この規格ページの目次
22
C 4411-1 : 2015
通常,一つの端子には,一つの導体だけを接続する。2本以上の電線の一つの端子への接続は,端子が
そのように設計されている場合に限る。
6.1.2 導体及び絶縁導体の面積及び定格
UPS内部の導体の断面積は,製造業者が選定する。通電電流に加え,UPSに想定される機械的ストレス,
導体の配置方法,絶縁の種類,及び適用可能な場合,接続する素子(例えば,半導体)によって選定する。
適合性は,検査及び試験によって確認する。
6.2 電源への接続
6.2.1 電源への接続に関する一般要求事項
次の規定とともに,JIS C 6950-1の3.2.2,3.2.3,3.2.4,3.2.5,3.2.6,3.2.7及び3.2.8の規定を適用する。
6.2.2 接続手段
一次電源への安全で信頼性の高い接続が行えるように,UPSを次のとおり分類し,接続する(JIS C 6950-1
の1.2.5.2参照)。
・ 恒久接続するUPS : 電源に恒久接続するための端子
・ タイプBプラグ接続形 : JIS C 6950-1の3.2.5に適合する,非着脱式電源コード又はタイプB装置用
カプラ
・ タイプAプラグ接続形UPS : 着脱式電源コードを接続するための機器用インレット,又はJIS C 6950-1
の3.2.5に適合する非着脱式電源コード
UPSが二つ以上の電源(例えば,異なる電圧若しくは周波数の電源に対応するため,又は冗長電源とし
て)に接続できるようになっている場合,次の全てに適合しなければならない。
・ 異なった回路ごとに,独立した接続手段を設ける。
・ プラグ接続形の場合で誤挿入すると危険が生じる可能性があるときは,互換性がないようにする。
・ コネクタを分離したときにもELV又は危険電圧のプラグ接続部などの露出部分に操作者が接触する
ことがないようにする。
適合しているかどうかは,検査によって確認する。
6.3 外部一次電源電線用配線端子
次の規定とともに,JIS C 6950-1の3.3の規定を適用する。
設置箇所からケーブルの移動を防止するため,外部ケーブルグランド及びアクセサリ,例えば金属又は
ワイヤ外装を装備しなければならない。
製造業者は,端子が銅導体の接続若しくはアルミニウム導体の接続,又はその両方の接続のいずれに適
合しているかを明示する。端子は,ねじ,コネクタなどによって,機器の電流定格及び短絡耐力に対応し
た接触圧力で外部導体を固定でき,かつ,通電を維持できなければならない。
製造業者と使用者との間で特に協定がない場合,端子は,当該定格電流に対応した最小から最大までの
どの断面積の銅導体及びケーブルに対しても適合できるようにする(附属書N参照)。
適合しているかどうかは,検査,測定,並びに附属書Nに示す当該電流での最小及び最大の断面積の導
体の取付けで確認する。
7 物理的要求事項
7.1 エンクロージャ
ユニットのフレーム又はシャーシは,意図的に通電させてはならない。
――――― [JIS C 4411-1 pdf 26] ―――――
23
C 4411-1 : 2015
注記 接地したフレーム又はシャーシは,漏れ電流又は故障時の電流が流れることがある。
表示部,操作部,銘板などの,エンクロージャの機能の一部として用いる部分は,エンクロージャの要
求事項に適合しなければならない。
モジュール構造形ユニットの個々のモジュールは,全モジュールを所定の位置に取り付けた場合のユニ
ット全体のエンクロージャがJIS C 6950-1の2.1に規定する要求事項に適合しているときは,開放構造(エ
ンクロージャなし,又は部分的なエンクロージャ)としてもよい。モジュールの識別方法及びモジュール
間の電気接続は,6.2.1及びJIS C 6950-1の1.7.7参照。
エンクロージャは,UPSの様々な部分を保護できるようにする。火災,感電,人体への危害及び危険エ
ネルギーレベルによる危険に対する要求事項に適合する必要がある場所に設置するエンクロージャの部分
は,この規格で規定するエンクロージャの該当要求事項に適合しなければならない。
適合しているかどうかは,検査によって確認する。
7.2 安定性
次の規定とともに,JIS C 6950-1の4.1の規定を適用する。
機器又はユニットは,通常の取扱いをしたとき,操作者又はサービス従事者が危険になるほど不安定な
構造であってはならない。
引出部を引き出すとき,扉を開けたときなどに安定性を確保するための手段を用いる場合,その手段は,
操作者が行ったときに,自動的に動作しなければならない。自動的に動作しない場合は,サービス従事者
に注意を促すための適切な表示を行う。
適合しているかどうかは,7.37.7の規定の該当する試験で確認する。それぞれの試験は,別々に行う。
試験中,UPSは,通常の使用状態で最も厳しい条件となるように設置する。キャスタ付きの場合は,最
も不安定になる位置とする。
UPSは,内蔵蓄電池の有無にかかわらず,JIS C 6950-1の箇条4に規定する最も厳しい条件で転倒して
はならない。
7.3 機械的強度
JIS C 6950-1の4.2の規定を適用する。
7.4 構造に関する詳細
7.4.1 概要
次の規定とともに,JIS C 6950-1の4.3.1,4.3.2,4.3.3,4.3.4,4.3.5,4.3.7,4.3.11,4.4及び4.5の規定
を適用する。
製造業者の取扱説明書に従って設置したとき,より高い保護レベルを指定しない限り,最低限の保護等
級としてIP20を備えなければならない。
適合しているかどうかは,検査及びテストフィンガによって確認する(附属書H参照)。ただし,より
高い保護レベルを指定する場合,及びテストフィンガがJIS C 0920に規定する適切な試験方法によって置
き換えられる場合は,それに従う。
7.4.2 開口部
防火用エンクロージャ及び電気的エンクロージャの上部で危険電圧が露出した部分の上にある鉛直方向
の上部の開口部は,開口部のあらゆる方向の直線距離が全て5 mm以下でなければならない。ただし,捕
捉器(トラップ)又は制限板(JIS C 6950-1の図4B参照)を備えることによって,危険電圧が加わる露出
した部分に落下物が達することがないような構造の箇所を除く。この要求事項は,高さが1.8 mを超える
上部開口部には,適用しない。
――――― [JIS C 4411-1 pdf 27] ―――――
24
C 4411-1 : 2015
適合しているかどうかは,検査によって確認する。
7.4.3 ガス濃度
蓄電池を内蔵する装置は,通常使用において,爆発性ガスが装置の内部又は屋内に充満しないように,
適切な換気を行う(7.6.7及び附属書M参照)。
適合しているかどうかは,検査によって確認する。
7.4.4 装置の移動
設置場所への移動を容易にするためのキャスタ付きで,設置後に恒久的な固定配線で接続する装置は,
設置後に装置を固定できるように追加の固定手段を設ける。質量が25 kg以上のUPSでは,質量の20 %(た
だし,最大250 N)の力を加えて,UPSが動かないことを確認する。
適合しているかどうかは,検査及び試験によって確認する。
7.5 耐火性
次の規定とともに,JIS C 6950-1の4.7の規定を適用する。ただし,難燃性の要求事項については,JIS C
6950-1の4.7と同等の規格などに適合したものでもよい。
操作者アクセスエリアでの使用を意図したUPS(5.1.1参照)は,JIS C 6950-1の4.7.2の要求事項に適
合しなければならない。
適合しているかどうかは,検査及び試験によって確認する。
7.6 蓄電池の配置場所
7.6.1 蓄電池の配置及び設置
UPSに用いる蓄電池は,7.6.27.6.8の要求事項を考慮して設置する。
蓄電池は,次の場所に設置する。
・ 分離した蓄電池室又は蓄電池建屋
・ 屋内又は屋外の,分離した蓄電池収納盤又は蓄電池区画
・ UPS内部の蓄電池トレー又は蓄電池区画
注記 地域設置規則によって,制御弁式及びほかのシール式蓄電池の場合は,分離又は区画を必要と
しないでよい場合がある。
7.6.2 接近性及び保守性
適切な工具によって締付け固定できるように,蓄電池の端子及びコネクタは,接近できるようにする。
電解液を用いる蓄電池は,蓄電池の液口栓に接近し,電解液の比重測定及び電解液の補充ができるように
する。ただし,電解液の比重測定及び電解液の補充が不要な蓄電池については,この限りではない。
適合しているかどうかは,検査,並びに蓄電池製造業者が供給又は推奨する工具及び測定器の適用によ
って確認する。
7.6.3 距離
蓄電池セルは,換気,蓄電池温度及び絶縁の要求事項に適合させるための間隔を空けて取り付ける。
蓄電池は,蓄電池の移動によって,セルの端子が他の近くのセルの端子と,又は蓄電池区画の金属部分
との好ましくない接触を防止するように,配置及び取付けを行う。
適合しているかどうかは,検査,及び蓄電池製造業者のデータシートの分析によって確認する。
7.6.4 ケースの絶縁
導電性のケースに収納したセルは,蓄電池相互間,及び蓄電池収納盤又は蓄電池区画との間を適切に絶
縁する。そのための絶縁は,JIS C 6950-1の5.2の要求事項を満足するように行う。
適合しているかどうかは,試験によって確認する。
――――― [JIS C 4411-1 pdf 28] ―――――
25
C 4411-1 : 2015
7.6.5 配線
接点,接続及び配線は,周囲温度,湿気,ガス,蒸気及び機械的応力の影響に対し箇条6に従って保護
する。
適合しているかどうかは,検査及び試験によって確認する。
7.6.6 電解液流出
蓄電池のトレー及び箱には,電解液に抵抗力がある塗装のような保護を施し,電解液の流出に対して適
切に保護する。
この要求事項は,制御弁式鉛蓄電池及び全固体形リチウム二次電池には適用しない。
適合しているかどうかは,検査によって確認する。
7.6.7 換気
水素と酸素との混合ガスは爆発の可能性があるため,ガス濃度が危険なレベルにならないように適切な
換気を行う。
鉛蓄電池の場合,蓄電池区画(装置から分離された又は装置と一体の)において混合ガスを十分に拡散
させるために必要な換気量の決定方法は,附属書Mによる。
蓄電池と電気部品とが一体になった装置では,蓄電池の排気弁の近くに接触器又はスイッチのようなア
ーク発生部品があることによって,水素及び酸素の濃度が部分的に高くなったときに着火することがない
ように注意する。
上記を達成するために,完全密閉形の部品を用いるか,蓄電池区画を分離するか,又はUPS及び蓄電池
の構造に応じて十分に換気する。
試験において,製造業者は,供試UPSの構造に関する技術データを用いて,蓄電池の排気弁と開放形ア
ーク発生部品との間の間隔が十分であることを示さなければならない(指針としてM.2参照)。
蓄電池がUPSとともに供給される場合,蓄電池室については,必要換気量に関する適切な説明を据付説
明書に記載する。
適合しているかどうかは,検査,計算及び測定によって確認する。ただし,上記規定は,水素ガスが発
生するおそれがある蓄電池に限定し,電解液の性状,及び蓄電池の構造上,水素ガスが発生するおそれが
ない場合は,換気機能を省略できる。
注記 条例などで,換気に関する規定がある場合がある。
7.6.8 充電電圧
蓄電池は,例えば,充電失敗に起因するいかなる単一故障状態であっても,充電器の運転停止又は充電
電流遮断による過電圧から保護しなければならない。また,同様にインバータなどの故障による過放電か
ら生じる電圧低下から保護しなければならない。
なお,蓄電池の充電電圧制限値は,製造業者が指定する。
適合しているかどうかは,回路評価及び性能試験によって確認する。
7.7 温度上昇
JIS C 6950-1の4.5の規定を適用する。ただし,巻線の温度については,表1及び表2を適用する。
注記1 表1は,JIS C 6950-1の抜粋である。表の値は,抵抗法又は温度計法(埋込熱電対による測
定法)による最高許容温度である。
注記2 表2は,蓄積エネルギー運転終了直前の巻線の最高許容温度である。
――――― [JIS C 4411-1 pdf 29] ―――――
26
C 4411-1 : 2015
表1−最高許容温度
耐熱クラス 最高許容温度
(巻線絶縁を含む絶縁) ℃
クラスA材料105 100
クラスE材料120 115
クラスB材料130 120
クラスF材料155 140
クラスH材料180 165
クラスC材料200 180
クラスN材料220 200
クラスP材料250 225
表2−蓄積エネルギー運転終了直前の巻線の最高許容温度
耐熱クラス 抵抗法による最高許容 温度計法による最高許容
温度 温度
℃ ℃
105 127 117
120 142 132
130 152 142
155 171 161
180 195 185
200 209 199
220 216 206
250 234 224
8 電気的要求事項及び異常状態の模擬
8.1 大地漏れ電流に関わる一般要求事項
次の規定とともに,JIS C 6950-1の5.1.1の規定を適用する。
どのような運転状態においてもUPSの保護接地導体にUPS及び負荷の大地漏れ電流の和が流れる回路
構成の場合,UPSは,次の要求事項を満たさなければならない。
交流主電源に個々に接続する機器の相互接続システムは,機器の各要素を別々に試験する。交流主電源
に共通に接続する機器の相互接続システムは,単一の機器として扱う。オプション品を含む場合は,JIS C
6950-1の1.4.10も参照。
注記 相互接続システムの詳細は,IEC 60990の附属書Aに記載している。
複数の主電源へ接続できるように設計された機器であるが,一度に一つだけを必要とする機器(例えば,
バックアップ用)は,一つの電源にだけ接続して試験する。二つ以上の電源から同時に電力を必要とする
UPSは,全ての電源を接続して試験する。
大地漏れ電流が3.5 mAを超える場合は,JIS C 6950-1の5.1.7の要求事項を適用する。
一次電源の接続手段については,6.2.2を参照。
適合しているかどうかは,検査,及び最も過酷な入力電圧における関連する試験によって確認する。
8.2 耐電圧
JIS C 6950-1の5.2の規定を適用する。
8.3 異常運転状態及び故障状態
――――― [JIS C 4411-1 pdf 30] ―――――
次のページ PDF 31
JIS C 4411-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 62040-1:2008(MOD)
- IEC 62040-1:2008/AMENDMENT 1:2013(MOD)
JIS C 4411-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.200 : 整流器.変換器.安定電源装置
JIS C 4411-1:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC4411-2:2019
- 無停電電源装置(UPS)―第2部:電磁両立性(EMC)要求事項
- JISC4411-3:2014
- 無停電電源装置(UPS)―第3部:性能及び試験要求事項
- JISC8715-2:2019
- 産業用リチウム二次電池の単電池及び電池システム―第2部:安全性要求事項