JIS C 6121-1:2021 光増幅器―第1部:通則

JIS C 6121-1:2021 規格概要

この規格 C6121-1は、光増幅器(OA)及び光増幅器関連のアセンブリの通則について規定。

JISC6121-1 規格全文情報

規格番号
JIS C6121-1 
規格名称
光増幅器―第1部 : 通則
規格名称英語訳
Optical amplifers -- Part 1:Generic specification
制定年月日
2021年5月20日
最新改正日
2021年5月20日
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‐ 
対応国際規格

ISO

IEC 61291-1:2018(IDT)
国際規格分類

ICS

33.180.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2021-05-20 制定
ページ
JIS C 6121-1:2021 PDF [45]
                                                                C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語,定義及び略語・・・・[4]
  •  3.1 概要・・・・[4]
  •  3.2 用語及び定義・・・・[5]
  •  3.3 略語・・・・[27]
  •  4 要求事項・・・・[28]
  •  4.1 仕様値・・・・[28]
  •  4.2 抜取検査・・・・[28]
  •  4.3 保管及び出荷に関する製品識別・・・・[28]
  •  5 品質評価・・・・[28]
  •  6 電磁両立性(EMC)に関する要求事項・・・・[28]
  •  7 測定方法・・・・[28]
  •  附属書JA(参考)光増幅器用光部品の各種パラメータ・・・・[30]
  •  附属書JB(参考)光増幅器の分類・・・・[41]
  •  参考文献・・・・[43]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS C 6121-1 pdf 1] ―――――

           C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)

まえがき

  この規格は,産業標準化法第14条第1項の規定に基づき,認定産業標準作成機関である一般財団法人
日本規格協会(JSA)から,産業標準の案を添えて日本産業規格を制定すべきとの申出があり,経済産業
大臣が制定した日本産業規格である。これによって,JIS C 6121:2010は廃止され,この規格に置き換え
られた。
  この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
  この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実用新案権に関わる確認に
ついて,責任はもたない。
  JIS C 6121規格群(光増幅器)は,次に示す部で構成する。
    JIS C 6121-1 第1部 : 通則
    JIS C 6121-5-2 第5-2部 : 品質評価規格−光ファイバ増幅器の信頼性評価
    JIS C 6121-6-1 第6-1部 : インタフェース−コマンドセット

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS C 6121-1 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
                                                                           C 6121-1 : 2021
                                                                         (IEC 61291-1 : 2018)

光増幅器−第1部 : 通則

Optical amplifiers-Part 1: Generic specification

序文

 この規格は,2018年に第4版として発行されたIEC 61291-1を基に,技術的内容及び構成を変更するこ
となく作成した日本産業規格である。
  なお,この規格の附属書JA及び附属書JBは,対応国際規格にはない事項である。また,この規格で点
線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1 適用範囲

  この規格は,光増幅器(OA)及び光増幅器関連のアセンブリの通則について規定する。
  この規格は,希土類添加光ファイバ,ラマン効果による光励起ファイバ(光ファイバ増幅器),半導体(半
導体光増幅器)及び導波路(導波路形光増幅器)を用いた光増幅器に適用が可能である。
  この規格の目的は,次のとおりである。
− 光増幅器の伝送特性,運用性,信頼性及び耐環境条件に関する基本的な必要条件を明確にする。
− 購入者が使用目的に適合する光増幅器(製品)を選択する上で必要な情報を提供する。
  光増幅器のパラメータは,光増幅器をブラックボックスとみなし,その伝送特性,運用性,信頼性及び
耐環境条件に関する一般的な特性を規定する。性能仕様を規定するための性能仕様テンプレートでは,光
増幅器の分類又は用途に応じて,これらのパラメータから必要な幾つかのパラメータを抽出して規定する。
  注記1 光増幅器用光部品の各種パラメータを附属書JAに,光増幅器の分類を附属書JBに示す。
  注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
          IEC 61291-1:2018,Optical amplifiers−Part 1: Generic specification(IDT)
            なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
          とを示す。

2 引用規格

  次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,その一部又は全部がこの規格の要求事項
を構成している。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
    JIS C 6121-5-2 光増幅器−第5-2部 : 品質評価規格−光ファイバ増幅器の信頼性評価
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61291-5-2,Optical amplifiers−Part 5-2: Qualification
             specifications−Reliability qualification for optical fibre amplifiers

――――― [JIS C 6121-1 pdf 3] ―――――

           2
C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
    JIS C 6122(規格群) 光増幅器−測定方法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290 (all parts),Optical amplifiers−Test methods
    JIS C 6122-1-0 光増幅器−測定方法−第1-0部 : パワーパラメータ及び利得パラメータ
    JIS C 6122-1-1 光増幅器−測定方法−第1-1部 : パワーパラメータ及び利得パラメータ−光スペクト
        ラムアナライザ法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-1-1,Optical amplifiers−Test methods−Part 1-1:
            Power and gain parameters−Optical spectrum analyzer method
    JIS C 6122-1-2 光増幅器−測定方法−第1-2部 : パワーパラメータ及び利得パラメータ−電気スペク
        トラムアナライザ法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-1-2,Optical amplifiers−Test methods−Part 1-2:
            Power and gain parameters−Electrical spectrum analyzer method
    JIS C 6122-1-3 光増幅器−測定方法−第1-3部 : パワーパラメータ及び利得パラメータ−光パワーメ
        ータ法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-1-3,Optical amplifiers−Test methods−Part 1-3:
             Power and gain parameters−Optical power meter method
    JIS C 6122-3 光増幅器−測定方法−第3部 : 雑音指数パラメータ
    JIS C 6122-3-1 光増幅器−測定方法−第3-1部 : 雑音指数パラメータ−光スペクトラムアナライザ法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-3-1,Optical amplifiers−Test methods−Part 3-1:
            Noise figure parameters−Optical spectrum analyzer method
    JIS C 6122-3-2 光増幅器−測定方法−第3-2部 : 雑音指数パラメータ−電気スペクトラムアナライザ
        試験方法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-3-2,Optical amplifiers−Test methods−Part 3-2:
             Noise figure parameters−Electrical spectrum analyzer method
    JIS C 6122-3-3 光増幅器−測定方法−第3-3部 : 雑音指数パラメータ−信号対総ASEパワー比
    JIS C 6122-4-1 光増幅器−測定方法−第4-1部 : 過渡パラメータ−二波長法を用いた利得パラメータ
        測定
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-4-1,Optical amplifiers−Test methods−Part 4-1:
             Gain transient parameters−Two-wavelength method
    JIS C 6122-4-2 光増幅器−測定方法−第4-2部 : 過渡パラメータ−広帯域光源法を用いた利得パラメ
        ータ測定
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-4-2,Optical amplifiers−Test methods−Part 4-2:
            Gain transient parameters−Broadband source method
    JIS C 6122-4-3 光増幅器−測定方法−第4-3部 : 過渡パラメータ−パワー制御単一チャネル光増幅器
        のパワーパラメータ測定
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-4-3,Optical amplifiers−Test methods−Part 4-3:
             Power transient parameters−Single channel optical amplifiers in output power control
    JIS C 6122-5-1 光ファイバ増幅器−測定方法−第5-1部 : 光反射率パラメータ測定方法−光スペクト
        ラムアナライザを用いた測定方法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-5-1,Optical amplifiers−Test methods−Part 5-1:
             Reflectance parameters−Optical spectrum analyzer method
    JIS C 6122-6 光ファイバ増幅器−測定方法−第6部 : 漏れ励起光パラメータ測定方法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-6-1,Optical fibre amplifiers−Basic specification−
             Part 6-1: Test methods for pump leakage parameters−Optical demultiplexer

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                                                                                             3
                                                                C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
    JIS C 6122-7 光ファイバ増幅器−測定方法−第7部 : 波長帯域外挿入損失測定方法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-7-1,Optical amplifiers−Test methods−Part 7-1:
            Out-of-band insertion losses−Filtered optical power meter method
    JIS C 6122-10-1 光増幅器−測定方法−第10-1部 : マルチチャネルパラメータ−光スイッチ及び光ス
        ペクトラムアナライザを用いたパルス法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-10-1,Optical amplifiers−Test methods−Part 10-1:
             Multichannel parameters−Pulse method using an optical switch and optical spectrum analyzer
    JIS C 6122-10-2 光増幅器−測定方法−第10-2部 : マルチチャネルパラメータ−ゲート付き光スペク
        トラムアナライザを用いたパルス法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-10-2,Optical amplifiers−Test methods−Part 10-2:
            Multichannel parameters−Pulse method using a gated optical spectrum analyzer
    JIS C 6122-10-3 光増幅器−測定方法−第10-3部 : マルチチャネルパラメータ−プローブ法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-10-3,Optical amplifiers−Test methods−Part 10-3:
             Multichannel parameters−Probe methods
    JIS C 6122-10-4 光増幅器−測定方法−第10-4部 : マルチチャネルパラメータ−光スペクトラムアナ
        ライザを用いた補間法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-10-4,Optical amplifiers−Test methods−Part 10-4:
            Multichannel parameters−Interpolated source subtraction method using an optical spectrum analyzer
    JIS C 6122-10-5 光増幅器−測定方法−第10-5部 : マルチチャネルパラメータ−分布ラマン増幅器の
        利得及び雑音指数
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-10-5,Optical amplifiers−Test methods−Part 10-5:
             Multichannel parameters−Distributed Raman amplifier gain and noise figure
    JIS C 6122-11-1 光増幅器−測定方法−第11-1部 : 偏波モード分散パラメータ−ジョーンズマトリク
        ス固有値解析(JME)法
      注記 対応国際規格における引用規格 : IEC 61290-11-1,Optical amplifiers−Test methods−Part 11-1:
             Polarization mode dispersion parameter−Jones matrix eigenanalysis (JME)
    JIS C 6123-1 光増幅器−性能仕様テンプレート−第1部 : 単一チャネル用光増幅器
    JIS C 6123-4 光増幅器−性能仕様テンプレート−第4部 : マルチチャネル用光増幅器
    JIS C 61000(規格群) 電磁両立性
    IEC 60050-731,International Electrotechnical Vocabulary−Chapter 731: Optical fibre communication
    IEC 61290-4-4,Optical amplifiers−Test methods−Optical amplifiers−Test methods−Part 4-4: Gain transient
        parameters−Single channel optical amplifiers with gain control
      注記 この規格は,OITDA AM 01:2016 (Ed.1)(利得過渡パラメータに関する測定方法−利得制御単
             一チャネル用光増幅器)を基に作成された。
    IEC 61290-5-2,Optical amplifiers−Test methods−Part 5-2: Reflectance parameters−Electrical spectrum
        analyzer method
    IEC 61290-5-3,Optical fibre amplifiers−Basic specification−Part 5-3: Test methods for reflectance parameters
        −Reflectance tolerance using an electrical spectrum analyzer
    IEC 61290-11-2,Optical amplifiers−Test methods−Part 11-2: Polarization mode dispersion parameter−
        Poincar sphere analysis method
    IEC TR 61931,Fibre optic−Terminology

――――― [JIS C 6121-1 pdf 5] ―――――

           4
C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)

3 用語,定義及び略語

3.1 概要

  光増幅器の仕様を規定するために使用する用語及び定義を3.2に,略語を3.3に規定する。性能仕様テ
ンプレートの規格(JIS C 6123-1及びJIS C 6123-4)に記載するパラメータについてだけ規定する。
  光増幅器のパラメータの定義は,二つの部分に分かれる。3.2.1に規定するパワーアンプ,プリアンプ,
ラインアンプ,分布アンプ(分布増幅器)などの光増幅器に関連するパラメータ,並びに3.2.2に規定する
光増幅機能をもつ基本的なアセンブリ,すなわち,光増幅送信器(OAT)及び光増幅受信器(OAR)に関
連するパラメータである。
  特定装置に対してパラメータの値を規定する場合,温度,バイアス電流,励起光パワーなどの動作条件
を規定する必要がある。この規格では,動作条件として公称動作条件及び限界動作条件の2種類を用いて
いる。公称動作条件とは,光増幅器を一般的に使用する場合に製造業者が推奨する動作条件である。限界
動作条件とは,使用者が設定可能な全てのパラメータ(例えば,温度,利得,励起レーザ注入電流など)
が,製造業者が指定する最大定格値となる動作条件である。
  光増幅器は,図1に示すようなブラックボックスと考えなければならない。光増幅器は,図1 a) に示す
とおり,入力端子及び出力端子の二つの信号光端子をもたなければならない。光増幅送信器(OAT)及び
光増幅受信器(OAR)は,送信器又は受信器に集積された光増幅器と考えなければならず,送信器又は受
信器と光増幅器とは,特定しない独自の方法で接続する。そのため,光増幅送信器では,図1 b) に示すと
おり,光増幅器の後の信号光出力端子だけを定義し,光増幅受信器では,図1 c) に示すとおり,光増幅器
の前の信号光入力端子だけを定義する。信号光端子は,未終端の光ファイバ又は光コネクタで構成する。
また,図1では示していないが,電力供給用電気接続端子も必要である。このようなブラックボックス的
なアプローチをとることで,利得,雑音指数などの光増幅器に関連するパラメータの値には,接続による
損失及びそれに伴う不確定性を含む。
  注記1 分布増幅器でも,試験のためにこのブラックボックス的な構成を用いることが可能である。例
          えば,光ファイバラマン励起ユニットを試験するために,参照用光ファイバを接続することが
          可能である。
       a) 光増幅器(OA)            b) 光増幅送信器(OAT)         c) 光増幅受信器(OAR)
                                図1−光増幅器及びそのアセンブリ
  光増幅器は,公称動作波長領域内にある光信号を増幅する。さらに,用途によっては,動作波長帯域外
の光信号をも通すことが可能である。これらの帯域外信号の用途及びその波長,又は波長領域は,受渡当
事者間で合意した製品仕様で指定が可能である。
  マルチチャネルシステムの場合のように,光増幅器に波長多重光信号を入力する場合は,既存の関連パ
ラメータの定義を適切に修正するとともに,新たにパラメータを定義する必要がある。
  マルチチャネル用光増幅器の典型的な適用例を,図2に示す。送信側では,m台の光送信器Tx1Txmが
送出した,それぞれ異なる波長λ1λmをもつm波の信号光を,光合波器(OM)で合波する。受信側では,
波長λ1λmのm波の信号光を光分波器(OD)で分波し,m台の個別の光受信器Rx1Rxmのそれぞれに入
力する。このマルチチャネル用光増幅器の特性を規定するため,図2に示すように,光増幅器の入出力端

――――― [JIS C 6121-1 pdf 6] ―――――

                                                                                             5
                                                                C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
をそれぞれ入力参照面及び出力参照面と定義する。
                         図2−マルチチャネル用光増幅器の典型的な適用例
  入力参照面には,m波の波長で,それぞれ特定のパワーレベルPi1,Pi2·Pimをもつm個の入力信号があ
る。出力参照面では,対応するm個の個々の入力信号が増幅され,結果としてm波の波長でそれぞれのパ
ワーレベルPo1,Po2·Pomをもつm個の出力光信号がある。さらに,光増幅器の出力端では,雑音パワース
ペクトル密度PASE (λ) をもつ増幅された自然放出光(ASE)も考慮しなければならない。
  単一チャネル用に規定する関連パラメータの定義のほとんどは,マルチチャネル用途まで拡張して適用
することが可能である。そのまま拡張が可能な場合は,該当するパラメータに“チャネル”という用語を
追加する。特に,雑音指数及び信号光−ASE間雑音指数については,各チャネル波長でのPASE (λ) の値及
びチャネル信号帯域幅を考慮することによって,マルチチャネル用途における各チャネルに対しても拡張
して適用することが可能である。各チャネル波長が,全入力信号パワーレベルの関数として,それぞれ異
なる雑音指数の値をもつことになる。この場合,チャネル雑音指数及びチャネル信号光−ASE間雑音指数
というパラメータを導入する。しかし,これに加えて,幾つかの新たなパラメータを定義する必要がある。
各々のパラメータに対して,チャネル信号波長,各チャネルの入力パワーなど,特定のマルチチャネル構
成を規定する。
  パラメータの値は,一般に温度及び入力チャネル信号の偏波状態に依存する。測定中において,温度及
び偏波状態を一定に保つか又は制御し,測定するパラメータ及び測定条件を報告することが望ましい。
  注記2 特に規定しない限り,3.2に規定する光パワーは平均パワーを意図している。
  注記3 測定光パワーは開放ビームパワーであるため,光パワーの絶対値の測定では約0.18 dBの測定
          結果の差を示す可能性がある。
  注記4 分布増幅の場合,全てのパラメータは伝送用光ファイバを模擬する参照用光ファイバに依存す
          る。

3.2 用語及び定義

  光増幅器の仕様を規定するために用いる主な用語及び定義は,次によるほか,IEC 60050-731及びIEC
TR 61931による。
  ISO及びIECでは,標準化で用いる用語集のデータベースを次のアドレスで管理している。
− IEC Electropedia : http://www.electropedia.org/
− ISO Online browsing platform : http://www.iso.org/obp

――――― [JIS C 6121-1 pdf 7] ―――――

           6
C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
3.2.1 光増幅デバイス及び分布増幅器
  注記 別に規定がない限り,JIS C 6121規格群,JIS C 6122規格群及びJIS C 6123規格群に示す光増幅
        器に対し,この箇条に示す用語及び定義が適用されている。
3.2.1.1
利得(gain)
  光増幅器の入力端に接続した入力側光ファイバ端部の光信号パワーの,光増幅器の出力端の光信号パワ
ーに対する比
  注釈1 光増幅器の入力端と入力側光ファイバとの間の接続損失を含む。
  注釈2 入出力コードに用いる光ファイバは,光増幅器内部の入出力端に用いる光ファイバと同タイプ
          の光ファイバを使用することが望ましい。
  注釈3 出力信号光パワーからは,ASEの光パワーを除外することが望ましい。
  注釈4 利得は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.2
小信号利得(small-signal gain)
  指定した信号波長及び励起光パワー条件で,利得が入力信号光パワーに依存しない線形領域で光増幅器
を動作させたときの利得
  注釈1 この特性は,個々の波長又は波長の関数で表してもよい。
3.2.1.3
逆方向利得(reverse gain)
  光増幅器の信号光入力端子と信号光出力端子とを逆にして測定した利得
3.2.1.4
逆方向小信号利得(reverse small-signal gain)
  光増幅器の信号光入力端子と信号光出力端子とを逆にして測定した小信号利得
3.2.1.5
最大利得(maximum gain)
  規定した公称動作条件で光増幅器を動作させた場合に得ることが可能な最も高い利得
3.2.1.6
最大小信号利得(maximum small-signal gain)
  規定した公称動作条件で光増幅器を動作させた場合に得ることが可能な最も高い小信号利得
3.2.1.7
最大利得波長(maximum gain wavelength)
  最大利得を得る波長
3.2.1.8
最大小信号利得波長(maximum small-signal gain wavelength)
  最大小信号利得を得る波長
3.2.1.9
利得波長変動(gain wavelength variation)
  指定した波長範囲内における利得の最大変動幅

――――― [JIS C 6121-1 pdf 8] ―――――

                                                                                             7
                                                                C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
3.2.1.10
小信号利得波長変動(small-signal gain wavelength variation)
  指定した波長範囲内における小信号利得の最大変動幅
3.2.1.11
単一チャネル動作における利得スロープ(gain-slope under single wavelength operation)
  <アナログ動作に適用> ある波長及びパワーをもつ光信号を光増幅器に入力したときに,信号波長に
おいてパワーの小さいプローブ光が得る利得の波長に対する微分値
  注釈1 利得波長形状への影響を抑制するため,プローブ光総平均出力レベルは,入力信号に対し20 dB
          以上低くしなければならない。
3.2.1.12
偏波依存利得変動,PDG(polarization-dependent gain)
  公称動作時における入力光の偏波状態の変化に起因した光増幅器利得の最大変動
  注釈1 光増幅器における偏波依存利得変動の発生要因は,内蔵された受動部品の偏波依存損失である。
3.2.1.13
チャネル利得(channel gain)
  <マルチチャネル動作に適用> 規定したマルチチャネル構成における各チャネル(波長λj)の利得
  注釈1 チャネル利得は,次の式によって求める。
                        Gj=Poj−Pij
                       ここで,   Gj :  チャネル利得(dB)
                                   Pij :  j番目のチャネルの入力パワーレベル(dBm)
                                   Poj :  j番目のチャネルの出力パワーレベル(dBm)
                                     j :  1からチャネル総数までの順序数
  注釈2 光増幅器の飽和出力レベルは,全ての波長の入力信号の和によって決定されるので,チャネル
          利得は,全ての信号の入力パワーレベルに依存する。
  注釈3 チャネル利得は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.14
マルチチャネル利得偏差,チャネル間利得差(multichannel gain variation, interchannel gain difference)
  <マルチチャネル動作に適用> 規定したマルチチャネル構成における任意の二つのチャネルのチャネ
ル利得の差分
  注釈1 マルチチャネル利得偏差は,次の式によって求める。
                        ΔGjk=Gj−Gk
                       ここで,  ΔGjk :  マルチチャネル利得偏差(dB)
                                   Gj :  j番目のチャネル利得(dB)
                                   Gk :  k番目のチャネル利得(dB)
                                     j :  1からチャネル総数までの順序数
                                    k :  1からチャネル総数までの順序数
                                         ただし,jとkとは同じ値にはならない。
  注釈2 通常,このパラメータは,マルチチャネル利得偏差の最大値を規定する。これは,二つのチャ
          ネルの全ての組合せの中でマルチチャネル利得偏差の絶対最大値を示す。通常,入力パワーレ
          ベルは,規定範囲の最小値及び最大値に設定する。また,入力パワーレベルは,ある利得値又
          は総出力パワーレベルを達成するために規定することもある。マルチチャネル利得偏差の最大
          値は,次の式によって求める。

――――― [JIS C 6121-1 pdf 9] ―――――

           8
C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
                        ΔGMAX=MAXjk (·ΔGjk·)
                       ここで, ΔGMAX :  マルチチャネル利得偏差の最大値(dB)
                                    ΔGjk :  マルチチャネル利得偏差(dB)
                                      j :  1からチャネル総数までの順序数
                                      k :  1からチャネル総数までの順序数
                                           ただし,jとkとは同じ値にはならない。
  注釈3 マルチチャネル利得偏差(チャネル間利得差)は,デシベル(dB)で表す。
  注釈4 マルチチャネル利得偏差(チャネル間利得差)は,利得平たん(坦)性ともいう。
3.2.1.15
相互利得飽和(gain cross-saturation)
  <マルチチャネル動作に適用> 規定したマルチチャネル構成における,あるチャネルのチャネル利得
変化の,他の全てのチャネルの入力パワーレベルが一定の状態での,他のチャネルの入力パワーレベル変
化に対する比
  注釈1 相互利得飽和は,次の式によって求める。
                        GXSjk=ΔGj/ΔPk
                       ここで, GXSjk :  相互利得飽和
                                  ΔGj :  j番目のチャネルのチャネル利得変化(dB)
                                  ΔPk :  k番目のチャネルの入力パワーレベルの変化(dB)
                                     j :  1からチャネル総数までの順序数
                                    k :  1からチャネル総数までの順序数
                                         ただし,jとkとは同じ値にはならない。
  注釈2 相互利得飽和の単位は,無次元である。
  注釈3 通常,このパラメータは,各チャネルの入力パワーが許容最小レベルにある場合で,その入力
          パワー変動に対して規定する。製品によっては,その他のパワー変動で規定することがある。
3.2.1.16
マルチチャネル利得変化差,チャネル間利得変化差(multichannel gain-change difference, interchannel gain-
change difference)
  <マルチチャネル動作に適用> 規定したチャネル配置のうち二つの規定したチャネル入力パワーに対
して,一つのチャネル利得の変化と他方のチャネル利得の変化との差
  注釈1 マルチチャネル利得変化差は,次の式によって求める。
                        GDjk=[Gj(1)−Gj(2)   ]−[Gk(1)−Gk(2)   ]
                       ここで, GDjk :  マルチチャネル利得変化差(dB)
                                  Gj(1) :  第1のチャネル入力パワーでのj番目のチャネル利得(dB)
                                  Gj(2) :  第2のチャネル入力パワーでのj番目のチャネル利得(dB)
                                 Gk(1) :  第1のチャネル入力パワーでのk番目のチャネル利得(dB)
                                 Gk(2) :  第2のチャネル入力パワーでのk番目のチャネル利得(dB)
                                     j :  1からチャネル総数までの順序数
                                    k :  1からチャネル総数までの順序数
                                         ただし,jとkとは同じ値にはならない。
  注釈2 マルチチャネル利得変化差は,デシベル(dB)で表す。
  注釈3 通常,入力パワーレベルを全て最小に設定した場合及び全て最大に設定した場合を二つの規定
          したチャネル入力パワーとする。
  注釈4 通常,マルチチャネル利得変化差は最大値を規定する。受渡当事者間で合意した製品仕様では,
          他の条件で規定することもある。

――――― [JIS C 6121-1 pdf 10] ―――――

                                                                                             9
                                                                C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
  注釈5 プリアンプ又はラインアンプとして使用するOAでは,順方向ASEパワーレベルの影響もあ
          る。この場合,チャネル入力パワーとしては順方向ASEの寄与を取り入れて規定することが望
          ましい。
  注釈6 このパラメータは,マルチチャネル利得傾斜の定義が適用不可能である場合に代用することが
          可能である。
3.2.1.17
マルチチャネル利得傾斜,チャネル間利得変化率(multichannel gain tilt, interchannel gain-change ratio)
  <マルチチャネル動作に適用> 入力条件が第1のチャネル入力パワーから第2のチャネル入力パワー
に変化したときの,各チャネルの利得変化の基準チャネルの利得変化に対する比
  注釈1 マルチチャネル利得傾斜は,次の式によって求める。
                        GTj=[Gj(1)−Gj(2)   ]/[Gr(1)−Gr(2)   ]
                       ここで,  GTj :  マルチチャネル利得傾斜
                                  Gj(1) :  第1のチャネル入力パワーでのj番目のチャネル利得(dB)
                                  Gj(2) :  第2のチャネル入力パワーでのj番目のチャネル利得(dB)
                                  Gr(1) :  第1のチャネル入力パワーでの基準チャネルのチャネル利
                                         得(dB)
                                  Gr(2) :  第2のチャネル入力パワーでの基準チャネルのチャネル利
                                         得(dB)
                                     j :  1からチャネル総数までの順序数
  注釈2 マルチチャネル利得傾斜の単位は,無次元である。
  注釈3 通常,マルチチャネル利得傾斜は,基準チャネルで観測するチャネル利得の変化を基に,様々
          なチャネル入力パワーに対する各チャネルの利得を予測するために用いる。
  注釈4 通常,入力パワーレベルを全て最小に設定した場合及び全て最大に設定した場合を二つの規定
          したチャネル入力パワーとする。
  注釈5 受渡当事者間で合意した製品仕様では基準チャネルを規定することがある。基準チャネルのマ
          ルチチャネル利得傾斜は,1 dB/dBと定義する。
  注釈6 ハイブリッド多段アンプ構成,不均一広がりをもつ利得媒質,自動利得制御機能をもつ光増幅
          器などの異なる条件でのチャネル利得の予測には,マルチチャネル利得傾斜は適さないことが
          ある。
3.2.1.18
オンオフ利得(on-off gain)
代替用語 : 実効利得(effective gain)
  <分布増幅器に適用> 励起光をオフした状態を基準とし,励起光をオン状態としたときの分布増幅用
光ファイバからの出力信号光パワーの増加量
  注釈1 入力信号光パワーと出力信号光パワーとの比較ではないオンオフ利得は,光ファイバの損失を
          含み,光ファイバの損失は増幅器単体ではなく伝送システムに関連するため,通常の利得とは
          異なる。その結果,入出力間の受動的損失の量に従って,オンオフ利得の値は通常の利得より
          大きくなる。
  注釈2 オンオフ利得は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.19
ネットオンオフ利得(net on-off gain)

――――― [JIS C 6121-1 pdf 11] ―――――

           10
C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
  <分布増幅器に適用> 分布増幅を得るために追加で必要とする光学装置を光ファイバに取り付けない
状態を基準とし,励起光をオン状態としたときの分布増幅用光ファイバからの出力信号光パワーの増加量
3.2.1.20
波長帯域(wavelength band)
  入力信号光パワーが規定した入力光パワー範囲内にあるときに,光増幅器の出力信号光パワーを規定し
た出力光パワー範囲内に保つことが可能な波長範囲
3.2.1.21
使用可能波長帯域(available signal wavelength band)
  <光フィルタを内蔵する光プリアンプに適用> 光フィルタの効果を含む光プリアンプの波長帯域
3.2.1.22
可変波長範囲(tunable wavelength range)
  <波長可変光フィルタを内蔵する光プリアンプに適用> 内蔵する波長可変光フィルタを調整可能な波
長帯域内の波長範囲
3.2.1.23
チャネル配置(channel allocation)
  <マルチチャネル動作に適用> チャネルの数,チャネルの中心周波数(中心波長)及びそれらの中心
周波数(中心波長)の許容偏差の割当て
3.2.1.24
利得安定度(gain stability)
  公称動作条件における,指定した測定時間内での利得変動の程度を示し,利得の最大値の最小値に対す
る比
  注釈1 利得安定度は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.25
小信号利得安定度(small-signal gain stability)
  公称動作条件における,指定した測定時間内での小信号利得変動の程度を示し,小信号利得の最大値の
最小値に対する比
  注釈1 小信号利得安定度は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.26
最大利得温度変動(maximum gain variation with temperature)
  指定した範囲内の温度変動に対する利得の変化
  注釈1 最大利得温度変動は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.27
最大小信号利得温度変動(maximum small-signal gain variation with temperature)
  指定した範囲内の温度変動に対する小信号利得の変化
  注釈1 最大小信号利得温度変動は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.28
大信号出力安定度(large-signal output stability)

――――― [JIS C 6121-1 pdf 12] ―――――

                                                                                            11
                                                                C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
  公称動作条件及び指定した大入力信号光パワーにおける,規定した測定時間内での出力信号光パワー変
動の程度を示し,出力信号光パワーの最大値の最小値に対する比
  注釈1 大信号出力安定度は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.29
飽和出力光パワー(saturation output power)
代替用語 : 利得抑圧光パワー(gain compression power)
  信号波長における,小信号利得に対してN dB小さくなる利得を生じる出力信号光パワーレベル
  注釈1 このパラメータを指定するには,波長を規定することが望ましい。
  注釈2 Nの代表的な値は,3である。
3.2.1.30
公称出力信号光パワー(nominal output signal power)
  公称動作条件において,指定した入力信号光パワーに対する最小の出力信号光パワー
3.2.1.31
最大出力信号光パワー(maximum output signal power)
  公称動作条件において,光増幅器から得られる最も高い出力信号光パワー
3.2.1.32
入力光パワー範囲(input power range)
  規定された出力信号光パワーが得られ,光増幅器の性能を保証できる入力パワー範囲
3.2.1.33
出力光パワー範囲(output power range)
  入力信号光パワーが規定した入力光パワー範囲内のときに得られ,光増幅器の性能を保証できる出力パ
ワー範囲
3.2.1.34
雑音指数,NF(noise figure)
  ショット雑音限界の信号光が光増幅器内を通過するとき,量子効率1かつ過剰雑音0の光検出器の出力
における信号対雑音比(SNR)の劣化の指標
  注釈1 雑音指数を規定する動作条件を指定することが望ましい。
  注釈2 この特性は個別波長ごとに,又は波長の関数として表してもよい。
  注釈3 光増幅器による雑音劣化は,信号光−ASE間ビート雑音,ASE間ビート雑音,内部反射雑音,
          信号光ショット雑音,ASEショット雑音など,種々の要因によるものである。これらの各要因
          は様々な条件に依存するので,雑音指数を正しく評価するためにはそれらの条件を規定しなけ
          ればならない。
  注釈4 慣例によってこの雑音指数は,正の数である。
  注釈5 アナログ用光増幅器の場合には,雑音指数は搬送波対雑音比(CNR)の劣化量で表してもよい。
  注釈6 雑音指数は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.35
雑音係数,F(noise factor)
  雑音指数を線形表示した値

――――― [JIS C 6121-1 pdf 13] ―――――

           12
C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
3.2.1.36
チャネル雑音指数(channel noise figure)
  <マルチチャネル動作に適用> 規定したマルチチャネル構成において,規定した光学帯域幅における
各チャネルの雑音指数
  注釈1 チャネル雑音指数は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.37
多重光路干渉(MPI)性能指数(multi-path interference figure of merit)
  多重光路干渉に起因する雑音係数への寄与を全てのベースバンド周波数にわたって積分した指標
  注釈1 例えば,多重光路干渉は光路中の連続した複数の部分反射によって生じる。
3.2.1.38
二重レイリー散乱性能指数(double Rayleigh scattering figure of merit)
  レイリー散乱による多重光路干渉に起因する雑音係数への寄与を全てのベースバンド周波数にわたって
積分した指標
  注釈1 光増幅用光ファイバが長い場合,利得とともに多くの散乱光が発生するため,二重レイリー散
          乱は分布形及び集中形の光ファイバラマン増幅器と特に関連がある。高利得で光ファイバ長が
          長い他の光ファイバ増幅器でもこの効果が生じる。その寄与は,利得が高いほど大きくなる。
3.2.1.39
周波数無依存雑音係数(frequency-independent contribution to noise factor)
  多重光路干渉に起因する寄与を除いた雑音係数
3.2.1.40
信号光−ASE間雑音指数,NFsig-sp(signal-spontaneous noise figure)
  信号光とASEとの間のビート雑音だけに基づく雑音指数
  注釈1 信号光−ASE間雑音指数は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.41
チャネル信号光−ASE間雑音指数(channel signal-spontaneous noise figure)
  <マルチチャネル動作に適用> 規定したマルチチャネル構成における各チャネルの信号光−ASE間
雑音指数
  注釈1 チャネル信号光−ASE間雑音指数は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.42
等価ASE−ASE帯域幅,Bsp-sp(equivalent spontaneous-spontaneous optical bandwidth)
  信号光の周波数におけるASEスペクトルパワー密度の二乗との積を取ることによって,ASEスペクト
ルパワー密度の二乗をASEスペクトル帯域(BASE)の全域にわたって積分した値と等しい値が得られる等
価的なスペクトル帯域幅
  注釈1 等価ASE−ASE帯域幅は,次の式によって求める。
                                 2          2
                         Bsp-sp ASE sig     ASE  d
                                         BASE
                       ここで, Bsp-sp :  等価ASE−ASE帯域幅
                                  ρASE :  ASEスペクトルパワー密度
                                   νsig :  信号周波数
                                    ν :  周波数

――――― [JIS C 6121-1 pdf 14] ―――――

                                                                                            13
                                                                C 6121-1 : 2021 (IEC 61291-1 : 2018)
  注釈2 光増幅器の出力部に光フィルタを用いることによって,等価ASE-ASE帯域幅を低減すること
          が可能である。
  注釈3 このパラメータは,光増幅器のASE間ビート雑音の発生に関係し,ASEスペクトルパワー密度
          の二乗で表せる量である。
3.2.1.43
等価全雑音指数(equivalent total noise figure)
  <分布増幅器に適用> ショット雑音限界の信号光が分布増幅用光ファイバを伝搬するときに,出力端
で量子効率1かつ過剰雑音0の光検出器で測定した信号対雑音比(SNR)の劣化の指標
  注釈1 等価全雑音指数が雑音指数と異なるのは,光増幅器の入出力でのSNRの比較ではない点であ
          る。そのため,SNRの変化に関係する信号強度の増加は,利得ではなく等価利得で決まる。特
          に,ASEパワーとデシベル(dB)表記での利得との差から計算される信号光−ASE間雑音指数
          の有効雑音指数における寄与は,光受動部品の入出力間の損失の大きさによって減少する。そ
          のため,デシベル(dB)表記での分布増幅器の等価雑音指数は負の数になり得る。
  注釈2 等価全雑音指数は等価利得で示す利得をもち,分布増幅器と同じASE出力パワーを発生する集
          中増幅器を光ファイバの終端に設置した場合の雑音指数として理解が可能である。分布形光増
          幅器の光ファイバ内で発生するASEの一部は,光ファイバの損失によって減少するため,分布
          増幅器で発生するASE出力パワーは集中増幅器で得られる値より小さくなることがある。
  注釈3 等価全雑音指数は,デシベル(dB)で表す。
3.2.1.44
等価信号光−ASE間雑音指数(equivalent signal-spontaneous noise figure)
  <分布増幅器に適用> 等価全雑音指数を求めるときに,信号光とASEとの間のビート雑音だけを考慮
した雑音指数
3.2.1.45
偏波モード分散,PMD(polarization mode dispersion)
  偏波主軸状態間の群遅延時間差によって生じる光伝搬特性
  注釈1 偏波モード分散は,温度及び動作条件に依存することがある。
3.2.1.46
偏波主軸状態,PSP(principal state of polarization)
  ある特定の周波数(又は波長)において出力される偏波状態(SOP)の光周波数に対して線形に依存し
ない二つの直交した入力偏波状態
  注釈1 光ファイバ,部品及びアセンブリは,一般に,物質固有の複屈折率と外部的及び内部的に加わ
          る応力とによって変化する二つの偏波主軸状態で特徴付けられる。
  注釈2 これらの二つの偏波主軸状態間のDGDは,時間及び波長によって変動する。
  注釈3 SOPが偏波主軸状態の一つに一致するように調整した信号光は,少なくとも1次のPMDの大
          きさに影響を受けない。
3.2.1.47
順方向ASEパワーレベル(forward ASE power level)
  公称動作状態で,信号光出力端子から出力される指定した帯域内のASEパワー
  注釈1 このパラメータは,光増幅器を光プリアンプ又は光ラインアンプとして利用する場合に特に重
          要であり,主に使用する光フィルタの特性に依存する。

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JIS C 6121-1:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61291-1:2018(IDT)

JIS C 6121-1:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6121-1:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC6121-5-2:2019
光増幅器―第5-2部:品質評価規格―光ファイバ増幅器の信頼性評価
JISC6122-1:1998
光ファイバ増幅器―測定方法―第1部:利得パラメータ測定方法
JISC6122-1-0:2020
光増幅器―測定方法―第1-0部:パワーパラメータ及び利得パラメータ
JISC6122-1-1:2011
光増幅器―測定方法―第1-1部:パワーパラメータ及び利得パラメータ―光スペクトラムアナライザ法
JISC6122-1-2:2011
光増幅器―測定方法―第1-2部:パワーパラメータ及び利得パラメータ―電気スペクトラムアナライザ法
JISC6122-1-3:2011
光増幅器―測定方法―第1-3部:パワーパラメータ及び利得パラメータ―光パワーメータ法
JISC6122-1-3:2020
光増幅器―測定方法―第1-3部:パワーパラメータ及び利得パラメータ―光パワーメータ法
JISC6122-10-1:2020
光増幅器―測定方法―第10-1部:マルチチャネルパラメータ―光スイッチ及び光スペクトラムアナライザを用いたパルス法
JISC6122-10-2:2010
光増幅器―測定方法―第10-2部:マルチチャネルパラメータ―ゲート付き光スペクトラムアナライザを用いたパルス法
JISC6122-10-3:2012
光増幅器―測定方法―第10-3部:マルチチャネルパラメータ―プローブ法
JISC6122-10-4:2012
光増幅器―測定方法―第10-4部:マルチチャネルパラメータ―光スペクトラムアナライザを用いた補間法
JISC6122-10-5:2016
光増幅器―測定方法―第10-5部:マルチチャネルパラメータ―分布ラマン増幅器の利得及び雑音指数
JISC6122-11-1:2010
光増幅器―測定方法―第11-1部:偏波モード分散パラメータ―ジョーンズマトリクス固有値解析(JME)法
JISC6122-3:2011
光増幅器―測定方法―第3部:雑音指数パラメータ
JISC6122-3-1:2011
光増幅器―測定方法―第3-1部:雑音指数パラメータ―光スペクトラムアナライザ法
JISC6122-3-2:2006
光増幅器―測定方法―第3-2部:雑音指数パラメータ―電気スペクトラムアナライザ試験方法
JISC6122-3-3:2016
光増幅器―測定方法―第3-3部:雑音指数パラメータ―信号対総ASEパワー比
JISC6122-4-1:2013
光増幅器―測定方法―第4-1部:過渡パラメータ―二波長法を用いた利得パラメータ測定
JISC6122-4-2:2013
光増幅器―測定方法―第4-2部:過渡パラメータ―広帯域光源法を用いた利得パラメータ測定
JISC6122-4-3:2018
光増幅器―測定方法―第4-3部:過渡パラメータ―パワー制御単一チャネル光増幅器のパワーパラメータ測定
JISC6122-5-1:2001
光ファイバ増幅器―測定方法―第5-1部:光反射率パラメータ測定方法―光スペクトラムアナライザを用いた測定方法
JISC6122-6:1998
光ファイバ増幅器―測定方法―第6部:漏れ励起光パラメータ測定方法
JISC6122-7:1998
光ファイバ増幅器―測定方法―第7部:波長帯域外挿入損失測定方法
JISC6123-1:2018
光増幅器―性能仕様テンプレート―第1部:単一チャネル用光増幅器
JISC6123-4:2015
光増幅器―性能仕様テンプレート―第4部:マルチチャネル用光増幅器

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