この規格ページの目次
12
C 4411-1 : 2015
・ 蓄電池の合計の定格容量(必要な場合)
・ エネルギー又は感電による危険性,及び化学的危険性,並びに取扱い及び廃棄に関する関連事項を表
示する警告ラベル
なお,蓄電池を内蔵しているか,又はUPSの上,下若しくは隣に配置する蓄電池箱を備え,操作者がプ
ラグをコンセントに接続して用いるタイプAプラグ接続形UPSは,UPSの外側にだけ警告ラベルを取り
付ける。
次に示すその他の必要な情報は,使用者用の取扱説明書に記載する。
a) 内蔵蓄電池 蓄電池を交換可能なUPSの場合は,次による。
・ 取扱説明書には,適合する推奨蓄電池の形式を記載し,取扱説明書に従って蓄電池を交換できるよ
うにする。
・ サービス従事者がアクセスするときのための安全説明は,据付説明書又は保守説明書に記載する。
・ サービス従事者が蓄電池を取り付ける場合,端子締付トルクを含めた内部接続の説明を記載する。
取扱説明書には,次のような説明を記載する。
・ 蓄電池の保守・点検などの取扱いは,蓄電池及びその取扱注意事項についての知識をもつ人が行う
か,又はその人の指示に従って行う。
・ 蓄電池を交換する場合は,同じ形式及び数の蓄電池又は蓄電池パックと交換する。
内蔵蓄電池に対する次のような注意事項を記載する。
・ “注意 : 蓄電池は,可燃ごみとして廃棄しないでください。火中で爆発するおそれがあります。”
・ “注意 : 蓄電池を開封又は切断しないでください。漏れた電解液が,肌及び眼を傷つけるおそれが
あります。また,電解液は,毒性をもっていることもあります。”
b) 外部取付蓄電池 外部取付蓄電池は,次による。
・ UPS製造業者が蓄電池を納入しない場合,設置に当たってUPSの保護装置と協調するために蓄電池
の電圧,定格容量[アンペア時(Ah)],充電方式及び保護方式について据付説明書に記載する。
・ 蓄電池セルに対する説明書は,蓄電池製造業者が提供する。
c) 外部蓄電池箱 UPS製造業者がUPSへの接続ケーブルを納入しない場合,UPSと一緒に提供する蓄電
池箱に,ケーブル寸法を決めるための適切な据付説明書を添付する。蓄電池セル又は蓄電池ブロック
が事前に組込み・配線されていない場合,UPS製造業者の据付説明書に記載がないときには,蓄電池
セル又はブロックの据付説明書は,蓄電池製造業者が供給する。
エネルギーによる危険性に対する保護は,JIS C 6950-1の2.1.1.5に適合しなければならない。
注記1 エネルギーによる危険性を含む露出部分に対して,サービス従事中の導電性工具による不意
の橋絡を考慮した,配置,封入,保護,又は覆いを適用することが望ましい。
注記2 危険電圧レベルが充電している露出部分は,サービス中に触れないように,UPSの他の部品
を含めて,配置又は保護することが望ましい。
輸送時の蓄電池の切離しに関する指針を,附属書Oに示す。
4.7.21 据付説明書
信号,リレー,非常遮断などの回路への接続が必要な場合,その目的及び接続方法を据付説明書に適切
に説明する。TNV,SELV又はELV回路を他の装置と接続する場合には,その特徴を維持する必要性に対
――――― [JIS C 4411-1 pdf 16] ―――――
13
C 4411-1 : 2015
して記載することが望ましい。
配電系統に対して問題が生じないことを示すために,UPSの基本回路構成をはじめとして十分な情報を
据付説明書に記載する。
配線についての各種規則及びバイパス回路については,特に注意して説明する。
UPS(系統連系方式)の出力中性線の電位が入力中性線の電位に依存し,UPS外部での電源分離,電源
切換などによって中性線の電位が固定しなくなって危険を生じるおそれがある場合には,この中性線固定
電位が失われることがないように据付説明書に適切に記載する。
JIS C 6950-1の1.7.2.4の表示指示に適合するUPSだけが,JIS C 6950-1の附属書Vで定義するIT系統
の電源に用いることができる。この要求事項に適合するために追加の外部部品が必要な場合,それらの部
品を据付説明書に記載する。
5 基本的設計要求事項
5.1 感電及びエネルギーによる危険に対する保護
5.1.1 操作者アクセスエリアでの使用を意図したUPSの保護
JIS C 6950-1の2.1.1の要求事項及び制限を適用する。
通電している導電部に対する感電保護の要求事項は,操作者が次の場所に接近することが認められてい
ることを前提としている。
・ SELV回路の露出部分
・ 制限電流回路の露出部分
・ JIS C 6950-1の2.1.1.1に規定する条件のTNV回路
注記 TNV回路は,通常,UPSの一部として設計されていないが,例えば,PSTNへの通信ラインを
もったUPSのように,外部TNV回路に接続することができるUPSもある。
エネルギーによる危険に対する保護の要求事項は,危険エネルギーレベルであってもけがを負うリスク
がないことを前提としている。
組込形及び/若しくはラックマウント形,又はより大きな装置に内蔵するUPSは,製造業者が指定する
据付方法に従って,UPSへの接近が制限されていることを試験する。
5.1.2 サービス従事者アクセスエリアでの使用を意図したUPSの保護
サービス従事者アクセスエリアでは,次の要求事項を適用する。
危険電圧が印加された露出部分は,機器のその他の部分を含めたサービス作業中に,予期しない接触が
起こらないように配置するか,又は保護しなければならない。危険電圧が印加された露出部分は,SELV
回路又はTNV回路への偶発的な短絡(例えば,サービス従事者が用いる工具又は試験プローブによって)
が起こらないように配置するか,又は保護しなければならない。
SELV回路又はTNV回路への接近に関する要求事項は,規定しない。ただし,危険エネルギーレベルを
もつ露出部分は,機器のその他の部分を含めたサービス作業中に,導電材料による予期しない橋絡が起こ
らないように配置するか,又は保護しなければならない。
この箇条に適合するために要求される全ての保護は,サービスするために取外しが必要な場合,容易に
取り外せ,かつ,交換できなければならない。適合しているかどうかは,検査又は測定によって確認する。
意図しない接触が起こらないとみなすかどうかの決定には,サービス従事者が他の部分を動作させるため
に露出部分を通り過ぎる又は近づく必要があるかを考慮する。危険エネルギー電圧の決定については,JIS
――――― [JIS C 4411-1 pdf 17] ―――――
14
C 4411-1 : 2015
C 6950-1の2.1.1.5 c)参照。
5.1.3 アクセス制限場所での使用を意図したUPSの保護
アクセス制限場所に設置するUPSは,次を除いて操作者アクセスエリアでの要求事項(5.1.1参照)を
適用する。
・ JIS C 6950-1の図2Aのテストフィンガ(JIS C 6950-1の2.1.1.1参照)による危険電圧での二次回路の
裸部分への接触は,あってもよい。ただし,このような部分は,意図しない接触が起こらないように
配置するか,又は保護する。
・ 危険エネルギーレベルをもつ露出部分は,導電性材料による意図しない橋絡が発生しないように配置
又は保護する。
・ TNV-1,TNV-2及びTNV-3回路の露出部分への接触に関する要求事項は,規定しない。
適合しているかどうかは,検査及び測定によって確認する。
意図しない接触が起こらないとみなすかどうかの決定には,露出部分を通り過ぎる又は近づく必要があ
るかを考慮する。危険エネルギー電圧の決定については,JIS C 6950-1の2.1.1.5 c)参照。
5.1.4 バックフィード保護
UPSは,交流入力の停電後にUPSの交流入力端子に生じる危険電圧又は危険エネルギーを防がなければ
ならない。
入力交流電源を切り離した後,プラグ接続形UPSの場合は1秒後,又は恒久接続形UPSの場合は15秒
後に測定したときに,交流入力端子に感電の危険があってはならない。
恒久接続のUPSの場合,次のいずれかに該当するときは,UPSの外部に交流入力線分離装置を使用する
ことで当該要求事項を満たしてもよい。
・ 要求事項は,分離装置の入力端子に適用する。
・ UPS供給者が,適切な分離スイッチを提供又は指定する。
・ 追加の警告ラベルを適用する(4.7.3.5参照)
適合しているかどうかは,機器の試験及び検査,並びに関連回路図面との照合によって確認するととも
に,附属書Iに従って故障状態を模擬することによって確認する。
バックフィード保護にエアギャップを使用する場合,空間距離は,次の規定とともに,沿面距離及び空
間距離に関するJIS C 6950-1の2.10.3.3を適用する。
a) 製造業者の指定がある場合,蓄積エネルギー運転状態において,UPSの出力は,過電圧カテゴリIの
二次回路の過渡電圧とみなしてもよい(この目的のために,適切なUPSの出力電圧実効値を用いるこ
とによって,JIS C 6950-1の表2Jの過電圧カテゴリIの値を確認する。)。
b) 沿面距離及び空間距離は,汚損度2の基礎絶縁の要求事項を満たさなければならない(JIS C 6950-1
の表2M及び表2N参照)。
注記 UPSが蓄積エネルギー運転状態の間,中性線を含みいずれかの出力導体が接地に対する基礎絶
縁に適合しない場合は,強化絶縁又は同等の絶縁を適用する場合がある。その他の場合は,基
礎絶縁を適用できる。
適合しているかどうかは,検査によって確認する。
5.1.5 非常開閉(断路)装置
UPSは,非常開閉装置(又は遠隔非常開閉装置用の端子)を取り付け,これを操作するだけでどのよう
――――― [JIS C 4411-1 pdf 18] ―――――
15
C 4411-1 : 2015
な動作状態でもUPSから負荷への電力供給を停止できるようにする。建築物の配線設備に開閉器などを追
加してUPSの出力の供給を開閉する場合,据付説明書にそのことを記載する。国内の配線規格で許容して
いる場合,この要求事項は,プラグ接続形UPSには適用しない。
注記 非常開閉装置は,“EPO(emergency power off)”ともいう。負荷側の遮断器なども,非常用に用
いることができる場合,非常開閉装置とみなすことができる。
適合しているかどうかは,検査及び関連する回路図によって確認する。
5.2 補助回路に対する要求事項
5.2.1 SELV回路
UPSが備える全てのSELV回路に,JIS C 6950-1の2.2の規定を適用する。
5.2.2 TNV回路
UPSが対応可能な全てのTNV回路に,JIS C 6950-1の2.3の規定を適用する。
注記 多くのUPSはTNV回路を備えていないが,例えばPSTNへの接続など,UPSが対応可能なTNV
回路に適用することを考慮することが望ましい。
5.2.3 制限電流回路
UPSが備える全ての制限電流回路に,JIS C 6950-1の2.4の規定を適用する。
5.2.4 外部信号回路
JIS C 6950-1の3.5の規定を適用する。
5.2.5 有限電源
JIS C 6950-1の2.5の規定を適用する。
5.3 保護接地及びボンディング
5.3.1 一般事項
次の規定とともに,JIS C 6950-1の2.6の規定を適用する。ただし,保護接地導体及び保護ボンディング
導体の絶縁物の色に“緑と黄色との組合せ”を要求する部分については,“緑”を用いることができる。
5.3.2 保護接地
クラスI又はクラス0IのUPSの,単一絶縁故障が生じた場合に危険電圧が加わるおそれがある接近可能
な導電性部分は,UPSの内部で保護接地端子に確実に接続する。
注記 サービス従事者アクセスエリアでは,単一故障発生時に危険電圧が印加すると想定される電動
機のフレーム,電気機器のシャーシなどの導電性部分は,保護接地端子に接続することが望ま
しい。不可能な場合又は非現実的な場合は,その部分を接地していない状態で,かつ,触れる
前に危険電圧が印加していないかを確認することが望ましいことを適切な警告ラベルによって
サービス従事者に示すことが望ましい。
危険電圧が加わる部分から次のいずれかによって分離している接近可能な導電性部分には,この要求事
項を適用しない。
・ 接地した金属部による分離。
・ 固体絶縁物若しくは空間距離,又はこれらの組合せによる二重絶縁又は強化絶縁の要求事項を満たす
分離。この場合,関連部分は,確実に固定していて,JIS C 6950-1の2.10及び4.2の試験で規定する
力を加えたときにも最小絶縁距離を保持しなければならない。
適合しているかどうかは,検査,並びにJIS C 6950-1の2.6.1及び5.2の該当要求事項を適用して確認す
る。
――――― [JIS C 4411-1 pdf 19] ―――――
16
C 4411-1 : 2015
5.3.3 保護ボンディング
UPSの出力系統は,UPSの適用場所の電源系統に要求される装置の保護接地を基準とする。
保護接地及び中性導体のボンディングは,UPSの全ての運転状態で接続状態とする。物理的ボンディン
グ点は,UPSの外部であってもよい。
通常運転状態の間,接地線が電源から分離して配電されないタイプAプラグ接続形UPS又はタイプB
プラグ接続形UPSの交流出力系統は,蓄積エネルギー運転状態でのボンディングは必要としない。接地が
交流電源から分離して供給される配電系統については,JIS C 6950-1の附属書V参照。
注記 JIS C 6950-1の附属書Vでは,次の条件によってTNS,TNC,TT又はITとして電源系統を分
類している。
・ 保護接地と中性線(又は中性導体がない場合,相導体)との間のボンディング条件
・ 中性導体がある場合,中性導体と接地との分離
・ 装置構造体の接地
最終的に用いるシステム構成状態において,UPSの一次側の保護接地導体が電源から分離されているか
どうかに関係なく,UPS用の外部据付の蓄電池箱を含むその他のクラスI又はクラス0Iの機器とUPSと
が等電位ボンディングできるように,クラスI又はクラス0IのタイプAプラグ接続形UPSでは,保護接
地端子,接地極があるコンセント,又はほかの手段を備えなければならない。特別な配線接続が必要な場
合は,使用者への取扱説明書で説明する。
適合しているかどうかは,検査,及びそれぞれの接続点の接地抵抗測定によって確認する。
5.4 電源とUPSとの分離
5.4.1 一般事項
5.4.2の規定とともに,JIS C 6950-1の3.4の規定を適用する。
5.4.2 断路装置
決められた人が保守及び試験できるように,UPSを交流及び直流電源系統から断路するための手段を備
えなければならない。
注記1 分離するための手段は,機能上の必要がない限り,サービス従事者アクセスエリア,又は機
器の外側に取り付けてもよい。
注記2 保守及び試験のための断路装置は,通常,無負荷状態での動作のために設計している。断路
できないような厳しい負荷条件に対しては,例えば静止切換スイッチの使用などのほかの手
段によって切換えを行い,無通電状態としてから断路操作する。
例えば,蓄電池などの内部及び外部直流電源からの断路装置又は分離手段は,直流電源に接続する全て
の非接地導体を開路しなければならない。
入力側の断路装置の動作によって,UPS出力系統への保護接地が5.3.3の要求事項と異なる場合,その
装置の動作時に警報するか,又は断路装置の近く若しくはその操作箇所の近くに適切な警告ラベルを貼ら
なければならない。
注記3 このような状況は,UPSに中性導体を供給する三相4線式用の4極の入力断路装置の断路時
に発生することがある。
断路装置の操作手段が回転又は水平方向ではなく,垂直方向に動作する場合,上側を“ON”位置とする。
恒久接続UPSが複数の電源から受電する場合,全電源からUPSを切り離すことができるように,各々
の断路装置に適切な表示を行う。
5.5 過電流保護及び地絡保護
――――― [JIS C 4411-1 pdf 20] ―――――
次のページ PDF 21
JIS C 4411-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 62040-1:2008(MOD)
- IEC 62040-1:2008/AMENDMENT 1:2013(MOD)
JIS C 4411-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.200 : 整流器.変換器.安定電源装置
JIS C 4411-1:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC4411-2:2019
- 無停電電源装置(UPS)―第2部:電磁両立性(EMC)要求事項
- JISC4411-3:2014
- 無停電電源装置(UPS)―第3部:性能及び試験要求事項
- JISC8715-2:2019
- 産業用リチウム二次電池の単電池及び電池システム―第2部:安全性要求事項