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針となる。半導体レーザモジュール製造業者は,製品の信頼性又は製造工程の技術的若しくは性能的な信
頼性を,次の手段によって示さなければならない。
a) 品質マネジメントシステムに適合して文書化され,監査の済んだ製造プロセス。購入する構成部品の
認証を含む。
b) 信頼性評価試験(例えば,構成部品及び半導体レーザモジュールの加速寿命試験,バーンイン,スク
リーニングなど)。
c) 継続的試験。
d) 信頼性に関する事項を開発及び生産にフィードバックする手順。
信頼性評価試験及び継続的試験の手引を,附属書Aに示す。
4.2 試験の実施者
4.2.1 概要
表1及び表2に規定する試験は,半導体レーザモジュール製造業者及び構成部品供給者(該当する場合)
が実施する。追加試験については,個別仕様書で指定する。
4.2.2 システム供給者に適用できる奨励事項
システム供給者は,故障解析を含む検証プログラムをもつのがよい。このプログラムには,システム供
給者が独立して半導体レーザモジュールの寿命試験ができる手順を含む。表2に規定する試験No.1,No.2,
No.3及び/又はNo.5(1回の試験当たり試料数10以上)を参照。
4.2.3 システムオペレータに適用できる奨励事項
システムオペレータは,市場故障率をモニターし,システム供給者及び半導体レーザモジュール製造業
者に詳細に報告するプログラムをもつのがよい。これによって,システム供給者及び半導体レーザモジュ
ール製造業者は,製品の使用寿命における早期の段階において必要な是正措置を開始することができる。
半導体レーザモジュール製造業者及び構成部品供給者は,製品の開発段階に応じて信頼性向上に対する
アプローチが異なってもよい。また,リソースに制約がある場合には信頼性試験の方法を決定してもよい。
半導体レーザモジュール製造業者,システム供給者又はシステムオペレータが製品の故障メカニズムの
解析又は故障を除去する方針を示す場合,規定の試験及び活動の代替策を採用してもよい。しかし,この
場合は,要求される信頼性を満たしているという十分なデータが必要となる。
4.3 品質改善プログラム
品質改善プログラムは,構成部品供給者,半導体レーザモジュール製造業者,システム供給者及びシス
テムオペレータが取り組むものであり,半導体レーザの寿命期間中に確認された品質及び信頼性の問題を
対象とする。品質及び信頼性の問題点を解決し,継続的に品質改善プログラムを実施することによって,
信頼性に関するリスクを最小にすることができる。品質改善プログラムの実施方法は信頼性評価試験及び
継続的試験の関連文書に記載するのがよい。
5 試験方法
5.1 概要
表1及び表2に記載する試験は,半導体レーザモジュール内で,信頼性に影響を与えると判明している
主な故障原因を加速するように設計されており,JA.3に従わなければならない。性能適格構成部品は,最
終製品の故障要因となる事象の減少が可能であることを実証するものでなければならない。技術的に困難
なプロセスで製造された性能適格構成部品が安定に作動していることを実証するため,最終製品で確認す
る必要がある。これらの試験は,信頼性の低い構成部品がシステムで使用されるリスクを減らし,また,
――――― [JIS C 5948 pdf 6] ―――――
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試験によって半導体レーザの寿命分布を推定することが可能となるため,半導体レーザの故障率を推定す
ることができる。
試験の試料数及び試験条件は,各製造業者の(システム供給者と半導体レーザモジュール製造業者との
間の)事業規模によって異なる場合があり,必要に応じて性能認証文書及び個別仕様書に記載する。
試験に使用する半導体レーザモジュールは,標準的な生産工程で製造された半導体レーザモジュールを
用い,指定(個別仕様書において適用可能な場合)されたバーンイン及びスクリーニングを行い,全て次
の試験に合格していなければならない。
− 表1−信頼性評価試験
通常,この試験は,半導体レーザモジュール製造業者が認証を取得するためのプログラムの一部と
して実施する。
− 表2−継続的試験
この試験は,半導体レーザモジュール製造後に定期的に行う試験であり,信頼性評価試験で評価し
た品質及び信頼性が維持又は改善されていることを確認する。
5.2 構造上の類似性
構造が類似している半導体レーザモジュールを製造する場合,各形式の試験結果を組み合わせて用いて
もよい。その場合,設計及びプロセスの差がほとんどなく,品質評価にも差が見られない場合でも,信頼
性に重大な影響を与えることがあることを考慮する必要がある。また,各形式の試験結果が直接的に関連
していることを実証する証拠を提出する。
5.3 バーンイン及びスクリーニング(個別仕様書において適用可能な場合)
構造部品のスクリーニングは,JA.3.3による。
バーンイン及びスクリーニング試験方法は,半導体レーザモジュール製造業者が各自の技術内容に見合
うように設計することが望ましい。他の製造業者が実施するものと類似のアプローチをとることは比較の
ためにはよいが,実際のスクリーニング目標を達成するには効果がないことがあり得る。特に技術が未成
熟であり,供給者間でも技術が大幅に異なる光ファイバオプティクス構成部品にはこれが当てはまる。
製造業者が構成部品及びプロセスの安定性を実証できる場合は,スクリーニング手順を改正してもよい。
――――― [JIS C 5948 pdf 7] ―――――
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表1−信頼性評価試験
試験No. 試験項目 引用規格 条件 試料数
1 寿命試験 1.1 電子冷却素子内蔵半導体レ − 光出力 : 規定の一定出力 25
ーザモジュール 温度 : Tc=Top max
Ts=Ts nom
時間 : 5 000 h a)
1.2 非冷却半導体レーザモジュ − 光出力 : 規定の一定出力 25
ール 温度 : Tc=Top max
時間 : 5 000 h a)
d)
1.3 サブマウント付き半導体レ − 光出力 : 規定の一定出力
ーザ 温度 : 2温度以上
Ts1=Ts max
Ts2≦(Ts1−20 ℃)
当てはまる場合
Ts2≦(Ts1−10 ℃)
時間 : >5 000 h
d)
1.4 モニタ用フォトダイオード − 電流又は電圧 : 規定のVr又
はIr
温度 : 2温度以上
Ts1=125 ℃以上b)
Ts2≦(Ts1−30 ℃)
時間 : >1 000 h
2 温度サイク 2.1 温度急変試験 JIS C 60068-2-14温度 : Tstg minTstg max 10 c)
ル (熱衝撃試験) 回数 : 50回
A.5参照
2.2 温度サイクル JIS C 60068-2-14温度 : Tstg minTstg max 10 c)
温度変化率>1 ℃/min
回数 : 500回
A.5参照
3 気密試験 JIS C 60068-2-17個別性能仕様書d) 10 c)
試験Qkの後試験Qc
A.6参照
4 衝撃及び振 4.1 衝撃 JIS C 60068-2-27電子冷却素子内蔵半導体レ 10
動 ーザモジュール又は非冷却
半導体レーザモジュール
5 000 m/s2,0.5 ms
(該当する場合)
非冷却半導体レーザモジュ
ール
15 000 m/s2,0.5 ms
6方向,5回/方向
A.7参照
4.2 振動 JIS C 60068-2-6 20 Hz2 000 Hz 10
200 m/s2
3方向,30分/方向
A.7参照
――――― [JIS C 5948 pdf 8] ―――――
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表1−信頼性評価試験(続き)
試験No. 試験項目 引用規格 条件 試料数
5 高温保存 5.1 半導体レーザモジュール JIS C 60068-2-2 温度 : T=Tstg max 10
(同等のTc及びTsでモジュール 時間 : >2 000 h
寿命試験を行っている場合,適 A.8参照
用しなくてもよい。) (附属書JA参照)
5.2 電子冷却素子 − 温度 : T=Tstg max 25
時間 : >1 000 h
5.3 温度センサ − 温度 : T=Tstg max 25
6 静電破壊感 6.1 半導体レーザ JIS C 61340-3-1 人体モデル(HBM) 1ウェ
度 6.2 モニタ用フォトダイオード 5回放電/試験電圧 ーハ当
たり5
充電−放電サイクル>0.1 s
A.9参照
7 残留ガス分析 MIL-STD-883, 個別性能仕様書d) 6
方法 1018 A.10参照
8 低温保存 JIS C 60068-2-1 温度 : T=Tstg min 10
時間 : >1 000 h
9 光ファイバ 9.1 プルーフ試験 − 曲げ半径d) 10
ピッグテー 9.2 光ファイバ保持力試験 − 個別性能仕様書d) 10
ル強度 9.2.1 光ファイバ引張試験
9.2.2 光ファイバ横引張試験
10 電子冷却素子のパワーサイクル − 繰返し回数 : 20 000回 25
Tc=Top max
Ts=Tc(Tc−ΔTmax)
注記 試験No.1の試験項目1.1,1.2,1.3及び1.4,試験No.5の試験項目5.1,5.2及び5.3,並びに試験No.6の試験項
目6.1及び6.2は,試験の対象を示している。
注a) 摩耗故障による寿命の分布に関するデータが十分な精度で蓄積されている場合,持続時間は2 000時間でよい。
しかし,寿命の正確な予測には,5 000時間の持続時間が必要であり,10 000時間を上限として,寿命を正確に
推定できるまで試験を続行することを推奨する。
b) 125 ℃又は技術的に可能な最高値。
c) システム供給者は,上記試験とは独立して半導体レーザモジュール完成品の試験を実施しなければならない。
試験当たりの試料数は10以上で,内容は表2の試験No.2及び/又はNo.3を用いる(4.2参照)。
d) 試料数及び条件は,システム供給者及び半導体レーザモジュール製造業者によって決められる。
表2−継続的試験
試験 試験項目 引用規格 条件 試料数 試験の
No. 間隔
(月)
1 寿命試験 1.1 電子冷却素子内蔵半導体レ − 表1の試験項目1.1 10 6
ーザモジュール
1.2 非冷却半導体レーザモジュ − 表1の試験項目1.2 10
ール
1.3 サブマウント付き半導体レ − 表1の試験項目1.3 25 a)
ーザ
1.4 モニタ用フォトダイオード − 表1の試験項目1.4 25 a)
2 温度サイクル JIS C 60068-2-14 温度 : Tstg minTstg max10 6
温度変化率>1 ℃/min
回数 : 100回
注記1及びA.5参照
――――― [JIS C 5948 pdf 9] ―――――
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表2−継続的試験(続き)
試験 試験項目 引用規格 条件 試料数 試験の
No. 間隔
(月)
3 気密性試験 JIS C 60068-2-17 試験Qkの後試験Qc 10 6
A.6参照
4 衝撃及び振 4.1 衝撃 JIS C 60068-2-27 電子冷却素子内蔵半導 10 12
動 体レーザモジュール又
は非冷却半導体レーザ
モジュール
5 000 m/s2,0.5 ms
(該当する場合)
非冷却半導体レーザモ
ジュール
15 000 m/s2,0.5 ms
6方向,5回/方向
A.7参照
4.2 振動 JIS C 60068-2-620 Hz2 000 Hz 10 12
200 m/s2
3方向,30分/方向
A.7参照
5 半導体レーザモジュールの高温保存 JIS C 60068-2-2温度 : T=Tstg max 10 12
(同等のTc及びTsでモジュール寿命試験を 時間 : >2 000 h
行っている場合,適用しなくてもよい。) A.8参照
(附属書JA参照)
6 静電破壊感 6.1 半導体レーザ JIS C 61340-3-1HBM 1ウェ 12
度 6.2 モニタ用フォトダイオー 5回放電/試験電圧 ーハ当
ド 充電−放電サイクル たり5
>0.1 s
A.9参照
b)
7 残留ガス分析 MIL-STD-883, A.10参照 6
方法 1018
注記1 システム供給者は,上記試験とは独立に半導体レーザモジュール完成品の試験を実施するのがよい。試験当
たりの試料数は10以上で,内容は表2の試験No.2,No.3及び/又はNo.5を用いる(4.2参照)。
注記2 試験No.1の試験項目1.1,1.2,1.3及び1.4並びに試験No.6の試験項目6.1及び6.2は,試験の対象を示して
いる。
注a) 異なるウェーハから取り出す。
b) 試料数及び条件は,システム供給者及び半導体レーザモジュール製造業者によって決められる。
6 活動
6.1 信頼性結果の解析
システム供給者は,半導体レーザモジュール製造業者の信頼性に関する項目を解析及び検証するプログ
ラムを設定する(特に次の項目について)。
a) 半導体レーザモジュールの寿命試験データ
b) 半導体レーザ,フォトダイオードなどの構成部品の寿命試験データ
c) 環境試験結果
d) 性能適格構成部品のデータ及び試験結果(箇条5参照)
――――― [JIS C 5948 pdf 10] ―――――
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JIS C 5948:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 62572-3:2016(MOD)
JIS C 5948:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 31 : エレクトロニクス > 31.260 : オプトエレクトロニクス.レーザー設備
JIS C 5948:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-2-1:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
- JISC60068-2-14:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-14部:温度変化試験方法(試験記号:N)
- JISC60068-2-17:2001
- 環境試験方法―電気・電子―封止(気密性)試験方法
- JISC60068-2-2:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
- JISC60068-2-27:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC61340-3-1:2010
- 静電気―第3-1部:静電気の影響をシミュレーションする方法―人体モデル(HBM)の静電気放電試験波形