この規格ページの目次
9
C 5381-311 : 2016 (IEC 61643-311 : 2013)
7.2.4 線間電圧
3極GDTの線間電圧において最初と2番目とのギャップの放電開始時間の差異は,200 ns以下とする。
7.2.5 直流ホールドオーバ
電流消弧時間は,試験回路条件及び直流放電開始電圧に依存する。その値は,150 ms未満とする。
7.3 試験後の要求事項
7.3.1 一般
表5に規定する各試験終了後,GDTの放電開始電圧及び絶縁抵抗は,7.3.2及び7.3.3に規定する値を満
足しなければならない。
7.3.2 放電開始電圧
表5に規定する放電電流耐量試験後の放電開始電圧は,表2による。
表2−表5に規定する試験終了後の放電開始電圧の値
単位 V
公称直流放電開始電圧の推奨値 直流放電開始電圧 インパルス放電開始電圧
(試験後) (試験後)
100 V/s2 kV/s 1 kV/μs
最小値 最大値 (測定数の99.7 %が含まれる範囲)
75 57 100 750未満
90/1 a) 65 120 700未満
90/2 a) 65 120 600未満
150 110 195 700未満
200/1 a) 150 250 800未満
200/2 a) 150 250 550未満
230/1 a) 170 300 800未満
230/2 a) 170 300 550未満
250 180 325 800未満
300 225 375 1 300未満
350/1 a) 260 455 1 100未満
350/2 a) 265 600 900未満
420/1 a) 360 550 1 200未満
420/2 a) 360 650 1 000未満
500/1 a) 400 650 1 300未満
500/2 a) 400 700 1 050未満
600/1 a) 450 780 1 500未満
600/2 a) 450 800 1 200未満
800 600 1 000 2 000未満
1 000 750 1 250 2 500未満
1 200 900 1 680 2 500未満
1 400 1 050 1 750 3 500未満
1 800 1 350 2 250 4 500未満
2 100 1 550 2 650 5 000未満
2 700 2 150 3 350 5 500未満
3 000 2 450 3 700 5 500未満
3 600 2 550 4 700 6 000未満
4 000 2 800 5 200 6 500未満
4 500 3 150 5 850 7 000未満
――――― [JIS C 5381-311 pdf 11] ―――――
10
C 5381-311 : 2016 (IEC 61643-311 : 2013)
表2−表5に規定する試験終了後の放電開始電圧の値(続き)
注記0A 公称直流放電開始電圧は,2極GDTの場合にはA−C間,及び3極GDTの場合には
A−C間及びB−C間の直流放電開始電圧を示す。
注記0B 100 V/s2 kV/s,1 kV/μsなどは,各放電開始電圧の測定に使用する波形の電圧上昇率
を示す。
注a) “90/1”及び“90/2”のように示した“/1”及び“/2”は,インパルス放電開始電圧の違
いを示す。
7.3.3 絶縁抵抗
絶縁抵抗値は,10 MΩ以上とする。
注記 対応国際規格の注記は,我が国以外の国を対象としているため,削除した。
7.3.4 交流続流
特別な要求がない場合,GDTは,最初の交流電流の波形の位相角が0°30°までの間に故障すること
なく消弧し,その後放電してはならない。
7.3.5 フェールセーフ(フェールショート)
この試験は,一体化したフェールセーフをもつGDTだけに適用する。
交流電流は,図18及び図19の回路でGDTに規定する電流を流す。
試験後のGDTの抵抗値は,2極GDTでは電極A−C間,3極GDTではライン電極A又はBと接地電極
Cとの間で,1 Ω未満とする。
8 試験測定手順及び試験回路
8.1 直流放電開始電圧
GDTは,電圧を印加しない状態で暗所に15分間以上放置する。この状態で図4に示す試験回路を用い
て,100 V/s2 kV/sまでの間,規定する電圧上昇率の直流電圧で直流放電開始電圧を測定する。直流電圧
(U)及び直流調整抵抗器(R1)の値は,電圧上昇率(du/dt)を100 V/s2 kV/sまでの間に調整するため
に用いる。例えば,直流放電開始電圧が230 Vの場合,Uが500 V及びR1が2 MΩである。GDTは,A−
C間の各極性における二つの測定値を記録する。測定間隔は,1秒間以上とする。
注記 GDTの24時間の暗所放置は,GDTの測定前にGDT内部が,事前にイオン化されていないこ
とを保証する。GDT内部が,事前にイオン化されていない場合,技術に依存する僅かな放電遅
れがある場合がある。放電遅れは,最初の動作で現れ,これは初回効果(明暗特性)とよぶ(最
初の動作の後,GDT内部はイオン化される。)。GDTの設計によっては,放電してから,又は
光にさらしてからの期間によってGDTのイオン化が持続する可能性がある。ほとんどの場合,
イオンの減衰期間は15分間未満である。
3極GDTのそれぞれの二つのライン電極は,残りのライン電極を接続しないで,それぞれの電圧を測定
する。全ての測定値は,表1に示す許容値を満足しなければならない。
――――― [JIS C 5381-311 pdf 12] ―――――
11
C 5381-311 : 2016 (IEC 61643-311 : 2013)
S
R1 51 kΩ
+
A
GDT
E 2 μF CV
C
−
CV : ピーク電圧計又はインピーダンスが10 MΩ以上のオシロスコープ
R1 : 直流保護抵抗器
S : スイッチ
E : 直流電圧源
注記1 振動を避けるように注意する。
注記2 その他の回路パラメータによって,電圧上昇率は2 kV/sまで変更することができる。これは,製造業
者と使用者との間の合意による。
図4−2極GDTの100 V/sの直流放電開始電圧試験回路
8.2 インパルス放電開始電圧
GDTは,電圧を印加しない状態で暗所に15分間以上放置し,この状態で図5に示す試験回路を用いて
インパルス放電開始電圧を測定する。図5に示す試験回路の直流電源,抵抗器及びコンデンサの値によっ
て電圧上昇率を1 000 V/μsに調整する。図5に示す値は,直流放電開始電圧が1 000 VまでのGDTに適用
する。試験は,1 000 V/μs±20 %の電圧上昇率で行う。2極GDTの電極A−C間の各極性における二つの
測定値を記録する。
測定間隔は,1秒間以上とする。
3極GDTの各々の対端子は,それぞれ,その他の端子を接続しない状態で別々に試験する。
全ての測定値は,表1に示す許容値を満足しなければならない。
1 kΩ 50 Ω
+
A
GDT
5 kV CV
0.1 μF 10 MΩ 5 nF
C
−
CV : ピーク電圧計又はインピーダンスが10 MΩ以上のオシロスコープ
図5−2極GDTの1 000 V/μsのインパルス放電開始電圧試験回路
8.3 絶縁抵抗
絶縁抵抗は,GDTの各端子とその他の各端子との間で測定する。公称直流放電開始電圧が150 V以下の
GDTは,直流50 Vで測定する。公称直流放電開始電圧が150 Vを超えるGDTは,直流100 Vで測定する。
全ての測定値は,7.2.2に規定する要求値を満足しなければならない。3極GDTの場合で,測定してい
ない端子は開放する。
――――― [JIS C 5381-311 pdf 13] ―――――
12
C 5381-311 : 2016 (IEC 61643-311 : 2013)
8.4 静電容量
静電容量は,特に規定がない場合,全ての端子間を周波数1 MHzで1回測定する。
全ての測定値は,7.2.3に規定する要求事項を満足しなければならない。3極GDTの場合で,測定して
いない端子は開放する。
8.5 グロー・アーク転移電流,グロー電圧及びアーク電圧
2極GDTの場合は,図6の試験回路に示す位置に接続する。
トランス(Tr)の2次側の電圧実効値は,公称直流放電開始電圧の2倍以上が望ましい。放電電流のピ
ーク値は,想定するグロー・アーク転移電流の約2倍となる。ただし,その値は2 A以下である。通電時
間は1秒以下とする。
図6の試験回路で正極の半サイクルで得た,代表的な2極GDTの電圧−電流特性を図7に示す。
G : 50 Hz又は60 Hzの電源
OSC : オシロスコープ
R1 : 調整抵抗器
R2 : 電流検出抵抗器
Tr : トランス
図6−2極GDTのグロー・アーク転移電流,グロー電圧及びアーク電圧の試験回路
電圧−電流特性で,電圧uは電流iの関数となる(概略図)。
――――― [JIS C 5381-311 pdf 14] ―――――
13
C 5381-311 : 2016 (IEC 61643-311 : 2013)
U1 : 直流放電開始電圧
U2 : グロー電圧
U3 : アーク電圧
I1 : グロー・アーク転移電流
I2 : ピーク電流
I3 : アーク・グロー転移電流
図7−代表的な2極GDTの電圧−電流特性
(グロー・アーク転移電流,グロー電圧及びアーク電圧の測定例)
8.6 線間電圧
3極GDTの線間電圧試験の時間及び振幅は,波頭長の仮想立上り峻度が1 kV/μsのインパルス電圧を両
方の放電ギャップに同時に印加して測定する。測定は,図8に示す試験回路を調整して行うことができる。
最初と2番目のギャップとの間の放電開始時間の差異は,両極性について各々の試験で決定する。最大時
間は,7.2.4の規定値以下とする。
S 1 kΩ
50 Ω
5 kV 10 MΩ
0.2 μF 5 nF
A
C
OSC
GDT
B
10 MΩ
5 nF
50 Ω
1 kΩ
OSC : 2チャンネルオシロスコープ
S : スイッチ
図8−3極GDTの線間電圧の試験回路
――――― [JIS C 5381-311 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS C 5381-311:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61643-311:2013(IDT)
JIS C 5381-311:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.040 : 電気通信システム > 33.040.99 : 通信システムのその他の装置
JIS C 5381-311:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-2-1:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
- JISC60068-2-20:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-20部:試験―試験T―端子付部品のはんだ付け性及びはんだ耐熱性試験方法
- JISC60068-2-21:2009
- 環境試験方法―電気・電子―第2-21部:試験―試験U:端子強度試験方法
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験