JIS C 4034-1:1999 回転電気機械―第1部:定格及び特性 | ページ 5

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C 4034-1 : 1999 (IEC 60034 : 1996)
定格電圧 kV 最小定格出力 kW (kVA)
1.0 < UN ≦ 3.0 100
3.0 < UN≦ 6.0 150
6.0 < UN ≦ 11.0 800
11.0 < UN ≦ 15.0 2 500
4.8 定格が二つ以上ある回転機
定格が二つ以上ある回転機の場合,回転機は各定格においてこの規格に適合していなければならない。
多速度電動機の場合は,定格は各速度ごとに指定する。
定格値(出力,電圧,速度など)が数種の値を想定しているか,二つの限度値内において連続的に変動
するときは,定格をこれらの値又は限度値で示す。この規定は,6.3の運転時における電圧と周波数の変動,
又は始動目的のスターデルタ接続の場合は除く。

5. 設置場所の条件

5.1   一般事項
特に指定がない限り,回転機は,次の設置場所の条件に適したものとする。設置場所の条件がこれらの
値から逸脱する場合の補正を7.に示す。
5.2 標高
標高は,海抜1 000mを超えてはならない。
5.3 最高周囲温度
周囲温度は,40℃を超えてはならない。
5.4 最低周囲温度
周囲温度は,−15℃以上とする。ただし,回転機が次のいずれかの場合は,周囲温度は0℃以上とする。
a) 定格出力が1 000min−1当たり3 300kW(又はkVA)を超える回転機
b) 定格出力が600W(又はVA)未満の回転機
c) 整流子のある回転機
d) 滑り軸受を使用している回転機
e) 一次冷媒又は二次冷媒として水を使用する回転機
5.5 冷却水温度
回転機又は熱交換器への入口における冷却水温度は,+25℃を超えず,+5℃以上とする。
5.6 保管及び輸送
輸送中,保管中又は設置後に5.4の規定温度よりも低くなると予想できる場合は,購入者は,製造業者
にその旨を伝え,予想最低温度を指定する。
5.7 水素冷却の場合の水素の純度
水素冷却形回転機は,冷媒中の水素の容積含有率が95%以上の状態で,定格出力で運転できなければな
らない。
備考 安全上の理由から,水素含有率は,常に90%以上とし,混合物中の他の気体は空気であると想
定する。
IEC 60034-2に従って効率を算出する場合,混合気体の標準組成は,別に合意がない限り再冷却気体の
圧力と温度の指定値において,容積で水素が98%,空気が2%である。風損は対応する濃度で算出する。

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6. 電気的運転条件

6.1   電源
50Hz又は60Hzの三相交流機の電圧は,付表1に示す公称電圧とする。
回転機の定格電圧を求める場合は,配電系統電圧と利用系統電圧の差を考慮する必要がある。
備考 大形高圧交流発電機の場合は,電圧は最適な特性が得られるように選択する。
交流電動機が静止電力変換器から給電される場合,電圧,周波数,波形に関する制限は適用されない。
この場合,定格電圧は合意によって選択する。
付表1 公称電圧
単位 V
100, 120, 100/200, 120/208,
1 2 0°/ 2 4 0 ,
200, 220, 220/380, 240, 240/415,
277/480, 400, 415, 440, 500, 600, 660,
2 400, 3 000, 3 300, 2 400/4 160, 4 800,
6 000, 6 600, 7 200, 4 800/8 320,
10 000, 11 000, 12 000, 7 200/12 500,
7 600/13 200, 15 000, 20 000, 22 000,
23 000, 27 600, 30 000, 33 000, 34 500,
45 000, 46 000, 47 000, 66 000, 69 000,
77 000, 110 000, 154 000, 161 000,
187 000, 220 000, 230 000, 275 000,
287 000, 330 000, 345 000, 380 000,
400 000, 500 000, 700 000750 000
備考 この付表は,IEC 60038 : 1983に規定されている公称電圧を元に作成したものであるが,従
来から我が国で使用が認められている電圧値を追加している。
なお,追加した電圧値には,点線の下線が施されている。
6.2 電圧と電流の形状及び対称性
6.2.1 交流電動機
6.2.1.1 固定周波数の電源で運転する定格をもち,交流発電機(ローカル又は供給網経由を問わず)から
給電される交流電動機は,高調波電圧係数 (HVF) が次を超えない供給電圧での運転に適したものでなけ
ればならない。
単相電動機及び同期電動機を含むデザインN(IEC 60034-12参照)以外の電動機については,製造業者
が別途明示していない限り,0.02。
デザインN電動機については,0.03。
HVFは,次の式から算出する。
U2n
HVF
n
ここに, Unは,定格電圧Unに対する高調波電圧を単位法で表した値である。
nは,高調波の次数(三相交流電動機の場合は,3で割り切れない数。)
である。
通常,高調波次数n≦13を考慮すれば十分である。
三相交流電動機は,三相電圧系統の逆相分が長期間に正相分の1%を超えないか,又は数分を超えない
短期間に1.5%を超えておらず,零相分が正相分の1%を超えていない運転に適したものでなければならな
い。

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HVF及び逆相分と零相分の限界値が定格負荷での使用中に同時に発生しても,電動機に有害な温度とな
ってはならない。ただし,その場合でも,この規格に規定されている温度上昇限度又は温度限度からの超
過は,約10K以下であることが望ましい。
備考 大きな単相負荷(誘導電気炉など)の周辺,及び地方の,特に産業系統と家庭系統が混在して
いる場合,電源が上記の範囲を超えて変形することがある。この場合は特別に協議することが
必要である。
6.2.1.2 静止電力変換器から給電される交流電動機は,供給電圧のより高い高調波成分の含有に耐えられ
なければならない。IEC 60034-12の適用範囲内のかご形電動機の事例については,IEC 60034-17を参照。
備考 静止電力変換器などからの供給電圧が正弦波とは著しく異なるとき,総波形と基本波形の実効
値は,両者とも交流機の特性決定に関係してくる。
6.2.2 交流発電機
交流発電機は,実際上ひずみのない対称な回路の給電に適したものでなければならない。実際上ひずみ
のない対称な回路とは,正弦波電圧を接続したとき,電流の瞬時値と基本波の対応する瞬時値との差が基
本波の振幅の5%以下であり,対称電圧システムを接続したとき,電流の逆相分も零相分も正相分の5%以
下の回路をいう。
定格負荷において使用中に変わい(歪)と対称の限度が同時に発生しても,これによって,発電機に有
害な温度となってはならない。この場合,この規格に規定されている温度上昇限度又は温度の超過は,約
10K以下とする。
6.2.3 同期機
別に指定がない限り,三相同期機は,次のような非対称系統,すなわち,相電流はいずれも定格電流以
下であり,定格電流 (IN) に対する逆相電流成分 (I2) の比が表1の値以下であるような系統で連続して運
転できなければならない。また,故障状態では, (I2/IN)2と時間 (t) の積が表1の値以下で運転できなけれ
ばならない。

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表1 同期機の非対称運転条件
項目 回転機の種別 連続運転の 故障状態下での運転
最大I2/IN値 の
最大 (I2/IN)2×t(秒)
突極機
1 間接冷却巻線
電動機 0.1 20
発電機 0.08 20
同期調相機 0.1 20
2 直接冷却(内部冷却)固定
子及び/又は界磁巻線
電動機 0.08 15
発電機 0.05 15
同期調相機 0.08 15
非突極同期機
3 間接冷却回転子巻線
空冷 0.1 15
水素冷却 0.1 10
4 直接冷却(内部冷却)
回転子巻線
350 MVA 0.08 8
> 350 ≦ 900 MVA 備考1.参照 備考2.参照
> 900 ≦ 1 250 MVA 備考1.参照 5
> 1 250 ≦ 1 600 MVA 0.05 5
備考1. これらの回転機の場合は,I2/INの値は次のように算出される。
I2 SN 350
.008
IN 3 104
2. これらの回転機の場合 (I2/IN)2×t(秒)の値は,次のように算出される。
(I2/IN)2×t=8−0.005 45 (SN−350)
ここにSNは,MVA単位の定格皮相電力である。
6.2.4 静止電力変換器から給電される直流電動機
静止電力変換器から給電される直流電動機の場合,脈動電圧及び電流は機械の性能に影響する。純直流
電源から給電される直流電動機と比べて,損失及び温度上昇が増大し整流が困難となる。したがって,静
止電力変換器から給電される直流電動機で,定格出力5kWを超えるものについては指定の電源のもとで動
作するよう設計する必要がある。また,電動機製造業者が必要と考える場合には,電流脈動低減用の外部
リアクトルの導入が必要となる。
直流電動機を駆動する静止電力変換器は,次の分類記号で標記する。
[CCC−UaN−f−L]
ここに, CCC : IEC 60971による静止電力変換器分類記号
UaN : 変換器入力端子での交流定格電圧 [V] で3けた又は4け
たで表す。
f : 変換器入力の定格周波数 [Hz] で2けたで表す。
L : 電動機の電機子回路に直列に接続される外部リアクトル
のインダクタンス [mH] で1ないし3けたで表す。これ
がゼロであれば,外部リアクトルの省略を意味する。
5kW以下の直流電動機は,外部リアクトル付き,若しくは外部リアクトルなしの条件で特定タイプの静
止電力変換器を想定する代わりに,任意の静止電力変換器で運転可能なように設計することができる。た

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だし,このとき,電動機が許容する定格波形率(2.28定義参照)を超えることなく,また変換器入力端子
での交流定格電圧に対して,電動機の電機子回路の絶縁レベルが適切であることが条件である。
備考 静止電力変換器の分類記号の標記,若しくは定格出力5kW以下の電動機における定格波形率の
標記と変換器の入力端子での交流定格電圧の標記によって,その静止電力変換器による脈動電
圧と脈動電流に対応する直流電動機であることが示される。
いずれの場合も,静止電力変換器による電流の脈動は定格負荷での脈動率で0.1を超えるものであって
はならない。
6.3 運転中の電圧及び周波数変動
回転機に対する電源の電圧変動と周波数変動の組合せは,次のとおりとする。
交流発電機及び同期調相機······図11の領域A又は領域B
交流電動機······図12の領域A又は領域B
直流機······直流母線に直接接続される場合,電圧変動に対してだけ領域Aと領域Bを適用
領域A内の電圧変動及び周波数変動に対し回転機は,表2に規定する主要な定格値で,連続的に運転で
きなければならない。このとき,効率,温度上昇など,定格点に対して定められた性能は十分に満足する
必要はなく,差異があってもよい。温度上昇は定格点における値より高くなってもよい。
領域B内の電圧変動及び周波数変動に対し回転機は,表2に規定する主要な定格値で,運転できなけれ
ばならない。このとき,定格点に対する性能の差異は,領城A内の場合よりも大きくなってもよい。温度
上昇は定格点における値より高くなってもよく,また,ほとんどの場合領域A内における温度上昇よりも
高くなる。
なお,領域Bの境界線上で長時間運転することは,勧められない。
備考1. 回転機は,実際の適用や運転条件下では,ときどき領域Aの範囲を超えて運転されるが,こ
の場合,持続時間や頻度が制限されるべきである。温度による回転機の寿命低下に対する予
防策としては,出力を低減させることが考えられる。
2. この規格で規定する温度上昇限度は,定格点において適用し,定格点から離れたところでは,
規格限度を超えてもよい。領域Aの境界部では,一般的に規格限度を約10K程度超える。
3. 交流電動機は,その始動トルクが負荷に見合ったものであれば,電圧変動の下限においても
始動可能だが,これはこの規格の要求事項ではない。
三相かご形誘導電動の始動特性については,IEC 60034-12を参照。
表2 回転機の主要な定格値
項 回転機の種別 主要な定格値
1. 交流発電機,ただし,5.に該当するものを除く。 定格力率における定格皮相電力 (kVA)
2. 定格トルク (Nm)
交流電動機,ただし,3.,5.に該当するものを
除く。
3. 同期電動機,ただし,5.に該当するものを除く。 定格トルク (Nm)
励磁は定格負荷状態における界磁電流又は定
格力率状態とする。
4. 同期調相機,ただし,5.に該当するものを除く。 当事者間の合意がない限り,図11の領域内で
定格皮相電力 (kVA)
5. 定格出力10MVA以上の円筒形同期機 IEC 60034-3による。
6. 直流発電機 定格出力 (kW)
7. 直流電動機 定格トルク (Nm)
分巻電動機では,界磁を他励とするとき,定

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JIS C 4034-1:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60034-1:1996(NEQ)
  • IEC 60034-1:1996/AMENDMENT 1:1997(NEQ)

JIS C 4034-1:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 4034-1:1999の関連規格と引用規格一覧