JIS C 5750-1:2010 ディペンダビリティ マネジメント―第1部:ディペンダビリティ マネジメントシステム | ページ 3

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C 5750-1 : 2010 (IEC 60300-1 : 2003)

7.4 購買及び委託

  組織は,購買又は委託した製品が規定したディペンダビリティの基準に適合することを確実にすること
が望ましい。供給者の選定を開始することが望ましい。供給者の適格性確認は,購買及び委託プロセスの
一部に含めることが望ましい。製品のディペンダビリティが最終利用者の運用環境に適合するという妥当
性の確認をするために,製品の適切なディペンダビリティのデータ及び履歴は,必要に応じて取得して評
価できることが望ましい。購買及び委託製品に関する共同作業とディペンダビリティの情報の共有を確実
にするために,供給者とのコミュニケーションを確立することが望ましい。

7.5 製造及びサービスの提供

  組織は,ディペンダビリティ性能を管理するために,製造及びサービス提供方法を計画することが望ま
しい。製品の組立て及び製品統合までの個別の段階におけるディペンダビリティ試験及び妥当性確認は,
製品のリリース又は納入前に製品の適合性を確実にするために,適用できる場合には実施することが望ま
しい。製品の識別は,製品のトレーサビリティを確実にするために,製品のバージョン管理が適切となる
段階から開始することが望ましい。組織は,調達を容易にするために,サプライチェーン マネジメント プ
ロセスを確立し,プロジェクト業務の契約を結ぶことが望ましい。顧客の所有物を識別し,適用できる場
合には,損害,不正使用又は損失から保護することが望ましい。顧客の所有物に関するすべての事故及び
出来事は,適切な時期の処置及び解決のために顧客に報告することが望ましい。劣化又は保管寿命の制限
がある製品は,保存プロセスを開始し,その状態及び状況を監視し,記録することが望ましい。

7.6 監視及び測定装置の管理

  ディペンダビリティ試験及び測定は,器具及び測定装置の精度に依存する。組織は,監視並びに測定装
置の管理及び校正プロセスを,QMSの一部として確立することが望ましい。製品のディペンダビリティ評
価及び性能の妥当性確認を行うための主要な試験機器及びソフトウェアのテストアルゴリズムは,校正し,
確立した標準に対してトレーサブルであることが望ましい。監視及び測定装置の校正記録を維持しておく
ことが望ましい。

8 測定,分析及び改善

8.1 一般

  組織は,製品のディペンダビリティ マネジメントシステム及びディペンダビリティの有効性を監視,測
定,分析及び改善する一連のプロセスを計画し,実施することが望ましい。製品ライフサイクルの適切な
段階で,ディペンダビリティ設計に早期から着目することが望ましい。
注記 品質マネジメントシステム性能改善のための指針は,JIS Q 9004で規定する。製品ディペンダ
ビリティ改善のための指針は,JIS C 5750-2で規定する。

8.2 監視及び測定

  組織は,プロセスを次のことから開始することが望ましい。
a) 顧客からのフィードバック及び苦情を監視して顧客満足を決定する。
b) 適切な査定又は調査方法によって,ディペンダビリティ計画書の進行状況及び有効性の妥当性を確認
する。
c) 設計の妥当性,歩留まり及び処理能力,運用及び保全の有効性並びに補給支援活動の効率を決定する
ため,製品ライフサイクルの種々の段階において,受入れ可能かどうか製品性能を測定する。ディペ
ンダビリティ査定のために必要とする代表的な製品性能データは,次の事項を含む。
− システム構成

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C 5750-1 : 2010 (IEC 60300-1 : 2003)
− 信頼性評価及び検証
− システム統合試験結果
− 製品受入れ記録
− 故障,機能不全又は劣化に関するシステム運用記録
− 保全サービス記録
− 補給支援

8.3 不適合製品の管理

  組織は,不適合製品を管理するためのプロセスを確立することが望ましい。ディペンダビリティ マネジ
メントレビュー及び問題解決のため,著しい初期故障,設計の不具合及び異常な摩耗劣化を示す製品のよ
うな不適合製品を識別し,管理することが望ましい。

8.4 データの分析

  組織は,データ収集,分析及び報告のプロセスを,確立することが望ましい。分析したデータを解釈し,
顧客満足,供給元品質,製品ディペンダビリティ,性能傾向及び是正処置・予防処置の推奨事項のような
アイテムに関する情報を,適切に提供することが望ましい。
ディペンダビリティの分析結果は,文書化し,プロジェクトのマネジメント判断を支援するために使用
することが望ましい。

8.5 改善

  組織は,ディペンダビリティ方針及び戦略的計画の実施,適切な査定又は調査方法及び該当するディペ
ンダビリティ データの分析の利用,予防処置及び是正処置による不適合の管理並びにレビュープロセスを
通して,ディペンダビリティ マネジメントシステムの有効性を継続的に改善することが望ましい。これら
の改善記録は,傾向を明らかにできるように維持することが望ましい。

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附属書A
(参考)
ディペンダビリティの概念
A.1 ディペンダビリティ
ディペンダビリティは,アベイラビリティ性能及びこれに影響を与える要因,すなわち信頼性性能,保
全性性能,保全支援能力などを包括的に記述するための総称である(図A.1参照)。
アベイラビリティ性能は,要求された外部資源が用意されたと仮定したとき,アイテムが与えられた条
件下で,与えられた時点又は期間中,要求機能を実行できる状態にある能力である(JIS Z 8115のA1参
照)。
信頼性性能は,アイテムが与えられた条件の下で,与えられた期間,要求機能を遂行できる能力である
(JIS Z 8115のR3参照)。
保全性性能は,与えられた使用条件で,規定の手順及び資源を用いて保全が実行されるとき,アイテム
が要求機能を実行できる状態に保持されるか,又は修復される能力である(JIS Z 8115のMM1参照)。
保全支援能力は,与えられた保全方針及び与えられた条件の下で保全を行う組織が保全に必要な資源を,
要求に応じて提供できる能力である(JIS Z 8115のMM2参照)。
ディペンダビリティ アベイラビリティ
性能
信頼性性能 保全性性能 保全支援能力
図A.1−ディペンダビリティの概念
ディペンダビリティ マネジメントシステムは,ディペンダビリティの概念及びその関連用語の定義を正
しく理解し,運用することが望ましい。
例えば,信頼性性能の定義は,次の五つの要素から成り立っている。
a) “アイテムが”(対象製品の特定)
b) “与えられた条件の下で”(製品を使用する環境条件,機能を発揮するための動作条件など)
c) “与えられた期間”(製品の運用期間での,時間,回数,距離など)
d) “要求機能を”(製品に要求する機能)
e) “遂行できる能力”(機能の遂行能力,すなわち性能)
したがって,単にa)“アイテム”に対してe)“遂行できる能力”,すなわち性能を特定しただけでは,
信頼性性能を正しく表現したことにならない。信頼性性能は,b) d)の規定及び条件の下で有効となる。

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C 5750-1 : 2010 (IEC 60300-1 : 2003)
附属書B
(参考)
ディペンダビリティ マネジメントプロセスの段階
B.1 ディペンダビリティ マネジメントプロセスの段階
ディペンダビリティ マネジメントプロセスの段階は,製品ライフサイクルのいかなる段階にも適用可能
な一連の活動から成り立っている。それぞれの活動への適切なフィードバックループは,継続的改善を可
能にする(図B.1参照)。
製品ライフサイクルは,次の各段階から成り立っている。
− 構想及び定義
− 設計及び開発
− 製造
− 据付け
− 運用及び保全
− 廃却
注記 プロセスの各段階に適用可能なディペンダビリティ規格は,JIS C 5750-2に規定する。
1 ディペンダビリティ目標の定義
2 必要なディペンダビリティ
作業の範囲及び意味の分析
3 ディペンダビリティ目標を達成
するための戦略及び活動の計画
4 選択したディペンダビリティ
活動の実施
5 実施したディペンダビリティ
活動結果の分析
6 更なる改善のための
ディペンダビリティ成果の評価
図B.1−ディペンダビリティ マネジメントプロセスの段階
参考文献 JIS Q 9000 品質マネジメントシステム−基本及び用語
注記 対応国際規格 : ISO 9000:2005,Quality management systems−Fundamentals and
vocabulary (IDT)

JIS C 5750-1:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60300-1:2003(IDT)

JIS C 5750-1:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 5750-1:2010の関連規格と引用規格一覧