JIS C 5381-311:2016 低圧サージ防護デバイス用部品―第311部:ガス入り放電管(GDT)の要求事項及び試験回路 | ページ 4

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C 5381-311 : 2016 (IEC 61643-311 : 2013)

8.7 直流ホールドオーバ電圧

8.7.1  一般
GDTの直流ホールドオーバ電圧は,試験回路及び適用する仕様に依存する。製造業者及び使用者は,特
別な試験回路,試験回数,試験定数などについて合意することが望ましい。GDTの主な適用例は,通信機
器の防護である。図9及び図10の試験回路は,230 V以上の放電開始電圧のGDTに適応する例を示す。
試験は,図9(2極GDT)又は図10(3極GDT)の回路を用いて行う。試験回路の回路部品の値は,表3
(2極GDT)又は表4(3極GDT)の中から選択する。3極GDTのギャップに同時に通電する電流は,試
験するGDTを短絡して測定したとき,10/1 000又は5/320のインパルス波形で100 Aとする。GDTに流れ
るインパルス電流の極性は,PS1及びPS2からの電流と同じとする。
各々の試験条件として,電流消弧時間の測定は,インパルス電流の両極性について行う。同じ方向に3
回のインパルスを1分間以下の間隔で印加し,各々のインパルスに対しての電流消弧時間を測定する。
全ての測定値は,7.2.5に規定する要求事項を満足しなければならない。
E1 R1 D1 R3
+
R2 A +
SG GDT OSC PS1
C −
C1

C1 : コンデンサ(表3参照)
D1 : アイソレーションダイオード又はその他のアイソレーションデバイス
E1 : アイソレーションギャップ又は同等のデバイス
OSC : オシロスコープ
PS1 : 定電圧直流電源又はバッテリー
R1 : インパルス電流制限抵抗器又は波形形成回路
R2,R3 : 抵抗器(表3参照)
SG : 100 A 10/1 000,5/320サージ発生器
図9−2極GDTの直流ホールドオーバ電圧試験回路

――――― [JIS C 5381-311 pdf 16] ―――――

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E1 R1 C1 R1
+ R2
D1 D2
A B
SG
D3 C2 GDT C C2 D4
+ +
PS1 R4 R4 PS2

− R3 R3 −
OSC
C1,C2 : コンデンサ(表4参照)
E1 : アイソレーションギャップ又は同等のデバイス
OSC : 2チャンネルオシロスコープ
PS1,PS2 : 定電圧直流電源又はバッテリー
R1 : インパルス電流制限抵抗器又は波形形成回路
R2,R3,R4 : 抵抗器(表4参照)
SG : 100 A 10/1 000,5/320サージ発生器
注記 直流電源及びサージ発生器の極性が反対の場合には,D1D4のダイオードの極性を反対にする。
図10−3極GDTの直流ホールドオーバ電圧試験回路
8.7.2 直流ホールドオーバ電圧回路定数
電話回線に適用する2極GDTの試験回路定数の例を表3に,3極GDTの試験回路定数の例を表4に示
す(試験回路は,図9及び図10参照)。
表3−2極GDTに対する異なる直流ホールドオーバ電圧試験の回路定数
記号 試験1 試験2 試験3 試験4b)
PS1 52 V 80 V 135 V 135 V
R3 200 Ω 330 Ω 1 300 Ω 450 Ω
a)
R2 150 Ω 150 Ω 150 Ω
a)
C1 100 nF 100 nF 100 nF
注a) この部品は,試験では用いない。
b) SDN用の推奨値
表4−3極GDTに対する異なる直流ホールドオーバ電圧試験の回路定数
記号 試験1 試験2 試験3 試験4d)
PS1 52 V 80 V 135 V 135 V
a)
PS2 0V 0V 52 V
R3 200 Ω 330 Ω 1 300 Ω 450 Ω
a)
R2 150 Ω 272 Ωb) 150 Ω 272 Ωb) 150 Ω 272 Ωb)
a)
C1 100 nF 43 nFb) 100 nF 43 nFb) 100 nF 43 nFb)
R4c) 136 Ω 136 Ω 136 Ω 136 Ω
C2c) 83 nF 83 nF 83 nF 83 nF

――――― [JIS C 5381-311 pdf 17] ―――――

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表4−3極GDTに対する異なる直流ホールドオーバ電圧試験の回路定数(続き)
注a) この部品は,試験では用いない。
b) 選択
c) 図10に示したR2とC1との組合せ及びR4とC2との組合せは,いずれかを選択する。
d) SDN用の推奨値

8.8 放電電流耐量の要求事項

8.8.1  一般
表5に,放電電流耐量のクラス分けを示す。
表5−放電電流耐量のクラス分け
クラス 交流放電電流 インパルス放電電流 印加回数(n)での寿命試験
(1秒間,15 Hz62 Hz 8/20 10/350 試験電流の 印加回数(n)
10回) 10回a) 1回 波高値 電流波形 電流波形
10/1 000 5/320 b)
A kA kA A
1 0.05 0.5 − 1 −
300
2 0.1 1.0 − 5 −
3 1.0 1.0 − 10 100 −
4 2.5 2.5 0.5 50
5 5 5 1 100
6 10 10 2.5 100
7 20 10 4 100 300 500
8 20 20 4 200
9 30 10 4 100
10 40 20 4 100
詳細は,製造業者と使用者とで合意しなければならない。
注a) 印加回数は増やしてもよい(例 20回)。
b) IS C 61000-4-5及びITU-T Recommendation K.20に従った開回路電圧波形 10/700に相当。
8.8.2 公称交流放電電流試験
未使用のGDTを用いて,そのGDTの公称放電電流に対して表5に規定する交流電流を,2極GDTの場
合には図11,及び3極GDTの場合には図12に規定する試験回路によって通電する。
通電間隔は,GDTに温度蓄積がないような時間にする。電流電源の交流電圧の実効値は,GDTの最大
直流放電開始電圧の150 %以上とする。
規定する交流放電電流及び時間は,GDTを短絡回路に置き換えて測定する。3極GDTは,表5に規定
する値のそれぞれの交流放電電流を,各々のライン電極から接地電極へ同時に通電する(図12参照)。
規定する電流印加回数を終了後,GDTを周囲温度になるまで冷却する。最後の電流を通電後1時間以内
に7.3.2及び7.3.3に規定する要求事項を試験する。必要な場合,最後の電流を通電した24時間後再試験
してもよい。

――――― [JIS C 5381-311 pdf 18] ―――――

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R
S R S
I
t=1 s t=1 s R
I A
U GDT A B
I
C U
GDT C
I : 公称交流電流 I : 公称交流電流
R : 負荷抵抗器(U/I) R : 負荷抵抗器(U/I)
S : スイッチ S : スイッチ
U : 15 Hz62 Hzの交流電圧 U : 15 Hz62 Hzの交流電圧
図11−2極GDTの公称交流放電電流試験回路 図12−3極GDTの公称交流放電電流試験回路
8.8.3 8/20波形の公称インパルス放電電流試験
未使用のGDTを用いて,表5に規定する8/20波形のインパルス放電電流を印加する。2極GDT用の8/20
の波形発生試験回路の例を図13に示す。印加間隔は,GDTの温度蓄積がないような時間とすることが望
ましい。規定するインパルス放電電流及び時間は,GDTを短絡回路に置き換えて測定する。3極GDTは,
表5に規定する値のそれぞれのインパルス放電電流を各々のライン電極から共通電極へ同時に通電する
(試験回路は図14参照)。
規定する電流印加回数を終了後,GDTを周囲温度になるまで冷却する。最後の電流を通電後1時間以内
に7.3.2及び7.3.3に規定する要求事項を試験する。必要な場合,最後の電流を通電した24時間後再試験
してもよい。
1.5 μH 0.21 Ω
1.5 μH 0.21 Ω
I
1.5 μH 0.21 Ω
I A GDT
U 48 μF GDT U 96 μF I A B
C
C
U : 5kVの直流電圧 U : 5kVの直流電圧
I : ピーク値10 kAの8/20の波形 I : ピーク値 各10 kAの8/20の波形
図13−2極GDTの公称インパルス 図14−3極GDTの公称インパルス
放電電流試験回路 放電電流試験回路
8.8.4 10/1 000波形のインパルス放電電流での寿命試験
未使用のGDTを用いて,GDTの公称電流に関連する表5に規定する値に従ってインパルス電流を印加

――――― [JIS C 5381-311 pdf 19] ―――――

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する。規定した試験回数の半分を一つの極性で行い,引き続き反対極性で行う。その他の手段として,試
料の半分を一極性で試験し,残りの半分を反対極性で試験してもよい。サージ繰返し印加間隔は,GDTに
温度蓄積がない値にすることが望ましい。
電源電圧は,GDTの最大インパルス放電開始電圧の150 %以上とする。規定したインパルス放電電流及
び波形は,GDTを短絡回路に置き換えて測定する。3極GDTは,表5に規定する値のそれぞれのインパ
ルス放電電流を各々のライン電極から共通電極へ同時に通電する。
10/1 000波形で100 Aのピーク電流値の波形発生試験回路例を,2極GDTの場合は図15,及び3極GDT
の場合は図16に示す。
GDTは,インパルス電流を通電ごとに,又は製造業者と使用者とで合意した適切な通電回数ごとに7.3.2
及び7.3.3に規定する要求事項を試験する。
約10 μH 約20 Ω
約10 μH 約20 Ω
I
約10 μH 約20 Ω
I
A
GDT
U 80 μF GDT U 160 μF I A B
C
C
U : 2 kVの直流電源又は必要な電源 U : 2 kVの直流電源又は必要な電源
I : ピーク電流100 Aの10/1 000の波形 I : ピーク電流各100 Aの10/1 000の波形
図15−2極GDTのインパルス電流による 図16−3極GDTのインパルス電流による
寿命試験回路 寿命試験回路
規定するインパルス電流通電回数の終了後,GDTを周囲温度になるまで冷却する。最後の電流を通電後
1時間以内に7.3.2,7.3.3及び直流ホールドオーバ試験の要求事項を試験する。必要な場合,最後の電流を
通電した24時間後再試験してもよい。
8.8.5 交流続流試験
未使用の2極のGDTを用いて,図17に示す試験回路で50 Hz又は60 Hzの交流電源で通電する。交流
の開回路実効電圧は,適用領域に従って製造業者と使用者との合意による。推奨する電圧実効値は,25 V,
120 V,208 V,240 V又は480 Vである。交流電源の電流は,力率を1にするように抵抗器で制限する。
交流電源の位相角0°30°に通電するインパルス電流の二次電源によって,素子内部で導通が開始する
ときに,交流電源は,続流電流を供給できる能力を保有していなければならない。インパルス電流は,交
流電源の通電した半波と同じ極性及び単一な方向とする。インパルスは,GDTがアークモードの導通状態
となることを確保するために十分な波高値及び時間とする。GDTが故障なしで消弧する最大電流が最大交
流続流能力を決める。

――――― [JIS C 5381-311 pdf 20] ―――――

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JIS C 5381-311:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61643-311:2013(IDT)

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