JIS C 4411-1:2015 無停電電源装置(UPS)―第1部:安全要求事項 | ページ 3

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e) 運転状態
f) 操作者アクセスエリアにある自動温度調節器及び調節装置その他これに類する装置であって,次のも
のの調整値
1) 工具を使わずに調整できるもの。
2) 操作者だけに提供する鍵又は工具を用いて調整できるもの。

4.4 試験時の負荷

  UPSの負荷の変化が試験結果に影響する可能性がある場合,最も厳しい条件となるようにする。このた
め,次に想定される負荷を用いる。
・ 4.7.2で規定する表示によって明示した上限まで,装置の標準電源のコンセント又は端子との接続
・ 蓄積エネルギー装置の充電のための電力
・ 試験対象のUPSに内蔵して,又はUPSとともに製造業者が提供するオプション機器の消費電力
・ 試験対象のUPSから電力を供給して使用する,製造業者が意図して接続するそのほかのユニットによ
る消費電力
注記1 試験に当たっては,これらの消費電力を模擬するために同等の負荷を用いてもよい。
注記2 4.6も参照。

4.5 部品

  安全に関わる場合,部品は,この規格の要求事項,又は関連する部品規格の安全性に適合しなければな
らない。
注記1 部品が関連する部品規格の適用範囲に含まれるか疑義がある場合は,その部品規格は,参考
としてだけ考慮する。
さらに,JIS C 6950-1の1.5.1,1.5.2,1.5.3,1.5.4,1.5.5,1.5.6,1.5.7及び1.5.8の規定を適用する。ま
た,関連する部品規格と同等の規格などに適合したものでもよい。
部品の一部が,この規格の部品に関する要求事項又は部品規格の安全要求事項に適合している場合,そ
れ以外の部分についても,この規格の部品に関する要求事項又は部品規格の安全要求事項に適合している
ことを確認する。
注記2 この規格の要求事項は,部品の安全異常モードに耐えるための異常試験を含む。8.3参照。

4.6 電源インタフェース

  次の規定とともに,JIS C 6950-1の1.6.1,1.6.2及び1.6.4の規定を適用する。
注記 次のa) d)に記載するそれぞれの条件で定格出力を供給する間,関連する交流又は直流定常状
態の入力電流は,定格電流の110 %以下であることが望ましい。
a) 充電中 : 蓄電池に充電している間のUPSが受電する常用電源に適用。
b) 蓄積エネルギー運転状態 : 例えば,常用電源の停電を模擬している間の別置きの蓄電池のように,適
用可能な直流電源から受電する。UPSの主要部品のインバータは,満充電状態の蓄電池バンク,又は
外部直流電源から電力を受電することが望ましい。
c) バイパス運転状態 : 切換スイッチは,整流器又は充電器,及びインバータをバイパスし,常用電源か
ら負荷へ接続し,直接電力を供給することが望ましい。
d) 通常運転状態 : 満充電状態の蓄電池を接続し,UPSは常用電源から受電することが望ましい。
中性線がある場合,中性線は,各相の電線と同じく大地及びUPS本体から絶縁しなければならない。中
性線と大地との間に接続する部品の定格電圧は,相電圧と等しくする。出力中性線が入力中性線から絶縁
されている場合,UPSを設置するサービス従事者は,出力中性線の接続に当たっては,設置する地域での

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配線規格及び据付説明書に記載する内容に従う。
適合しているかどうかは,検査によって確認する。

4.7 表示及び取扱説明書

4.7.1  一般事項
4.7.2及び4.7.3.5に規定する表示の要求事項は,その規定と等価な文章で表示する。表示は,操作者アク
セスエリアから容易に見えるように,又はUPSの外側表面に行う。据付形UPSの外側表面に表示する場
合,通常使用する状態でUPSを設置した後も見えるように行う。
サービス従事者が設置する,又はアクセス制限場所に設置することを意図したUPSの場合,UPSの外側
から目視できない表示であっても,扉又はカバーを開けたときにすぐに見えるようになっていればよい。
この場合,見えるように標識をUPS本体に付けるか,又は取扱説明書などに表示がある場所を明示しなけ
ればならない。一時的な標識でもよい。
4.7.2 電力定格
UPSには,次の事項を適切に表示する。
・ 入力条件
・ 出力定格
複数の定格電圧をもつUPSは,異なる定格電流を斜線(/)で区切り,それぞれの定格電圧に対応する
定格電流が明確に分かるように表示する。
定格電圧範囲をもつ装置は,最大定格電流又は電流範囲を表示する。
入力及び出力は,JIS C 6950-1の1.7.1に規定する内容のほか,次の事項を表示する。
・ 定格出力電圧
・ 定格出力力率(1でない場合)。有効電力及び定格電流の組合せでもよい。
・ 出力の相数(単相,単相3線又は三相)及び中性線の有無(JIS C 6950-1の1.7.1参照)
・ 定格出力有効電力。単位はワット(W)又はキロワット(kW)で示す。
・ 定格出力皮相電力。単位はボルトアンペア(VA)又はキロボルトアンペア(kVA)で示す。
・ 使用温度範囲(040 ℃以外の場合)
注記1 例えば,屋内事務所で使用する場合は,製造業者が1035 ℃に指定してもよい。
・ 5.5.4による定格短時間耐電流(Icw)又は定格条件付短絡電流(Icc)
注記2 表3の値は,超えてもよく,表示してもよい。
別の自動切換バイパス若しくは保守バイパス,追加の入力交流電源,又は外部蓄電池を備えたUPSユニ
ットでは,それら別機器の電源の定格は,それらに附属する据付説明書に表示してもよい。この場合,接
続箇所の上又は近くに,次の文言を記載する。
“電源に接続する前に据付説明書を必ず読んでください”
4.7.3 安全説明
4.7.3.1 一般事項
製造業者は,UPSを運転,据付け,保守,輸送,保管又は廃棄するときの危険防止のための注意事項を,
取扱説明書などに記載する。
例えば,分離したエンクロージャで構成するプラグ接続形UPSを設置する場合,保護接地に関する特別
な事前処置が必要となる場合がある。UPSの主電源プラグが切り離された場合でも,UPS,蓄電池箱,及
びUPS出力用の端子又はコンセントの保護接地は,施されたままになっていることが望ましい。このよう
なエンクロージャは,パワーエレクトロニクス装置,蓄電池,バイパススイッチ,端子及び/又はコンセ

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ントを含む場合がある。
4.7.3.2 設置
製造業者は,設置に必要な技術レベルを示さなければならない。据付説明書には,適切に法令などを含
むことが望ましい。また,次に示す明瞭な説明を据付説明書に記載する。
・ 設置場所をアクセス制限場所に限定したUPS UPSが耐火条件を満足している場所に設置する場合は,
JIS C 6950-1の1.2.6.2で定義する防火用エンクロージャの要求事項に適合していなくてもよいが,そ
の条件を明記する。
・ 電源又は負荷若しくは別置きのエネルギー蓄積装置へのケーブルが固定配線によって恒久接続され
るように設計されたUPS エネルギー蓄積装置の例として,使用者に供給するときに蓄電池が設置さ
れていない場合がある。据付説明書は,特定の技術者(例えば,サービス従事者)だけがこのUPSを
設置できること,及び入力を分離するスイッチ(JIS C 6950-1の3.4.2参照)をUPSに取り付けてい
ない場合,適切かつ容易に接近できる分離スイッチを固定配線に内蔵しなければならないことを明記
する。
・ 供給者によって設置されたエネルギー蓄積装置(例えば,蓄電池)をもつタイプA又はタイプBプラ
グ接続形UPS この場合は,使用者の設置を意図したUPSの据付説明書(例えば,ユーザマニュアル)
を使用者に提供しなければならない。入力を分離するスイッチ(JIS C 6950-1の3.4.2参照)をUPS
に取り付けていない場合,又は電源コードのプラグを入力スイッチとして代用している場合には,UPS
に電源供給するためのコンセントの近くに,かつ,そのコンセントに容易に接近できるようにUPSを
設置することを据付説明書で明記する。安全上の理由でUPSの電源コードを接地付コンセントに接続
する場合,UPS本体の表示,又は据付説明書で明記する。UPSに接続する装置又はクラスI機器の負
荷の特別な等電位接地ボンディングも,同様の表示要求事項を適用する。
注記 プラグ接続形UPSの電源コードの長さは,通常2 m以下である。
4.7.3.3 操作
使用者による操作を意図するUPSを除き,製造業者は,装置を操作するための資格のレベルの指針を提
供する。これには,操作者の訓練,又はアクセス制限場所に入ることを認めるための基準を含む。
4.7.3.4 保守
操作者が行える日常的な保守を除き,UPSの保守時に用いる安全説明書は,通常,サービス従事者だけ
が利用できる。
4.7.3.5 バックフィードに関する配電
バックフィードは,UPSの種類によっては発生しない。ただし,UPSが蓄積エネルギー運転状態で動作
する期間において,例えば,インピーダンスを介して接地するIT系統のような特定の配電系統を通して不
平衡負荷に電源供給する種類では,特定の負荷異常によってバックフィードが発生する場合がある。電気
のサービス従事者に警告するために,恒久接続UPSの据付説明書では,次の部分に警告ラベル貼付を要求
しなければならない。
a) PS供給者によって,UPSの入力端子
b) 次に示す事項がある場合,使用者によって,UPSから離れた場所に設置する全ての常用電源の分離ス
イッチ,及び分離スイッチとUPSとの間の外部接触点
・ UPSの外部に自動バックフィード断路(5.1.4参照)がある。
・ UPSの入力を,開路しているときに中性線と分離する外部分離スイッチを介して接続する。
・ UPSを,IT系統の電源(JIS C 6950-1の1.6.1参照)に接続する。

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警告ラベルは,次の文章又は同等の内容を明示する。
この回路の作業を実施する前に次のことを行う
・UPSを分離する
・その後,保護接地を含む全ての端子間の危険電圧を確認する
バックフィード電圧の危険性あり
注記 UPS内部で発生する故障に対するバックフィード保護は,5.1.4に規定している。
4.7.4 電源電圧調整
JIS C 6950-1の1.7.4を適用する。
4.7.5 電源供給用コンセント
JIS C 6950-1の1.7.5を適用する。
4.7.6 ヒューズ
JIS C 6950-1の1.7.6を適用する。
4.7.7 配線用端子
JIS C 6950-1の1.7.7を適用する。
4.7.8 蓄電池用端子
蓄電池に接続する端子は,IEC 60417に従って極性を表示するか,又は誤接続されにくい構造とする。
操作者が使用する可能性があり,かつ,コネクタを利用するUPSは,誤接続できない構造とする。
4.7.9 コントロール及びインジケータ
JIS C 6950-1の1.7.8を適用する。
4.7.10 複数電源間の分離
JIS C 6950-1の1.7.9を適用する。
4.7.11 IT系統の電源
JIS C 6950-1の1.7.2.4を適用する。
4.7.12 建築物の設備内の保護
UPS製造業者は,定格短時間耐電流Icw又は定格条件付短絡電流Iccを指定しなければならない。短絡保
護装置で保護するUPSは,定格短時間耐電流Icwではなく定格条件付短絡電流IccでUPSの短絡耐電流を規
定する。この電流は,5.5.4.3.1(表3の2列目)に規定する値以上とする。
使用者から表3の2列目に規定する値より大きい推定短絡電流Icpが指定された場合,次の事項を適用す
る。
a) 推定短絡電流Icpが10 kA以下の場合
表3の該当する行より一つ大きな値の行をIcw又はIccに適用する。
b) 推定短絡電流Icpが10 kAを超える場合
10 kA,20 kA,25 kA,35 kA,50 kA,65 kA,85 kA又は100 kAの値が望ましい。また,表3の“500
注記1 更に大きなIcpの場合に適用する表3の行の例を次に示す。
a) 50 A出力のUPSがIcw=8 kA(6 kAの代わりに)に耐えることを要求された場合には,
表3の“75 b) 1 000 A出力のUPSがIcw=85 kA(20 kAの代わりに)に耐えることを要求された場合に

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は,表3の“500 該当する装置の交流入力端子における推定短絡電流がUPSの製造業者が提示した値に等しいか,又は小
さいことを据付者は確認できる。そうでない場合,製造業者と使用者との協定に基づいて対策する。この
ような対策は,外部に過電流保護装置を設置しても,又はUPS内部で行ってもよい。
単一UPSユニット又は並列システムにおけるUPSユニットにかかわらず,交流入力推定短絡電流は,
それぞれのユニットの入力端子において適用できる。
タイプBプラグ接続形UPS又は固定形UPSで,UPS内部の配線保護が建築物の設備に依存する場合,
UPSの据付説明書にその旨を記載し,短絡保護若しくは過電流保護又は必要に応じてその両方についての
要求事項を記載する(5.5.2参照)。
UPSの感電に対する保護(5.1参照)が配電設備に設置した漏電保護装置に依存し,UPSが正常又は異
常時の何らかの動作条件で直流成分をもった地絡電流が流れる可能性がある場合,配慮するよう,据付説
明書に明確に記載する。
注記2 公共配電系統の保護のための要求事項を考慮して,国内の配線規格がある場合は,その要求
事項について配慮することが望ましい。
4.7.13 大きな漏れ電流
次の規定とともに,JIS C 6950-1の5.1の規定を適用する。
タイプBプラグ接続形UPS又は固定形UPSでは,UPS及び接続した負荷のUPS電源側の保護接地導体
に流れる大地漏れ電流の和が,何らかの動作状態でJIS C 6950-1の5.1の限度値を超える,又は超えるお
それがある場合,そのUPSは,JIS C 6950-1の5.1に規定する警告表示を行い,取扱説明書に常用電源へ
の接続方法を記載しなければならない。
4.7.14 サーモスタット,その他の調節装置
JIS C 6950-1の1.7.10を適用する。
4.7.15 言語
安全に関する取扱説明及び装置の表示は,UPSを設置する国で受け入れられる言語を用いなければなら
ない。
JIS C 6950-1の1.7.2.1及び1.7.8.1を適用する。
4.7.16 表示の耐久性
JIS C 6950-1の1.7.11を適用する。
4.7.17 取り外すことができる部品
JIS C 6950-1の1.7.12を適用する。
4.7.18 交換可能な電池
JIS C 6950-1の1.7.13を適用する。
4.7.19 工具の使用による操作者の接近
JIS C 6950-1の1.7.2.5を適用する。
4.7.20 蓄電池
外部蓄電池箱,又はUPS内の蓄電池及び収納部には,サービス従事者がUPSを保守・点検するときに
すぐに見える位置に,次の事項をJIS C 6950-1の1.7.1に従って明確に読みやすく表示する。
・ 蓄電池の種類(制御弁式鉛蓄電池,ニッケルカドミウム蓄電池,リチウム二次電池など),及び蓄電池
の数又はセルの数
・ 蓄電池の合計の公称電圧

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JIS C 4411-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 62040-1:2008(MOD)
  • IEC 62040-1:2008/AMENDMENT 1:2013(MOD)

JIS C 4411-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 4411-1:2015の関連規格と引用規格一覧