この規格ページの目次
- 11 試験の準備
- 12 一様な交流低周波磁界での測定
- 12.1 一様な交流低周波磁界の発生方法
- 12.2 試料の位置
- 13 電源の種類及び関連の測定条件
- 13.1 主電源で動作する受信機
- 13.2 蓄電池で動作する受信機
- 13.3 一次電池で動作する受信機
- 13.4 付加的情報
- 13.5 受信機の消費電力及び消費電流
- 14 アンテナ入力回路に適用する限定的エネルギーによるサージ放電の許容度
- 14.1 一般
- 14.2 試験方法
- 15 一般
- 15.1 基準可聴周波出力レベル
- 15.2 可聴周波擬似負荷
- 15.3 総合特性
- 16 音響的帰還
- 16.1 一般
- 16.2 測定法
- 16.3 結果の表示
- 17 標準無線周波入力信号
- 18 プリエンファシス
- 19 擬似アンテナ回路網(擬似アンテナ)
- 19.1 開放線アンテナの100 kHzから30 MHzまでの周波数範囲での擬似アンテナ回路網
- 19.2 その他の擬似アンテナ回路網
- JIS C 6102-1:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS C 6102-1:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS C 6102-1:2019の関連規格と引用規格一覧
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C 6102-1 : 2019 (IEC 60315-1 : 1988)
11 試験の準備
測定を開始したとき,受信機の特性が時間とともに大きく変化しないことを保証するため,受信機はど
の測定でも,その結果を記録する前に標準試験条件で,小形の電池式受信機については,少なくとも10
分間,大形の受信機については少なくとも1時間動作させる。
12 一様な交流低周波磁界での測定
12.1 一様な交流低周波磁界の発生方法
便利でかなり正確に一様な交流低周波磁界を発生させる方法は,図2のような三つの方形コイルの配列
を使うものである。寸法a=0.375b,ここで,aはコイル間の距離,bは各コイルの辺の寸法である。これ
らのコイルに所要の周波数の電流Iを供給する。
三つのコイル1,2及び3は,次のような巻線比をもつものとする。
n1 n2 n3
= =
100 36 100
各コイルを同じ電流Iが同方向に流れるとき,コイル2の幾何学的中心を中心とする直径d=0.5bの球
形空間内では,±2 %以内の一様とみなせる磁界が発生する。
発生する磁界強度H及び磁気誘導Bは,近似的には,次の式で算出できる。
n1I n1I
H=.135 (A/m) B=.170 (μT)
b b
磁界強度は,試験試料を磁界の中に置く前に測定する。これはサーチコイルを使って行える(附属書B
参照)。
12.2 試料の位置
試験試料を磁界内に置き,磁界パターンに対する相対位置を妨害が最大になるように変える。
試験試料は,直径dの球形空間の外には出てはならない。
13 電源の種類及び関連の測定条件
次のような種類の電源が定義できる。
− 主電源 全ての集中形交流又は直流電源,通常,定格電圧は24 V以上
− 電池 蓄電池,一次電池又は太陽電池,熱電セルなど類似のエネルギー源
電池は,受信機用に指定された型式,電圧及び内部抵抗をもつものを使用する。本質的にこれらの特性
を模擬するその他の電源を使用してもよい。この代用配置は,結果とともに明記する。
1種類以上の電源で使用する受信機は,各電源で測定する。
注記 この場合,交流主電源及び直流主電源は,異なる種類の電源とみなされる。
電源電圧変動の特性への影響を測定するため,過電圧及び減電圧で補足的な測定を行ってもよい。これ
らの電圧は,製造業者の仕様を考慮して適切に選択する。
13.1 主電源で動作する受信機
13.1.1 正規の条件
定格周波数の定格電圧を受信機に供給する。複数の定格動作電圧又は周波数をもつ受信機では,一つの
明示した定格電圧及び一つの定格周波数とを使用する。
13.1.2 過電圧及び減電圧
定格電圧+10 %の電圧及び定格電圧−10 %の電圧を,定格周波数で供給する。
――――― [JIS C 6102-1 pdf 11] ―――――
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複数の定格動作電圧又は周波数をもつ受信機では,最低定格周波数で最高定格電圧+10 %及び最高定格
周波数で最低定格電圧−10 %の電圧を加える。電圧範囲の切換タップがあるときは,その測定のため適切
な範囲を選ぶ。
13.2 蓄電池で動作する受信機
13.2.1 正規の条件
蓄電池の正規の動作電圧は,電池の端子で測定し,充電中でない鉛蓄電池では,セル当たり2.0 V,充電
中の鉛蓄電池では,セル当たり2.2 V,車載用電池では,セル当たり2.4 Vとする。鉛蓄電池以外の蓄電池
を使用するときは,セル当たりの電圧は,その規格に従って選択し,結果とともに表示する(表2参照)。
13.2.2 過電圧及び減電圧
鉛蓄電池の減電圧は,セル当たり1.8 Vとする。自動車用鉛蓄電池の過電圧は,セル当たり2.6 Vとする。
鉛蓄電池以外の蓄電池では,セル当たりの減電圧及び過電圧は,それに従って選択し,結果とともに表示
する(表2参照)。
注記 車載用電池では,正規の動作電圧を大きく超える非常に短時間のスイッチングピークが発生す
ることがあり,低い動作温度では高い電圧が連続することがある。
13.3 一次電池で動作する受信機
13.3.1 正規の条件
一次電池の正規の動作電圧は,IEC 60086による。ルクランシェ形一次電池の正規の動作電圧は,セル
当たり1.5 Vと定められている。その他の電圧を適用するときは,結果とともに表示する。
13.3.2 真空管式受信機−減電圧
ルクランシェ形一次電池の減電圧は,フィラメント供給電圧では,セル当たり1.10 V,陽極供給電圧で
は,1.00 Vとする。
通常,減電圧を得るには,新しい電池又は内部抵抗が無視できる定格電圧の電源に直列に可変抵抗を接
続する。この直列抵抗は,受信機が要求する最大電流で指定の減電圧が得られるように最終的に調整する。
別法として,例えば,定格電圧値よりも20 %低いような指定電圧の電源と,小さい値の直列抵抗とを使
用してもよい。この方法の使用は,結果とともに表示する。
13.3.3 半導体式受信機−減電圧
ルクランシェ形一次電池の減電圧は,一般的にセル当たり0.90 Vとする。要求があれば,セル当たり0.75
Vの減電圧で付加的な試験を行ってもよい。
減電圧は,13.3.2に示した方法で得なければならない。
13.4 付加的情報
表2に,各種の動作のための過電圧及び減電圧を調査したものを示す。
この章で指定した極限の電圧で受信機を動作させた場合,受信機が不安定になったり,局部発振器が停
止するとき,測定は,極限値以内の電圧で行う。これらの条件は,測定結果に付記する。
13.5 受信機の消費電力及び消費電流
受信機の消費電力及び消費電流は,次の条件の各々について,それ以外は標準測定条件で測定する。
a) 無線周波入力信号がないとき(受信機がミューティング回路を備えているときは,それを動作させる。)
b) 標準基準周波数で30 %変調された無線入力信号があり,受信機の音声出力を定格ひずみ制限出力の8
分の1としたとき
測定は,過電圧及び減電圧で繰り返してもよい。
測定の間の電源種類及び動作条件は,明記する。
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14 アンテナ入力回路に適用する限定的エネルギーによるサージ放電の許容度
14.1 一般
開放線アンテナに接続された受信機は,このアンテナから又はアンテナヘの限定的エネルギーによるサ
ージ放電で損傷しやすい。このようなサージ放電は,アンテナが偶発的に地面に接続されている場合に,
雷雨,又は自動車用ラジオ受信機のときの車体の放電で起こる。
直接的な雷放電は,この章では扱わない。
受信機入力回路のサージ放電耐性は,受信機が試験後でもその機能を失わない最高サージ電圧又は最高
サージエネルギーで測定する。サージ電圧はキロボルト,サージエネルギーはマイクロジュールで表示す
る。
受信機が耐えられるエネルギーは,印加電圧に関係する。そこで,サージを印加する手段として固定容
量のコンデンサ(1.5 nF)が選ばれた。最大許容サージエネルギー及び印加電圧は,製造業者が示すこと
とする。
印加電圧とサージエネルギーとには,次の式の関係がある。
E=1/2CU2
ここに, E : サージエネルギー(J)
C : 容量(F)
U : 印加電圧(V)
14.2 試験方法
受信機は,動作状態とし,10 pF未満の静電容量の小さいアンテナで適切な信号を受信する。受信機が
接地端子を備えているときは,これを接地する。
サージ放電装置は,試験受信機のアンテナ端子及び接地端子に接続する。サージ放電装置は,一端を接
地した1.5 nFのコンデンサからなり,可変電圧源(例えば,0 kVから10 kVまで)で充電され,アンテナ
端子に接続されたスイッチ又はリレーによって,2 000地準 抗を通して放電する。受信機が接地
端子をもたない場合,主電源用受信機のときは,1極を接地した電源で動作させる。電池式受信機の場合
は,接地とみなせる金属板の上に置く。受信機と金属板との間は,薄い(厚さが約0.5 mmの)誘電体材
料で絶縁する。
サージ放電の許容度を測定する試験回路の例を図3に示す。
注記 スイッチ又はリレーの浮遊静電容量は,接点CとDとの間,及びDと接地との間で15 pF以内
にする。接点の反発による寄生的な影響(チャタリング)を避けるよう設計には注意が必要で
ある。
スイッチを充電位置Cに置き,電圧源を指定の電圧又は指定のサージエネルギーに対応する電圧のいず
れかに調節する。
次に,スイッチ(又はリレー)で充電位置Cから放電位置Dへ切り換えて,また,戻す操作を少なくと
も10回行う。
受信機が,この一連の放電の後でも正常に動作するならば,印加した極性の直流での試験には合格した
とみなす。
試験は,可変電圧源の極性を反転して繰り返す。
警告 通常の動作で使用するアンテナは,受信機には接続しない。そのアンテナと接地との間の容量
が放電エネルギーの一部を吸収するかもしれないからである。
試験に使用する小さいアンテナは,電撃の危険を避けるため,試験中は手を触れない。測定
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の完了後は,接地して放電させる。
第2章 可聴周波測定
15 一般
音声無線受信機の技術及び利用は,音声システム装置のそれと密接に関連しているので,両者の装置に
は同じ測定法及び同じ技術を使用することが望ましい。音声システム装置の測定法は,IEC 60268,特に
そのIEC 60268-2,IEC 60268-3及びIEC 60268-5で規定されており,それらは非常に分かりやすい。した
がって,音声無線受信機に使用する可聴周波特性及びその測定法については,これらのIEC規格による。
15.1 基準可聴周波出力レベル
IEC 60268に従い,基準可聴周波出力レベルは,定格(ひずみ制限)出力電圧又は出力電力よりも10 dB
低い値とする。代わりに,定格値には直接関係がなくても,明示された望ましい値を使用してもよい。望
ましい電圧は,500 mV(IEC 61938参照),望ましい出力電力は,500 mW,50 mW及び1 mWである。
15.2 可聴周波擬似負荷
可聴周波擬似負荷は,対象となる出力端子の定格負荷インピーダンスと等しい物理的なインピーダンス
(通常は抵抗性)で,測定を行うのに十分な長時間,この端子の最大出力電圧及び最大出力電流に著しい
電気的特性の変化なしに耐えられることとする。
注記 この用語は,IEC 60268では使われていない。その代わりに“定格負荷インピーダンス”が,
この概念及び物理的な部品又は回路網の両者に使われている。
15.3 総合特性
総合特性は,無線周波入力信号に対し,可聴周波出力端子で測定した特性である。“総合”という用語は,
可聴周波入力に加えられた可聴周波入力信号に対し,測定した同様の特性と区別するため使用する。
16 音響的帰還
16.1 一般
音声無線受信機に内蔵されているスピーカーの音響的エネルギーは,受信機のその他の部品を振動させ
ることがあり,幾つかの部品は,その電気的特性を変化(例えば,容量の変化,電圧の発生)させるよう
に振動する傾向がある。このようにして,受信機の可聴周波部に信号が発生することがある。この現象を
音響的帰還と呼ぶ。これは,システムのループ利得で決まるが,通常これは周波数によって大幅に変化す
る。
16.2 測定法
スピーカ端子のような受信機の可聴周波部の適切な点で,回路を二つの部分に分ける。第1の部分の出
力には全可聴周波数範囲で,第2の部分の入力インピーダンスにほぼ等しいインピーダンスを接続する。
可聴周波信号源は,第2の部分の入力に全可聴周波数範囲で,第1の部分の出力インピーダンスにほぼ等
しいインピーダンスを通して接続する。音量調節は最大にする。この回路の系統図を図4に示す。
信号源の周波数は,可聴周波数範囲全体に変化させ,信号源の起電力は,必要があれば各周波数で受信
機が正常な動作状態のとき,第1の部分で供給される信号のスペクトル分布を模擬するように調整する。
第1の部分の出力電圧及び第2の部分の入力電圧を,各周波数で幾つかの起電力値に対し測定する。こ
のとき,非直線性が起きないように注意する。第2の部分の入力電圧に対する出力電圧の位相も測定する。
測定は,音量及び音質調節を任意の設定でも行ってよい。
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16.3 結果の表示
測定結果は,周波数を対数目盛の横軸に,デシベルで表したループ利得Aを等分目盛の縦軸にとった図
で表す。異なる測定条件に対する曲線群を描いてもよい。このときは,結果に条件を明示する。デシベル
で表したループ利得Aは,次の式で算出する。
第 1の部分の出力電圧
20 log10
第 2 の部分への入力電圧
同様に,度で表した相対位相は,等分目盛の周波数に対し,等分目盛で描く。
総合ループ利得の同相成分が1よりも大きければ,自己発振が起こるかもしれない。ひずみ及び周波数
レスポンスは,もっと低いループ利得でも影響を受ける。
第3章 無線周波信号
17 標準無線周波入力信号
結果の比較を容易にするためには,できるだけ多くの測定に対して同じ信号条件を使用し,測定の目的
のために必要であれば,固定的な様式で信号のパラメータを変化させることが望ましい。表3に,標準信
号の特性,各パラメータの第1の追加値及びある測定では要求されるかもしれないそれ以上の値を示す。
18 プリエンファシス
受信機が,プリエンファシスを使用した送信用に設計されているとき,幾つかの測定では,適切なプリ
エンファシスを含む変調信号を使用することが有用である。しかし,プリエンファシスの使用は,プログ
ラム信号が,周波数に対して一定でない周波数スペクトル分布をもっているため,可能なのである。した
がって,振幅が周波数とは無関係,又はプログラム信号とは異なる周波数法則に依存する試験信号にプリ
エンファシスを使用すると,変調の全体のレベルを十分減少させない限り,過変調を起こす。
19 擬似アンテナ回路網(擬似アンテナ)
測定用信号源(信号発生器など)の定格インピーダンスは,通常抵抗性であり,明確に定義されている
が,アンテナのインピーダンスは広い範囲の値をもち,抵抗性でもなく周波数に無関係でもない。したが
って,信号源と正確に整合し,適切なアンテナのインピーダンスを模擬したインピーダンスを,受信機に
与える擬似アンテナ回路網を信号源と受信機との間に挿入することがしばしば必要となる。
有効電力及び入力信号の等価起電力の値を表すため,この擬似アンテナ回路網は,受信機の一部とみな
す。そして,受信機の入力インピーダンスRは,信号源の定格インピーダンスと等価と考える。
19.1 開放線アンテナの100 kHzから30 MHzまでの周波数範囲での擬似アンテナ回路網
図5に示す回路網は,要求を満足する回路網の例である。
受信機が,次のアンテナのどれとも著しく異なるインピーダンス特性をもつアンテナ用に設計されてい
るときは,特別の回路網を工夫する必要がある。詳細は,測定結果に記載する(19.2参照)。
19.2 その他の擬似アンテナ回路網
その他の周波数範囲のための回路網及びその他の形式のアンテナを模擬する回路網は,それぞれの利用
に従って特別に設計する。
その設計基準には,次の主要項目を含む。
a) 回路網は,要求される周波数範囲で実際のアンテナとほぼ等しいインピーダンスを受信機に与える。
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JIS C 6102-1:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60315-1:1988(IDT)
JIS C 6102-1:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.160 : オーディオ,ビデオ及びAV技術 > 33.160.20 : ラジオ受信機
JIS C 6102-1:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC6102-2:2019
- AM/FM放送受信機試験方法―第2部:AM放送受信機
- JISC6102-3:2019
- AM/FM放送受信機試験方法―第3部:FM放送受信機