JIS C 4034-1:1999 回転電気機械―第1部:定格及び特性 | ページ 8

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C 4034-1 : 1999 (IEC 60034 : 1996)
合は,試験手順と限度は合意によって定めなければならない。
7.10.3 試験時の水素純度を考慮する補正
巻線が水素によって直接又は間接に冷却される場合,水素の比率が95%から100%の間にあれば,温度
上昇限度若しくは温度限度に対して補正を行わない。
7.10.4 絶縁物との接触の有無にかかわらない永久短絡巻線,磁気鉄心及び全部の構成部品(軸受以外)
温度上昇又は温度は,当該部品若しくは隣接部品の絶縁に害になってはならない。
7.10.5 開放形又は閉鎖形の整流子及びスリップリング,並びにそのブラシ及びブラシホルダ
整流子,スリップリング,ブラシ又はブラシホルダの温度上昇若しくは温度は,当該部品又は隣接部品
の絶縁に害になってはならない。
整流子若しくはスリップリングの温度上昇又は温度は,ブラシ材質と整流子又はスリップリング材料を
組み合わせたものが全運転範囲における電流に対して耐えられる限度を超えてはならない。
表10 試験場所の条件を考慮した空気による間接冷却巻線に対する試験場所における温度上昇
の補正された限度 (△
項目 試験条件 試験場所での補正された限度 △
1 試験現場 ( (
‰ ‰△ △
転場所 ( ‰ 30K
冷媒温度差 (
‰製造業者と購入者との合意による
30K
2 試験場所 (HT) と運1 000m HT<1 000m
転場所 (H) の標高差
H<1 000m △ △ (HT−1 000)/10 000]
1 000m 1 000m 1 000m H>4 000m又はHT>4 製造業者と購入者との合意による。
000m
備考1. 補正前の温度上昇限度△ 歹 必要があれば表8に従って補正する。
2. 水冷式熱交換器の入口部の水温を基準にして温度上昇を測定する場合は,標高が空気と
水の温度差に与える影響を厳密に考慮する。しかし,大部分の熱交換器の設計では,こ
の影響は小さく,標高が上がると増加する差はほぼ2K/1 000m程度である。補正の必要
があれば,製造者と購入者との合意による。

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                                                 表11 直接冷却形回転機及びその冷媒の温度限度
単位 ℃
項目 回転機の部分 耐熱クラス
B F
温度計法 抵抗法 埋込温度計法 温度計法 抵抗法 埋込温度計法
1 直接冷却交流巻線の出口部冷媒。これらの冷媒温度は,項目2に
示す値に優先する(解説3参照)。
1a) ガス(空気,水素,ヘリウムなど) 110 − − 130 − −
1b) 水 90 − − 90 − −
2 交流巻線
2a) ガス冷却 − − 1201) − − 1451)
2b) 液体冷却 − − 1201) − − 1451)
3 円筒形 (turbine type) 回転子の界磁巻線
3a) 回転子冷却ガスの排気領域の数が次のガス冷却2) −
1と2 − 100 − − 115 −
3と4 − 105 − − 120 −
6 − 110 − − 125 −
814 − 115 − − 130 −
14超過 − 120 − − 135 −
3b) 液体冷却 項目1b)で規定される最高冷媒温度が遵守されれば,巻線の局部温度は過大にはならない
4 項目3以外の交流機及び直流機の直流界磁巻線
4a) ガス冷却 − 130 − − 150 −
4b) 液体冷却 項目1b)で規定される最高冷媒温度が遵守されれば,巻線の局部温度は過大にはならない
1)
高圧交流巻線の場合における補正は,これらの項目には適用できない。表12の項目2を参照。
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2)
回転子の冷却は,回転子全長にわたる半径方向排気領域の数で分類される。巻線端部の冷媒の排気領域は,両端各1個と数える。
0
二つの軸方向の対向する冷媒の流れの共通排気領域は,2個と数える。
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表12 基準外運転条件及び定格を考慮した空気又は水素による直接冷却巻線の設置場所における温度限
度の補正
項目 運転条件又は定格 表11における温度限度に対する補正
1 基準冷媒温度 0℃≦ 40℃ 40℃と基準冷媒温度 の値を差し引く。しかし,協議によって,
( その差引量を少なくしてもよいが, 満の場合には,少なく
とも10℃と だけは差し引かねばならない。
40℃≦ 補正なし。
0℃又は 製造業者と購入者との合意による。
2 固定子巻線の UN>11kV 補正なし。熱の流れは主として導体内部の冷媒の方向であり,巻線の
定格電圧 (UN) 主絶縁を通らない。
表13 試験場所の条件を考慮した空気による直接冷却巻線に対する試験場所における温度の補正された
限度 (
項目 試験条件 試験場所での補正された限度
1 試験現場 ( (
‰ ‰
置場所 ( ‰ 30K
媒温度差 ( ‰ 造業者と購入者との合意による。
2 試験場所 (HT) と設置 1 000m 場所 (H) の標高差 HT<1 000m +
H<1 000m ( 燿 (HT− 1 000) /10 000]
1 000m 1 000m 1 000m H>4 000m又は 製造業者と購入者との合意による。
HT>4 000m
備考 表11に示されており,必要があれば表12に従って補正する。

8. その他の特性及び試験

8.1   耐電圧試験
耐電圧試験は,供試巻線と回転機の外被又は固定子枠との間で行う。
試験の際,鉄心と試験しない巻線は,外被又は固定子枠に接続しておく。
耐電圧試験は新たに製造した回転機で,正常運転状態と同等な全部品を組み立てたものに対して,製造
工場で行う。ただし,製造工場以外の場所で初めて正常運転状態と同等な全部品を組み立てた状態となる
回転機の耐電圧試験は,組み立てた場所で行ってもよいものとする。
温度上昇試験を行う場合には,耐電圧試験は温度上昇試験後直ちに行う。
定格電圧が1kVを超える多相機で,各相の両端が個々に得られる場合は,試験電圧は,各相と外被又は
固定子枠間に加える。この際,鉄心と他の相及び試験しない巻線は,外被又は固定子枠に接続しておく。
試験電圧は,商用周波数のできるだけ正弦波に近いものを用いる。
試験は,表14に規定する試験電圧の21以下の電圧から始め,連続的又は規定試験電圧の5%以下のステ
ップ状に規定試験電圧まで昇圧する。21電圧からの昇圧時間は10秒以上とする。規定試験電圧に達してか
ら,1分間その値を保持する。
5kW (kVA) 以下の量産機の受渡試験においては,1分間の試験を表14に規定する試験電圧で約5秒間の
試験に,又は規定試験電圧の120%の電圧で約1秒間の試験に変えてもよい。ただし,この場合,試験電

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圧を規定試験電圧に合わせておいてから印加するものとする。
巻線に対する表14に規定する試験電圧の耐電圧試験は,できるだけ繰り返さないこととする。注文者の
要求によって二度の試験をしなければならない場合は,必要に応じて乾燥を行い,2回目の試験電圧は,
表14に規定する試験電圧の80%の値で行うものとする。
静止電力変換器によって運転される直流電動機の試験電圧は,電動機の定格電圧(直流電圧)又は静止
電力変換器の入力定格電圧(交流電圧)の相間実効値のいずれか高い方の値を定格電圧として,表14から
決定する。
備考 入力変圧器が静止電力変換器に内蔵されている場合は,上記の静止電力変換器の入力定格電圧
は,変圧器の出力端子側の電圧を指す。
巻線を全部巻き替えた回転機は,新しい回転機に対する規定電圧で試験する。
部分的な巻き替え又は修理を行った回転機に対して,耐電圧試験を実施することを当事者間で合意した
場合は,次の基準で実施することが望ましい。
a) 部分的な巻き替えを行った回転機に対しては,新たに製造した回転機に対する試験電圧(表14)の75%
の電圧で試験する。ただし,巻線の巻き替えをしない部分については,試験前に十分な清掃と乾燥を
行う。
b) 分解修理を行った回転機は,清掃・乾燥後,定格電圧の1.5倍の電圧で試験する。ただし,定格電圧
が100V以上のときの試験電圧は最低1 000V,定格電圧が100V未満のときは最低500Vとする。
表14 試験電圧
項 回転機又は部位 試験電圧(実効値)
1 500V+定格電圧の2倍
定格出力が1kW (kVA) 未満及び定格電圧が100V未満の回転
機の巻線
ただし,48項に該当するものを除く。
2 定格出力が10 000kW (kVA) 未満の回転機の巻線 1 000V+定格電圧の2倍1)
ただし,1項,48項に該当するものを除く2)。 (最低1 500V)
3 定格出力が10 000kW (kVA) 以上の回転機の巻線
ただし,48項に該当するものを除く2)。
定格電圧1)
24 000V以下 1 000V+定格電圧の2倍
24 000V超 当事者間の合意による。
4 直流機の他励界磁巻線 1 000V+最高定格励磁回路電圧の2倍
(最低1 500V)
5 同期発電機,同期電動機,同期調相機の界磁巻線
5a) 定格界磁電圧
500V以下 定格界磁電圧の10倍(最低1 500V)
500V超 4 000V+定格界磁電圧の2倍
5b) 界磁巻線を短絡又は界磁巻線抵抗値の10倍未満の抵抗値を
定格界磁電圧の10倍
接続して始動する場合 (最低1 500V,最高3 500V)
5c) 界磁巻線を開路又は界磁巻線抵抗値の10倍以上の抵抗値を
1 000V+磁巻線端子間に生じる最大電圧
接続して始動する場合 (実効値)の2倍3)
6 巻線形誘導電動機又は誘導同期電動機の二次巻線
6a) 逆回転しないもの,又は静止状態からだけ逆回転するもの
1000V+集電装置又は二次端子における定
格電圧印加時の静止誘導電圧の2倍
6b) 運転状態から逆転又は逆相制動をするもの 1 000V+電装置又は二次端子における定格
電圧印加時の静止誘導電圧の4倍
7 励磁機(ただし,以下の例外は除く。) 励磁機が接続されている巻線による。

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項 回転機又は部位 試験電圧(実効値)
例外1 : 同期電動機(誘導同期電動機を含む。)の励磁機で, 1 000V+定格励磁電圧の2倍
(最低1 500V)
始動中,界磁巻線から開路又は接地されているも

例外2 : 直流機他励巻線の励磁機 前記4項による。
8 回転機・附属装置を組み合わせたもの 前記17項の繰り返しは極力避ける。各
単体ごとに耐電圧試験を実施したものにつ
いては組合せ試験を行う場合は,単体試験
における最低の試験電圧の80%を組み合わ
せた状態における試験電圧とする。4)
1)
一端子を共用する二相巻線に対しては,運転中任意の二端子間に生じる最大実効電圧を基準とする。
2)
絶縁強度を段階的に変えた回転機の耐電圧試験は,当事者間の合意による。
3)
規定始動条件の下で界磁巻線の端子相互間,又はその区間相互間で発生する電圧は,適切に低減した供給電
圧で測定してもよい。その場合,測定した電圧は,規定供給電圧と試験供給電圧の比率で増加させる。
4)
電気的に接続されている1台以上の回転機の巻線の場合,試験電圧は対地間に発生し得る最大電圧を基準と
する。
8.2 過電流
8.2.1 一般事項
回転機の過電流耐力は,機械の制御・保護装置との協調を目的として設定する。この耐力を実証する試
験については,この規格では定めない。
巻線に対する熱的影響は,時間と電流の二乗値の積によって異なる。定格電流を超える電流は温度上昇
の増加をもたらす。製造業者と注文者間で合意された場合を除いて,上記過電流を伴う運転は,機器の寿
命期間内で数回程度と想定している。
発電機及び電動機両用で使用される交流機では,その過電流耐力は当事者間の協定による。
備考 故障時における逆相電流成分を考慮した同期機の電流耐量については,6.2.3を参照。
8.2.2 交流発電機
定格出力1 200MVA以下の交流発電機は,定格電流の1.5倍に相当する電流に最低30秒間耐えなければ
ならない。
定格出力が1 200MVAを超える交流発電機は,定格電流の1.5倍に相当する電流に製造業者と注文者間
で合意された時間耐えなければならない。ただし,この時間は15秒間以上とする。
8.2.3 交流電動機(整流子電動機を除く。)
定格出力が315kW以下,定格電圧が1kV以下の三相交流電動機は,定格電流の1.5倍の電流に2分間耐
えなければならない。
備考 定格出力が315kWを超過する三相電動機及びすべての単相電動機については,過電流は規定し
ない。
8.2.4 直流機及び交流整流子機
直流機及び交流整流子機は,次の条件で定格電流の1.5倍を1分間加えても機械的に耐えられる構造で
なければならない。
a) 速度 :
1) 直流電動機 : 最高全界磁速度
2) 直流発電機 : 定格速度
3) 交流整流子電動機 : 最高全磁界速度
b) 電機子電圧 : 上記で規定の速度に対応する電圧

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JIS C 4034-1:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60034-1:1996(NEQ)
  • IEC 60034-1:1996/AMENDMENT 1:1997(NEQ)

JIS C 4034-1:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 4034-1:1999の関連規格と引用規格一覧