65
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
4-6-15 ペニングイオン化 Penning
励起状態の原子又は分子X* と別の原子又は分
子Mとが低エネルギーで, X* + M → X + M+ +
ionization
e- の過程によって,Xが基底状態に落ちると同
時にMがイオン化する現象。
4-6-16 アーク放電 arc discharge
気体内の電極間での直流放電で,陰極からの熱 531-13-05,
電子放出又は電界放出による低エネルギー電子 845-07-16
によって高電流密度が維持され,比較的低い陰
極降下を生じる放電。
備考 陰極からの二次電子放出は小さい。
4-6-17 自続放電 self-maintain-
気体の放電において,2極間の電圧がある値以 531-13-12a
ed discharge
上で外部からの荷電粒子の供給がなくても維持
される放電。低電圧領域では,外部からの荷電
粒子の供給にほぼ比例して電流が流れ,これを
非自続放電という。
4-6-18 再結合 (気体の) recombination
電子,正イオン,又は負イオンのような電荷を
(in gas)
もつ粒子の結合と,結果として生じる電気的中
和。
4-6-19 電荷交換反応 charge
2粒子間の衝突による一方の粒子から他方への
電荷の移動。 exchange
reaction
4-6-20 両極性拡散 ambipolar
電子,イオンなどの荷電粒子のプラズマ中の拡
diffusion
散。電子又はイオンは独立には拡散せず,局所
的な電気的中和化の結果として生じる。
4-6-21 電離度 degree of
中性の原子又は分子が電子を失って陽イオンに 705-06-06
なる数の粒子総数に対する割合。 ionization degree of
ionization (of a
plasma),
(プラズマの)
電離度
4-6-22 デバイ長 Debye length
荷電粒子の電界が,逆符号の電荷をもつ粒子に
よって遮へい(蔽)される特性距離。
4-6-23 イオンシース ion sheath
放電のポテンシャルとは違うポテンシャルをも
つ,表面上又は表面近くに形成されたイオンの
(若しくは電子の)薄い層。
4-6-24 異常拡散 anomalous
プラズマが不安定なとき,プラズマが磁力線を
diffusion
横切って拡散していく現象。その速度は,古典
的拡散に比較して,高い。
4-6-25 プラズマの閉じ込 plasma
プラズマを電磁界などの外的作用によって有限
め 領域内に閉じ込めること。 プラズマ粒子数をconfinement
N (個)とし,単位時間に損失するプラズマ粒
子数を G (個/s)とするとき,G = N /τで定義
される時間 τ(s) をプラズマ閉じ込め時間とい
う。
――――― [JIS C 5600 pdf 66] ―――――
66
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
4-6-26 プラズマ分散式 plasma
プラズマ中の角周波数と波の運動,又は不安定
性の波動ベクトルとの関係を示す式。 dispersion
relation
4-6-27 イオン音波 ion acoustic
プラズマ中の集団の振動に基づく静電波。この
wave
波は中性気体中の音波と類似の縦波であるが,
粒子間衝突に基づく音波とは違って,粒子間の
クーロン力と電子の熱運動とが本質的な役割を
なす。
7) 液晶,有機材料関係など
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
4-7-1 液晶 liquid crystal
結晶と液体との中間にある温度範囲内で存在す
る,ある程度の秩序をもった状態。
4-7-2 ネマチック液晶 nematic liquid
等方性液体を急冷したときに見られる,糸状模
crystal
様に基づいて命名された液晶の一種。液晶中,
最も液体に近い乱れた構造をもつ。
4-7-3 スメクチック液晶 smectic liquid
棒状の分子がその長軸を平行に配列して層を形
成した液晶。 crystal
4-7-4 コレステリック液 cholesteric
ネマチック液晶を形成する分子の一部又は全部
晶 liquid crystal
が光学活性をもち,分子配列にねじれが加わっ
て全体としてらせん構造をとった液晶。
4-7-5 ディスコチック液 discotic liquid
円板状分子とみなされるベンゼンの六置換エス
晶 crystal
テルなどが示すサーモトロピック液晶(温度変
化によって出現する液晶)の総称。
4-7-6 高分子液晶 polymer liquid
液晶性の低分子構造を高分子の主鎖又は側鎖に
適切に配した液晶。 crystal,
liquid crystal
polymer
4-7-7 レジスト resist
半導体製造工程において,エッチング,イオン
注入など,微細加工プロセスで加工すべき基板
にパターンを形成するための感光材。紫外線,
X線,電子線などの放射線の照射によって引き
起こされる化学反応を利用して形成される。
4-7-8 逆浸透膜 reverse
半透膜の一方に浸透圧より高い圧力を加えるこ
osmosis
とで,通常の浸透とは逆に溶液中の溶媒分子が
membrane
半透膜を通って純容媒中へ移行できる半透膜の
こと。物質の分離に応用できる。
――――― [JIS C 5600 pdf 67] ―――――
67
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
4-7-9 結晶性高分子 crystalline
かなりの秩序をもった分子配列を示し,X線回
polymer
析によって明りょうな結晶構造が認められる高
分子物質。
4-7-10 エレクトレット electret
外部電界が存在しない状態でも半永久的に分極
を保持することができる誘電体。
4-7-11 樹脂 resin
複雑な有機酸及びその誘電体からなる物質。も 212-04-01
ろい無定形の固体又は半固体で,水には溶けず,
アルコール,エーテルなどにはよく溶ける。
4-7-12 導電性高分子 electrically
電気伝導性をもつ高分子。 異種元素又は分子が
添加されているものとないものとの2種類に大conducting
別される。 polymer
4-7-13 ポリイミド polyimide
耐熱性高分子の代表。耐熱性高分子とは一般に
300 ℃ 以上の高温で連続して使用に耐える高
分子物質。
4-7-14 重合 polymerization
1種類の単位化合物の分子が 2個以上結合して
単位化合物の整数倍の分子量をもつ化合物を生
成する化学反応。
4-7-15 共重合 copolymeriza-
2種又はそれ以上の単位化合物を用い,それら
を成分として含む重合体を与える重合反応。 tion
4-7-16 縮合 2個以上の分子又は同一分子内の 二つ以上のcondensation
部分が新しい結合を作る反応。
4-7-17 重縮合 縮合反応の繰返しによる重合体生成反応。 polycondensa-
tion
4-7-18 光分解 photolysis
光の照射によって結合が開裂して物質が分解を
起こす現象。
4-7-19 二色性 dichroism
a) 一軸結晶において,光の吸収の異方性が原
因で光学軸方向とこれに垂直な方向とで色
が異なる性質。一般に,物質が透過光の色
を種々の伝ぱ方向によって異にする性質を
多色性という。
b) 着色溶液の透過光の色が,溶液の濃度又は
液層の厚さによって変化する現象。
――――― [JIS C 5600 pdf 68] ―――――
68
C 5600 : 2006
e) デバイスの基礎
1) デバイスの構成基礎
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
5-1-1 接合 異なる電気特性又は異なる伝導タイプのjunction 394-18-60,
半導体間が,接する遷移領域。同種の半導 521-02-70
体間の接合をホモ接合,異種の半導体間の
接合をヘテロ接合という。接合に生じる一
方向のキャリヤの移動を妨げるポテンシ
ャル障壁で,キャリヤの運動を制御する特
徴をもつ,デバイスの基本構造の一つ。
5-1-2 PN接合 P形半導体とN形半導体との間の遷移領 PN junction 394-18-61
域。 種々の半導体デバイスを構成する基 (521-02-73)
本的な構造。 熱平衡状態において,双方
のフェルミ準位が一致するように電位障
壁が形成される。
5-1-3 ホモ接合 キャリヤ密度又は伝導タイプの異なる同homojunction 731-06-12
種の半導体の接合。
5-1-4 ヘテロ接合 異種の二つの半導体の接合。 heterojunction 731-06-13
5-1-5 空乏層 depletion layer
半導体の各種接合において,自由キャリヤ 521-02-77
密度がイオン化したドナー。アクセプタの depletion layer
正味の固定電荷密度を中和するに不十分 (of a
なほど小さい領域。 semiconductor)
5-1-6 空間電荷 電子又はイオンに起因する空間の電荷。space charge 393-01-40,
531-12-14,
881-02-93
5-1-7 空間電荷領域 PN接合部分の電気的に中性なP領域とN 521-02-74
space charge region
領域とに挟まれた,キャリヤの空乏化によ space charge
ってイオン化不純物による電荷が現れて region,
いる領域。 521-02-75
space charge
region (of a PN
junction)
5-1-8 拡散電位, 接合を挟んだ中性領域の間の内部電位のdiffusion voltage,
内蔵電位 built-in voltage
差。 接合を構成する二つの領域では電子
の化学ポテンシャルが異なるため,熱平衡
状態では内部電位に差が生じることによ
って拡散が平衡に達する。
5-1-9 接触 二つの異なる物質が接し界面を形成するcontact
こと。一般に,両者のフェルミ準位に差が
あるため熱平衡状態では電位差が生じる
(接触電位差)。半導体デバイスの電極は,
金属と半導体,又は半導体間の接触であ
る。
――――― [JIS C 5600 pdf 69] ―――――
69
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
5-1-10 ポテンシャル障壁 potential barrier
接触している 二つの物質間,又は同じ物 121-13-20
質の異なる電気的性質をもつ領域の間の (electric)
ポテンシャルの差。 相互の自由キャリヤ potential
の拡散によって空間電荷領域が形成され barrier,
るために,ポテンシャル差が生じる。 521-02-68,
521-02-69
potential barrier
(of a PN
junction)
5-1-11 ショットキー障壁 Schottky barrier
金属・半導体接触界面において生じるポテ
ンシャル障壁。金属側からみた大きさをシ
ョットキー障壁高さという。
5-1-12 ショットキー接 Schottky contact,
金属と半導体とが接触した界面で,ショッ
触, Schottky junction
トキー障壁の高さが大きく,整流作用を示
ショットキー接合 すもの。 また,半導体側に空乏層が伸び
るためショットキー接合とも呼ばれる。こ
の特性は,金属と半導体との仕事関数の差
に大きく左右される。
5-1-13 オーム性接触 ohmic contact
金属と半導体とが接触した界面で,電流−
電圧特性が直線性を示すもの。実用的な観
点からは,半導体電極のうち,そこでの電
力損失が無視できるくらい小さな接触抵
抗値をもつものをいうことが多い。
5-1-14 整流作用 交流入力を直流出力に変換する作用。 rectification
参考 2端子素子(ダイオード)にお
いて,印加電圧の一方の方向
(順方向)には電流が流れやす
く,他の方向(逆方向)には流
れにくい特性を示す素子。例え
ば,PN 接合ダイオードは整流
作用を示す代表例である。
5-1-15 降伏 breakdown
素子,又は材料の電流-電圧特性において, 121-13-15,
電圧のわずかな増大に対して電流が急し 212-01-29,
ゅん(峻)に増大すること。 394-18-68
参考 PN接合では,印加する逆方向 breakdown (of a
電圧を増加していくと,ある電 reverse biased
圧以上でアバランシェ(アバラ PN junction),
ンシェ降伏)又はトンネル現象 521-05-04
(トンネル降伏,ツェナー降 breakdown (of a
伏)が生じ,電流が急激に流れ reverse biased
始める。 PN junction)
――――― [JIS C 5600 pdf 70] ―――――
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JIS C 5600:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60050(MOD)
JIS C 5600:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.020 : 電気通信工学一般
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学(用語集)