JIS C 2570-1:2015 直熱形NTCサーミスタ―第1部:品目別通則 | ページ 5

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図6−絶縁抵抗値測定方法の例1(測定方法2)
図7−絶縁抵抗値測定方法の例2(測定方法2)
c) 測定方法3 金属はくを,NTCサーミスタ本体に密着するよう巻き付ける。
リード線端子が同方向に引き出されているNTCサーミスタ(ラジアルリード線端子)の場合,金属
はくの端部と各端子との間に1 mm1.5 mmの間隔をあける。リード線端子が反対方向に引き出され
ているNTCサーミスタ(アキシャルリード線端子)の場合,金属はくが,NTCサーミスタの両端面
から5 mm以上はみ出すようにして,NTCサーミスタ本体に巻き付ける。ただし,金属はくと端子と
の間隔は,1 mmあける。金属はくの端面は,NTCサーミスタの両端で折り曲げない。
アキシャルリード線端子をもつNTCサーミスタの測定方法3の例を,図8に示す。
図8−絶縁抵抗値測定方法の例(測定方法3)
d) 測定方法4 NTCサーミスタを,NTCサーミスタ本体がVブロックの端からはみ出さない大きさの
90°の角度をもつ金属製のVブロックのくぼみに,次のように配置して固定する。

――――― [JIS C 2570-1 pdf 21] ―――――

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固定するために加える力は,Vブロックの面と適度な接触を保持できる力とする。
− 円筒形(ラジアルリード線端子などをもつ)NTCサーミスタ : NTCサーミスタの中心軸から最も離
れた端子がブロックの面の一つに最も近づくように配置する。
− 角形NTCサーミスタ : NTCサーミスタの縁に最も近い端子がブロックの面の一つに最も近づくよ
うに配置する。
− リード線端子反対方向(アキシャルリード線端子)の円筒形及び角形NTCサーミスタ : 本体から端
子が出ている場所の中心ずれは無視する。
ラジアルリード線端子をもつNTCサーミスタの測定方法4の例を,図9に示す。
図9−絶縁抵抗値測定方法の例(測定方法4)
e) 測定方法5 NTCサーミスタを,2枚の金属板で挟み,金属板と適度な接触を保つような力で固定す
る。
f) 測定方法6 NTCサーミスタと絶縁した附属部分(取付ブラケット,フランジなど)とを,それぞれ
の測定電極の一方とする。
4.8.3 電圧印加方法
個別規格に規定がない場合,NTCサーミスタの両方の端子を一括したものを一方の極とし,金属球,水
(100 Ω・m以下),金属はく,Vブロック,金属板又は付属部分をもう一方の極とし,両方の極の間に直流
電圧500 V±15 Vを印加して絶縁抵抗値を測定する。
電圧は,1分間又は1分間未満の測定値が安定するまでの間,印加する。絶縁抵抗値は,その時間の最
後の値を読み取る。
4.8.4 要求事項
NTCサーミスタの絶縁抵抗値は,個別規格に規定する値以上とする。

4.9 耐電圧(絶縁形NTCサーミスタに適用)

4.9.1  一般事項
NTCサーミスタの耐電圧試験は,4.8.2に規定する試験方法のうちのいずれか一つの測定方法(個別規格
による。)を用いて,次の4.9.2の手順によって実施する。
注記 対応国際規格の4.9.1及び4.9.2は一般事項であるため4.9.1としてまとめ直した。このため,4.9.3
は4.9.2とし,4.9.4は4.9.3とした。
4.9.2 試験
NTCサーミスタの耐電圧試験は,次によって実施する。
印加電圧は,適用する安全規則(国,地域,使用機器など)の規定による。安全規則がない場合,印加
電圧方法は,次による。

――――― [JIS C 2570-1 pdf 22] ―――――

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個別規格に規定する絶縁電圧の1.4倍のピーク値をもつ,周波数50 Hz60 Hzの交流電圧を,NTCサー
ミスタの両方の端子を一括したものを一方の極とし,金属球,水(100 Ω・m以下),金属はく,Vブロック,
金属板又は附属部分をもう一方の極とし,両方の極の間に,60秒±5秒間印加する。
このとき,印加電圧は,約100 V/sの上昇率で徐々に増加させる。印加電圧を20 %増すことで,印加時
間は1秒間としてもよい。
4.9.3 要求事項
NTCサーミスタは,試験中に絶縁破壊又はフラッシオーバがあってはならない。

4.10 抵抗-温度特性

4.10.0A 一般事項
NTCサーミスタの抵抗−温度特性の測定は,次の手順によって実施する。
4.10.1 測定
NTCのサーミスタの抵抗−温度特性の測定は,個別規格に規定がない場合,測定温度を表1の中から選
択し,4.6.2に規定する方法で実施する。個別規格に規定がある場合,その規定によって測定する。
4.10.2 要求事項
NTCサーミスタの抵抗−温度特性は,個別規格に規定する値の範囲内とする。

4.11 熱放散定数δ

4.11.0A 一般事項
NTCサーミスタの熱放散定数の試験は,次の手順によって実施する。
注記 対応国際規格の4.11.3及び4.11.4は,試験の一部であり,4.11.2にまとめた。このため,4.11.5
を4.11.3とした。
4.11.1 初期測定
NTCサーミスタは,温度Tbにおけるゼロ負荷抵抗値を測定し,記録する。個別規格に規定がない場合,
温度Tbは,85 ℃±0.1 ℃とする。
4.11.2 試験
NTCサーミスタの試験は,次による。
個別規格に規定がない場合,ワイヤ端子付きNTCサーミスタは,NTCサーミスタ本体から25 mm±1.5
mmの部分を支持具でつかむ。個別規格に規定がある場合,その規定による。
ワイヤ端子付き以外のNTCサーミスタ支持方法を用いる必要がある場合,個別規格に詳しく規定する。
NTCサーミスタを固定した支持具を,供試NTCサーミスタの1 000倍以上の容積をもつ測定容器に入れ
る。NTCサーミスタは,その他のNTCサーミスタ及び容器の内壁とも75 mm以上離して置く。サーミス
タの配置の例を,図10に示す。

――――― [JIS C 2570-1 pdf 23] ―――――

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図10−熱放散定数測定容器の例
個別規格に規定がない場合,容器内の空気は静止し,かつ,温度25 ℃±5 ℃とする。個別規格に規定
がある場合,規定する温度による。NTCサーミスタを図11に示す試験回路に接続する。
電圧計は,NTCサーミスタの抵抗値に比べて十分に高い入力インピーダンスをもち,電流計は,その測
定確度1 %以下のものを用いる。
E : 可変安定化直流電源
V : 直流電圧計
A : 直流電流計
Th : 供試NTCサーミスタ
UTH : 供試NTCサーミスタにかかる電圧
ITH : 供試NTCサーミスタに流れる電流
図11−熱放散定数測定回路
UTH/ITHが,温度Tbにおけるゼロ負荷抵抗値の±5 %以内になるように,電流ITHを調整する。安定した
読取りが可能になったときのUTH及びITHの値を記録する。
熱放散定数δを式(18)によって算出する。
UTH ITH
δ (18)
Tb−25
ここに, Tb : 自己発熱による温度安定時の供試NTCサーミスタの温度(℃)
個別規格に規定がない場合,Tb=85 ℃
UTH : 供試NTCサーミスタにかかる電圧(V)
ITH : 供試NTCサーミスタに流れる電流(A)
δ : 熱放散定数(W/℃)
4.11.3 要求事項
NTCサーミスタの熱放散定数は,個別規格に規定する値の範囲内でなければならない。

――――― [JIS C 2570-1 pdf 24] ―――――

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4.12 周囲温度変化による熱時定数τa

4.12.0A 一般事項
NTCサーミスタの周囲温度変化による熱時定数試験は,次の手順によって実施する。
注記1 小形のNTCサーミスタの場合,媒体温度Taから温度Tbに移動するまでの間のNTCサーミス
タの温度変化が激しく,大きな測定誤差の原因となるため,この測定方法は適していない。
注記2 対応国際規格の4.12.4の規定内容を4.12.4と4.12.4Aとに分割した。
4.12.1 初期測定
4.6の規定によって,周囲温度Taにおけるゼロ負荷抵抗値の測定に続き,周囲温度Tiでのゼロ負荷抵抗
値を測定する。
温度Tiは,式(19)によって算出する。
Ti=Tb−(Tb−Ta)×0.632 (19)
ここに, Tb : NTCサーミスタの最初の温度(℃)
個別規格に規定がない場合,Tb=85 ℃とする。
Ta : NTCサーミスタの最終到達温度(℃)
個別規格に規定がない場合,Ta=25 ℃とする。
Ti : 周囲温度(℃)
測定値は記録する。
4.12.2 前処理
NTCサーミスタを温度Tbの媒質内に浸せきし,NTCサーミスタが媒質温度に安定するまで放置する。
4.12.3 試験
NTCサーミスタを速やかに温度Taの媒質内に移動し,NTCサーミスタの抵抗値が温度Tiにおけるゼロ
負荷抵抗値に到達するまでの時間を測定する。
測定した時間が,周囲温度変化による場合の熱時定数
4.12.4 要求事項
NTCサーミスタの周囲温度変化による場合の熱時定数は,個別規格に規定する範囲内とする。
4.12.4A 個別規格に規定する事項
4.12.2及び4.12.3で用いる媒質の種類及び流量(空気の場合)又は流量及び粘度(液体の場合),並びに
温度Ta,温度Tb及びこれらの許容差を,個別規格に規定する。

4.13 自己発熱からの冷却による熱時定数τc

4.13.0A 一般事項
NTCサーミスタの周囲温度変化による熱時定数の試験は,次の手順(4.13.14.13.3)によって実施する。
注記1 小形のNTCサーミスタの場合,媒体温度Taから温度Tbに移動するまでの間のNTCサーミス
タの温度変化が激しく,大きな測定誤差の原因となるため,この測定方法は適していない。
注記2 対応国際規格の4.13.2及び4.13.3の規定内容を4.13.2にまとめ直した。このため,4.13.4を
4.13.3とした。
4.13.1 初期測定
NTCサーミスタは,個別規格に規定がない場合,4.6の規定によって,温度Tb=85 ℃±2 ℃,Ta=25 ℃
±2 ℃及び式(19)によって,算出する温度Tiにおけるゼロ負荷抵抗値を測定する。個別規格に規定がある
場合,その規定による。
測定値は記録する。
注記 その他の温度Ta及び温度Tbを用いる場合,個別規格に規定してもよい。

――――― [JIS C 2570-1 pdf 25] ―――――

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JIS C 2570-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60539-1:2008(MOD)

JIS C 2570-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 2570-1:2015の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称