80
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
5-3-22 光ディスク optical disk
光で情報の記録・読出しが可能な記録媒体の
総称。レーザスポットの照射をし,照射部分
の反射率などを相変化などの現象により変質
させて記録する。 このスポットエリアの光学
特性の差異をレーザビームで読み出す。
参考 機能により,再生専用形,追記形及
び書換え形に分類される。再生専用
形は,コンパクトディスクやビデオ
ディスクとして,追記形及び書換え
形は,文書・画像ファイル用に,用
いられている。記録媒体としては,
穴空け形,相変化形,相互拡散形な
どに分類される。
5-3-23 光磁気ディスク magneto-optic
磁性薄膜を記録媒体として,レーザ光で情報
の記録再生を行う光ディスクの一種。記録でdisk
は,レーザによる熱磁気記録を行い,再生で
は,カー効果を利用している。
5-3-24 音響光学素子 acoustooptic
音波の伝搬による屈折率の周期的変化などを
利用し,光変調器などに用いる素子。 device
5-3-25 アイソレータ isolator
二つのポートをもち,一方向にだけ信号を通 726-17-19,
過させることのできる素子。光アイソレータ 731-05-17
では磁気光学効果などを用いる。
5-3-26 磁気光学素子 magneto-optic
磁界印加による光の偏光面の回転などを利用
し,光アイソレータ,光メモリなどに用いらdevice
れる素子。
5-3-27 EL 素子 electrolumine-
広義には電気入力で光を放出する素子全体を
いう。一般的には,電界発光素子を意味し,scent device
電界印加によって半導体又は有機物の発光セ
ンターを励起して発光する素子。
5-3-28 固体撮像素子 solid state
撮像素子の中で,光を電荷に変換する部分が
imaging device
固体で構成されている素子。 電荷結合素子,
光導電・光起電力素子などがその代表例であ
る。
備考 イメージ管とも呼ばれる。また,電
荷結合素子(Charge Coupled Device)
は,CCDと略称される。
5-3-29 太陽電池 solar cell
光電変換素子の中でも,太陽光のエネルギー
を電気エネルギーに変換するPN 接合をもつ
光電変換素子。太陽光のスペクトル範囲で,
変換効率を高めるように設計される。 主に,
Si,GaAs などが用いられる。
5-3-30 光論理素子 optical logic
光の入力と出力との間で論理・演算動作が可
device
能となる光素子。 光双安定素子,光しきい値
素子,ダイナミック光メモリなどがある。
5-3-31 空間光変調器 spatial light
時系列信号を空間情報に変換できる素子又は
――――― [JIS C 5600 pdf 81] ―――――
81
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
modulator
二次元光空間の入力光を二次元のまま処理,
演算する素子。結晶又は非線系光学材料が用
いられる。
5-3-32 光電管 photoelectric
光電効果による光電子放出を利用し,光の強
度測定,検出などに用いる電子管。 tube
5-3-33 光電子増倍管 photomultipl-
入力光を光電面で受け,その光電子を 二次電 394-10-19
子増倍管によって増幅する,高速,高感度なier tube photomultiplier
光検出の多段電流増幅光電管。 tube: multiplier
phototube:
PMT
(abbreviation),
881-13-61
5-3-34 光導波路 optical
光パワーを導くためにつくられた伝送線路。 731-01-45
waveguide
4) 気体レーザ関係
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
5-4-1 レーザ laser
光共振器内にある媒質に外部エネルギーを与え 731-06-08,
て反転状態に保ち,誘導放出と増幅によって正 845-04-39
帰還を起こさせ,コヒーレントな光の発振を行
う装置。laser の 語源はlight amplification by
stimulated emission of radiation(誘導放出による
光の増幅)からの造語である。
5-4-2 エキシマレーザ excimer laser
多くは希ガスを含む短波長レーザで,二つの原
子間で寿命の短い励起分子(エキシマ)準位が
存在し,急速に解離する基底準位への遷移に基
づくレーザ。
5-4-3 自由電子レーザ free electron
誘導コンプトン散乱又は誘導制動放射に基づく
laser
レーザで,相対論的な高速電子を空間的に周期
的な静磁界中を伝搬させ,電子の運動エネルギ
ーを直接光子のエネルギーに変換してコヒーレ
ントな光を得る装置。 電子の速度及び磁界の周
期と強さを変えることによって,出力光の波長
が可変である。
5-4-4 ガスレーザ gas laser
活性媒質が気体であるレーザ。気体は光励起,
高周波放電又は管内の電極間に放電電流を流し
て励起される。光及び放電の働きは,媒質を励
起し反転分布を得ることである。コヒーレンス
がよく,高出力発振を特長とする。
5-4-5 カラーセンターレ color center
イオン結晶に電子線又はX線照射で生じる着色
ーザ 中心の吸収帯を利用したレーザ。 laser
――――― [JIS C 5600 pdf 82] ―――――
82
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
5-4-6 波長可変レーザ wavelength
広帯域にわたり連続的に発振波長を可変となる
tunable laser
レーザ。このためには,レーザ利得スペクトル
の広い媒質を光共振器内に置くとともに,スペ
クトル選択素子を光共振器内に挿入する。 これ
には,色素レーザ,チタンサファイアレーザ,
半導体レーザなどがある。
5-4-7 ファブリペロー共 Fabry-Prot
高反射率の鏡を2枚対向させた形で,レーザ発
振器 振を起こすための共振器。 resonator
5-4-8 空間周波数 spatial
像又は物体を構成する周期的な構造の細かさを
frequency
表す量。 単位は単位長さ当たりの周期の数で表
し,本/mmで表す。
5-4-9 光子統計 photon
光を光子の集合とみなし,その性質を取り扱う
統計。 statistics
5-4-10 自己位相変調 self-phase
媒質の屈折率が,時間変化するパルス光の強度
modulation
とともに増加する一時的な変調作用。それによ
って,パルスの前端は低周波側にシフトし,後
端は高周波側にシフトする。
5-4-11 自己相関関数 特性関数 f (t) autocorrelation
に対してτを時間遅れパラメー
タとすると ) 積の時間平均を自己
f (t) (t function
C(
相関関数といい,その値 ) は,
T
1
C( ) lim ) dt
f (t) (t
T 2T T
に等しい。
5-4-12 チャーピング, chirping
キャリヤ周波数が時間とともに増加又は減少す 731-06-26
チャープ ること。
5-4-13 非線形光学 nonlinear
入射光の振幅に比例せず,2次以上の高次の効
optics
果が生じる光学現象を扱う学問分野。 この分野
にフォトリフラクティブ効果,光パラメトリッ
ク発振などが含まれる。
5-4-14 光パラメトリック optical
非線形光学効果を利用し角周波数ω1のレーザ
発振 parametric
光からω1 = ω2 + ω3 を満たす角周波数ω2とω3
の光が発生する現象。2次の非線形光学媒質をoscillation
ファブリペロー共振器の中に置き,外から角周
波数 ω1のレーザでポンピングすると,媒質は,
ω1 = ω2 + ω3 を満たすシグナルω2とアイドラー
ω3の周波数の光に対して,パラメトリック増幅
作用が生じ,しきい値を超えるとシグナル光と
アイドラー光とが発振する。これによって,波
長可変レーザが実現できる。
5-4-15 光偏向 light
電気信号によって光ビームの伝搬方向を変える 531-14-08
こと。 deflection,deflection
optical
deflection
5-4-16 フォトリフラクテ photorefractive
屈折率変化が光で誘起される効果。多くの電気
ィブ効果 effect
光学効果媒質に見られる効果で,誘起された屈
――――― [JIS C 5600 pdf 83] ―――――
83
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
折率変化は,光の照射が消えた後もしばらく残
存する。
5-4-17 フォトンエコー photon echo
ある時間間隔 τ で 二つのレーザパルスが非線
形媒質に入射すると,光波の干渉によって第2
パルスからτだけ遅れてコヒーレントな光パル
スが生成されること。
5-4-18 自然放出 spontaneous
外部電磁界の存在に依存しない速度で起こる励 731-06-01
起状態にある系からの光放出。 emission
5-4-19 誘導放出 stimulated
励起状態にある系と入射電磁波との相互作用の 731-06-03,
emission
結果として起こる,同じ周波数の電磁波の放出。 845-04-38
5-4-20 アインシュタイン Einstein's A,B
A係数 : 原子又は分子が自然に上準位から下準
のA係数,B係 coefficients
位へ光放出を伴って遷移する速度を支配する比
数 例定数をいい,単位時間当たりの遷移数を上準
位の原子数で除したものに等しい。
B係数 : 原子又は分子が上準位から下準位へ光
放出を伴って誘導遷移する速度を支配する比例
定数をいい,単位時間当たりの遷移数を,単位
体積,単位波数当たりの誘導遷移を含む放出光
エネルギーと上準位の原子数との積で除したも
のに等しい。
5-4-21 光共振器 光の領域の周波数をもつ電磁波に対する共振optical
resonator,
器。これに,ファブリペロー共振器などが含ま
れる。 laser
resonator
5-4-22 ガウスビーム Gaussian beam
波面がビームのどの点でもほとんど球状で,波 731-01-34
面の横方向電界がビームの軸からの距離のガウ
ス関数である電磁波のビーム。
5-4-23 Qスイッチ Q-switch
レーザ共振器のQ値を急速に変化すること。 こ
れによって,高出力パルスが発生できる。
備考 Q値は,共振器の蓄積エネルギーを
毎秒失われるエネルギーで除した値
に光の角周波数を乗じたもの。
5-4-24 キャビティダンピ cavity
共振器内に光エネルギーをためておいて,共振
ング 器のQ値を高い状態から,低い状態へ急激に下dumping
げることによって,光エネルギーをパルスとし
て外部に取り出すこと。
5-4-25 電気双極子遷移 electric dipole
電気双極子で近似された原子,分子などと電磁
波との相互作用によって生じる光学的遷移。 transition
5-4-26 磁気双極子遷移 magnetic
磁気双極子で近似された,原子,分子などと電
dipole
磁波との相互作用によって生じる光学的遷移。
transition
5-4-27 自然幅 natural
遷移の起こるエネルギー準位の有限な寿命に起
因する吸収又は発光のスペクトルの線幅。 linewidth
5-4-28 スポットサイズ spot size
ビーム半径ともいい,ガウスビームの太さを表
す量。 ガウスビームで光の振幅が光軸上の値の
――――― [JIS C 5600 pdf 84] ―――――
84
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
1/eになる光軸からの距離。
5-4-29 縦緩和 longitudinal
占有粒子数の差が熱平衡状態に近づくときのエ
relaxation
ネルギー緩和。スピン−格子緩和(spin-lattice
relaxation)ともいう。
5-4-30 横緩和 transverse
エネルギー分布を変えずに,量子状態の位相が
relaxation
変化する緩和。スピン−スピン緩和(spin-spin
relaxation)ともいう。
5-4-31 反転分布 population
ある原子,分子系において,より高いエネルギ
inversion
ー状態が,より低いエネルギー状態よりも多く
の分布数をもっている状態。
5-4-32 ビームの発散角 ビーム強度が中心値の 1/e2 になる対称2点間
divergence
のビームの広がりの全角。 angle of beam
5-4-33 ブリュースタ角 Brewster's
誘電体平面境界で反射する光に関し,電界ベク 705-04-20
angle
トルが入射面内にある光の反射率がゼロになる Brewster angle,
入射角。 反射光は入射面に垂直な成分だけにな ブルースター
り直線偏光になる。 角,
備考 媒質1から2へ入射する光のブリュ 731-03-24
ースタ角 θBは, (705-04-20
B arctan( n2 / n1 ) MOD)
ここに, 1n, nは,それぞれ,媒
2 Brewster's
質1,2の屈折率である。 angle,
ブリュースタ
角
5-4-34 ホールバーニング hole burning
不均一拡がりのスペクトルをもつ媒質に狭帯域
の強い光が入射し,媒質のスペクトルに狭い周
波数の範囲に限られた減衰又は利得の飽和が生
じたときのスペクトルのへこみ(穴)。
5-4-35 ホログラフィー holography
波の振幅と位相の分布とを書き込み,再生する
技術。三次元の光画像生成の方法として広く使
われる。光画像生成では,対象物からのコヒー
レントな反射光と同じ光源から直接来る光,又
は鏡からの反射光との干渉パターンを写真板に
記録することで行われる。
5-4-36 ポンピング pumping
1) 光の増幅,発振を行わせるため原子,分子
などを励起し,反転分布を形成すること。
2) パラメトリック増幅系に特定の周波数の励
起光エネルギーを注入すること。
5-4-37 モード同期 mode locking
レーザが多モード発振するとき,各モード間の
周波数の差が等しくて一定の位相関係をもつよ
うになること。
5-4-38 ラビ周波数 Rabi frequency
2準位原子に共鳴したレーザ光を入射すると,
上準位及び下準位の占有粒子数は,周期的,か
つ,相補的に増加又は減少を繰り返すときのこ
の周波数をいう。共鳴時には,光の電界を E,
原子の双極子モーメントを d とすると,dE/2h
――――― [JIS C 5600 pdf 85] ―――――
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JIS C 5600:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60050(MOD)
JIS C 5600:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.020 : 電気通信工学一般
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学(用語集)