75
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
5-2-25 論理IC logic integrated
組合せ論理又は順序論理を実現するための半
導体集積回路。はん(汎)用のマイクロプロcircuit
セッサ,特定用途向け集積回路(ASIC:
application specific integrated circuit) などがあ
る。
5-2-26 メモリIC 一つの基本セルに1ビットの情報を記憶できmemory
るようにし,それを複数配列した集積回路。integrated
記憶情報の読出しと書込みがほぼ同程度の時circuit
間でできるRAM: random access memory,固定
情報の読出ししかできないROM; read only
memory,電気的に書き換え可能なROMであ
るEPROM: erasable and programmable ROMな
どがある。
5-2-27 混成集積回路, hybrid integrated
二つ以上の異種の集積回路の組合せ,又は一
ハイブリッドIC つ以上の独立したデバイス若しくは部品と一circuit
つ以上の集積回路とからなる回路。
参考 JIS D 0103 参照。
5-2-28 マルチチップモジ 複数個の LSI チップなどをセラミック基板multichip
ュール, などに直接実装し,一つの機能にまとめたモmodule,
MCM MCM
ジュール又はパッケージ。各モジュールの寸
法,端子などの大きさや形を標準化し,製作,
組立を容易にし,実装密度及び性能の向上が
図れる。
備考 広義には,ハイブリッドIC も含ま
れる。
5-2-29 モノリシックマイ monolithic
1個の半導体チップ内に複数の素子,高周波用
クロ波集積回 平面回路などの配線が一体的に作り込まれ,microwave
路, 主としてマイクロ波以上の周波数帯で機能すintegrated
MMIC る集積回路。 circuit,
MMIC
5-2-30 電流増幅率 current gain
バイポーラトランジスタにおいて,ベース電
流に対するコレクタ電流の比。 エミッタ電流
に対するコレクタ電流の比は電流伝送率と呼
ぶ。
5-2-31 エミッタ (注入) emitter
バイポーラトランジスタにおいて,全エミッ
効率 efficiency
タ電流 I E を,エミッタ/ベース界面におい
てエミッタからベースへ注入されるキャリヤ
による電流 (I E → B ) とベースからエミッタ
へ注入されるキャリヤによる電流 (I B→ E )
との和で表したときの,I E→B /IE。
――――― [JIS C 5600 pdf 76] ―――――
76
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
5-2-32 (ベース) 到達率,バイポーラトランジスタにおいて,エミッタtransport factor
輸送効率 からベースに注入されるキャリヤによる電流
を IE→ B ,注入されたキャリヤがベース領域
の多数キャリヤと再結合せずにベース/コレク
タ界面に到達しコレクタ領域へ流れ込むこと
による電流をI B→ Cとするときの,I B →C /
IE→B 。
5-2-33 コレクタ効率, collector
バイポーラトランジスタにおいて,エミッタ
コレクタ増倍率 efficiency
からベースに注入されベース/コレクタ界面に
到達したキャリヤがコレクタ領域に流れ込む
ことによる電流を I B→C,全コレクタ電流をI
C とするときの,I C /I B→C を。ベース/コレク
タ間の逆バイアスで生じた空乏層の高電界領
域をドリフトする間にアバランシェ増倍が起
こり,1より大きくなることがある。
5-2-34 相互コンダクタン mutual
トランジスタにおいて,入力であるゲート電 521-07-20
ス, 圧に対する出力の電流の関係を与えるアドミconductance,transconduct-
トランスコンダク Transconductan-
タンスの実部。 通常は,電界効果トランジス ance (of a
タンス ID の関
タのゲート電圧VG とドレイン電流 ce field-effect
係を与える曲線の傾斜から相互コンダクタン transistor,
ス g mは,次の式で与えられる。 531-17-14
ID mutual
gm
VG conductance)
5-2-35 チャネルコンダク channel
電界効果トランジスタにおける出力端子から
タンス conductance
みた小信号コンダクタンス。 ゲート電圧が一
定のときの,ドレイン電圧VD に対するドレイ
ン電流 I Dの変化率。次の式で定義される。
ID
gD
VD
ドレインコンダクタンスとも呼ばれる。
5-2-36 少数キャリヤ蓄積 minority
順バイアス印加の注入で少数キャリヤが蓄積
効果 されたPN接合を逆バイアスにスイッチする carrier
とき,蓄積された少数キャリヤの拡散が止まstorage effect
り定常状態に落ち着くまでに,定常状態より
大きな逆電流が流れる現象。キャリヤの蓄積
効果が継続する時間を蓄積時間といい,入力
パルスの立ち下がり部分が最大振幅の10 %
に下降した時点から,出力パルスの立ち下が
り部分が最大振幅の10 %まで降下するまで
の遅れ時間で定義される。
5-2-37 遮断周波数 cut-off
2ポート回路の周波数特性において,ある特性 151-01-66,
量の出力対入力の比が低周波における値の規frequency 521-05-16
定値にまで減少する周波数。バイポーラトラ
――――― [JIS C 5600 pdf 77] ―――――
77
C 5600 : 2006
ンジスタでは電流増幅率が直流における値か
ら3 dB低下する周波数で定義される。
5-2-38 最大発振周波数 maximum
トランジスタの入出力端の整合をとったとき
の動作最大電力利得が,1になる周波数。 oscillation
frequency
5-2-39 しきい電圧 threshold voltage 521-07-19
電界効果トランジスタのゲートに電圧を印加
していったとき,半導体表面で反転層が形成 threshold
されチャネルが導通し始める電圧値。 voltage (of an
enhancement
type
field-effect
transistor)
5-2-40 ピンチオフ pinch-off
電界効果トランジスタのドレイン電圧を上げ
ていったとき,チャネルのドレイン端で反転
層が消失し始める電圧。ピンチオフ電圧以上
のドレイン電圧の領域では,電圧に関係なく
ドレイン電流はほぼ一定となる。
3) 光デバイス,OEICなど
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
5-3-1 発光ダイオード, light emitting
PN 接合を設けた半導体に電流を流し,電子と 731-06-04
LED 正孔の発光再結合とによって自然放出光を放diode, 発光ダイオー
出するダイオード。 LED ド: LED
参考 光の波長は半導体材料のバンドギ
ャップで決まり,そのスベクトルは
レーザに比べて広い。
5-3-2 レーザダイオー PN接合と光の共振器とを設けた半導体に電 laser diode, injectionlaser
ド, LD
流を流すことによって,レーザ光線を発生さ diode:
LD せるPN接合ダイオード。 731-06-09
参考 実用上,発振効率のよい活性層をク
ラッド層で挟んだダブルヘテロ接
合構造のものが使われる。 発光す
る方向によって,活性層に平行な方
向に発光する端面発光形と垂直な
方向に発光する面発光形とに分類
される。 発振スペクトルの単峰性
を得るため,素子内に回折格子を設
けた“分布帰還形 (DFB: distributed
feedback) レーザ”,“分布反射形
(DBR: distributed Bragg reflection)
レーザ (DBRレーザ)”などがある
(JIS Z 8120参照)。
5-3-3 スーパールミネセ superlumines-
適度な線幅の狭線化,適度な指向性をもつ程 731-06-02
ンス 度の自然放出の増幅。 cence,
――――― [JIS C 5600 pdf 78] ―――――
78
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
superradiance
備考 帰還をかけず,したがって明確な発
振モードをもたない点で,レーザと
区別される。
5-3-4 スーパールミネセ superlumines-
レーザダイオードと同様な構造であるが,共 731-06-07
ントダイオード 振器構造をもたないように,片側の端面の反cent diode superlumines-
射率を抑えた発光素子。高出力でインコヒー cent LED:
レントな光を指向性よく放射できる。 superradiant
diode:SRD,
スーパールミ
ネセンスダ
イオード
5-3-5 量子井戸レーザ quantum well
半導体レーザの一種で,発光する領域に量子
井戸構造を利用した素子。バルクのレーザとlaser
比較して,しきい電流値の低減化,高出力な
どの利点がある。
5-3-6 フォトダイオー PN接合又はショットキー接合に入射した光 photodiode, 521-04-22,
ド, PD
によって生じた電子・正孔が空乏層の電界に 731-06-28,
PD よって分離されて生じる電流を利用して光を 845-05-39
検出するダイオード。
参考 通常,接合に逆方向電圧を印加した
状態で使われる。バイポーラトラン
ジスタと同じ構造で,ベース領域を
受光部にして,光照射によって発生
する多数のキャリヤの蓄積に基づ
く大きな電流利得を利用したもの
も多く使われている。 これはベー
ス電極をもたず,2端子で用いられ
るが,構造上,フォトトランジスタ
と呼ばれる(JIS Z 8120 参照)。
5-3-7 PIN フォトダイオ フォトダイオードの一種で,P層とN 層とのPIN 731-06-29
ード 間に不純物の濃度の低いi層を設け,通常の photodiode PIN 形フォト
PN 接合形フォトダイオードより高速応答性, ダイオード:
受光感度の向上を図った受光素子。 PIN-PD
5-3-8 アバランシェフォ avalanche
フォトダイオードの一種で,PN結合又はショ 731-06-30
トダイオード, ットキー接合の逆方向に高電圧を印加し,アphotodiode,
APD APD
バランシェ降伏領域で用いることによって増
幅作用を付加し,高速,高感度な特性を図っ
た受光素子。
5-3-9 フォトカップラ photocoupler
発光素子と受光素子とを組み合わせて,電気
信号を入力(発光素子)側から出力(受光素
子)側へ光に変えて送り,入出力間を電気的
に絶縁した構造の素子。
5-3-10 光変調器 optical
光(主にレーザ光)を変調する素子の総称。
modulator
変調作用に応じて,強度変調器,位相変調器,
周波数変調器に分類される。材料としては,
――――― [JIS C 5600 pdf 79] ―――――
79
C 5600 : 2006
参考
番号 用語 定義 関連IEC 60050
対応英語
番号及び用語
誘電体,半導体又は 磁性体が用いられる。
5-3-11 方向性(光)結合器 (optical)
光の電界の結合度を制御することによって, 704-02-07,
空間的に光の進行方向をスイッチできる素 directional 731-05-11
coupler
子。材料としては,誘電体又は 半導体が用い
られる。
5-3-12 光ファイバ optical fiber
誘電体材料で作られた,フィラメント状の光 731-02-01
導波路。
5-3-13 シリカ系光ファイ 酸化シリコンを素材とする光ファイバをい silica optical
バ い,主に光通信用に用いられている。透過光fiber
の波長域は0.81.6 μmの近赤外線領域にあ
る。
5-3-14 ふっ化物光ファイ fluoride optical
ZrF4などのふっ化物を主成分とする光ファイ
バ fiber
バの総称。代表例としては,ZBLAN(Zr-Ba-La-
Al-Na:F)ファイバがある。透過光波長域は1
4 μm である。
5-3-15 カルコゲン化合物 chalcogenide
S,Se,Te などの元素からなるカルコゲン化
光ファイバ 合物ガラスを主成分とする光ファイバ。As40optical fiber
S60などがあり,1 8 μm の広い透過波長域
をもつ。
5-3-16 プラスチックファ plastic fiber
プラスチックを主成分とする光ファイバの総
イバ 称。 PMMA(ポリメチルメタアクリレート)
をコア材とする構成が主流である。
5-3-17 光集積回路, optical
光導波路上で種々の機能を,すべて光で実現 731-06-43
光IC するための集積回路の総称。 integrated
circuit,
integrated
optical circuit
5-3-18 光・電子集積回路, optoelectronic
光素子と電子素子とを,同一基板上に集積化
OEIC integrated
を行った回路の総称。 発光素子,受光素子及
び駆動用電子素子,更には光導波路,光演算circuit,
OEIC
回路などの一体化されたものなどが代表例。
5-3-19 光スイッチ optical switch
光をスイッチングする素子の総称。機能によ
って,空間光スイッチ,波長光スイッチなど
に分類される。
5-3-20 半導体光増幅器 semiconductor
半導体を用いた光の増幅器。 構成は半導体レ
ーザと似ているが,光の共振器がなく,活性optical
領域に入射した光は半導体内の電流注入などamplifier
による利得を得て,増幅・出射される。
5-3-21 光ファイバ増幅器 optical fiber
光ファイバを用いた光の増幅器の総称。光フ
ァイバの中に希土類元素を添加し,その元素amplifier
を別の光源で励起することによる誘導放出現
象を利用して,入射光を増幅し出射する。 エ
ルビウム(Er)を添加したシリカ系光ファイバ
は1.55 μm 波長の増幅器としての代表例であ
る。
――――― [JIS C 5600 pdf 80] ―――――
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JIS C 5600:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60050(MOD)
JIS C 5600:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.020 : 電気通信工学一般
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学(用語集)