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C 5381-331 : 2021 (IEC 61643-331 : 2020)
A.4.3 クラスI試験に対する追加の責務試験
クラスI試験に対する追加の責務試験は,SPDを通過する電流インパルスを段階的にIimpまで増加する。
SPDにUCを印加する。インパルスを印加中,電源の推定短絡電流は,5 Aとする。各インパルスを印加
後及び最終の続流遮断後(ある場合),再点弧を確認するために,1分間以上遮断しないで交流電圧を印加
し続ける。各群のインパルス印加及びその1分間後,安定性を確認するために,更に15分間,SPDにUC
を印加し続ける,又は30秒間以内に再びUCを15分間印加する。このために,電源の短絡電流容量を5 A
にする。
交流電圧を印加した供試品に商用周波電源の正の波高値に一致するところで,正極性のインパルス電流
を,次のように印加する。
− 0.1 Iimpのインパルス電流を1回,熱的安定性を確認し,周囲温度まで冷却する。
− 0.25 Iimpのインパルス電流を1回,熱的安定性を確認し,周囲温度まで冷却する。
− 0.5 Iimpのインパルス電流を1回,熱的安定性を確認し,周囲温度まで冷却する。
− 0.75 Iimpのインパルスを電流1回,熱的安定性を確認し,周囲温度まで冷却する。
− 1.0 Iimpのインパルス電流を1回,熱的安定性を確認し,周囲温度まで冷却する。
試験のタイミング図を,図A.5に示す。
図A.5−クラスI試験のための追加責務試験のタイミング図
A.4.4 クラスIII動作責務試験
SPDに対し,Uocに対応する次の3グループのインパルスを印加して試験する。
− 正極性の半サイクル中の波高値(±5°)で,5回の正極インパルス
− 負極性の半サイクル中の波高値(±5°)で,5回の負極インパルス
− 正極性の半サイクル中の波高値(±5°)で,5回の正極インパルス
試験のタイミング図を,図A.6に示す。
――――― [JIS C 5381-331 pdf 31] ―――――
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C 5381-331 : 2021 (IEC 61643-331 : 2020)
図A.6−クラスIII試験に対する動作責務試験のタイミング図
A.4.5 全ての動作責務試験及びクラスI試験のための追加責務試験に対する合格基準
JIS C 5381-11:2014の表4に規定する合格基準のA,B,C,D,E,F,G及びMに適合しなければなら
ない。
A.4.6 クラスI試験に対する追加の責務試験に用いるインパルス放電電流Iimpの推奨パラメータ値
供試品(MOV)に流れるインパルス放電電流は,波高値Iimp,電荷Q及び比エネルギーW/Rによって規
定する。インパルス電流は,極性反転がないものとし,かつ,50 獎 下でIimpに到達させなければならな
い。電荷Qの移行は5 ms以下で,比エネルギーW/Rの放散は5 ms以下とする。
インパルス継続時間は5 ms以下とする。
Iimp(kA)の値に対するQ(As)及びW/R(kJ/Ω)の値を,表A.2に規定する。
Q及びW/RとIimpとの関係を次の式に示す。
− Q=Iimp×a ここで,a=5×10−4(s)
− W/R=Iimp2×b ここで,b=2.5×10−4(s)
表A.2−クラスIに対する推奨パラメータ値
Iimp(50 μs以内) Q(5 ms以内) W/R(5 ms以内)
kA As kJ/Ω
25 12.5 156
20 10 100
12.5 6.25 39
10 5 25
5 2.5 6.25
2 1 1
1 0.5 0.25
注記 上記パラメータに適合する可能な試験インパルスの一つは,
JIS Z 9290-1に規定する10/350波形である。
各パラメータの許容差は,次による。
· Iimp±10 %
· Q+20/−10 %
· W/R+45/−10 %
――――― [JIS C 5381-331 pdf 32] ―――――
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注記 クラスI試験に対する追加の責務試験に用いるインパルス放電電流Iimpの推奨パラメータ値に関
する更なる情報は,JIS C 5381-11:2014の8.3.4.4を参照。
A.4.7 クラスIIの制限電圧及び動作責務試験に用いる公称放電電流Inの推奨値
クラスIIの制限電圧及び動作責務試験に用いる公称インパルス放電電流Inの推奨値を,表A.3に示す。
電流波形は,8/20とする。
表A.3−クラスI及びクラスII試験の推奨値
In
(kA)
20
15
10
5
3
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.25
0.1
0.05
供試品に流れる電流波形パラメータの許容差は,次による。
· 波高値 ±10 %
· 波頭長 ±10 %
· 波尾長 ±10 %
振動の振幅が波高値の5 %以下の小さいオーバーシュート又は変動の振れは,許容する。電流がゼロに
低下した後の極性反転は,波高値の30 %以下とする。
注記 クラスIIの制限電圧及び動作責務試験に用いる公称放電電流Inの推奨値に関する更なる情報は,
JIS C 5381-11:2014の8.3.3.1及び8.3.4.3を参照。
A.4.8 クラスIII試験のコンビネーション波形の推奨値
コンビネーション波形発生器の標準インパルスは,開回路時の出力電圧波形及び短絡時の出力電流波形
によって特性を規定する。開回路時の電圧波形は,波頭長1.2 s及び波尾長50 sとする。短絡時の電流
波形は,波頭長8 s及び波尾長20 sとする。
開回路電圧の波高値Uoc及び短絡電流の波高値Iscは,それぞれ20 kV及び10 kAである。これらの値(20
kV又は10 kA)よりも大きい場合,クラスII試験を実施する。
クラスIII試験に用いるコンビネーション波形発生器の推奨値を表A.4に示す。
――――― [JIS C 5381-331 pdf 33] ―――――
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C 5381-331 : 2021 (IEC 61643-331 : 2020)
表A.4−クラスIII試験の推奨値
Uoc Isc
(kV) (kA)
20 10
10 5
6 3
5 2.5
4 2
3 1.5
2 1
1 0.5
0.5 0.25
0.2 0.1
0.1 0.05
供試品(CUT)を接続する点での開回路電圧Uocの許容差は,次による。
· 波高値 ±5 %
· 波頭長 ±30 %
· 波尾長 ±20 %
これらの許容差は,試験を電圧印加あり又はなしで実施するかにかかわらず,MOV又は電源を接続し
ていない状態の発生器自体のものである。
注記 クラスIII試験のコンビネーション波形の推奨値に関する更なる情報は,JIS C 5381-11:2014の
8.1.4 a)を参照。
供試品(CUT)を接続している点での短絡回路電流Iscの許容差は,次による。
· 波高値 ±10 %
· 波頭長 ±10 %
· 波尾長 ±10 %
これらのコンビネーション波形パラメータの許容差は,試験を電圧の印加あり又はなしで実施するかに
かかわらず,電源回路に接続する又は接続しないに関係なく満足しなければならない。
注記 クラスIII試験のコンビネーション波形の推奨値に関する更なる情報は,JIS C 5381-11:2014の
8.1.4 b)を参照。
試験設定 :
コンビネーション波形発生器の想定インピーダンスZfは,一般的に2 地 定インピーダンスZf
は,開回路電圧Uocの波高値を短絡電流Iscの波高値で除した値である。
上記の波形及び許容差の要求事項は,製造業者が指定するUocの値で試験を実施する場合だけに適用す
る。これらの要求事項を満足するためには,若干のコンビネーション波形発生器の調整が必要となること
がある。Uoc以下(Uocの0.1,0.2,0.5又は1.0倍)で実施する試験の場合には,発生器の調整は必要なく,
同じ設定を用いなければならない。
注記 クラスIII試験のコンビネーション波形の推奨値に関する更なる情報は,JIS C 5381-11:2014の
8.1.4 c)を参照。
――――― [JIS C 5381-331 pdf 34] ―――――
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附属書B
(参考)
IEC 61051規格群規定の電子機器に用いるMOV
IEC 61051規格群は,電子機器に用いるMOVを取り扱っている。この規格群は,一般仕様を規定する
IEC 61051-1及びサージ抑制用途を規定するIEC 61051-2で構成されている。
これらの規格は,AQLの水準及び試料数を含む品質への取組みを規定している。
これらの試験は,バリスタ電圧,待機電流,パルス電流,絶縁抵抗,端子強度,はんだ付け性,バンプ,
衝撃,振動,高温多湿,環境,火災,温度耐性及び耐溶剤性を規定している。
――――― [JIS C 5381-331 pdf 35] ―――――
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JIS C 5381-331:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61643-331:2020(IDT)
JIS C 5381-331:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 31 : エレクトロニクス > 31.040 : 抵抗器 > 31.040.20 : 電位差計,可変抵抗器
JIS C 5381-331:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0617-4:2011
- 電気用図記号―第4部:基礎受動部品