この規格ページの目次
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C 60664-1 : 2009 (IEC 60664-1 : 2007)
3.6
反復ピーク電圧,Urp (recurring peak voltage)
交流電圧のひずみから又は直流電圧に重畳した交流成分から生じる電圧波形の周期的な動作範囲におけ
る最大ピーク値。
注記 例えば,臨時のスイッチングによる不規則な過電圧は,反復ピーク電圧であるとはみなさない。
3.7
過電圧 (overvoltage)
正常動作状態で定常状態における最大電圧のピーク値を超えるピーク値をもつ任意の電圧。
3.7.1
短時間過電圧 (temporary overvoltage)
比較的持続時間が長い商用周波の過電圧。短時間過電圧には,短期及び長期の2種類がある(5.3.3.2.3
参照。)。
3.7.2
過渡過電圧 (transient overvoltage)
通常減衰が著しい振動性又は非振動性の,数ミリ秒以下の持続時間の短い過電圧 (IEV 604-03-13)。
3.7.3
開閉過電圧 (switching overvoltage)
特定のスイッチ操作又は故障による系統の任意の点における過渡過電圧。
3.7.4
雷過電圧 (lightning overvoltage)
特定の雷放電による系統の任意の点における過渡過電圧。
3.7.5
機能的過電圧 (functional overvoltage)
装置の機能上必要な故意に印加された過電圧。
3.8
耐電圧 (withstand voltage)
規定の試験条件下で,試料の破壊及び/又はフラッシオーバを引き起こすことのない試料に対する印加
電圧 (IEV 212-01-31)。
3.8.1
インパルス耐電圧 (impulse withstand voltage)
規定の条件下で絶縁の破壊を発生させない指定された波形及び極性のインパルス電圧の最高ピーク値。
3.8.2
実効値耐電圧 (r.m.s. withstand voltage)
規定の条件下で絶縁の破壊を発生させない電圧の最高実効値。
3.8.3
反復ピーク耐電圧 (recurring peak withstand voltage)
規定の条件下で絶縁の破壊を発生させない反復電圧の最高ピーク値。
3.8.4
短時間耐過電圧 (temporary withstand overvoltage)
規定の条件下で絶縁の破壊を発生させない短時間過電圧の最高実効値。
――――― [JIS C 60664-1 pdf 6] ―――――
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C 60664-1 : 2009 (IEC 60664-1 : 2007)
3.9
定格電圧 (rated voltage)
製造業者が構成部品,装置又は機器に指定した動作及び性能特性に関する電圧の値。
注記 機器は,定格電圧範囲又は二つ以上の定格電圧をもつことがある。
3.9.1
定格絶縁電圧 (rated insulation voltage)
製造業者が機器又はその部分について指定した実効値耐電圧。この値は,その絶縁の規定の(長時間の)
耐電圧性能を表す。
注記 定格絶縁電圧は,必ずしも機器の性能特性に関する定格電圧と等しいとは限らない。
3.9.2
定格インパルス電圧 (rated impulse voltage)
製造業者が機器又はその部分に定めたインパルス耐電圧値。この値は,その機器などの絶縁の過渡過電
圧に対する耐電圧性能を表す。
3.9.3
定格反復ピーク電圧 (rated recurring peak voltage)
製造業者が機器又はその部分に定めた反復ピーク耐電圧値。この値は,その絶縁の反復ピーク電圧に対
する耐電圧性能を表す。
3.9.4
定格短時間過電圧 (rated temporary overvoltage)
製造業者が機器又はその部分に定めた短時間耐過電圧値。この値は,交流電圧に対してその絶縁の短時
間の耐電圧性能を表す。
3.10
過電圧カテゴリ (overvoltage category)
過渡過電圧条件を定義する数字。
注記1 過電圧カテゴリI,II,III及びIVを用いる(4.3.3.2を参照)。
注記2 この規格の中の用語“過電圧カテゴリ”は,JIS C 60364-4-44の箇条443で用いられている
“耐インパルスカテゴリ”と同義語である。
3.11
汚損 (pollution)
電気絶縁強度又は表面抵抗率の低下をもたらす異物,固体,液体又は気体のいずれかの付着物。
3.12
環境 (environment)
装置又はシステムの性能に影響を与えることがある周囲状況(IEV 151-16-03,修正)。
注記 例えば,気圧,温度,湿度,汚損,放射線及び振動。
3.12.1
マクロ環境 (macro-environment)
機器が設置又は使用される部屋(又はほかの場所)の環境。
3.12.2
ミクロ環境 (micro-environment)
沿面距離の規定値の決定に特に影響を及ぼす絶縁物の近傍の環境。
――――― [JIS C 60664-1 pdf 7] ―――――
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C 60664-1 : 2009 (IEC 60664-1 : 2007)
3.13
汚損度 (pollution degree)
ミクロ環境の予想される汚損の特徴を示す数字。
注記 汚損度1,汚損度2,汚損度3及び汚損度4は4.6.2による。
3.14
平等電界 (homogeneous field)
電極間に本質的に一定の電位こう(勾)配をもつ電界(均等電界)。例えば,各球の半径がそれぞれの球
間の距離よりも大きい二つの球間の電界。
注記 平等電界の状態は,ケースBとして示す。
3.15
不平等電界 (inhomogeneous field)
電極間に本質的に一定の電位こう(勾)配をもたない電界(不均等電界)。
注記 針電極と平板電極との間に作られる不平等電界の状態は,耐電圧性能が最悪になる場合であり,
この状態はケースAとして示す。この状態は半径30 mの針電極と1 m×1 mの平板電極との
組合せで代表される。
3.16
過電圧制御状態 (controlled overvoltage condition)
予想される過渡過電圧が一定のレベルに制限されている電気系統(electrical system)の状態。
3.17
絶縁 (insulation)
異なる電位にある複数の導電部を分離している電気製品の部分 (IEV 212-01-05)。
3.17.1
機能絶縁 (functional insulation)
機器の適切な機能にだけ必要な導電部間の絶縁。
3.17.2
基礎絶縁 (basic insulation)
基本的な保護を提供する危険な充電部の絶縁 (IEV 826-12-14)。
注記 この概念は,機能上の目的のためだけに用いられる絶縁には適用しない。
3.17.3
付加絶縁 (supplementary insulation)
絶縁不良に対する保護のために基礎絶縁に付加して用いる絶縁 (IEV 826-12-15)。
注記 この用語は,別の規格では“保護絶縁”ともいわれている。
3.17.4
二重絶縁 (double insulation)
基礎絶縁及び付加絶縁の二つから構成されている絶縁 (IEV 826-12-16)。
3.17.5
強化絶縁 (reinforced insulation)
二重絶縁と同等な感電防止の保護レベルをもつ危険な充電部の絶縁 (IEV 826-12-17)。
注記 強化絶縁は,基礎絶縁として又は付加絶縁として単独に試験することができない幾つかの層で
構成されることがある。
――――― [JIS C 60664-1 pdf 8] ―――――
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C 60664-1 : 2009 (IEC 60664-1 : 2007)
3.18
部分放電 (partial discharge)
絶縁部を部分的にブリッジする電気放電。
3.18.1
見掛け電荷,q (apparent charge)
試験下の試料の端子間で測定し得る電荷。
注記1 見掛け電荷は,部分放電電荷よりも小さい。
注記2 見掛け電荷の測定では,試験下の試料(D.2参照)の端子間を短絡状態にする必要がある。
3.18.2
規定の放電の大きさ (specified discharge magnitude)
限度値とみなされる見掛け電荷の大きさ。
注記 パルスの最大値で限度値を評価すべきである。
3.18.3
パルス繰返し率 (pulse repetition rate)
検出レベルよりも高い見掛け電荷をもつ秒当たりの平均パルス数。
注記 パルス繰返し率によって放電の大きさを計測することは許されない。
3.18.4
部分放電開始電圧,Ui (partial discharge inception voltage)
試験電圧を放電が発生しない低い値から上げたとき,見掛け電荷が規定の放電の大きさよりも大きくな
る試験電圧の最小のピーク値。
注記 交流試験の場合は,実効値を用いてもよい。
3.18.5
部分放電停止電圧,Ue (partial discharge extinction voltage)
試験電圧を放電が発生する高い電圧レベルから下げたとき,見掛け電荷が規定の放電の大きさよりも小
さくなる試験電圧の最小のピーク値。
注記 交流試験の場合は,実効値を用いてもよい。
3.18.6
部分放電試験電圧,Ut (partial discharge test voltage)
見掛け電荷が規定の放電の大きさより小さくなければならない6.1.3.5.3の手順における試験電圧のピー
ク値。
注記 交流試験の場合は,実効値を用いてもよい。
3.19
試験 (test)
決められた手順によって所定の製品,工程又はサービスの一つ又は複数の特性を判定するための技術的
作業[ISO/IEC Guide 2:1996 [1] 1),13.1]
注記 試験は,ある品目(製品,工程又はサービス)の特徴又は特性を測定又は分類するために,一
連の環境及び動作条件及び/又は要求事項を品目に適用して実施する。
注1) 角括弧内の番号は参考文献を示す。(以下,この規格において同じ。)
3.19.1
形式試験 (type test)
――――― [JIS C 60664-1 pdf 9] ―――――
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C 60664-1 : 2009 (IEC 60664-1 : 2007)
一定の設計がその仕様書を満足していることを証明するためにその設計に基づいて作られた1個,又は
それ以上の装置に行う試験。
3.19.2
ルーチン試験 (routine test)
各個別の装置が,一定の基準に適合するかどうかを検証するために製造中又は製造後に実施する試験。
3.19.3
抜取検査 (sampling test)
一つのロットから無作為に抜き取られた幾つかの装置に行う試験。
3.20
電気的絶縁破壊 (electrical breakdown)
放電で絶縁が完全に橋絡し,電極間の電圧が,ほぼゼロに減少する電気ストレスによる絶縁の故障。
3.20.1
スパークオーバ (sparkover)
ガス又は液体媒体中の電気的絶縁破壊。
3.20.2
フラッシオーバ (flashover)
ガス又は液体媒体中の固体絶縁物の表面を越えていく電気的絶縁破壊。
3.20.3
パンクチャ (puncture)
固体絶縁物を貫通する電気的絶縁破壊。
4 絶縁協調の基本
4.1 一般事項
絶縁協調には,機器の使用及びその環境に関連して,その適切な電気的絶縁特性を選択することを含む。
絶縁協調は,機器がその予想寿命の間に受けると想定されるストレスを前提に,設計されたときにだけ
達成できる。
4.2 電圧に関する絶縁協調
4.2.1 一般事項
次のことを考慮しなければならない。
− 系統内に発生し得る電圧
− 機器から発生する電圧(系統内のほかの機器に悪影響を及ぼすこともある。)
− 期待される連続使用の度合
− 電圧ストレスによる好ましくない事故の発生の可能性が,容認できない損害をもたらす危険がないよ
うにする人及び財産の安全性確保
4.2.2 長時間の交流又は直流電圧に関する絶縁協調
長時間の電圧に関する絶縁協調は,次を基本とする。
− 定格電圧
− 定格絶縁電圧
− 動作電圧
――――― [JIS C 60664-1 pdf 10] ―――――
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JIS C 60664-1:2009の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 60664-1:2009の関連規格と引用規格一覧
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