JIS C 2570-1:2015 直熱形NTCサーミスタ―第1部:品目別通則 | ページ 4

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する一般原則に基づく耐侯性カテゴリによって分類する。
その場合のカテゴリ上限温度,カテゴリ下限温度及び高温高湿(定常)試験の試験日数は,表1の中か
ら選択する。
表1−カテゴリ上限温度,カテゴリ下限温度及び高温高湿(定常)試験の試験日数
カテゴリ下限温度(℃) −90,−80,−65,−55,−40,−5,−10,−5,+5
カテゴリ上限温度(℃) 30,40,55,70,85,100,105,125,150,155,175,
200,250,315,400,500,630,800,1 000
高温高湿(定常)試験の試験日数(日) 4,21,42,56
個別規格において適切な耐候性カテゴリを規定する。

2.4 表示

2.4.1  一般事項
表示場所がある場合,原則NTCサーミスタには,次の優先順位で各項目を明確に表示する。
a) 定格ゼロ負荷抵抗値
b) 製造業者名及び/又は登録商標
c) 製造日
d) 定格ゼロ負荷抵抗値の許容差
e) 個別規格の番号及び形状
NTCサーミスタの包装には,上記の項目を全て表示する。
その他の表示項目を追加する場合には,混乱しないように表示する。
2.4.2 表面実装形などの小形のNTCサーミスタの場合
一般的に本体には表示しない。本体に表示が可能な場合,上記項目のうち有用な項目をできるだけ多く
表示する。本体における表示項目の重複は避けることが望ましい。
2.4.3 記号化
抵抗値,許容差及び製造日を記号化する場合,JIS C 5062に規定する方法から選択する。

3 品質評価手順

  この規格及び下位規格において,IEC電子部品品質認証制度(IECQ)などの総合的な品質評価制度を
用いる場合,附属書Qに規定する関連事項を適用する。

4 試験及び測定手順

4.1 一般事項

  品種別通則及び/又はブランク個別規格には,実施する試験項目を示す表を規定する。それらの表には
各試験又はサブグループの試験の前後に測定する項目及び実施する試験の順序を規定する。各試験の各段
階は規定する順序で実施する。測定条件は,初期測定と最終測定とで同一とする。
品質認証制度をもつ国内規格が上記の規定と異なる事項を含む場合,それらについて詳しく記載する。
この箇条4で適用する個別の試験方法は,1.2に規定するJIS C 60068-2規格群による。
注記 3桁の細分箇条には,規定内容に整合したタイトルを付け,また,規定内容ごとにまとめ直し
ている。それぞれのまとめ方は,一般事項の下に注記を設けてその内容を記載している。

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4.2 標準試験状態

  個別規格に規定がない場合,試験及び測定は,JIS C 60068-1の5.3[測定及び試験のための標準大気条
件(標準状態)]に規定する次の条件で実施する。
− 温度 : 15 ℃35 ℃
− 相対湿度 : 25 %75 %
− 気圧 : 86 kPa106 kPa
前処理として,測定前にNTCサーミスタが測定温度に達するまで十分に放置する。一般的に,試験後の
後処理もNTCサーミスタが規定温度に達するまで,規定時間放置する。
測定の間,NTCサーミスタを過度の通風,直射日光又はその他測定に影響を与えるような環境には置か
ない。
規定する温度以外で測定する場合,必要に応じて,測定結果を規定する温度の値に補正する。測定時の
周囲温度は試験報告書に記載する。
連続して試験する場合,ある試験の最終測定における測定値を,継続して実施する試験における初期測
定の測定値としてもよい。

4.3 乾燥及び後処理

4.3.1  乾燥
乾燥が必要な場合,測定に先立ち,個別規格の規定によって次の手順1又は手順2を用いてNTCサーミ
スタを乾燥をさせる。
a) 手順1 温度55 ℃±2 ℃,相対湿度20 %以下の槽内で24時間±4時間放置する。
b) 手順2 温度100 ℃±5 ℃の槽内で96時間±4時間放置する。
乾燥処理後のNTCサーミスタは,活性アルミナ,シリカゲルなどの適切な乾燥剤を用いたデシケータの
中で冷却する。また,乾燥器(高温槽)から取り出してから規定する試験を開始するまで,デシケータの
中で保管する。
4.3.2 後処理
個別規格に規定がない場合,後処理条件は,4.2の標準試験状態とする。後処理を厳密に管理した条件で
実施する場合,JIS C 60068-1の5.4.1(管理された後処理条件)の規定による。

4.4 取付け(表面実装形NTCサーミスタに適用)

4.4.1  一般事項
表面実装用NTCサーミスタは,4.4.2及び,4.4.3のa)ウェーブソルダリング又はb)リフローソルダリン
グでプリント配線板に取り付ける。
注記 対応国際規格の4.4.14.4.4の規定内容を変更せずに4.4.14.4.3の項目ごとにまとめ直した。
4.4.2 プリント配線板及びそのランドパターン
表面実装用NTCサーミスタを取り付けるプリント配線板及びそのランドパターンは,次による。
a) プリント配線板の材質は,1.6 mmの厚さのガラス布基材エポキシ樹脂のプリント配線板用銅張積層板
(JIS C 6484に規定する特性GE4Fのもの)又は0.635 mmの厚さのアルミナ基板とし,試験及び測定
に対して影響を与えないものを用いる。個別規格にプリント配線板の材質を規定する。
b) プリント配線板は,表面実装NTCサーミスタを装着できる適切な間隔でランドをもち,NTCサーミ
スタと電極との間で電気的に接続できなければならない。附属書Cに,ランドパターン例の記載があ
る。ランドパターンの詳細は,個別規格に規定する。

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4.4.3 NTCサーミスタのプリント配線板への取付け
NTCサーミスタは,プリント配線板への取付けは,次のいずれかの方法で実施する。
a) ウェーブソルダリングを用いる場合 個別規格にウェーブソルダリングの規定がある場合,次の手順
で取り付ける。用いるフラックスの活性度は,個別規格に規定する。
1) TCサーミスタをプリント配線板に固定するために個別規格に規定する適切な接着剤をはんだ付
けする前に用いる。再現性がある結果を保証できる方法で,接着剤の小滴をプリント配線板のラン
ド間に付ける。
2) TCサーミスタを,ピンセットを用いて接着剤の小滴の上に置く。NTCサーミスタを動かすときに
は,接着剤が導電部に付着しないよう注意する。
3) 表面実装形NTCサーミスタを取り付けたプリント配線板を,温度100 ℃の槽で15分間熱処理する。
4) プリント配線板は,予備加熱温度を80 ℃130 ℃,はんだ槽温度を260 ℃±5 ℃及びはんだ付け
時間を5秒±0.5秒間に設定したウェーブソルダリング装置ではんだ付けする。このはんだ付け操作
を,再度繰り返す(合計2サイクル)。
5) TCサーミスタを取り付けたプリント配線板を,適切な溶剤[JIS C 60068-2-45の3.1.2[2-プロパ
ノール(イソプロピルアルコール)]参照]中で3分間洗浄する。
b) リフローソルダリングを用いる場合 個別規格にリフローブソルダリングを規定している場合,次の
手順で取り付ける。
1) プリフォームはんだ又はソルダペーストに用いるはんだ合金は,すず−鉛共晶はんだ合金に質量分
率2 %以上の銀を添加した組成(鉛入りはんだ合金),又はSn96.5Ag3Cu0.5若しくは類似組成(鉛
フリーはんだ合金)を用いる。はんだ食われ防止層がある構造のNTCサーミスタには,鉛入りはん
だ合金としてSn60Pb40又はSn63Pb37を用いてもよい。
プリフォームはんだでの取付けに用いるフラックスは,JIS C 60068-2-20に規定する不活性フラ
ックスとする。ソルダペーストに用いるフラックスは,JIS C 60068-2-58による。
注記 はんだの種類によって,フラックスの活性度を考慮することが望ましい。
2) プリフォームはんだ又はソルダペーストのランドへの搭載は,次のいずれかの手順による。
− プリフォームはんだを,ランドの上に適切な方法で載せる。
− ソルダペーストを,ランドの上に適切な方法で塗布する。NTCサーミスタを,プリント配線板の
ランド部分の間に置く。プリフォームはんだを用いる場合は,1)のフラックスをはんだ付け部に
適切な方法で塗布する。
3) TCサーミスタとプリント配線板のランド部分とを接続するために,プリント配線板を,適切な加
熱装置(溶融はんだ,熱板,トンネル炉など)の中又は上に置く。加熱装置の温度は,215 ℃260 ℃
とし,はんだが溶融し,流れて均一なはんだ付けができるまでの間,保持する。ただし,10秒間を
超えてはならない。
注記 はんだの種類によって,必要な温度に変更することが望ましい。
4) TCサーミスタを取り付けたプリント配線板を,適切な溶剤[JIS C 60068-2-45の3.1.2[2-プロパ
ノール(イソプロピルアルコール)]参照]中で3分間洗浄する。全ての一連の動作は,汚染を避け
るようにする。プリント配線板は,試験槽内にあるとき及び試験後の測定中も清浄に保つように注
意する。
5) リフローソルダリングを用いる場合の注意事項として,次の事項がある。
− 個別規格に,より狭い温度範囲を規定してもよい。

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− 気相はんだ付け法(V.P.S.)を用いる場合,温度を変えて同じ手順で実施してもよい。

4.5 外観検査及び寸法検査

4.5.1  外観検査
外観検査は,NTCサーミスタの形態,出来栄え及び仕上がりについて,目視によって実施する。その結
果は,個別規格に規定する要求事項を満足しなければならない。
4.5.2 表示
表示は,目視によって検査を実施する。それらの表示は,判読できなければならない。
4.5.3 寸法(ゲージ)
個別規格にゲージによる規定がある寸法は,適切なゲージを用いて検査する。それらの寸法は,個別規
格に規定する要求事項を満足しなければならない。
測定は,IEC 60294又はIEC 60717が適用できる場合,これらの規格に従って実施する。
4.5.4 寸法(詳細)
個別規格に規定する全ての寸法は,その要求値を満足しなければならない。

4.6 ゼロ負荷抵抗値

4.6.1  一般事項
NTCサーミスタのゼロ負荷抵抗値は,個別規格に規定する温度で測定する。
4.6.2 測定
NTCサーミスタのゼロ負荷抵抗値の測定は,次の手順によって実施する。
a) TCサーミスタを,非腐食性の支持具によって,適切な絶縁材料でできた固定板に固定する。
b) ゼロ負荷抵抗値が安定するまで,基準となる温度計に近い場所で,個別規格に規定する温度に保持し
た非腐食性,非還元性及び絶縁性のある媒質の入った測定槽にNTCサーミスタを深く浸せきする。
c) TCサーミスタのゼロ負荷抵抗値測定の基本回路を,図4に示す。
d) 図4に基本回路をもつ測定器で,NTCサーミスタ素子の自己発熱による温度上昇が無視できる状態(ゼ
ロ負荷状態)の下で,全ての測定を実施する。
NTCサーミスタの自己発熱による消費電力による誤差,浸せき場所による温度差及び測定装置が保
有する測定性能を合わせた総合誤差は,個別規格で規定する値の許容差の10 %を超えてはならない。
E : 可変安定化直流電源
R : 保護抵抗器
Ra及びRb : 比例辺抵抗器
Rs : 可変抵抗器
G : 検流計
Th : 供試NTCサーミスタ
図4−ゼロ負荷抵抗値測定の基本回路
4.6.3 要求事項
NTCサーミスタのゼロ負荷抵抗値は,個別規格に規定する許容差の範囲内とする。

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4.7 B定数又は抵抗比

4.7.1  一般事項
NTCサーミスタのB定数又は抵抗比は,4.6に規定する方法によって,温度25 ℃及び85 ℃(又は個別
規格に規定する温度の組合せ)において測定したゼロ負荷抵抗値を用い,B定数(2.2.22参照)又は抵抗
比(2.2.21参照)を算出する。
4.7.2 要求事項
NTCサーミスタのB定数又は抵抗比は,個別規格に規定する許容差の範囲内でなければならない。

4.8 絶縁抵抗値(絶縁形NTCサーミスタに適用)

4.8.1  一般事項
NTCサーミスタの保護コーティングの絶縁抵抗値を測定する。このとき,NTCサーミスタの露出電極部
分と他方の極とが,直接短絡しない距離を保持しければならない。
注記 対応国際規格の4.8.5及び4.8.6は項番がずれて誤っているため,4.8.3及び4.8.4と修正した。
4.8.2 測定方法
NTCサーミスタの測定は,次のa) f)のうちからいずれかの測定方法を選定し実施する。
a) 測定方法1 NTCサーミスタの導電部分を,絶縁性が高い材料で覆う。NTCサーミスタの保護コーテ
ィング部だけが埋まるように,直径1.6 mm±0.2 mm又は1.0 mm±0.2 mmの金属球の入った容器に入
れる。金属球は,表面に抵抗を生じないものを用いる。
測定電極の一方を,金属球の中に埋める。
測定方法1の例を,図5に示す。
図5−絶縁抵抗値測定方法の例(測定方法1)
b) 測定方法2 NTCサーミスタの絶縁部だけが浸せきするように抵抗率100 攀 下の水に浸す。
測定方法2の例を,図6及び図7に示す。

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JIS C 2570-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60539-1:2008(MOD)

JIS C 2570-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 2570-1:2015の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称