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図1に示すように,ビームエクスパンダを用いて,入射光を開口絞り以上のコリメート光とする。開口
絞りによって,入射光のビーム径を供試品の有効径と一致させ,これを標準偏光子に透過させる。標準偏
光子を透過した光をレンズによって集光し,光パワーメータで光パワーを測定する。
まず,供試品がないときの測定光パワー(P0)を測定し,次に,図2に示すように,供試品を光路中に
挿入し,供試品を回転させて光パワーが最大となる位置に固定し,透過光パワー(P1)を測定する。透過
率を測定するために,光パワーの測定を2回行う必要がある。透過率は,式(1)で求める。
1
T 100 (1)
0
ここに, T : 透過率(%)
P0 : 測定光路中に供試品がない場合の測定光パワー
P1 : 測定光路中に供試品がある場合の透過光パワー
不要光が光パワーメータの受光部に入射した場合,透過率を正確に測定することができない。不要光の
出射方向は,試験に用いる偏光子によって異なる。複屈折結晶を用いた偏光子を光路中に挿入した場合,
通常,進行方向に互いに角度をもつ二つの光に分かれる。また,偏光ビームスプリッタを光路中に挿入し
た場合,進行方向とそれにほぼ垂直な方向との二つの光に分かれる。いずれの場合も,透過を意図しない
不要偏光が光パワーメータの受光部に入射しないように,供試品,レンズ及び光パワーメータ受光部を配
置する。
6.3.3 個別規格に規定する事項
必要がある場合,次の事項の仕様などを個別規格に規定する。
a) 光源(光源の種類,中心波長,スペクトル幅,光パワーの安定性,コヒーレンスなど)
b) 光パワーメータ(光源の中心波長における感度,直線性,安定性,光入力の形態など)
c) 標準偏光子(有効径,消光比,波面収差など)
d) 性能要求(許容透過率)
図1−透過率測定系(基準光学系)
図2−透過率測定系(供試品挿入)
――――― [JIS C 5877-2 pdf 6] ―――――
5
C 5877-2 : 2012
6.4 消光比
6.4.1 試験機器及び装置
この試験に用いる機器及び装置は,6.1の条件を満たす次のものを用いる。
a) 光源
b) レンズ
c) 開口絞り
d) ビームエクスパンダ
e) 光パワーメータ
f) 標準偏光子
6.4.2 試験
消光比は,偏光子の有効径を通過した直線偏光の偏光方向の光パワーに対する,それと直交する偏光方
向の光パワーの比率によって求め,次に示す方法によって測定する。
a) 図3に示すように,ビームエクスパンダで,入射光を開口絞り以上のコリメート光にし,開口絞りに
よって,入射光のビーム径を供試品の有効径と一致させる。標準偏光子1及び標準偏光子2を透過し
た光をレンズで集光し,光パワーメータで光パワーを測定する。まず,光パワーが最大になるように
標準偏光子2を回転し,光パワーを測定する(P0max)。次に,光パワーが最小になるように標準偏光
子2を回転し,光パワーを測定する(P0min)。系全体としての消光比は,式(2)で求める。
P0 min
Ext0 10 log 10 (2)
P0 max
ここに, Ext0 : 系全体の消光比(dB)
P0min : 標準偏光子2を挿入した場合の最小光パワー
P0max : 標準偏光子2を挿入した場合の最大光パワー
b) 次に,標準偏光子2の代わりに供試品を挿入し(図4参照),光パワーが最大になるように供試品を回
転し,光パワーを測定する(Pmax)。次に,光パワーが最小になるように供試品を回転し,光パワーを
測定する(Pmin)。供試品の消光比は,式(3)で求める。
Pmin
Ext 10 log 10 (3)
Pmax
ここに, Ext : 供試品の消光比(dB)
Pmin : 供試品を挿入した場合の最小光パワー
Pmax : 供試品を挿入した場合の最大光パワー
特に消光比が高い偏光子の場合は,不要光が光パワーメータの受光部に入射した場合,消光比を正
確に測定することができない。不要光の出射方向は,試験に用いる偏光子によって異なる。複屈折結
晶を用いた偏光子を光路中に挿入した場合,通常,進行方向に互いに角度をもつ二つの光に分かれる。
また,偏光ビームスプリッタを光路中に挿入した場合,進行方向とそれにほぼ垂直な方向との二つの
光に分かれる。いずれの場合も,透過を意図しない不要偏光が光パワーメータの受光部に入射しない
ように,供試品,レンズ及び光パワーメータ受光部を配置する。
c) 消光比を測定するために,光パワーの測定を4回行う。
――――― [JIS C 5877-2 pdf 7] ―――――
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C 5877-2 : 2012
図3−消光比測定系(基準光学系)
図4−消光比測定系(供試品挿入)
6.4.3 個別規格に規定する事項
必要がある場合,次の事項の仕様などを個別規格に規定する。
a) 光源(光源の種類,中心波長,スペクトル幅,光パワーの安定性,コヒーレンスなど)
b) 光パワーメータ(光源の中心波長における感度,直線性,安定性,光入力の形態など)
c) 標準偏光子(有効径,消光比,波面収差など)
d) 性能要求(許容消光比)
6.5 波面収差
6.5.1 試験機器及び装置
この試験に用いる機器及び装置は,6.1の条件を満たす次のものを用いる。
a) 光源(この試験では,十分な干渉性をもつ光源を用いなければならない。発光ダイオードは,この試
験の光源として用いることはできない。)
b) レンズ
c) 開口絞り
d) ビームエクスパンダ
e) 撮像素子
f) 半透鏡
g) 鏡
h) ビームスプリッタ
i) 結像レンズ
j) 参照平面
6.5.2 試験
波面収差は,次の方法1方法3のいずれかによって測定する。
a) 方法1(マッハツェンダ干渉計による方法)
――――― [JIS C 5877-2 pdf 8] ―――――
7
C 5877-2 : 2012
1) 図5に示す構成によって,干渉計全体の波面収差を測定する。光源からの平行光束を,ビームエク
スパンダで供試品の有効径以上に拡大し,開口絞りによって入射光のビーム径を供試品の有効径と
一致させる。開口絞りを通過させた後,標準偏光子によって直線偏光にする。半透鏡1で二つに分
けられた光束の一方に鏡1,他方に鏡2を配置する。二つの光束は,半透鏡2で重ね合わせ,生じ
た干渉じま(縞)を結像レンズによって撮像素子上に拡大結像する。波面収差が最小になるように
調整して,系の波面収差W0を測定する。
2) 次に,図6に示す構成によって,供試品を挿入した場合の波面収差を測定する。図5に示す構成で
鏡1と半透鏡2との間の光路中に供試品を挿入し,供試品を回転して最大光量となる位置に固定し,
図6に示す構成とする。二つの光束は,半透鏡2で重ね合わせ,生じた干渉じま(縞)を結像レン
ズによって撮像素子上に拡大結像する。波面収差が最小になるように調整して供試品を挿入した場
合の波面収差W1を測定する。不要光が撮像素子に結像した場合,波面収差を正確に測定すること
ができない。不要光の出射方向は,試験に用いる偏光子によって異なる。複屈折結晶を用いた偏光
子を光路中に挿入した場合,通常,進行方向に互いに角度をもつ二つの光に分かれる。また,偏光
ビームスプリッタを光路中に挿入した場合,進行方向とそれにほぼ垂直な方向との二つの光に分か
れる。いずれの場合も,透過を意図しない不要偏光が撮像素子に結像しないように,光学系の配置
を注意する必要がある。
3) 偏光子の波面収差Wを,式(4)によって算出する。
W=W1−W0 (4)
ここに, W : 波面収差
W1 : 供試品を挿入した場合の波面収差
W0 : 系の波面収差
図5−波面収差測定のためのマッハツェンダ干渉計
――――― [JIS C 5877-2 pdf 9] ―――――
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C 5877-2 : 2012
図6−マッハツェンダ干渉計による波面収差測定光学系
b) 方法2(フィゾー干渉計による方法)
1) 図7に示す構成によって,干渉計全体の波面収差を測定する。光源からの平行光束を,標準偏光子
によって直線偏光にして,2枚のレンズとこれらの間に配置した半透鏡とからなるコリメータ系を
介して参照平面に供給する。参照平面は半透鏡であり,供給された平行光束を二分する。
反射光束はそのまま参照波面とし,透過光束は基準平面に供給する。基準平面で反射した光束
は,往路を逆行して,参照平面を経て前述の参照波面に重ね合わさる。生じた干渉じま(縞)を半
透鏡を介して結像レンズによって撮像素子上に拡大結像し,波面収差が最小になるように調整し
て,系の波面収差W0を測定する。
2) 次に,図8に示す構成によって,供試品を挿入した場合の波面収差を測定する。図7に示す構成で
参照平面と基準平面との間に供試品を挿入し,供試品を回転して最大光量になる位置に固定し,図
8に示す構成とする。生じた干渉じま(縞)を,半透鏡を介して結像レンズによって撮像素子上に
拡大結像し,波面収差が最小になるように調整して供試品を挿入した場合の波面収差W1を測定す
る。不要光が撮像素子に結像した場合,波面収差を正確に測定することができない。不要光の出射
方向は,試験に用いる偏光子によって異なる。複屈折結晶を用いた偏光子を光路中に挿入した場合,
通常,進行方向に互いに角度をもつ二つの光に分かれる。また,偏光ビームスプリッタを光路中に
挿入した場合,進行方向とそれにほぼ垂直な方向との二つの光に分かれる。いずれの場合も,透過
を意図しない不要偏光が撮像素子に結像しないように,光学系の配置を注意する必要がある。
3) 偏光子の波面収差Wを,式(5)によって算出する。
W=W1−W0 (5)
ここに, W : 波面収差
W1 : 供試品を挿入した場合の波面収差
W0 : 系の波面収差
――――― [JIS C 5877-2 pdf 10] ―――――
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JIS C 5877-2:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.01 : 光ファイバシステム一般
JIS C 5877-2:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC5860:2012
- 空間ビーム光用受動部品通則
- JISC5877-1:2015
- 偏光子―第1部:通則
- JISC5900:2019
- 光伝送用受動部品通則
- JISC5901:2001
- 光伝送用受動部品試験方法
- JISC60068-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針