JIS C 5381-12:2021 低圧サージ防護デバイス―第12部:低圧電源システムに接続するサージ防護デバイスの選定及び適用基準 | ページ 2

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
及び施工−断路,開閉及び制御)とは技術的差異があるため,国際規格を引用した。
IEC 61439-1,Low-voltage switchgear and controlgear assemblies−Part 1: General rules
IEC 62305-2,Protection against lightning−Part 2: Risk management

3 用語,定義,記号及び略語

3.1 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1.1
サージ防護デバイス,SPD(surge protective device,SPD)
サージ電圧を制限し,サージ電流を分流することを目的とした,非線形部品を1個以上内蔵しているデ
バイス
注釈1 SPDは,適切な接続手段をもつ完成品である。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.1)
3.1.2
連続使用電流,Ic(continuous operating current,Ic)
各防護モードに対して,最大連続使用電圧Ucを印加したとき,SPDの各防護モードに流れる電流
3.1.3
最大連続使用電圧,Uc(maximum continuous operating voltage,Uc)
SPDの防護モードに連続的に課電してもよい最大交流電圧(実効値)
注釈1 この規格では,Ucの値は交流1 000 Vを超えてもよい。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.11)
3.1.4
電圧防護レベル,Up(voltage protection level,Up)
規定する電圧上昇率,指定する波高値及び波形のインパルスストレスによって,SPDの端子間に想定
する最大電圧
注釈1 Upは,製造業者が指定し,次の値以上の電圧である。
· 波頭部の放電で決定する測定制限電圧(適用する場合),並びにクラスII試験のInまで及
び/又はクラスI試験のIimpまでの波高値での残留電圧測定によって決定する測定制限電
圧。
· クラスIII試験のコンビネーション波形発生器の開回路電圧(UOC)までのコンビネーショ
ン波形によって決定する測定制限電圧。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.14の注記の内容を変更)
3.1.5
測定制限電圧(measured limiting voltage)
規定する波形及び波高値のインパルスを印加したとき,SPDの端子間で測定した最大電圧値
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.15)
3.1.6
残留電圧,Ures(residual voltage,Ures)

――――― [JIS C 5381-12 pdf 6] ―――――

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
放電電流の通過によってSPDの端子間に発生する電圧の波高値
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.16)
3.1.7
一時的過電圧試験電圧値,UT(temporary overvoltage test value,UT)
一時的過電圧(TOV)条件下でのストレスを模擬するために,規定する印加時間tTの間,SPDに印加
する試験電圧
注釈1 これは製造業者が明示するSPDの性能で,最大連続使用電圧(Uc)よりも高い電圧UTを規定
する印加時間tTの間,印加するストレスによるSPDの挙動についての情報である。この挙動
は,一時的過電圧の印加後に性能の変化がないか,又は,人体,機器若しくは設備のいずれに
も危険を及ぼさないことを規定する故障となるかのいずれでもよい。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.17に注釈1を追加)
3.1.8
電源システムの一時的過電圧値,UTOV(temporary overvoltage value of the power system,UTOV)
特定の場所で比較的長い時間,電源システムに発生する交流の過電圧
注釈1 TOVは,低圧電源システムでの故障[UTOV(LV)]又は高圧電源システムでの故障[UTOV(HV)]に
よって発生する場合がある。
注釈2 これは電源システムの特性である。TOVは,一般的に数秒間続き,開閉動作又は故障(例えば,
突然の負荷の遮断,一相の故障など)及び/又は非線形性(鉄共振,高調波など)に起因する。
3.1.9
クラスII試験での公称放電電流,In(nominal discharge current for class II test,In)
SPDに流れる8/20電流インパルスの波高値
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.9)
3.1.10
クラスI試験でのインパルス放電電流,Iimp(impulse discharge current for class I test,Iimp)
規定する時間に規定する電荷Q及び規定する比エネルギーW/Rで,SPDに流れる放電電流の波高値
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.10)
3.1.11
コンビネーション波形(combination wave)
開回路の条件で規定する電圧の波高値(UOC)及び波形,並びに短絡回路の条件で規定する電流の波高
値(ICW)及び波形によって決定する波形
注釈1 電圧の波高値,電流の波高値及び波形は,コンビネーション波形発生器(CWG)の2 Ωの実効
出力インピーダンスZf及び供試品のインピーダンスによって決まる。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.22の注記に“2 Ω”を追加)
3.1.12
8/20電流インパルス(8/20 current impulse)
波頭長が8 sで,波尾長が20 sの電流インパルス
注釈1 電流インパルスの波頭長,波尾長及び波形の許容差は,IEC 62475:2010の箇条10に規定があ
る。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.21の用語の定義から“規約”を削除)

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
3.1.13
1.2/50電圧インパルス(1.2/50 voltage impulse)
波頭長が1.2 sで,波尾長が50 sの電圧インパルス
注釈1 電圧インパルスの波頭長,波尾長及び波形は,IEC 60060-1:2010の箇条7に規定がある。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.20の用語の定義から“規約”を削除)
3.1.14
熱的安定性(thermal stability)
動作責務試験中にSPDが温度上昇した後,規定する周囲温度条件で,規定する最大連続使用電圧を課
電している間,時間の経過とともにSPDの温度が下がる状態
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.25を変更)
3.1.15
SPD分離器,分離器(SPD disconnector,disconnector)
SPD又はSPDの一部を,電源システムから分離するデバイス
注釈1 この分離器は,安全上の絶縁性能をもつ必要はない。電源システムの継続的な故障を防ぎ,SPD
の故障を示すために用いる。分離器は,SPDの内部(組込み)又はSPDの外部(製造業者によ
る要求)に用いることが可能である。例えば,過電流保護機能及び熱保護機能のように,複数
の分離器機能があってもよい。また,これらの機能は分離したユニットでもよい。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.28)
3.1.16
形式試験(type tests)
製品を代表する一つ以上の供試品に対して実施する適合試験
注釈1 対応国際規格に出典として記載のIEC 60050-151:2001の151-16-16を翻訳して記載している。
3.1.17
外郭の保護等級,IP(degrees of protection provided of enclosure,IP)
危険な部位への接近,固形異物の侵入及び水の有害な浸入の可能性に対し,外郭が提供する保護範囲を
示す,記号IPによって表示する分類
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.29)
3.1.18
電圧降下率(%)[voltage drop (in percent)]
次の式によって計算する入力電圧に対する出力電圧の降下の割合
UIN UOUT
U 100(%)
UIN
ここで, ΔU : 電圧降下率(%)
UIN : 入力電圧
UOUT : 最大定格の抵抗負荷を接続した状態で,同時に測定した
出力電圧
注釈1 これらの用語は,2ポートSPDだけに用いる。
3.1.19
2ポートSPDに対する負荷側のサージ電流耐量(load-side surge withstand capability for a two-port SPD)
SPDの負荷側回路に発生するサージに対する,2ポートSPDの出力端子におけるサージ電流耐量

――――― [JIS C 5381-12 pdf 8] ―――――

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.18)
3.1.20
定格短絡電流,ISCCR(short-circuit current rating,ISCCR)
指定する分離器を接続したSPDの電源システムからの最大推定短絡電流の定格
注釈1 2ポートSPD又は個々の入力端子と出力端子とをもつ1ポートSPDは,二つの定格短絡電流を
指定してもよい。一つは,SPDの内部短絡(SPD内部のサージ防護部品の短絡)に対応してお
り,もう一つは,SPDの外部短絡(SPDの負荷側の短絡)に対応するため,SPDの出力端子を
直接短絡する(負荷の故障を想定)。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.27に注釈1を追加)
3.1.21
1ポートSPD(one-port SPD)
直列インピーダンスをもたないSPD
注釈1 1ポートSPDは,個々の入力端子及び出力端子をもってもよい。
注釈2 幾つかの代表的な1ポートSPDを図1に示す。1ポートSPDの総括的な図記号は図1のc)で
ある。1ポートSPDは,図1のa)に示すように電源回路から分岐して接続してもよく,又は図
1のb)に示すように電源線間に接続してもよい。図1のa)の場合,SPDの入力端子と出力端子
との間に負荷電流は流れない。図1のb)の場合,SPDの入力端子と出力端子との間に負荷電流
が流れ,負荷電流によって温度上昇するため,関連する最大許容負荷電流を,2ポートSPDと
同様に決定してもよい。コンビネーション波形発生器によって8/20電流インパルスを印加した
ときの1ポートSPDの各種タイプの応答を図3のb) d)に示す。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.2に注釈2を追加)
3.1.22
2ポートSPD(two-port SPD)
個々の入力端子と出力端子との間に直列インピーダンスをもつSPD
注釈1 測定制限電圧は,出力端子に比べて入力端子の方がより高くなってもよい。そのため,被保護
機器は出力端子に接続する。代表的な2ポートSPDを図2に示す。コンビネーション波形発生
器によって8/20電流インパルスを印加したときの2ポートSPDの応答を図3のe)及びf)に示
す。
(出典 : JIS C 5381-11:2014の3.1.3に注釈1を追加)

――――― [JIS C 5381-12 pdf 9] ―――――

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
a) 1ポートSPD
b) 個々の入力端子と出力端子とをもつ1ポートSPD
c) 1ポートSPDの総括的な図記号
.
記号説明
U : 電圧依存抵抗器(Uと図記号でMOVを示す。)
図1−1ポートSPDの例

――――― [JIS C 5381-12 pdf 10] ―――――

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  • IEC 61643-12:2020(IDT)

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