45
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
3-3-48 磁気定数, magnetic
電磁気的量と機械的量とを結びつけるスカラ 121-11-14
真空透磁率 ー定数 0
constant, magnetic
F 0 | I1I2 | permeability constant:
2 d of vacuum permeability
の関係式から得られる。 ここに, Fは, of vacuum,
真空中に距離d の間隔で置かれた,断面積が 705-03-14
非常に小さく,それぞれI 1,I 2 の電流が流れ magnetic
る二本の平行な直線導体の間に働く単位長さ constant;
当たりの力。 absolute
備考1. 真空中では磁気定数と磁界の強 permeability of
さの積は磁束密度に等しい。 vacuum
B = μ0 H
2. 磁気定数は,電気定数(真空の誘
電率) ε0,真空中の光速 c0 と
2
0 0 c0 1
の関係がある。
3. 磁気定数 0
に
4π×10-7 (m kg s-2 A-2 )= 1.256
637 061 4··· (μH/m) に等しい。
3-3-49 磁気双極子モーメ magnetic
磁気量の双極子モーメント,すなわち磁気双 121-11-55,
ント moment
極子の強さを表す量。厳密には磁気双極子モ 221-01-07
ーメント(magnetic dipole moment)という。磁性
体の磁気モーメント m は単位体積当たりの
磁化 M の体積積分
m =∫M dV
で表される。 磁性体を,これに等価な電流 I
が流れる微小電流ループ(面積ベクトル S )
で表すとき, m = I S の関係がある。
備考
j = μ0 m
を,磁気モーメントと定義することもある。
4) 誘電的性質
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
3-4-1 分極 polarization
電荷又は磁荷の分布が変化して双極子モーメン 121-11-37
トが変化する現象,又は生じた双極子モーメン electric
トの単位体積当たりの値。 polarization,
備考 偏極ともいう。 電気の場合は誘電分 電気分極,
極又は電気分極,磁気の場合は磁気 121-11-54
分極又は磁化という。 magnetic
polarization,
――――― [JIS C 5600 pdf 46] ―――――
46
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
磁気分極
3-4-2 分極率 polarizability
電界の中におかれた原子又は分子に誘起される
双極子モーメントp と電界の強さEとの比で,
一般的には p =α Eで定義されるαをいう。
3-4-3 分極電荷 誘電分極 P によって生じる電荷をいう。 polarized
charge
3-4-4 分極電流 誘電分極 P の時間的変化による局所的な電流。 polarization
current
3-4-5 誘電分極 dielectric
電気的な分極で,電気分極ともいう。特に誘電
polarization
体(絶縁体)の分極によって生じた単位体積当
たりの双極子モーメント P を指すことが多く,
電界をE ,電束密度をD とすると,次の式で
表す。
P = D ε0E
3-4-6 電束密度 electric flux
強さEの電界が誘電体に作用するとき,誘電体 121-11-40
の分極をPとすれば density
D = ε0 E + P
で与えられる D を電束密度という。ただし,ε0
は真空の誘電率。
3-4-7 変位電流 displacement
電束密度の時間的変化に起因して流れると考え 121-11-43,
current
た電流。 電束密度を D ,時間を t とすると, (121-11-42
変位電流密度 j は,次の式で表す。 変位電流密度)
D
j
t
参考 真電荷の移動による電流密度と変位
電流密度とを加えた電流密度ベクト
ルの発散はゼロとなり,わき出しの
ない場を作り,常に閉じている。
3-4-8 自発分極 spontaneous
電界をかけない状態で誘電体が形成している誘
電分極をいう。 polarization
3-4-9 電磁誘導 121-11-30
electromagneti
一つの閉じた回路(二次回路)の近くで,電流
c induction
の流れている他の回路(一次回路)又は磁石を
動かせば 二次回路に電流が流れる現象 。
3-4-10 誘電率 = ε E を与
電束密度 D と電界 E との関係D (absolute) 121-12-12,
えるεをいう。 212-01-21
permittivity,
dielectric (121-01-36)
constant 705-03-32
3-4-11 誘電分散 dielectric
誘電体にある周波数以上の交流電界を印加する
dispersion
とき,誘電体双極子の回転又は反転が電界の変
化に追従できず,そのために誘電率の減少が生
じる現象。
3-4-12 誘電吸収 dielectric
誘電体にある周波数以上の交流電界が印加され
absorption
て誘電分散を生じたとき,周波数が高くなった
ため誘電体に吸収されるエネルギーが大きくな
る。このエネルギー吸収を,誘電吸収という。
――――― [JIS C 5600 pdf 47] ―――――
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C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
3-4-13 誘電余効 dielectric
誘電体の誘電分極が,外部電界の変化に追従で
きずに時間的遅れをもつ現象。 after-effect
3-4-14 誘電損失 121-12-11,
dielectric loss
誘電体に交流電界を加えたときにエネルギーが
熱として失われる現象,又はその量をいう。 212-01-25,
841-06-02
3-4-15 誘電緩和 誘電体中の電荷が中和して消失する現象。 dielectric
relaxation
3-4-16 誘電緩和時間 dielectric
誘電体中に発生した電荷が中和して消失するま
での時間。 relaxation
time
5) その他(熱的,応力的及び複合的)
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
3-5-1 熱容量 heat capacity
物体の温度を単位温度だけ上昇させるのに必要 (841-01-32)
な熱量。一様な物体では,熱容量は比熱と質量
との積で得られる。
3-5-2 比熱 specific heat
単位質量の物質の温度を,単位温度だけ上げる 841-01-33
のに必要な熱量。 specific heat
capacity
3-5-3 熱伝導 heat
物質の移動なしに熱が物体の高温部から低温部 841-01-43
へ移動する現象。 conduction,thermal
thermal conduction
conduction
3-5-4 弾性率 modulus of
弾性体の応力とひずみとの比を表す定数。ヤン
グ率,剛性率,体積弾性率などがある。 elasticity
3-5-5 ヤング率 Young's
弾性率の一種で,伸び弾性率ともいう。一様な
modulus
太さの棒の一端を固定し,他端を軸方向に引く
(又は押す)場合,棒の断面に働く応力をT,
単位長さ当たりの伸び(又は縮み)をεとすれ
ば,比例限界内で T = E ε という関係が成り立
つ。 この比例定数 E は物質固有の定数で,こ
れをヤング率という。
3-5-6 剛性率 shear modulus
弾性率の一種。ずれ弾性率または剪(せん)断
弾性率ともいう。弾性体の正四角柱の底面とそ
の平行面とに大きさτでその方向が反対のずれ
――――― [JIS C 5600 pdf 48] ―――――
48
C 5600 : 2006
応力を働かせると,断面が頂角 90°Θ のひし
形にひずみ,比例限界内で τ= nΘという比例関
係が成り立つ。 その係数 n は物質固有の定数
で,これを剛性率という。
3-5-7 ポアソン比 Poisson's ratio
一様な太さの棒の両端に力を加えて引き伸ばす
(又は押し縮める)と,棒の横方向には逆に縮
む(又は伸びる)が,棒の軸方向の単位長さ当
たりの伸びをα,横方向の単位長さ当たりの縮
みをβとするとき,σ =β/αは弾性の比例限界内
で物質固有の定数であり,このσを,ポアソン
比という。
3-5-8 降伏応力 yield stress
物体に弾性限界を越えて応力が働くとき,応力
の増加がほとんどないままで塑性ひずみが急激
に増加するとき(これを,降伏という。)の応力
の大きさ。降伏点ともいう。
3-5-9 熱膨張率 thermal
圧力一定のもとで物体が熱膨張するとき,その
比率の温度変化に対する割合を示す量。 expansion
coefficient
3-5-10 熱応力 thermal stress
2種類以上の材料がある温度で応力がない状態
で密着して接合している場合に温度を変化させ
たときに,各材料の熱膨張係数が異なるために
発生する応力。
3-5-11 熱電効果 (121-12-73
thermoelectric
金属又は半導体中の熱の流れと電流とが相互に
effect
影響を及ぼし合う効果の総称。ゼーベック効果, thermoelectric,
ペルチェ効果,トムソン効果などがある。 熱電 )
3-5-12 ゼーベック効果 接触電位差が温度に依存する熱電効果。 121-12-79
Seebeck effect
備考 異なる二つの物質から成る閉回路で
は,二つの接合部の温度が異なると,
ゼーベック効果によって電流が生じ
る。
3-5-13 ペルチェ効果 121-12-80
Peltier effect
異種の導体(又は半導体)の接点に電流を通す
とき,接点でジュール熱以外に熱の発生又は吸
収が起こる現象。
3-5-14 焦電効果 pyroelectric
結晶の一部を熱したときに,表面に電荷を生じ
る現象。 effect
3-5-15 ピエゾ効果, piezoelectric
物質に外力を加えて応力変形を与えると誘電分 121-12-86
圧電効果 effect
極を生ずる現象(一次ピエゾ効果),又は逆に,
外部電界によって誘電分極を生じさせると,物
質に外部電界に比例した機械的変形を生じる現
象(二次ピエゾ効果)。
3-5-16 電気ひずみ 121-12-26
electrostriction
誘電体に電界をかけたときにわずかな変形(ひ
ずみ)を生ずる現象又はその変形をいう。圧電
気の逆効果によるものは電界Eの1次関数であ
るが,これを除いてE 2 に比例するものだけを
電気ひずみということもある。
備考 電歪(でんわい)ともいう。
3-5-17 磁気ひずみ magnetostric-
強磁性体に外部から磁界を印加して磁化すると 121-12-75
tion
き弾性ひずみが発生する現象又はそれによる磁
――――― [JIS C 5600 pdf 49] ―――――
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C 5600 : 2006
性体形状の可逆的変形。 強磁性では磁区が自然
磁化の方向に 10-5 10-6 程度ひずんでいる
が,外部磁界を加えると磁化の方向が回転する
ことによって磁区のひずみの方向,大きさが変
化し,試料に変形を生じる。
備考 磁歪(じわい)ともいう。
3-5-18 ひずみ抵抗効果 strain
抵抗体に引張り又は圧縮応力を加えるとその抵
resistance
抗値が変化する現象。抵抗体を線条にするとき
のひずみ感度をη,抵抗値をR,線の長さをL effect
とするとき,
η = (ΔR/R)/(ΔL/L)
となる。
3-5-19 電気光学効果 electro-optic
透明な固体又は液体に電界を加えたとき,光学 731-01-42
effect
的性質が変化する現象。 屈折率変化が電界の強
さに比例するときをポッケルス効果といい,電
界の2乗に比例するときをカー効果という。
3-5-20 ポッケルス効果 121-12-94
Pockels effect
電気光学効果の一種で,透明な等方的な媒質の
屈折率が外部の電界の強さに比例する異方性を
示す効果。これに対して,電界の2乗に比例す
る電気複屈折をカー効果という。
3-5-21 カー効果 Kerr effect
電気光学効果の一種で,透明な等方的な媒質の 121-12-95
屈折率が外部電界の2乗に比例した異方性(電 (electro-optic)
気複屈折)を示す効果(電気光学的カー効果)。 Kerr effect,
これに対して,電界に比例する電気複屈折をポ (電気光学的)
ッケルス効果という。 カー効果
3-5-22 磁気光学効果 magneto-optic
分子又は結晶の光学的性質に対して磁界が及ぼ 731-01-43
effect
す効果の総称。 ゼーマン効果,ファラデー効果,
磁気複屈折,磁気円2色性,磁気的カー効果,
磁気振動吸収などがある。
3-5-23 磁気的カー効果 magnetic Kerr
磁気光学効果の一種で,磁界内の物質表面又は 121-12-97
effect
磁性体表面で直線偏光が反射するとき,光の偏
光面が回転する現象。
3-5-24 ファラデー効果, Faraday
磁気光学効果の一種で,磁界中におかれた透明 121-12-100
ファラデー回転 effect,
媒質中を直線偏光が磁界と平行に伝ぱするとき (221-05-02
偏光面が回転する現象。 Faraday MOD),
rotation 221-05-02,
726-16-04
3-5-25 音響光学効果 acoustooptic
結晶に音波によるひずみを加えることで屈折率 731-01-41
が変化する効果。光の変調に利用できる。 effect
d) 材料の性質
1) 導体
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
4-1-1 導体 導電率(電気伝導率)又は熱伝導率の大きいconductor 121-12-02
――――― [JIS C 5600 pdf 50] ―――――
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JIS C 5600:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60050(MOD)
JIS C 5600:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.020 : 電気通信工学一般
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学(用語集)