ
JIS R 1602 ファインセラミックスの弾性率試験方法
JIS R 1610 ファインセラミックスの硬さ試験方法
JIS R 1611 ファインセラミックスのレーザフラッシュ法による熱拡散率・比熱容量・熱伝導
率試験方法
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
JIS Z 8704 温度測定方法−電気的方法

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附属書6(参考)ヘッド用フェライト磁心特有の試験方法
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
1. 目的 この附属書では,磁気ヘッド用フェライト特有の試験方法について記載する。
2. 試料 磁気ヘッド用フェライトの測定に当たっては,附属書6図1のような試料を用いる。
単位 mm
a) b) c) d)
附属書6図 1 試料(磁気ヘッド用フェライト磁心)
備考 試料には,附属書6図1の形状になるように焼成したものか,焼成体から附属書6図1の形状
に加工したものかを明記する。また,単結晶の場合は試料の上下面に結晶方位も明記する。
3. 前処理 試料は,電気・磁気的測定の前に,本体の5.2.1及び次の附属書6表 1によって消磁及びひ
ずみ取り処理を行う。ひずみ取り処理は巻線の前に行うが,測定値への影響が少ない場合は省略してもよ
い。
附属書6表 1 ひずみ取り処理の方法
種類 ひずみ取り方法
1 000 ℃の空気中に1時間放置又は150 ℃の質量分率
Ni-Znフェライト
85 %りん酸溶液中に10分間浸せきする。
多結晶
Mn-Znフェライト 質量分率80 %の質量分率85 %りん酸溶液中に5分
間浸せきする。
質量分率70 %の塩酸(1+1)中に15分間浸せき又は
単結晶 Mn-Znフェライト 80 ℃の質量分率85%りん酸溶液中に5分間浸せきす
る。
4. 埋込み特性 磁心が樹脂に埋め込まれ,等方的な応力が加わったときの磁気的な特性。
測定は,附属書6図 1 a) c)から選択した試料に巻線及び消磁を行い,附属書6図2に示すような測定
容器内に入れ,あらかじめ調整した樹脂を注入し,硬化させた後に測定を行う。

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単位 mm
35mmフィルムケースなど
樹脂
試料
附属書6図 2 測定容器
備考 樹脂の注入に当たっては,試料に応力が等方的に加わるように注意する。
4.1 試験方法
a) 初透磁率 本体の5.2.4.6 a)による。
b) 相対損失係数 本体の5.2.8.3による。
c) 直流磁気特性 附属書5による。
備考 測定記録には,樹脂の種類,配合比,硬化温度,硬化時間及び硬化後測定までの経過時間を付
記する。
5. 結晶粒径測定 試料の結晶粒界線を顕微鏡で観察し,結晶の平均粒径又は分布を測定する。
5.1 装置及び器具 200倍以上の倍率をもつ光学顕微鏡又は同等以上の性能をもつものとする。
5.2 試験方法 試料を鏡面研磨した後,適切なエッチング処理を用いて結晶粒界線を明らかに表したもの
を顕微鏡で観察する。顕微鏡の接眼レンズ又は投影ガラス上に付けた一定長さの直線が切断する粒子数又
は撮影した写真上に付けた一定長さの直線が切断する粒子数を数え,次の式(1)によって平均結晶粒子径
D( 侮 直線両端の結晶粒子が完全に直線によって切断されていない場合は1/2個と
して算出する。
1 l
D ・ 1 000 (1)
N n
ここに, N : 顕微鏡の倍率又は撮影倍率
l : 直線の長さ(直線を数本引いた場合は合計値)(mm)
n : 直線によって切断される粒子数(直線を数本引いた場合
は合計値)
結晶粒径分布は,結晶粒子を切断する直線の長さを個々の粒子ごとに測定し,それを結晶粒径とする。
結晶粒径と粒子数との関係をグラフ化したものを結晶粒径分布とする。
なお,直線の長さは一本で切断される結晶粒子数は少なくとも10個以上になるよう選定し,結晶粒子数
が総計50個以上になるまでの数視野(本)について測定する。

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6. 白金混入量 試料の観察面を表面粗さ0.20 刀 下に研磨し,100倍以上の倍率の光学顕微鏡又は同
等以上の性能をもつもので観察し,白金粒子の混入数を数え,1 cm2当たりに換算した値。
7. 面方位測定 結晶面の方位測定方法として,X線回折法及び光像法がある。
7.1 X線回折法 X線回折法での試験は,最大管電圧が20 kV以上で最大管電流が5 mA以上の能力をも
つX線発生装置及び1分単位の角度が読み取れるゴニオメータと回折パターンの差を読み取るのに十分な
感度をもつX線検出器とを使用し試験を行う。
試験は,試料を次の附属書6図 3のようにゴニオメータ上に載せ,X線発生装置及びX線検出器によっ
て次の式を満足するように配置する。試料を調整軸Nの周りに適切に回転させ,X線検出器に現れたピー
クの最大値を示す角度を求める。その角度が結晶面からのずれとなり,方位を表す。
2dabcsin
ここに, dabc : 結晶面(a,b,c)の面間隔(nm)
測定X線の波長(nm)
X線発生器
X線発検出器
入射X線
反射X線
ゴニオメータ
結晶
附属書6図 3 X線回折法による測定原理
7.2 光像法 光像法での試験は,光像を得るのに十分な輝度をもつ光源と,光像が確認できるスクリーン
とを使用し試験を行う。
試験は,試料をあらかじめ被測定面を平面状に加工し,塩酸中に3分間以上浸せきし,結晶表面に腐食
孔(食増)を形成した後,次の附属書6図4のように試料表面に細い光束を投射する。その反射光線をス
クリーンに映して得た光像を,面方位が既知の試料の光像と比較して方位を決定する。
反射光線
入射光線
結晶
光源
スクリーン板 スリット板
附属書6図 4 光像法による測定原理

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附属書7(規定)機械的強度測定のための磁心の支持方法
1. 磁心の支持方法 機械的強度試験を行うときのE形磁心の配置距離及び支持方法を,次の附属書7表
1に示す。
附属書7表 1 E形磁心の配置距離及び支持方法
配置位置
E形磁心 支持方法の種類
(公称値)
の略称
L mm H mm E強度 M強度 W強度 T強度
E-5.25-2.65-1.95 0.3 0.3 a a a b
E-6.18-2.85-1.95 0.5 0.6 a a a b
E-8.00-4.00-2.35 0.6 0.6 a a a b
E-8.30-4.00-3.60 − − − − − −
E-9.00-4.00-1.90 0.9 1.0 a a a b
E-10.0-4.94-2.94 0.7 0.7 a a a b
E-10.2-5.50-4.70 − − − − − −
E-12.7-6.40-3.55 0.9 0.9 R R R b
E-16.0-7.20-4.80 − − − − − −
E-16.0-8.05-4.50 1.1 1.1 R R R b
E-19.0-8.00-5.00 − − − − − −
E-20.1-10.5-5.65 1.4 1.4 R R R b
E-25.1-12.6-7.20 1.8 1.8 R R R b
E-25.4-9.50-6.35 − − − − − −
E-30.0-13.2-10.7 − − − − − −
E-32.1-16.1-9.15 2.3 2.2 R R R R
E-33.0-13.8-12.7 − − − − − −
E-35.0-15.5-10.0 − − − − − −
E-40.0-17.0-10.7 − − − − − −
E-42.2-21.0-15.0 2.9 3.0 R R R R
E-42.2-21.0-19.6 2.9 3.0 R R R R
E-50.0-21.3-14.6 − − − − − −
E-55.2-27.5-20.7 4.3 4.3 R R R R
E-55.2-27.5-24.6 4.3 4.3 R R R R
E-60.0-22.3-15.6 − − − − − −
E-65.2-32.5-27.0 5.0 5.0 R R R R
a : 平らな支持台を使用する。
b : 使用者と製造業者との取決めに従ったジグを使用する。
R : ローラによって支持する。
備考 磁心の配置位置の許容差は,次による。
L及びHが1.0 mm以下の場合 : ともに±0.1 mm
L,Hが1.0 mmを超える場合 : L,Hの±10 %

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JIS C 2560-2:2006の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60424-1:1999(MOD)
  • IEC 61631:2001(MOD)
  • IEC 62044-1:2002(MOD)
  • IEC 62044-2:2005(MOD)
  • IEC 62044-3:2000(MOD)

JIS C 2560-2:2006の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 2560-2:2006の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称