JIS C 5381-12:2021 低圧サージ防護デバイス―第12部:低圧電源システムに接続するサージ防護デバイスの選定及び適用基準 | ページ 21

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
表E.7−我が国の電源システムの定格電圧及び基準試験電圧
単位 V
配電方式 定格電圧 基準試験電圧UREF
L−N L−PE L−L N−PE
単相3線 L1−N 100 110 110 220 110
100/200 V L2−N
TT系統(IT系統) L1−L2 200
単相2線 100 110 110 − 110
100 V
TT系統(IT系統)
単相2線 200 220 220 − 220
200 V
TT系統(IT系統)
単相2線 200 − 110 220 −
(接地)
200 V
TT系統
三相3線 200 220 220 220 220
(デルタ結線)
200 V
TT系統(IT系統)
単相3線 単相3線 L1−N 100 110 110 220 110
L1
三相3線 L1,N,L2 L2−N
N
共用 L2 L1−L2 200
TT系統 三相3線 L3 200 − 110(L1) 220 191
L1,L2,L3 110(L2)
191(L3)
三相3線 L1−N 100 110 110 191 110
L1
(スター結線) L2−N
L2
100/173 V N L3−N
TT系統
L3
三相3線 400 − 255 440 −
L1
(スター結線) L2
400 V
TT系統(IT系統)
L3
三相4線 400 255 255 440 255
L1
(スター結線)
L2
230/400 V
N
TT系統(IT系統)
L3

――――― [JIS C 5381-12 pdf 101] ―――――

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
表E.8−我が国の電源システムにおけるTOV試験パラメータ
適用 TOV試験パラメータ
SPDを適用する tT=120分 tT=1秒
低圧電源システム (低圧電源システムでの地絡故障及び (高圧電源システムでの地絡故障)
中性線の欠相)
JIS C 5381-11:2014の8.3.8.2に規定する
JIS C 5381-11:2014の8.3.8.1に規定する
試験において,TOVに耐えるモード又 試験において,TOVに耐えるモード又
はTOV故障モードで合格すること はTOV故障モードで合格すること
定格電圧 接続箇所 TOV試験値UT 推定短絡電流 TOV試験値UT 推定短絡電流
(V) (A) (V) (A)
100 V L−PE 330 20 710 30
L−N − − − −
N−PE 220 20 600 30
L−L − − − −
200 V L−PE 330 20 820 30
L−N − − − −
N−PE − − 600 30
L−L − − − −
400 V L−PE 440 20 855 300
L−N 440 20 − −
N−PE − − 600 300
L−L − − − −
注記 これらの値は,電気設備に関する技術基準を定める省令に定める技術的要件による。
電源システムの故障によって,我が国の低圧電源システムに発生する一時的過電圧TOVは,次による。
図E.11は,低圧電源システムの地絡故障によって発生する,我が国固有のTOVを示す。我が国では,
単相3線100/200 Vの中性線の接地と,三相3線(デルタ結線)の接地相の接地とを共有する場合が多い。
ここで,例えば,三相3線(デルタ結線)の充電相の1線が地絡した場合[図E.10の (d) が地絡],単相
3線100/200 Vの充電相の1線[図E.10のt)]と接地(PE)との間の電圧は,交流300 Vとなる。同様に,
単相3線100/200 Vの充電相の1線が地絡した場合[図E.10の (a) が地絡],三相3線(デルタ結線)の
充電相の1線[図E.10のu)]と接地(PE)との間の電圧も,交流300 Vとなる。表E.8に示す定格電圧
100 V及び200 VでのTOV試験値330 Vは,表E.9に示す300 Vに電源システムの想定電圧変動10 %を
加えたものである。

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
記号説明
U, V, W : 三相3線(デルタ結線)配電用変圧器の高圧側端子
IU, IV, IW : 三相3線(デルタ結線)配電用変圧器の高圧側の巻線電流の向き
u, v : 三相3線(デルタ結線)配電用変圧器の低圧側の充電相
w : 三相3線(デルタ結線)配電用変圧器の低圧側の接地相
iu, iv, iw : 三相3線(デルタ結線)配電用変圧器の低圧側の巻線電流の向き
s, t : 単相3線100/200 Vの充電相
N : 単相3線100/200 Vの中性線
(a), (b), (c), (d) : 地絡地点
図E.10−単相3線100/200 Vの中性線の接地と,三相3線(デルタ結線)の接地相の接地とを
共有する例
表E.9−異なる地絡点におけるTOV電圧の最大値
単位 V
地絡点 三相3線(デルタ結線)200 V 単相3線100/200 V
u v w s t
(a) 300 265 100 200 0
(b) 100 173 100 0 200
(c) 200 0 200 173 265
(d) 0 200 200 100 300
我が国の高圧電源システムの故障によるTOVは,高圧電源システムの地絡故障及び高低圧混触(高圧
電源システムと低圧電源システムとの混触)によって発生する。この場合,TOV(高圧電源システムの地
絡故障電流及び高低圧混触電流)によって発生する電流は,次による。
− 我が国の全ての交流100 V及び交流200 Vの低圧電源システムは,非接地の6.6 kV高圧電源システム
から供給する。そのため,高圧電源システムの故障時に発生する電流は,6.6 kV高圧電源システムの
ラインと接地との間の静電容量(浮遊容量)を通って流れる。この場合,高圧電源システムでの故障
によって発生するTOVで,我が国の交流100 V及び交流200 V低圧配電システムに発生する電流は,
30 A以下である。
− 我が国の交流400 V低圧電源システムの約90 %は,非接地の6.6 kV高圧電源システムから給電する。
ただし,交流400 V低圧電源システムの約10 %は,接地する6.6 kVを超える高圧電源システムから
給電する。これは,ヨーロッパで適用されているIECの電源システムと等しい。そのため,高圧電源
システムでの故障によって発生するTOVで,我が国の交流400 V低圧配電システムに発生する電流
は,300 Aである(この電流は,JIS C 5381-11:2014の8.3.8.2と等しい。)。

――――― [JIS C 5381-12 pdf 103] ―――――

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
我が国の単相3線100/200 Vの代表的な低圧電源システムを図E.11に示す。
我が国の代表的な電源システムの構成を図E.12に示す。
図E.11−我が国の単相3線100/200 Vの代表的な低圧電源システム
我が国の規則(電気設備の技術基準の解釈)では,表E.10に示す4種類の接地がある。
表E.10−接地の種類及び接地抵抗の最大値
種類 接地抵抗の最大値 対象
(Ω)
A種 10 高圧又は特別高圧機器の接地
B種 150
I 高圧電源システムの地絡故障及び高低圧混触から,
低圧電源システムを保護するための接地
C種 10 交流300 Vを超える低圧機器の接地
D種 100 交流300 V以下の低圧機器の接地
我が国の基準によって,表E.10に示すB種接地の接地抵抗の最大値Rは,次の式で計算して決定する。
150
R
I
ここで, I : B種接地に流れる故障電流(A)
B種接地の接地電位が150 Vを超える場合,真空遮断器が動作して遮断する。真空遮断器の電圧−動作
時間特性を,図E.13に示す。

――――― [JIS C 5381-12 pdf 104] ―――――

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C 5381-12 : 2021 (IEC 61643-12 : 2020)
記号説明
I : 高圧電源システムでの故障によるTOVで発生する故障電流
C : 高圧電源システムのラインと接地間との間の浮遊容量
図E.12− 我が国の代表的な電源システムの構成
図E.13−我が国の高圧電源システムでの故障によって発生するTOVの特性

――――― [JIS C 5381-12 pdf 105] ―――――

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JIS C 5381-12:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61643-12:2020(IDT)

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