JIS C 4306:2013 配電用6kVモールド変圧器 | ページ 7

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C 4306 : 2013
9.13.1 負荷の方法
巻線温度上昇が最高となるタップにおいて,定格容量で,変圧器の温度上昇が一定となったと認められ
る熱平衡状態(9.13.2参照)まで連続して負荷を加える。試験時間を短くしたい場合は,試験の初期にお
いて適切な過負荷を加えることができる。負荷の加え方は,次のいずれかの方法による。
a) 返還負荷法 試験する変圧器1台を含む2台の変圧器を並列接続し,定格電圧で励磁して2台の変圧
器の電圧比を変えるか,別の電源を付加することによって定格電流を流す。
b) 等価負荷法 負荷の方法は,次の二つの方法で行う。
1) 一つの巻線を開放し,ほかの一つの巻線に試験するタップに相当する電圧を印加する。
2) 一つの巻線を短絡し,ほかの一つの巻線に定格容量に相当する電流を流す。
9.13.2 熱平衡状態
熱平衡状態の決定は,温度上昇が1時間で許容温度上昇の2 %又は2 Kのうち,小さい方の値よりも大
きく変動しなくなったときとする。
9.13.3 変圧器の温度の測定及び算出方法
変圧器巻線の温度測定は,抵抗法による。
抵抗法による変圧器巻線の温度θ2(℃)は,巻線の抵抗の変化に基づいて,式(16)及び式(17)によって算
出する。
R2
銅巻線の場合 2= (16)
( 235+ 1 ) −235
R1
R2
アルミニウム巻線の場合 2= (17)
( 225+ 1 ) −225
R1
ここに, θ1 : 冷状態の巻線温度(℃)
R1 : 冷状態の巻線抵抗値(
θ2 : 巻線の最終温度(℃)
R2 : 熱状態の巻線抵抗値(最終の抵抗)(
9.13.4 基準周囲温度の決定方法
試験中,特に定常状態に近づいた試験の最終段階では,冷却空気の温度変化を極力減らすよう配慮しな
ければならない。また,温度計を適切な時定数をもつ油杯に入れるなどの対策を講じ,気流による温度指
示の変化を避けるようにする。
温度計は,4個以上用い,異常な熱放射の影響を受けないようにコイル表面から12 m離し,コイル表
面の約1/2の高さに置く。温度は,一定間隔で読み取るか又は自動連続記録計で記録し,試験最後におけ
る各々の温度計の読みの平均値とする。
9.13.5 温度上昇値
温度上昇値は,次による。
a) 返還負荷法による上昇値 変圧器の温度上昇値は,試験の最後における温度と基準周囲温度との差を
もって定める。
b) 等価負荷法による上昇値 変圧器の巻線温度上昇値は,9.13.1 b) 等価負荷法の1) 及び2) の測定結果
から,式(18)によって算出する。
8.0
.125
i
=
r c1+ (18)
c

――――― [JIS C 4306 pdf 31] ―――――

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ここに, θr : 求める巻線の温度上昇値(K)
θi : 等価負荷法の1) によって試験を行ったときの巻線温度と基
準周囲温度との差(K)
θc : 等価負荷法の2) によって試験を行ったときの巻線温度と基
準周囲温度との差(K)

9.14 騒音試験

9.14.1  試験方法
変圧器は,正弦波に近い定格周波数の定格電圧で励磁し,無負荷状態で行う。騒音計の動特性は,“速
(fast)”を用いて測定する。
測定は,JIS C 1509-1に規定するクラス1のサウンドレベルメータ(騒音計)又はこれと同等以上のサ
ウンドレベルメータを用い,A特性音圧レベルによって行う。
9.14.2 試験場の周囲環境
変圧器の騒音レベル測定を行う場合は,床以外の音の反射面を基準放射面からできるだけ離すことが必
要であるために,次の環境を満足しなければならない。
a) 反射面 反射面は平らな床面とし,吸音率は測定される音の周波数領域において0.1未満でなければ
ならない。
b) 反射物 被試験器以外の反射物を測定面の中に置いてはならない。
9.14.3 暗騒音
暗騒音の測定は,次による。この場合,暗騒音の大きさができるだけ小さく,かつ,変化が少ないこと
が望ましい。
a) 暗騒音は,変圧器の騒音レベル測定の直前及び直後に測定する。
b) 暗騒音が合成騒音レベルよりも10 dB以上低い場合,暗騒音測定は,測定点中の一点で行ってもよい。
9.14.4 変圧器の騒音レベル測定方法
変圧器の騒音レベルは,変圧器本体の床面投影(端子,ベース,温度計,端子箱などの小突起物を含ま
ない。)に外接する包絡線上に,1 mごとに設けた点(総数が4点に満たない場合は,銘板に対向する面を
前面とし,前後左右の4点)において,その点から水平方向に30 cm離れ,かつ,変圧器鉄心のほぼ1/2
の高さに置いたマイクロホンによって測定する。
9.14.5 騒音レベルの算出方法
騒音レベルの値は,式(19)式(21)によって算出する。
なお,測定値の採否の判定は,表23による。
N
1 1.0LpAi
LpA 0=10 lg 10 (19)
N i=1
M
1 1.0LbgAi
LbgA=10 lg 10 (20)
M i=1
1.0LpA01.0LbgA
LpA=10 lg(10 −10 ) (21)
ここに, L :
pA 騒音レベル(dB)
LpA 0 : 合成騒音レベル(dB)
LpAi : 合成騒音レベル i番目の測定値(dB)

――――― [JIS C 4306 pdf 32] ―――――

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LbgA : 暗騒音(dB)
LbgAi : 暗騒音 i番目の測定値(dB)
N : 測定点数
M : 暗騒音測定点数
表23−測定値の採否の判定
LpA0 −( LbgA )最大a) 測定値の採否
( LbgA )直前b)と( LbgA )直後c)
との差
8 dB以上 − 採用
8 dB未満 3 dB未満 採用
8 dB未満 3 dB超え 不採用(再試験)
3 dB未満 − 不採用(再試験)
注記 再試験を実施しても,( LbgA )直前と( LbgA )直後との差が3 dB未満の場合は,次の
式に基づいて騒音レベルを算出して,採用してもよい。
L=
pA LpA0 −3
注a) ( LbgA )最大とは,変圧器騒音レベル測定の直前又は直後の暗騒音の高い方の値。
b) (
LbgA )直前とは,変圧器騒音レベル測定の直前の暗騒音の値。
c) (
LbgA )直後とは,変圧器騒音レベル測定の直後の暗騒音の値。

9.15 短絡強度試験

9.15.1  一般
変圧器の短絡強度の検証は,次の方法で行う。
a) 熱的強度は,9.15.2に規定する計算による。
b) 機械的強度は,9.15.4に規定する方法によって検証する。
9.15.2 熱的強度
熱的強度は,次による。
a) 短絡電流(交流分実効値) 変圧器の短絡電流(交流分実効値)は,式(22)及び式(23)によって算出す
る。ただし,算出した短絡電流が,タップ電流の25倍を超える場合は,25倍を限度とする。
(単相変圧器の場合)
U
Is = (22)
(Zr+2Zs )
(三相変圧器の場合)
U
Is = (23)
3(Zr+Zs )
ここに, Is : 短絡電流(交流分実効値)(kA)
U : 対象としている巻線のタップ電圧(kV)
Zr : 対象としている巻線の短絡インピーダンス( 圀一 愀
2
uz U
Zr =
100Sn
uz : 対象としている巻線の短絡インピーダンス(%)
Sn : 変圧器の定格容量(MVA)
Zs : 系統の短絡インピーダンス( 圀一 愀

――――― [JIS C 4306 pdf 33] ―――――

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2
us
Zs=
S
us : 系統の定格電圧(kV)
S : 系統の短絡容量(MVA)
(一般送電系統の場合230 MVA,発電所の場合460 MVA)
b) 短絡時間 短絡時間は,特に指定がない場合,2 sとする。
c) 短絡電流による巻線温度の計算 短絡電流による巻線温度は,式(24)及び式(25)によって算出する。
2 ( s+235)
銅巻線の場合 e= s+ (24)
101 000
2 −1
t
2 ( s+225)
アルミニウム巻線の場合 e= s+ (25)
43 600
2 −1
t
ここに, θe : 最終温度(℃)
θs : 開始温度(表2に規定する許容最高温度とする。)(℃)
σ : 短絡電流(交流分実効値)に対する電流密度(A/mm2)
t : 短絡時間(s)
9.15.3 短絡電流波高値(非対称分電流値)
短絡電流の最大瞬時値として,9.15.2で算出した交流分実効値に係数Kを乗じた値をとる。Kは,表24
に規定する数値による。Rは,変圧器の抵抗分と系統の短絡インピーダンスの抵抗分との和であり,Xは,
同じリアクタンス分の和である。表24に規定する以外の値に対しては,線形補間法によることができる。
表24−係数KとX/Rとの関係
X/R 1 1.5 2 3 4 5 6 8 10 14以上
K 1.51 1.64 1.76 1.95 2.09 2.19 2.27 2.38 2.46 2.55
注記 この表の係数K(ピークファクタ)は,次の式によって算出した値である。

K=2×[{1+[e−( 紀
π/2) /X]sin
ここに,e : 自然対数の底
替 arctan (X/R)
9.15.4 機械的強度
機械的強度は,次による。
a) 一般 機械的強度は,短絡試験によるか,又は類似器若しくはモデル変圧器での短絡試験の解析及び
その検討結果を用いた計算による。
b) 短絡試験前の条件 短絡試験前の条件は,次による。
1) 特に指定がない場合,新しい変圧器で試験を行う。
2) 試験に影響しない附属品は,取り付けなくてよい。
3) 短絡試験前,受渡試験を行う。
4) 短絡インピーダンス及び必要に応じて抵抗を,各短絡試験タップで測定する。
c) 通電方法 通電方法は,次による。
1) 変圧器の一次側又は二次側のいずれか一方の巻線を,適切な抵抗導体を用いて短絡し,他方の巻線
からそのタップに相当する短絡電流を流す。

――――― [JIS C 4306 pdf 34] ―――――

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2) 電圧は,巻線の定格電圧の1.15倍を超えてはならない。
3) 被試験相巻線内の電流の初期ピーク値を求めるには,同期スイッチを用いてスイッチを入れる瞬間
を調節する。
4) 三相変圧器に対しては,三相電源を用いる。ただし,試験用電源の制約から試験できない場合は,
単相電源を用いてもよい。
5) 短絡試験は,最高タップ,基準タップ及び最低タップについて行う。ただし,50 kVA以下で3タッ
プの変圧器については,各タップとする。
6) 試験回数については,規定電流の試験を各相3回行う。ただし,三相変圧器の場合は,一つの相の
3回は同一タップで行う(単相変圧器は合計3回,三相変圧器は合計9回の試験となる。)。
7) 各試験時間は,0.5秒±10 %とする。
d) 評価方法 評価方法は,次による。
1) 短絡試験時の端子電圧及び短絡電流の波形を調べる。
なお,短絡電流の非対称分電流値(9.15.3参照)は,規定値の95 %以上,また,交流分実効値[9.15.2
a) 参照]は,第2サイクルの中間点で測定し,規定値の90 %以上であることを確認する。
2) 各相の短絡インピーダンスを測定し,試験前の測定値と比較し,表16に規定する値以内であること
確認する。
3) 9.1.1の受渡試験項目に従って試験を実施する。ただし,加圧耐電圧試験及び誘導耐電圧試験の試験
電圧は,表12に規定する値とする。
4) 鉄心及び巻線を目視点検する。

9.16 耐クラック性試験

9.16.1  試験における加熱・冷却の方法
試験の方法は,巻線単体又は変圧器を,表25に規定する温度差をもつ気中恒温槽に交互に各2時間入れ,
これを3回繰り返す。
この場合,気中低温槽は,−100 ℃とする。
表25−低温槽と恒温槽との温度差
単位 ℃
耐熱クラス 温度差
B 90
F 115
H 140
注記 この表の試験温度は,裕度が±5 ℃
である。
9.16.2 試験方法
9.16.1による試験後,巻線を所定の鉄心の周りに組み立てて,次のa) d) を行う。
a) 目視点検によって,巻線を覆う樹脂の破損,クラックなどの有無を調べる。
b) 9.9.1による加圧耐電圧試験を行う。
c) 9.9.2による誘導耐電圧試験を行う。
d) 9.11による部分放電試験を行う。
注記 耐クラック性試験後,引き続いて9.17に規定する耐湿性試験を行うときは,b) d) の検証試験

――――― [JIS C 4306 pdf 35] ―――――

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JIS C 4306:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60076-10:2001(MOD)
  • IEC 60076-11:2004(MOD)
  • IEC 60076-1:2000(MOD)
  • IEC 60076-2:1993(MOD)
  • IEC 60076-3:2000(MOD)
  • IEC 60076-4:2002(MOD)
  • IEC 60076-5:2000(MOD)
  • IEC/TR 60616:1978(MOD)

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